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本田圭佑のCWC

本田圭佑の高いレベルでサッカーをしたいという気持ち

ミランからメキシコのパチューカに移籍した時はなぜメキシコなのかとは思ったが、CWCを見ればむしろサッカーを諦めない為のメキシコだったのだなと本田の意図が割りと分かった気がした。まずCLに本田は出たがっていたがミランではCLに出れない。かといってCLに出て活躍するレベルのチームとなるとEPLやリーガ、ブンデス、セリエ、リーグアンなどではどこのチームもレベルが高くミランの実績で移籍するのは明らかに難しかった。

しかし、CWCという大会に目を移せば話が少し違う。十分に強豪チームとの試合ができ日本での注目度も低くはない大会。しかも出場するには欧州以外のチームも選択肢に入る。ブラジルやアジアのようにどこが優勝するのか予測し難い地域の場合はCWCをメインに考えて移籍する選択肢は考え難く、その前のACLやリーグ戦が問題になるが、北中米ならばメキシコだけが強くCWCにいける可能性は相当に高い。そしてメキシコのチームでも強いチームしか基本的にはCWCへは行かないのでパチューカのような強豪ならCWCへ出場する可能性というは十分計算できるくらいの確率があったのではないかと。自分が移籍できるチーム内でCLやソレに匹敵するような環境を提供できてサッカーで勝負できる可能性が高いチームという意味でメキシコを選んでいたのかなとCWCを見て思った。もし移籍が単に金目的だったらMSLや中国のチームなどの方がメキシコよりも多く金を積んだのではないか。

CWC2017 は本田圭佑の最後の輝きかもしれない

パチューカの試合を見ていたらコンディションを悪くしてからあまり見られなかったほど本田が動いていた。最近なかったほどのプレーで、ここが残った力を出すステージだと思っていたのではないかと思った。このレベルでもし本田が継続的にプレーできるのだとしたら代表でもクラブチームでもまだ現役の活躍が期待できそうだが、無理をしてプレーしていたならば本田圭佑が輝いた最後の大舞台になる可能性があるように感じた。

W杯予選 シンガポール vs 日本

シンガポール

シンガポール 0-3 日本
得点 金崎夢生(前半20分)
本田圭佑(前半26分)
吉田麻也(後半42分)
警告 森重真人(後半20分)

採点

交代選手

選手 採点 寸評
GK 西川周作 5.5 ほとんどシュートされる事もなかったが、無失点に抑えた
DF 長友佑都 5.5 何度も攻撃参加をみせたが左サイドを決定的に崩すには至らなかった。開始早々相手に削られるなど不運な面もあった。
DF 森重真人 6.0 相手に膝付近を蹴られるなど危険なプレーに苦しんだが、重要な場面では完全に押さえ込んだ
DF 酒井宏樹 5.5 何度も攻撃参加をみせたがクロスの精度には課題を残した
DF 吉田麻也 6.5 ハイボールの処理でクリアミスなどもあったが無失点に1ゴールで補って余りある
MF 柏木陽介 6.5 ワンポイントで違いを見せるパスも合ったが、不用意なパスミスも目立った。精度の高いクロスで吉田のゴールを呼び込んだ。守備では柏木も相手のダーティーなプレーにやや苦戦した。
MF 清武弘嗣 6.0 消えてしまう時間帯もあったが、高いボール精度のパスとセットプレーで違いもみせた
MF 長谷部誠 7.0 攻撃の組み立て、決定的な場面での守備と攻守に目立った。相手に削られ出血もしたが苦にせず中盤を制圧した。この試合のMoM候補
FW 本田圭佑 6.5 サイドというより相変わらずゴール前の動きで違いを作り、2点目のゴールでは相変わらず高い得点能力を見せた。スタミナが持たずに後半は足が止まり消えてしまった。
FW 武藤嘉紀 6.5 いい形は何度も作ったが自らはゴールは出来なかった。ゴール前の大事なシーンでは適切なポジションで絡みアシストは決めた
FW 金崎夢生 6.5 先制点で代表初ゴール。試合の流れを作った。相変わらずドリブルは一流だが沢山のシュートチャンスに決めきれずCFとしては物足りなさも感じた。サイドの方が生きるのではないだろうか。
MF 香川真司 6.0 相変わらずワンタッチの上手さは圧倒的だったが、得点に繋がることはなかった。
FW 原口元気 6.0 後半38分から途中交代で出場で時間は短かったが、攻守に大胆に走り回り時間帯を考えた戦略的な動きを見せた。
FW 宇佐美貴史 5.5 ドリブルでの勝負には可能性を感じたが、結果は出せなかった。
監督 ハリルホジッチ 5.5 最低限の課題であった主要メンバー以外での勝利は手に入れた。良かった点としては、まず勝利した。主要メンバー以外をスタメンに起用できた。清武と柏木を入れる事でセットプレーが一気に充実した。引き分けた前回のシンガポール戦よりは最後の決定力の部分で改善があった。

課題としては、相手が弱すぎてこのメンバーが通用するのかわからなかった事。ラフプレーを繰り返す相手に怪我人が出た事。組み立てが長谷部に重度に依存している事。相変わらずハイボールを処理できるFWを組み合わせておらず放り込みはもっぱらDFの吉田、森重の得点力に頼っている事。その為ハイボールのクロスがセットプレーでしか決定力を持っていないこと。守備でも相変わらず敵のロングボールや放り込みで冷やりとする部分が。MFやDFに清武や柏木、長友といった高さがなく攻撃的な選手を配置してSBによる攻撃をする場合に、強豪相手の試合となったら恐らくいつものように容易にDFが崩壊するのが目に見えておりW杯前から続く代表の守備の課題がむしろまた浮き彫りになっている。

試合後、ハリルホジッチ監督のコメント

「まずは選手におめでとうと言いたいです」
「我々はもう少し点が取れたと思います」
「ディフェンスに関してしっかりボールを奪えてよかったと思います。オフェンスに関しても美しいアクションはあったが、慌てたことと少し運も悪かった」
「こういう試合はもうちょっと(点を)取るべきだと思います」

日本代表の印象

メンバーを入れ替えた事で不安定になるかと思われたが無失点。得点も3点と、コンディション面を重視したメンバーにして交代を生かすことで、かえって前回の引き分けたシンガポール戦より安定した。ただしチームの総合力としてはこのメンバーのレベルが必ずしも高いとはいえない部分もあったが、主要メンバーが抜けた状態での始めての試合という事を考慮すれば十分な成果があった。特に清武柏木のセットプレーには可能性を感じた。

試合の総評

圧倒的なアウェイでの試合であり、シンガポールも前半には危険なプレーを繰り返し削りに来るが何故かファールにはならず日本側だけが笛を吹かれるというパターンが続き苦しむ。開始早々長友が削られ少し痛め、森重は膝に向かって足裏で踏みつけられるなど最近の代表の試合では稀に見る汚さ。柏木は競り合いで相手の手で顔をやられ、長谷部は頭から出血。清武はユニフォームをつかまれて破れてしまうという事態も発生した。特に相手の21番と6番は危険なプレーが目立った。前半で2点入れて2-0で折り返した事で若干よくなったが危険なプレーは後半も続いた。

スタッツを一つ二つ

Singapore vs. Japan - 12 November 2015 - Soccerway
http://int.soccerway.com/matches/2015/11/12/asia/wc-qualifying-asia/singapore/japan/2028672/

水沼貴史の記事から見える水沼貴史という人物

水沼貴史の記事は水沼貴史を語る

昔は解説者として個人的にそれほど水沼貴史の評価をしていたわけではないが、数年程前に見た水沼貴史が語る日本代表の記事を見て個人的な評価が全く変わった。現在の日本人解説者というと、選手時代の目線を引きずりすぎて自分のやっていたポジションばかりへの偏った解説をする人や、理解していても上手く言語にできない感覚的な解説をする人。スポンサーやサッカー協会やクラブとの大人の関係によって無難な発言しかしない人。そんな人が多すぎる。割と批判的な事が言える重鎮すら現代の戦術的な問題には言及できず精神論を繰り返す有様。

そんな中ブラジルのW杯前に水沼貴史の書いた記事を見た。現状把握から改善点に至るまでセットになっており、素晴らしい見識だった。まあ私が何か言うより見てもらう方が実際読んでもらった方が理解してもらえると思うので、適当に抜き出してみる。

 日本代表が0対1で敗れたベラルーシ代表戦を見ていて、非常に気になるシーンがあった。FWハーフナー・マイク(フィテッセ)が投入された後半40分以降、アルベルト・ザッケローニ監督がタッチライン際で何度も大きなゼスチャーを見せていた点だ。派手なボディーランゲージから伝わってくる選手たちへの指示は明確だった。

「ハーフナーへクロスを上げろ」

 しかし、身長194cmのハーフナーの高さは、最後まで生きることはなかった。というよりも、あえて生かそうとしない周囲の選手たちがいたと表現したほうがいいかもしれない。
 ピッチ上の選手たちのプレーを見ていれば、彼らが何を狙っているのかはテレビ越しでもよく分かった。前線で孤立してしまったハーフナーが気の毒でならない。

 日本代表の選手たちが狙っていたこととは、試合後にMF本田圭佑(CSKAモスクワ)が言及した「新しいこと」に集約されるだろう。ベラルーシ戦では、FW香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)が最終ラインの前あたりの低い位置にまで何度も下がってきていた。
 ときには本田が下がることもあったように、ポジションを流動的にしながら相手の隙を突いて、ボールを受けて、さばいて、あえて相手選手が密集している中央を崩そうという意図だったと思う。

ザッケローニ監督は「飾り物」

 いままでのようにDF長友佑都(インテル)を中心とする左サイドに偏ってばかりいたら、来年のW杯で世界を驚かすことはできない。ならば、いまのうちに新しいことを試そうと選手たちが考えるのは、進歩を促す意味でも決して悪いことではない。

 しかし、現状において危惧されるのは、ザッケローニ監督と選手たちとの間でしっかりとコミュニケーションが取れているのかどうかという点だ。

 監督が新たな方向性を掲げ、その上で選手たちが話し合ってトライしているのならばまだいい。あくまでも私の憶測になるが、試合内容や試合後の選手たちコメントから外に伝わってくるのは、ザッケローニ監督という存在がどうしても「飾り物」に見えてしまう点だ。

ザックと選手の意図が大きくずれている

 ハーフナーの高さを生かそうとしない点だけではない。FW柿谷曜一朗(セレッソ大阪)の相手の裏に抜ける能力が生かされない点も、ザッケローニ監督と選手たちの意図が大きくずれていることを物語っているように思えてならない。

 ベラルーシ戦後には、セレッソのチームメイトであるMF山口螢がこんなコメントを残している。
 

「ボランチの選手がボールを持ったときに、曜一朗君は背後を取るような動き出しを何度もしている」

 一方でMF遠藤保仁(ガンバ大阪)は「裏を取れない」と言っている。原因は何なのか。ただ単に前を見ていないのか。見ているけどタイミングが合わなくて縦パスを出せなかったのか。あるいは、タテ一発で素速く崩すサッカーを志向していないのか。

この先も変わらなければチームは成り立たない

 本田は誰もが認めるリーダーであり、これまでも周囲の高い期待に応えてきたし、ベラルーシ戦後にコメントしていたように、これからもぶれることなく日本代表をけん引しようとするだろう。
 ただ、ぶれない、イコール、意固地にはなってほしくない。現状を見る限り、本田が意固地になりかけていると映ってしまうからこそ、あえてこのようなメッセージを送りたい。
 今回の欧州遠征で内容を伴わない試合が2つも続き、この先も変わらないようであれば、W杯本大会を前にしてチームの体をなさなくなってしまうおそれがあるからだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131019-00000003-wordleafs-socc

記事の中で出てきた「この先も変わらないようであれば、W杯本大会を前にしてチームの体をなさなくなってしまうおそれがあるからだ。」という危惧は見事に的中し、その後のブラジルW杯で日本代表は空中分解する。これを見抜く慧眼だけではなく、サッカーに対する正直な姿勢は特筆すべき物があると思う。私はこれを見て、というかこの記事を1度書いただけでも今後個人的な水沼さんの評価が落ちる事はないと思う。色々なスポーツ記事を見ているけど、こういうレベルに達して予想まで見事に当てている記事は中々ない。そもそも、こういう素晴らしい見識を披露する機会というのはそんなに多くはない。W杯の予見をするのは4年に1度のチャンスしかなく、その時に適切な問題点を見抜き政治的な課題をクリアし実際に記事に出来る解説者が一体何人いるだろうか。これを書いた結果ひょっとしたら水沼さん自身は少々苦境に陥ったかもしれないが、それすらこの記事を輝かせている材料の一つだと思う。

ハーフナーが再び代表へ招集される可能性が高い中、またこの記事が再び意味を持ち出していると思う。

日本代表の歴代PK得点ランキング

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 FW本田圭佑(29=ACミラン)が当然のようにボールを抱えて立っていた。0-0の後半10分。点取り屋のFW岡崎が奪ったハリル体制初PK。キッカー本田が落ち着いて決めた。国際Aマッチ通算8点目のPKによるゴール。9得点で歴代1位のカズにあと1点と迫った。

http://www.nikkansports.com/soccer/japan/news/1550174.html

ウズベキスタン戦後選手コメントから見える所属チームとの違い

試合後のコメントにそれぞれの選手の立ち位置が見える。どのステージにいるのか、どういう印象をうけているのか。

香川「ドルトムントと共通しているところはたくさんある」

「ドルトムントと共通しているところはたくさんある」と前向きに捉える香川は、「若い選手も出てきて結果を残して、良いチームになってきていると思う。そういう中で個人的にはもっと結果を出して、最後のところで相手の脅威になれるように。まずはドルトムントで結果を残すことが一番だと思います」

http://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20150401/297453.html

内田「シャルケの方がもっと速い」

ヴァイッド・ハリルホジッチ監督だが、内田は「言ってることはホントにスタンダードだと思います」と理解を示すと、「細かく要求してくるけど、ヨーロッパはもっと高く要求してくるから、俺らはそういうところはね、毎日やってるから別にとは思うけど、チームとしてもっとできないと勝てない。クラブチームでやってるんだから、代表はもっとできなきゃダメだね」と、代表チームでもっとレベルを上げることが必要だと主張。さらに「やっとパスとか速くなってきたけど、シャルケの方がもっと速いからね」と日本代表と所属クラブとの差を指摘するが、「意識が出てるってのはすごいいいことだと思いますけどね」

http://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20150401/297445.html

本田「ミランがもしこんな勝ち方をしたら、どんなに喜ぶのかな」

「あのスピードで正確さを求めていくんですよ。正確さを求めるがゆえにスピードを落とすことではなく、最高のスピードを求めていく。それはすごく必要だと感じているし、やっていてすごく楽しい。攻撃面は今日の5得点が一つの評価だと思う」

「このサッカーだと何が必要なのかは自分の中では明確なので、その大変さを感じつつも、トライしていく楽しみは新鮮な気持ちでいっぱいですよね。ミランがもしこんな勝ち方をしたら、どんなに喜ぶのかなって想像した」

http://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20150401/297513.html

宇佐美「やっとスタートが切れた」

「自信を持っていたので良かった」と得点シーンを振り返ると、「代表に入ってから長かったですけど、やっとスタートが切れた。良いアピールができました」

http://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20150331/297414.html

本田評から浮かび上がるミランOBの人柄

DNA #champions #acmilan #ucl #weareacmilan #thebest #milan #rossoneri

  • コスタクルタ 「本田は(質が落ちた)セリエAでプレーできる水準の選手ではない」
    http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/wfootball/2014/05/15/ob/index.php
  • パオロ・マルディーニ「あくまでも比べる対象の問題」「すべてが“サッカー史上屈指”のプレイヤーたちなのだからね。彼らの次元に達することは本田に限らず、誰にとっても至難の業だ。したがって、“到達できるか否か”を問うこと自体が酷なんだと思う。」
    http://www.footballchannel.jp/2014/05/01/post38706/
  • ボバン「私はどちらかというとFWに近いタイプと見ている」
    http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2014/01/22/kiji/K20140122007432240.html
  • ガットゥーゾ「半年後、つまり来季の開幕から数試合で本田がどういったプレーをみせるか。俺はそこに注目したいと思ってるよ」 http://www.footballchannel.jp/2014/04/30/post38557/2/

最近の活躍でミランOBのコメントで掌返しという意味で2chで面白おかしく取り扱われている部分があるが、インタビューを全文見てみると非常に面白い。確かに部分的には掌返しをしていたり間違っていた点もあったが、さりげない一言に素晴らしい慧眼潜んでいる。ガットゥーゾは活躍する時期までほぼ当てている点で、コンディションの波などを管理する能力に非常に長けているが見て取れる。またボバンも掌返し扱いされているが、よく見ると得点を量産している今シーズンの本田にぴったりとあう、ポジションの適正についての話をしている。同じポジションについての話ではマルディーニは「“今日的な”、つまり“モダンな”トレクアルティスタとしての特性、または純然たるFWとしての才能を彼が備えているとは思わない。“ウイング”については言うまでもない。」と行っており、古いトップ下のイメージで本田を見ているようだ。ただしコンディションに対してはマルディーニも「W杯後は休んで十分にコンディションを整える。そして来季、最もその才能をムリなく発揮できる場所を与えてくれる監督の下でプレーし、一つひとつの試合に全力を尽くすことで本田は評価を確実に上げてみせるだろう」とほぼ正確な予測をしている。イタリア人はコンディションを読むのに長けているのかもしれない。全体にみるとマルディーニは完璧主義者なのだろう基本的に非常に高い水準を望んでおりそこには本田が到達できないとも思っているよである。また同様に非常に高い水準を望んでいるコスタクルタも同時に本田への助言としてこうも言っている「どれだけ激しいブーイングを浴びようとも、どれほど辛辣な批判に晒されようとも意に介すな、と。選手は失敗を重ねた分だけうまくなる。」自ら辛辣な批判をしつつも同時にセリエで失敗しプレミアで成功したアンリを例に挙げ沢山の失敗をして、失敗から学べば上手く行くという話をしている。

個人的に気になった話

イタリアのスポーツ紙ガゼッタによると「妻と息子、犬とともにモンテナポレオーネ通りから徒歩数分のファッションの中心地に住む。今シーズンは新たな理学療法士を日本から連れてきて、得点王になるために生まれ変わってきた」としており、ミランやイタリア任せにしたのでは難しいと見たのか日本から自ら連れて来た理学療法士らしい事が分かる。本田のコンディション復調と大きく関係があるのではないだろうか。

結局は「本田圭佑はすごい」ってなるんだと俺は見てますね

岡崎慎司よる本田評

 「圭佑は『有言実行』って言われてるけど、すぐに結果を出すタイプじゃない。1回叩かれて這い上がるから、結果的に『有言実行』になっている。前回の南アフリカ・ワールドカップ(W杯)の時もそうだけど、浮上したのは本番前だったでしょ。そこまでブレない気持ちを持ってて、力を蓄えれ、結果を出す。セリエAでも後半戦に点を取って、結局は『本田圭佑はすごい』ってなるんだと俺は見てますね」

http://www.goal.com/jp/news/1579/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB/2014/03/18/4691628/%E5%85%83%E5%B7%9D%E6%82%A6%E5%AD%90%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%B9%B4%E5%85%A5%E9%AD%82%E8%8B%A6%E5%A2%83%E3%81%AB%E7%80%95%E3%81%99%E3%82%8B%E6%9C%AC%E7%94%B0%E3%81%AB%E6%B1%82%E3%82%81%E3%82%89%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%AF

誰もが本田が怪我や体調不良、コンディション調整に苦しんでいたのは理解していたし、チームに馴染むのにも時間がかかっていたのは分かっていたが、馴染んだとしても結果が出るとは限らないし、コンディションが調整できるとも限らない。そんな中でシーズン前の岡崎による本田評があまりに的確に当たっていた。岡崎はプレースタイルでの気づいたらボールが転がってくるポジションに居る才能などもそうだが、本質的な所を重視する目があると思う。

ヴェローナ戦3-1 本田2得点

ヴェローナ相手に、敵地で本田2得点でミランが勝利。この2得点により、現在の本田がセリエA得点ランキングトップタイ。以前紹介したように、少し前に既に得点ランキングでは首位に立っていたが、この試合でも2得点決めた事でトップを維持した形になった。

Marcatori - legaseriea.it

本田1点目

19日に行われたセリエA第7節、エラス・ヴェローナ対ミランの一戦は、3-1でアウェーのミランが勝利を収めた。MF本田圭佑は先発出場し、85分までのプレーで2得点。今季のゴール数を6とし、得点ランク首位タイに立つなど好調を維持している。

http://www.goal.com/jp/match/%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%8A-vs-%E3%83%9F%E3%83%A9%E3%83%B3/1836227/report

試合ハイライト

https://www.youtube.com/watch?v=pXV9FR8e8dk
https://www.youtube.com/watch?v=pXV9FR8e8dk

この試合も全体を通してかなり攻められており、これがインザーギの戦術的な作戦なのかは分からない。意図的に相手にボールを渡しカウンターを狙っていたのか、それとも本当にMFがボールをコントロールできなかったのかは分からないが、いずれにしてもインザーギの采配はほぼ的中して勝利に結びついており、ファンの間では不評だった交代策も今の厚いとはいえないミランの選手層を考えれば、次の試合に向けた温存やターンオーバーの作戦としてはほぼ完璧だったとすら思う。個人的には選手の活躍も勿論あるが、以前も書いたように、あの状態からほとんど選手の補強なく元々いた選手などを上手くやりくりして、ここまでまとめてきたインザーギの監督としての手腕は今後も注目に値するだろう。

honda
https://twitter.com/Milanello/status/523862795503153152

日本 vs ブラジル

日本 0 – 4 ブラジル
得点 ネイマール(前半18分)
ネイマール(後半3分)
ネイマール(後半32分)
ネイマール(後半36分)
警告

採点

サッカー日本代表
選手名 採点 寸評
GK 川島永嗣 4.0 曖昧な位置取りから裏へのボール、そして失点
DF 酒井高徳 5.5 安定して攻撃参加し守備も要所で活躍した
DF 塩谷 司 5.5 新人DFとしては可能性を感じさせる働き
DF 太田 宏介 6.0 素晴らしいクロス精度と適当な守備
MF 森重真人 4.5 肝心な所で相手のスルーパスを抑えれなかった
MF 柴崎岳 3.5 素晴らしい攻撃と酷すぎる守備。ほぼ全ての失点に絡むロスト。今後の可能性に期待
MF 田中順也 4.5 攻撃は光る所もあったが、ほぼ消えていた
MF 森岡亮太 4.0 守備での失敗とロストが目立った
MF 田口 泰士 4.0 ほぼ消えていた
FW 岡崎慎司 5.0 ミスも合ったがまずボールが岡崎まで来なかった
FW 小林 悠 3.5 年齢を考えると代表は期待できそうにない
MF 細貝萌 5 守備を期待されたが抑えきる事は出来なかった
FW 本田圭佑 5.5 安定していたがコンディションは相変わらず悪そう
FW 柿谷曜一朗 4.5 1回のチャンス以外は見せ場がなかった
FW 武藤嘉紀 5.0 守備の動きが逆サイドの本田と比べかなり見劣りした
監督 アギーレ 4.0 守備陣の建て直しには失敗しており、また交代策も特に効果を見せることはなかった。前半で分析されて後半で対応したブラジルと比べると後半でそのまま失速した日本側はハーフタイムの戦術面でも差をつけられていたように思う。

総評

守備陣とMFとの連携が取れておらず裏へのスルーパスに対応できていない。またスルーパスの出所も同様に潰す事が出来ていない。柴崎の所で取られる可能性を守備陣が想定しておらず、柴崎のロストがほぼ毎回致命的な攻撃に繋がっていた。その割には柴崎が囲まれるまでフォローもない。柴崎に限らずボールを取られた後にほぼ確実にカウンターで数的不利な状況を作っており、日本側のMFがカウンターされた時に戻れずDFだけで守備をするシーンも。基本的に以前から見られるMFのロストでカウンターされる日本の失点パターンへの対策がされていない。

以前から見られる日本代表の典型的な失点パターンは。

  1. トップ下とボランチでロスト
  2. 攻撃参加したSBの裏やDFの裏へスルー
  3. ラインの裏へ出たボールは何故か毎回GKは処理できない
  4. 最終的に1vs1の形で何故かDFが付かずにフリーに

大体この流れで、いずれもカウンターやロストしたタイミングからの守備の対策がほぼ全くなにも拘らずSBやMFが前がかりになっている状態で起きている。走って戻る事になっているのか、そもそもバランスを取って攻撃参加の人数を減らすのかどうもどういう対策になっているのかが分からない。更に高いラインを取る場合のボール回しがおかしくてラインが高いにも拘らず致命的な場面でリスキーな挑戦をしすぎている。FW がクロスに競り負けたり裏への飛び出しに失敗してロストするのとボランチやトップ下が囲まれて取られるのは話が全然違うが、そこで何故かフォローが足りずに取られるし、フォローに行ってないから取られた後もDFしかいない。その後裏へ出されると川島はほぼスルーパスを上がって止める事は出来ないしSBが上がったときなどはサイドへ出されたら川島ではなくてもGKには止めれない。そこからクロスされたらマークするしかないのだが、中のマークがずれてフリーになる。新しく監督になったアギーレはここに至って始めて現状認識するかもしれないが、サッカー協会に関しては前から何度も何度も繰り返し見てるシーンなので、問題はほとんど明らかだと思うんだけど何故か全く対策をしないのは不思議としか言いようがない。

ちなみに以前から代表戦で長友の裏を問題視するのは、このパターンが常に内田の裏ではなく長友サイドで起きており、さらに遠藤と本田のところで起きていたので本田の評価が下がりがちだという点については明記しておかなければいけない。その点、香川は左サイドばかりで起用されておりそういう問題は起きておらず、しかも守備が上手かったので代表での香川押しは戦術的に香川の本田へのフォローが素晴らしく機能しているという印象を与えた体。今回は本田が右で相手のマークはゆるくなり変わりにボールの供給源の柴崎へとプレスが集まった。しかし何故か誰もそれをフォローしないのだ。特に守備の未熟さが見えたのが武藤、田中、田口、大田で、攻撃で良い所が合った大田と武藤はまだしも田中と田口の評価はその点だけでも落第点に限りなく近いと思う。

日本の選手選考について

今回はあまりに酷い選手選考だと思ったのであえてスタッツではなく、代表選手の選出について書く。アギーレジャパンというかサッカー協会の選手選考は戦術以前にかなり不思議な点が多い。まずSBの大田だが、この試合では素晴らしい出来だったので、もう少し若い頃から経験を踏めていれば素晴らしいサブになったはず。ただし残念ながら左SBは長友ばかり使っており大田は既に年を取りすぎている。4年後には大田は31歳とW杯の可能性は相当に低い。小林悠や田中順也も同様で22歳ならば可能性を感じるが、27歳としてはもう全てが遅すぎた。今からFWとして経験を積み足りない部分を補っていくのはあまりにもつらすぎる。現時点での勝負というと、大田は長友並みに、そして小林、田中は岡崎や本田と勝負していかなければいけない年齢で、流石に見劣りしてしまうからだ。控えで考える場合も若くて今後の成長や長期的に見て可能性がある選手がいるなか、この辺を選ぶ意味がよく分からない。そしてそれなりに実力があるだけに、選ぶのがあまりに遅く選手にとっても悲惨としか言いようがない。特にMFやFWに関してはその辺は致命的な問題となる。DFやGKの場合は年齢を増して経験が能力に反映される場合も多いが若い身体能力がモノを言う場合が多い攻撃陣など後になるほど難しくなる。

同じ問題を繰り返さない為にも、現時点で18~22歳くらいの選手を積極的に代表に選びベテランと一緒に練習やプレーをさせて色々なものを吸収させ伝えていかなければいけないのではないかと思う。若い内は試合に出さなくても色々選出して経験の蓄積で後になったときに素晴らしい選手になる可能性が残るわけで、単に選手をテストして「ダメです、ハイお終い」となってしまう年齢でテストをするのはあまりに厳しい。

その点で言えば今回の塩谷や柴崎の選出は意味があり、失敗しても可能性がある分だけ遥かにマシといえるが、Jで好調でしかも実績もある宇佐美や、海外でプレーしている宮市をテストしていない理由が分からない。それ以外にもU19で大活躍している南野などは代表のタイミングが許す限り呼ぶべきメンバーに思える。逆に、香川や本田、岡崎などは既に十分に計算できる選手で実際には出場しなくてもいいし、親善試合では控えでも構わない選手たちだ。むしろそういうクラブでの活躍があり実力が分かっている選手はコンディション調整をしてW杯やアジア杯などの大事なシーンで怪我をしていないようにする必要がある。特に年齢が高い選手やスケジュールが忙しい選手はこの調整が絶対条件だ。ザックジャパンのメンバー固定で怪我人続出という日本代表史上屈指の悲劇(怪我人の数を思い出してみて欲しい)からサッカー協会はコンディション調整や若手育成ターンオーバーについて学ぶべきだと思う。それも、単にデメリットばかりではなく、若手やJの選手が活躍する事で結果的にJの人気につながり代表は新人が発掘できて一石三鳥くらいの効果は期待できるはずだ。年齢については下の以前書いた投稿も参照してみて欲しい。次のW杯に丁度良い人材は今何歳なのか直ぐ逆算できるはずだ。

2014年のW杯チームの平均年齢は? | footballologies
http://football.ologies.net/2014/06/27/2014%e5%b9%b4%e3%81%aew%e6%9d%af%e3%83%81%e3%83%bc%e3%83%a0%e3%81%ae%e5%b9%b3%e5%9d%87%e5%b9%b4%e9%bd%a2%e3%81%af%ef%bc%9f/

勿論多少のベテランはいてもいいしW杯の合間にピークの年齢を迎える選手もいるだろうから、そこは常識的に判断できる所だと思う。

ブンデスとセリエの両リーグで得点ランキング1位が日本人になった日

以前紹介したように現在のブンデスリーガの得点ランキングで岡崎が1位になっている。更に今節もゴールを得点し現在は2位に2得点差をつけた単独1位に。

Player Stats - Bundesliga - official website

また、先ほど紹介したように本田も現在セリエAの得点ランキングで1位タイになっている。

Marcatori - legaseriea.it

ブンデスリーガとセリエAの両リーグでの現在の得点ランキング1位が共に日本人になると言う信じられない状態になっている。