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スイス 2-0 日本 サッカー協会の失態の責任を誰が取るのか西野ではないはずだ

結果は予想通り過ぎて書くに値しない

 ハリルを首にしたことで日本サッカーの衰退の始まりではないかという危惧が頭にちらつく試合。これも採点や寸評を書くに値しない試合だった。というか採点を書いても仕方がない。なぜなら前回の試合でも書いたが、ベテランで安定させたあのメンバーで出たら程度の違いはあってそんな大きな変化は望めないからだ。

代表ーの選抜の問題とその責任

 これはメンバー選抜の段階で既に予想できた状態だった。しかし急遽監督になった西野監督としてはメンバーにベテランを選んで落ち着けるというのはむしろ定番の考え方であり違和感はない。何しろ自分でメンバーを吟味する時間が全くないのだから名前と実績だけで選ぶしかない。これは十分理解できる。

責任を取るべきはサッカー協会と、ハリル解任に圧力をかけていたあたりだろう。サッカー協会の理事が3月8日にあって、その後急遽ハリルが首なのだから、理事の責任問題としか思えない。西野監督も監督を引き受けた以上、いかに無能と罵られて次の監督キャリアが消えてしまう可能性あったとしてももう後には引けない。十分なリスクをとっている。押し付けられた形の西野監督はむしろ気の毒ですらある。

日本代表は8日、スイス・ルガーノのコルナレード・スタジアムでスイス代表と対戦。前半42分にPKでスイスに先制を許すと、後半37分に追加点を奪われて0-2の完封負けを喫した。日本は翌日にキャンプ地のオーストリアへと戻り、W杯前最後の親善試合となる12日のパラグアイ代表戦に向けて調整を進める。

 5月30日ガーナ戦(●0-2)は3-4-2-1で臨んだ日本だが、この試合は4-2-3-1を採用。ガーナ戦から先発1人を入れ替え、GKに川島永嗣、最終ラインは右からMF酒井高徳、DF吉田麻也、DF槙野智章、DF長友佑都、ボランチにMF長谷部誠とMF大島僚太を並べ、2列目は右からMF原口元気、MF本田圭佑、MF宇佐美貴史、1トップにFW大迫勇也を配置した。[スタメン&布陣はコチラ]

 試合開始直後はスイスに圧力をかけられる展開となり、前半4分には細かいパスワークから中央突破を許すなどPA内まで侵入される場面も作られるが、体を張った守備で先制点を許さず。攻撃に移ると左サイドをタイミング良く駆け上がる長友のクロスから好機を伺うが、クロスの流れから放った同6分の原口のシュートは枠外に飛び、同15分の大迫のシュートは相手選手のブロックに遭う。同25分には長谷部、同33分には大島がミドルレンジから果敢に狙うも、シュートはともにGKロマン・ビュルキの守備範囲に飛んでしまった。

 前半39分には日本をアクシデントが襲い、同35分にDFファビアン・シェアと接触して腰付近を気にしていた大迫が、ピッチ上に座り込んでプレー続行不可能と判断され、FW武藤嘉紀との交代を余儀なくされた。すると同41分、右サイドをFWブレール・エンボロに突破されると、PA内で吉田がファウルを犯してしまいPKを献上。このPKをDFリカルド・ロドリゲスに蹴り込まれ、スイスに先制を許してしまった。

 0-1とスイスにリードを許したまま後半を迎えると、立ち上がりから圧倒的にスイスにボールを保持され、押し込まれる時間帯が続く。後半10分には日本ベンチが動き、宇佐美に代えてMF乾貴士、酒井高に代えてDF酒井宏樹をピッチへと送り込んで状況を打開しようと試みる。すると、徐々に流れを引き寄せる日本は、テンポ良くボールを回して敵陣深くまでボールを運ぶ場面を増やしていく。だが好機を創出できずに試合が進むと、同25分には大島に代えてMF柴崎岳を投入する。

 後半26分にはカウンターを発動させ、本田のパスを右サイドで受けた原口が中央に切れ込んで左足で狙うもビュルキの正面を突いてしまう。同31分には本田に代えてMF香川真司を投入。しかし同37分、右サイドをMFシェルダン・シャキリに突破されてクロスを上げられると、ファーサイドのDFフランソワ・ムバンジュが折り返したボールをFWハリス・セフェロビッチに蹴り込まれてリードを2点差に広げられてしまう。その後も日本には得点は生まれずに0-2の完封負けを喫した。

https://web.gekisaka.jp/news/detail/?246655-246655-fl

W杯2018 日本代表メンバー

GK

川島永嗣(35=メッス)
東口順昭(32=G大阪)
中村航輔(23=柏)

DF

酒井宏樹(28=マルセイユ)
酒井高徳(27=ハンブルガーSV)
長友佑都(31=ガラタサライ)
槙野智章(31=浦和)
植田直通(23=鹿島)
昌子源(25=鹿島)
遠藤航(25=浦和)
吉田麻也(29=サウサンプトン)

MF

長谷部誠(34=フランクフルト)
三竿健斗(22=鹿島)
山口蛍(27=C大阪)
原口元気(27=デュッセルドルフ)
宇佐美貴史(26=デュッセルドルフ)
大島僚太(25=川崎F)
柴崎岳(25=ヘタフェ)
香川真司(29=ドルトムント)
青山敏弘(32=広島)
井手口陽介(21=クルトゥラル・レオネサ)
乾貴士(29=エイバル)
本田圭佑(31=パチューカ)

FW

大迫勇也(28=ブレーメン)
岡崎慎司(32=レスター)
浅野拓磨(23=シュツットガルト)
武藤嘉紀(25=マインツ)

西野ジャパンの印象

 W杯直前のハリルの謎の解任により、西野新監督になってからの初めての日本代表の選出。今後親善試合以外は試合はなく、まともな試合をしないままW杯に突入する事になる。そのためか非常にベテランに偏った極端に安全策をとった選考といえると思う。

気になる点

劣化ザックジャパン

 ザックジャパンとそれほど変化したメンバーではなく、ザックジャパンから遠藤が抜けただけというメンバー選考になっているという点。ザックジャパンと同じメンバーを選出した場合予想されるのは、本田、長谷部、長友の高齢化やコンディションの悪化で前回より良くなる要素が基本的にはないという点。

 比較的特殊な人選も多かったハリルジャパンと比べるとザックジャパンに近いようなメンバー選考になるとこの問題がどうしても避けて通れない。

DMFのメンバーの不安

 ザックジャパンと同じ構成だとすると既に代表からいなくなっている遠藤の変わりが問題になる。遠藤の代わりで入っていると思われる大島、青山、柴崎は、今までの代表の試合で何れもほとんど結果を出しておらずこの段階になって急に何か成長をするとは考え難い。比較すれば小さな問題といえるかもしれないが長谷部の交代枠も恐らくややタイプの違う井手口を使うしかないという点も気になる。

極端に重複する選手が多い

現実的な遠藤の代替選手がいないにもかかわらず、ボランチと思われる選手に、長谷部誠、山口蛍、大島僚太、柴崎岳、井手口陽介と5人も選出している。 そして左右のウィングとして使われると思われる選手に、浅野拓磨、武藤嘉紀、本田圭佑、乾貴士、宇佐美貴史、原口元気と6人も選手している。個人的な考えでは技巧派のドリブラー枠は宇佐美、乾はどちらか1人で十分だし、フィジカルを使ったドリブラー枠も原口か武藤のどちらか1人で十分ではないだろうか。怪我をした時の交代という意味では多数のポジションができてかつ信頼と実績もある岡崎や大迫がいるわけで重複しすぎている気がする。

ドリブラーが4人もいる割にFKをけれるのは事実上柴崎しかいないとかなり極端な配分。柴崎も毎回出場する選手とは言い切れないので、セットプレーはまた期待できそうにない。

若手が排除されている点

 今の欧州にいる日本人の若手で結果がでているといえるのは、中島翔哉、堂安律、伊藤達哉、この3人。

 ・中島翔哉
 ・堂安律
 ・伊藤達哉

しかし、この3人は全て代表から外れている。上に書いたようにポジションもプレーも重複する選手を登録しているが、明らかに期待が集まる可能性は全て無しで、ベテランと中堅でガチガチに固めたメンバーになっている。

全体の印象

 色々と見ていくと結局冒頭に書いた、劣化ザックジャパンという印象。劣化した分を考慮すると前回より極端に良い成績というのは期待しにくい気がする。

西野ジャパン

続きを読む W杯2018 日本代表メンバー

ハリルジャパン歴代最高の勝率77.3%

タイと大戦後の日本代表の勝率はヴァイッド・ハリルホジッチ監督になってから、対戦成績は25試合で17勝5分け3敗。『Opta』では勝率77.3%。引き分けを含めた勝率でも68%。日本代表史上でも監督勝率は最高になっている。

歴代日本代表監督の勝率

順位 名前 勝率
1 ヴァイッド・ハリルホジッチ 68
2 イビチャ・オシム 65
3 石井 義信 64.71
4 ハンス・オフト 62.96
5 岡野 俊一郎 57.89
6 下村 幸男 57.14
7 アルベルト・ザッケローニ 56.36
8 ジーコ 53.52
9 加茂 周 52.17
10 森 孝慈 51.16

 この代表監督の勝率ランキングは長い間イビチャ・オシムが1位だった。

参考:イビチャ・オシムが何故持ち上げられるのか footballologies

タイ戦後の監督のコメント

「4-0で勝利しました。しかし、ハイレベルを求めた場合、集中力やハードワークが足りなかった。このような内容になってしまうと、躓くことがあります。ですので、ここからしっかり教訓を得ないといけない。しかし、試合のほとんどの時間帯は選手を讃えるべき内容だった」

W杯予選 カンボジアvs日本

カンボジア

カンボジア 0-2 日本
得点 オウンゴール(後半6分)
本田圭佑(後半45分)
ソス・スハナ(後半34分) 警告 槙野智章(前半30分)
山口蛍(後半12分)

採点

選手 採点 寸評
GK 西川周作 6.0 ほぼプレーする機会はなかったが無失点に抑えて代表の連続無失点記録を伸ばした
DF 長友佑都 5.5 後半はスタミナの差で攻撃の見せ場を作ったが、両SBが同時にあがり、SBの裏が攻撃されるというパターンもいつもどおり。攻撃時のリスク管理には課題を残した
DF 槙野智章 5.5 ドリブルで切れ込まれる場面もあったものの、ポジション取り自体は至って手堅く、自己犠牲的な守備で重要な場面を何度も止めた。
DF 藤春廣輝 5.5 縦への速さは見せたが、長友同様守備でのポジション取りで危ない所も
DF 吉田麻也 4.5 珍プレーと好プレーの繰り返しで激しい波があった。カンボジア相手という事を考慮すると安定性に問題があった
MF 遠藤航 4.5 守備が崩れたわけではなかったが、攻撃の組み立てでは違いを作ることが出来ず見せ場はあまりなかった
MF 香川真司 5.5 技術は見せていたが、連携が何度も失敗しておりチームとの意思疎通に課題が残った
MF 山口蛍 5.0 守備では重要なシーンは押さえたが、柏木が投入されるまでは明らかに攻撃が繋がらなかった
FW 原口元気 5.5 ドリブルでの突破では明らかに違いを見せたが、ゴールには繋がらずFWとしては物足りない
FW 岡崎慎司 5.5 ゴールへの嗅覚と飛び出しは良くオウンゴールを誘ったが、自らの得点はできずPKまで失敗し結果に繋がらなかった
FW 宇佐美貴史 4.0 縦へ抜くプレーもクロスも特に見せ場はなく、運動量の少なさなど悪い点が目立った。
MF 柏木陽介 7.0 途中出場で試合の流れを変えた。セットプレーでも高い精度をみせた。
FW 本田圭佑 6.5 サイドで出場したが中に入りCFの動きをみせ、相手との身長差を生かし空中戦を制して1ゴール。サイドとしては問題もあったが本田の得点力が生きた
MF 南野拓実 出場時間が短すぎて採点不能。
監督 ハリルホジッチ 5.5 最低限の目標であった勝利とサブのメンバーを試すことが出来た。カンボジアというアジアでも強いとはいえないチーム相手を利用してスタメンの選手を大幅に交代をした所は良かったが、あまり機能せず戦術的には課題を残した。またセットプレーも相変わらずで、セットプレーからの得点も柏木のクロスの精度によるオウンゴールで狙い通りとは言いがたかった。流れからの崩しはほぼ成功しておらず、クロスやロングボールで攻撃する形が多く見られたが1得点しか入らなかった。クロスやセットプレーが決まらない明らかな理由のひとつはターゲットになる高さで勝負するFWが1人もいなかった事と無関係ではないだろう。クロスを挙げる戦術を選ぶのなら高さがありポストプレーが出来る選手を入れていないのは良くわからない。
試合後、ハリルホジッチ監督のコメント

「勝利はした。しかし、前半には全く満足していない。後半は良くなったが、2点しか取れなかった」
「試合には満足していない。何人かの選手には怒っている」

日本代表の印象

 5バックで固めた相手に攻めあぐね前半はノーゴール。後半も柏木を投入して流れが変わるまでは効果的に相手の裏を付く事ができなかった。ほぼ空中戦に勝てる事を生かし、本田投入後は低身長の相手DFにクロスを繰り返し本田が競り勝ってゴール。高さを生かした攻撃を主体とするとしては現代表にはタワータイプのFWが不足しており結果的に本田のフィジカルを生かしてCFの代用で得点を決めるという形になった。

明らかに問題があるサッカー協会のコンディション管理

 個人的な意見としてはメンバーを入れ替えて実験した事事態は良かったと思う。むしろW杯予選でも最終予選ですらないわけで全ての試合でサブや試したことがない選手を使っても3点くらいはとって勝つのが普通だと思うので。親善試合に至ってはサブどころか久保や南野といった若手やJリーグの選手で調整すればいいのではないかと思う。ザックジャパンで起きたメンバー固定によるコンディションの極端な悪化を考えれば、無茶な日程は出来る限り避けるべきだろう。

 今回も実は怪我人が出ている。無理な日程で投入されていた清武が右第5中足骨を骨折。クラブでは中心選手で降格争いの大事な時期での怪我となってしまい非常に残念。前回のシンガポール戦で活躍した金崎夢生も打撲、武藤も調子が悪い。前回のシンガポール戦の感想でも書いたが、長谷部は頭をやられ出血していたし森重も膝への危険なプレーがあり、あの試合のラフプレーは酷かったので本来はサッカー協会がシンガポールに抗議して当然のレベルだと思う。この試合も長谷部や森重を入れ替えたのはコンディション面の問題が含まれていたのではないだろうか。

試合の総評

 試合は順当に勝ったが、一言で言うとある意味異常な試合だった。W杯公式の予選にもかかわらずボールが謎のベトナム製(一応FIFA公認ではあったらしい)、ピッチは人工芝でキックするとしたからゴムチップが舞い上がり、水もまかれておらずボールがやけに止まる。そして31度という高温。一見サッカーのようではあったが、野球の試合にテニスボールを使ったような不思議さがあった。正直W杯の予選としては競技以前の条件がかなり異なっていたことは事実だろう。

スタッツを一つ二つ

Cambodia vs. Japan - 17 November 2015 - Soccerway
続きを読む W杯予選 カンボジアvs日本

さり気なくミスリードするメディアと、柔軟性の足りないハリル

──前半、内容は良かったが得点が取れなかった。それを受けて後半、どのような修正を考えたか?(大住良之/フリーランス)

 ハーフタイムでは2点目を狙いに行こうと言った。それによって、おそらくわれわれが完全に試合を握ることができた。われわれはボールを奪ったときに、前に行くべきか、少しキープすべきかというところで迷いがあり、ボールを簡単に失ってしまった。また、先ほども言ったように、フィジカル的にきつい選手が何人かいた。暑さもあったが、試合が進むにつれて、何人かの選手が走れなくなっていた。

 この失敗した試合に関しては多くのディスカッションをしないといけない。選手とはたくさんの話し合いをしてきたし、準備もしてきた。だが、われわれよりもフィジカルが強い相手に対して、対抗することができなかった。今日も10以上の決定的なチャンスがあったが、このように失敗し続けてはいけない。がっかりしているが、こうなってしまったと言うしかない。なでしこが負けていたので、われわれは勝たなければならないと思っていただけに、本当にがっかりしている。

──今後も日程的にきつい状況が続く中、フィジカルに関して今後どのような対応を考えているのか?(田村修一/フリーランス)

 次の準備としては、何人かの選手を交代して使うと思う。何人かの選手はかなり疲労しているし、けがもあるのでおそらくプレーできない。今日は空中戦でかなり支配されていた。大したことはできないが、他の選手にチャンスを与えるということだ。日本のフットボール界の責任ある方々は、今日何が起こったのかをしっかり見てほしいと思う。われわれに対して、きちんと疑問を抱かなければならない試合だった。この大会に入る前にも疑問を投げかけたが、今日もそれを繰り返そう。残念ながら私の方に理があると思う。真実を見ないといけない。これが日本のフットボールの現状だと思っている。

http://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201508020006-spnavi

この質問と回答の記事で前後を読み飛ばしているマスコミがあったので、あまりに酷いと思ったから、良心的に全部書いてるスポーツナビのを引用してみた。この省略されてない奴を見て欲しい。

「他の選手にチャンスを与える」の真意

  「他の選手にチャンスを与える」⇒懲罰

のような印象を与えるが、実際には

  日程的にきつい⇒選手をローテーションする

という意味であるのが上の質問と回答を見ると直ぐ分る。

「フィジカル的にきつい選手が何人かいた」の意味

  「フィジカル的にきつい選手が何人かいた」⇒選手のスタミナやフィジカルの問題

のような印象を与えるが、上の質疑応答を見る限り実際には

  「フィジカル的にきつい」⇒日程に問題がある

という意味だと思われる

それでも疑問符も付くハリルの戦術

日程的に厳しいのは随分前から分っていたのではないだろうか。そもそも日程が厳しいからといって負けるほど強い相手だったとも思えない。それでも勝てたでしょと思わざるをえない部分が。コンディションが非常に悪かったとしても、今度は何故そういうコンディション面に配慮した戦術にしなかったのか疑問が出てくる。北朝鮮戦でも、縦に速い永井や突破力のある宇佐美など、前と同じく縦に速い戦術を前提とした布陣だったのは明らか。そしてボールキープせずに素早く攻撃するので当然スタミナが減る。これについてはDFの槙野も苦言を呈している。といっても、槙野も北朝鮮戦では2失点に絡む活躍だったので言い訳なのかもしれないけど。

 今後の修正点としては「90分タテに速いサッカーっていうのはあまりにも不可能」と認めた上で、「ゆっくりする時間帯とタメを作る時間っていうのは必要かなと思います」と語った。

「監督はタテタテと言うけど、もう少し幅を利かせたプレーだったりとか、ボールを動かすこと、時間を作ることを、僕たちが後ろから指示を出すことも必要なのかなと思いますね」

http://news.livedoor.com/article/detail/10425012/

東アジア杯 日本 vs 北朝鮮

日本 北朝鮮
1 得点 2

採点

選手名 採点 寸評
GK 西川周作 5.0 ハイボールに飛び出してキャッチできない点は気になった。守備範囲の広い長身GKならば放り込みの多くをGKで処理できたのではないかと思う。
DF 槙野智章 4.5 槙野の裏から2失点と守備に苦しんだ
DF 森重真人(Cap) 5.5 何度も空中戦を繰り返したがかなり勝利し手堅い守備を見せた
DF 藤春廣輝 4.5 良い点もあったが小さなミスの積み重ねが気になった。
DF 遠藤航 6.5 上がりは見せ場が少なかったが1アシスト、守備ではサイドからの突破を何度も止めた
MF 武藤雄樹 6.5 色々気になる点もあったが1ゴールと仕事はした
MF 山口蛍 5.0 ボールを取りに行く時の良さはあったが、放り込みには対処できなかった
MF 谷口彰悟 4.0 守備は見るべき点もあったが、あまりに簡単にロストし中盤の支配権を北朝鮮にもたらした
FW 永井謙佑 5.5 スピードでの突破とシュートの良さはあったが、結果にはつながらなかった
FW 川又堅碁 4.5 かなりの数のポストプレーに失敗しポゼッションを下げた
FW 宇佐美貴史 5.5 良いシュートは何度か見せたが決め切れなかった。スタミナ不足と運動量不足は相変わらず
監督 ハリルホジッチ 3.5 相手がハイボールとフィジカルで攻めてくる可能性はかなり高かったにもかかわらず、実際相手の放り込みが機能してしまい戦術的な対策が取れていなかった。また交代策も終盤に追いつかれてから勝ちに行く攻撃の選手を投入したが得点にはつながらず更に失点を招いた。運動量の減っていたMFや明らかに高さを狙われていたところに何か手を打つべきだったと思う。

北朝鮮 vs 日本 試合情報 - LEGENDSSTADIUM with EAFF東アジアカップ2015 公式動画
https://www.legendsstadium.com/eaffeastasiancup-mens/match/821664/member/

試合後、ハリルホジッチ監督のコメント

試合後、ハリルホジッチ監督は「フィジカル的に準備ができていなかった。決定的なチャンスはたくさんあったが、仕事をしきれなかった。それに対して、相手は長身の選手が2つの決定的なプレーで試合を決定づけた」と振り返った。

 今大会に臨むにあたり「野心を見せてほしい」と繰り返していた指揮官だが、「選手たちはしっかり野心を見せたと思うが、フィジカル的な問題で制限された。選手は疲れていたし、忍耐が足りなかったと思う」とコンディション不良を強調。険しい表情で、足早にピッチを後にした。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150802-00336191-soccerk-socc

日本代表の印象

暑さの影響もあってかなりスタミナ不足が目立ちコンディション面での調整が上手く言ってない印象。MFがあまりに相手を自由にしてしまった為、ポゼッションが落ちクロスが上げ放題となっていた。これに関してはかなりの戦術的なミスだと思う。またMFがボールをキープできないだけではなく、落下点にフリーで入ったのにトラップせずヘッドで弾き返し、セカンドボールで敵に渡ってカウンターされるシーンも目立った。基本的に空中戦に弱いのに空中戦で勝負する戦術的選択をしすぎていた印象。
攻撃では、長井と宇佐美を配置したことで、本来は縦へのスピードや突破能力は相当上がっていたはずだが、長井へ上手くボールが渡ることは少なく、川俣に出たボールが孤立して取られるというパターンを繰り返していた。

試合の総評

以前から問題視されている日本の高さ不足をつかれ、事前にわかっている日本の弱点をついた放り込みだけで負けてしまった。全体としては日本の選手の方がレベルが低かったとも思えず、勝てる試合を落としたという印象。

試合の得点シーンの動画

スタッツを一つ二つ

この試合、印象どおり中盤で既に北朝鮮に支配されており、全体に試合をコントロールされていた。ただ、ポゼッションが低いだけならば致命的な問題とはいえなかったかもしれないが、相手が組み立ててきた所にカウンターを決めることも出来ていなかった点と、相手がゆっくりと押し上げるのではなく、適当に中盤で回してフリーになったら放り込むという作戦を繰り返していただけで高さとフィジカルだけで押し切られてしまった。ここは何らかの対策が必要だろう。これはオーストラリアでも韓国でも中国でも、日本よりフィジカルが強く高さがあるチームならば必ず日本対策として考えてくる戦術の一つだし、過去だけではなくこれからもしばらくはこれが日本には有効だと教えてしまっている。

北朝鮮 日本
55% ボール支配率 45%
67% パス成功率 64%

https://www.legendsstadium.com/eaffeastasiancup-mens/match/821664/stats/

相変わらず監督のいう事を聞いてない日本代表

ハリル

選手が監督の言うことを聞いているとは限らない

 4-5-1のブロックを築くシンガポールに対し、ハリルホジッチ監督が準備した対策は「逆サイドへの斜めのパスで揺さぶり、そこからクロスを入れる」攻撃だったという。左SBに太田宏介を起用したのもサイドから正確なクロスが必要だったためで「きょうはキミの試合だよ」と送り出したという。

 ところが指揮官の意に反して攻撃は中央に偏った。
「中央から崩すなら、もっとフリックを使ったり、2~3本のダイレクトパスを入れたりしなければ、フィニッシュは難しくなる」

 だが香川真司と本田圭佑が共存すれば、互いに距離を詰めショートパスを駆使して中央突破に傾くのは、今に始まったわけではない。もしサイドチェンジからのクロスに活路を求めるなら、最初から2トップにしてエリア内のターゲットを確保した方が効率的だったはずだ。またボールを動かしゴールへの道筋を切り拓くためには、運ぶタイプを増やすより、柴崎岳を起点として残しておくべきだったかもしれない。

http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=9703

他の記事でも言及されており大体まとめるハリルの攻略イメージは

  • SBのクロス
  • 斜めの動き
  • 中央から行くならフリックとダイレクトパス
  • カットインしたりドリブルで中央攻めるなら、せめてファールを取れ。きれいに攻めすぎ

日本代表の方が身長で有利になる珍しい相手だったことを考えると、クロス精度が高い太田を選んだ理由も明快。実際は、中央でこねたりカットインしたり、ドリブル突破を狙ったり裏へのパスを狙うシーンが非常に多く、色々試してダメだった時に戻して初めてSBがボールに触る流れが目立った。相手DFをゴール前に並べた後SBがクロスをあげているようなことに。

それも最近始まった事ではない

例えばザッケローニ時代も

 これまでにもFWハーフナー・マイクやFW豊田陽平ら高さのある選手を試してきたが、チーム戦術のオプションにならなかったことにも言及した。「時にヘディングの強い選手を終盤に入れて試してきたが、そういう選手が入ってもグラウンダーでつなぐサッカーをし、戦い方を変えなかった。子供のころからの慣れなのかなと思う」

 そしてたどりついた結論は「だから、5分以上はパワープレーはできないということは分かっている」ということ。

http://web.gekisaka.jp/news/detail/?141609-141609-fl

最終的にも、メンバー選考にマイクや豊田は選ばれなかった。ここでもその辺の話は何度も書いてるので気になる人はどうぞ

酷い場合いは勝手な采配をしている

それも1回や2回ではない

日本代表が0対1で敗れたベラルーシ代表戦を見ていて、非常に気になるシーンがあった。
 FWハーフナー・マイク(フィテッセ)が投入された後半40分以降、アルベルト・ザッケローニ監督がタッチライン際で何度も大きなゼスチャーを見せていた点だ。派手なボディーランゲージから伝わってくる選手たちへの指示は明確だった。
 「ハーフナーへクロスを上げろ」

 しかし、身長194cmのハーフナーの高さは、最後まで生きることはなかった。というよりも、あえて生かそうとしない周囲の選手たちがいたと表現したほうがいいかもしれない。
 ピッチ上の選手たちのプレーを見ていれば、彼らが何を狙っているのかはテレビ越しでもよく分かった。前線で孤立してしまったハーフナーが気の毒でならない。

ザックと選手の意図が大きくずれている

 ハーフナーの高さを生かそうとしない点だけではない。FW柿谷曜一朗(セレッソ大阪)の相手の裏に抜ける能力が生かされない点も、ザッケローニ監督と選手たちの意図が大きくずれていることを物語っているように思えてならない。

 ベラルーシ戦後には、セレッソのチームメイトであるMF山口螢がこんなコメントを残している。
 「ボランチの選手がボールを持ったときに、曜一朗君は背後を取るような動き出しを何度もしている」
 一方でMF遠藤保仁(ガンバ大阪)は「裏を取れない」と言っている。原因は何なのか。ただ単に前を見ていないのか。見ているけどタイミングが合わなくて縦パスを出せなかったのか。あるいは、タテ一発で素速く崩すサッカーを志向していないのか。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131019-00000003-wordleafs-socc&p=2

本田や遠藤くらいの影響力を持っていると、遠藤が入ったらピッチの監督は遠藤になるという事。だから、ザックもザックジャパン終盤には遠藤を後半から投入する事でサッカーのスタイルを2つ持つことが出来るという別の強みで勝負していた。これは皮肉な話でもある。書いているのは「水沼貴史」。最近見ないけど割と本音だと思う。何しろ私が見ても何でかなと思うほど食い違う戦術と選手交代が何度もあったからだ。

遠藤がいなくなった今

遠藤がいなくなり、大幅にメンバーが入れ替わった現在、このような影響力が残っていそうなのは実は本田、香川くらいだと思う。長友はスタメンではなく、内田も怪我、そして何より内田と長谷部はザック引退時にわざわざ空港まで見おくりに言っていた点を考えてもそれほど監督と合わなかったとは思えない。逆に本田は自分たちのスタイルというものに明らかにこだわりがあるようなので、その影響力は良い意味でも悪い意味でも無視できないのではないだろうか。

日本代表がシンガポールに敗れた日に思った事

シンガポールに負けたので、日本代表の攻撃に関係してそうな事を知ってる事を簡単に

日本代表がシンガポールに負けて、あまりになんともいえない気分がしたので、日本代表について関係してそうな事を知ってる限り簡単に

シンガポール

日本代表の課題

以前からそうだが、日本代表は常に決定力不足といわれていた。確実に計算できるFWが少ない。今は岡崎しかいない。その岡崎は裏に飛び出すのが一番の武器だ。岡崎以外も裏に抜け出す強みのFWが多い。そして苦戦するのは、裏にスペースを作らない低いラインの相手。日本代表はミドルがある選手があまりいないし、高さのあるCFも多くはないし何故かまず選ばれない。

ジーコ監督はどうしていたか

昔も同じ問題が付きまとっていて、常々決定力不足といわれていて、そこで攻撃陣以外にSBや2列目の攻撃参加によって決定力不足を解消するという崩す方法が多用されだしていた。2列目のMFに中村や中田など才能が溢れていたこともある。また当時はカフーやロベルトカルロスなどが攻撃参加して異常な攻撃力を見せていたブラジルが最強だったので、ブラジル人のジーコもSBに攻撃的役目を要求しても何の不思議もない。まあ何故か代表のSBには不思議と都並、相馬、名良橋、アレックス、駒野、長友、内田と良いメンバーがそろっていたという幸運も関係していると思う。

しかしセットプレーでCBの中沢などが参加しない限りクロスではあまり勝てなかったのは同じで、それにも拘らずひたすらクロスをあげてロストした後にカウンターというやられ方が頻発していた。今と違うのは昔はそこに中村や中田、遠藤のFKという武器があって、こねている内にファールを取って一発勝負が出来た点。特にアジアレベルの相手にはセットプレーとMFの攻撃だけでも勝ててしまう程度には。

岡田監督はどうしていたか

南ア大会では万全の強豪を相手にしたとき、そもそも崩しきれないという前提が既に岡田監督にはあったと思う。だから南アでは普通に攻めるのを諦め、中村俊介など攻撃的な選手を外し、まず守備を固めて負けない形を取った。結果的に攻撃はカウンターをすることになり、それが機能した。しかも元々SBによる猛烈な駆け上がりと、それに合わせる攻撃を前の時代から頻繁にしていたため、カウンターでも無尽蔵なスタミナでSBが追随できた。恐らく偶然に。そして本田のパス能力を潰してまでシュートは上手かった本田をCFにし、さらに裏に抜け出しが上手い岡崎と、ドリブル突破が上手い松井を並べるという作戦。攻撃参加人数が少なくてカウンター攻撃ならばスペースがあり、突破力のある松井や裏への抜け出しが上手い岡崎が生きたし、本田もFWに並んでいる事でハブとしてボールを集めるとパスが機能した。

ザッケローニ監督はどうしていたか

ザック時代は少し違った。まず、あまりクロスをあげない。監督の支持でCFに豊田やマイクハーフナーを置いても、まったくクロスもあげないしパワープレーもしないという極端な傾向があった。交代メンバー的にいって矛盾しているので、それはザックの指示というより選手の判断だろう。代わりに打開するために使われていたのは、長友であり内田というSBだった。それでも崩せないならと遠藤や今野まで攻撃に参加した。以前スペイン人コーチの日本代表評を紹介した事があるが、個人的にはなぜ日本代表が守備を放棄してSBやボランチが攻撃参加していたのかは、部分的には代表を擁護できる所もある。それは長年日本代表が歩んできた攻撃のスタイルと無関係ではないし、決定力不足に悩んでいたからだと思う。だからSBやボランチが攻撃参加するリスクをとって数を投入して崩すというやり方を選んでいた。その為の突破力のある長友であり、崩しや組み立ての上手い内田だった。

更に、それが故に起きる長友のスタッツから見える苦悩についても、ここでも書いたが、だからといって長友だけがダメだとはいえなかった理由もここにあると思う。長友は上がりすぎてはいたが、長友がいないと崩せないという現実もあった。

そしてハリル監督になってのシンガポール戦である

歴史は繰り返すというか、ぶり返すというか、なんか同じものを感じた。ここで得点不足を解消するためにボランチやSBがやたらと攻撃参加しだしたら大体本当に同じ経緯をたどることに。

補足:一方オシム監督はどうしていたか

W杯には出ていなかったが、オシムの話も凄く興味深いと思う。オシムのインタビューが面白いので引用しておく

――4年前のあなたのチームには欠けていたものでしょうか?

「勇気が? それとも運が?」

――両方です。

「どうだか……。岡崎(慎司)はまるで矢のように動く。しかも斜めに走り込むスプリントだ。李も同じで、よく前に出て行く。ふたりとも、機会があるごとにボールに向かって飛び込んでいく。だが巻(誠一郎)と矢野(貴章)は……、彼らもどうしたらいいかは分かっていた。私はアグレッシブにプレーするようにと常に語っていた。『君らは日本で最も大きなサイズの選手で、それだけの身体があれば相手にショックを与えることができる。チームメイトも恩恵にあずかれる』と。だが彼らは、私が望んだ通りにはプレーしなかった。加地(亮)や駒野(友一)も、内田(篤人)や長友(佑都)に劣らない知性とフィジカルがあった。しかし彼らにしても、自分が何をするべきかを、恐らくは正確に理解していなかった」

凄く言いたいことはわかる。しかもJリーグで監督をしていれば、あえて体が大きい巻や矢野を選んだ事もよくわかる

――あなたのチームは、そこまでは行かなかった。

「私がやろうとしたのは、シンプルなことばかりだった。遠藤(保仁)と(中村)俊輔、(中村)憲剛。優れた選手で優れたプレーができる優れたチームを作る。彼らが走れず、フィジカルが十分でないのもわかっていたが、周囲の選手たちが彼らに走る必要を感じさせなかった。ところがザッケローニのチームは、岡崎、香川(真司)、内田、長友、本田(圭佑)など、若い選手たちが欠点を補った。彼らはいずれもポリバレントで、攻撃もできるうえ戻ってよく守備もする。そんな選手たちがいれば、遠藤もプレーはずっと容易だ。彼らの中に入って、同じように動けばいいのだから。若い選手たちが走るから、彼も必然的に走らざるを得ない。それが私のチームとの大きな違いだった」

http://number.bunshun.jp/articles/-/811574?page=2

そして、今はその時の若手が今やベテランとなって走力不足に苦しんでいる気がする。特に怪我の本田、長友、内田などは、同じく怪我だった中村や、走れなかった遠藤と同じような問題に苦しんでいる気がする。それ所か守備の課題まで・・・

――その通りではありますが……。

「(2007年アジアカップ準決勝の)サウジアラビア戦でも、2点目のゴールを許すことはなかったはずだ。阿部(勇樹)がうまく対応できずにヘディングシュートを決められたが、その前のシーンでは遠藤が左サイドの守備に入っていた。試合前に私は、駒野に守備で遠藤を助けるように言っていた。相手のサイドバックが攻め上がったときはカバーして、2対1の状況を作れと。だが遠藤は抜かれ、クロスを上げられて失点した。普通ではあり得ないことだ。私は駒野を怒った。彼はしょんぼりしていた。さらに、3点目もミスから生まれたゴールだ」

http://number.bunshun.jp/articles/-/811574?page=4

まったく同じ話で面白い。ザッケローニ時代でも同様に駒野の変わりに長友が遠藤のカバーをしていたが、攻撃参加で上がった裏を付かれ遠藤は追いつけずに失点するというシーンが何度もあった。今は柴崎が別の意味でロストしやすい。色々な監督が海外から着て日本を指導するが、面白いように似たような問題に取り組んでいる。

関連項目

イビチャ・オシムが何故持ち上げられるのか footballologies

「オシムとハリルホジッチ監督」旧ユーゴ出身

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http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%92%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%83%AB%E3%83%9B%E3%82%B8%E3%83%83%E3%83%81

――旧ユーゴ出身ということでオシム氏との関連も指摘される

千田:報道では「オシムの推薦」と言われているが、それはない。
なぜかと言えば、自分の意見が何かに影響するのを避けたい、それがオシムさんのポリシーなので。
例えば「お墨付き」で誰かが監督になれば、その人は「コネを使った」と分析されるかもしれないし、推薦しなかった自分に近い人間に恨まれるかもしれない。
だから日本で「推薦」の記事が出たときにはかなり怒っていた。

――日本では同郷とあって、期待も大きい

千田:2人とも頑固なのは同じだが、ワヒドさんの方がベンチ前での気性も感情の起伏も激しいようだ。
(アルジェリア代表を率いた)ブラジルW杯でドイツと試合後に涙してましたしね。
オシムさんの方が経験している分、感情をあまり表に出さないし(日本代表監督時代に)泣くようなことはなかった。その違いはある。

――なるほど

千田:旧ユーゴの指導者は論理的な人が多いが、ワヒドさんは緻密な考えを積み上げて行うタイプで、それを忠実に厳しく実行する。
オシムさんも同じように論理的だが、そこにインスピレーションを加える。
それが、精密な電気工学を学んだワヒドさんに対し、ひらめきが大事な数学を学んだオシムさんとの差ではないか。
例えばだが、人間国宝の技を見て、他人がまったく同じようにやってもマネできないのと同じ。
オシムさんは天気や気温、風などさまざまな面を考慮して練習メニューを変えますし、
選手の雰囲気などでも声のかけ方を変えていたから。そこは同じにはならないし、ワヒドさん流のやり方になると思う。

 ――他に心配な面は

千田:オシムさんもそうでしたが、雑用をさせないこと。必要のない取材やスポンサー会社役員との食事会、CM(撮影)など代表監督の役割はいっぱいある。真面目な監督なので大事なものはやるが、あまりにも多いと嫌がるので。グラウンドに集中させたほうがいいでしょう。何かできることがあれば協力したい。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150404-00000004-tospoweb-socc

オシムさんもそうでしたが、雑用をさせないこと。必要のない取材やスポンサー会社役員との食事会、CM(撮影)など代表監督の役割はいっぱいある。真面目な監督なので大事なものはやるが、あまりにも多いと嫌がる

こんな事をさせていたのかと思うと悲しくなってくるね・・・。その辺はサッカー協会がむしろ矢面に立って営業して川渕キャプテン的な別のマスコミ受けする人を置いた方がずっといいような気がするが。