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W杯予選 シンガポール vs 日本

シンガポール

シンガポール 0-3 日本
得点 金崎夢生(前半20分)
本田圭佑(前半26分)
吉田麻也(後半42分)
警告 森重真人(後半20分)

採点

交代選手

選手 採点 寸評
GK 西川周作 5.5 ほとんどシュートされる事もなかったが、無失点に抑えた
DF 長友佑都 5.5 何度も攻撃参加をみせたが左サイドを決定的に崩すには至らなかった。開始早々相手に削られるなど不運な面もあった。
DF 森重真人 6.0 相手に膝付近を蹴られるなど危険なプレーに苦しんだが、重要な場面では完全に押さえ込んだ
DF 酒井宏樹 5.5 何度も攻撃参加をみせたがクロスの精度には課題を残した
DF 吉田麻也 6.5 ハイボールの処理でクリアミスなどもあったが無失点に1ゴールで補って余りある
MF 柏木陽介 6.5 ワンポイントで違いを見せるパスも合ったが、不用意なパスミスも目立った。精度の高いクロスで吉田のゴールを呼び込んだ。守備では柏木も相手のダーティーなプレーにやや苦戦した。
MF 清武弘嗣 6.0 消えてしまう時間帯もあったが、高いボール精度のパスとセットプレーで違いもみせた
MF 長谷部誠 7.0 攻撃の組み立て、決定的な場面での守備と攻守に目立った。相手に削られ出血もしたが苦にせず中盤を制圧した。この試合のMoM候補
FW 本田圭佑 6.5 サイドというより相変わらずゴール前の動きで違いを作り、2点目のゴールでは相変わらず高い得点能力を見せた。スタミナが持たずに後半は足が止まり消えてしまった。
FW 武藤嘉紀 6.5 いい形は何度も作ったが自らはゴールは出来なかった。ゴール前の大事なシーンでは適切なポジションで絡みアシストは決めた
FW 金崎夢生 6.5 先制点で代表初ゴール。試合の流れを作った。相変わらずドリブルは一流だが沢山のシュートチャンスに決めきれずCFとしては物足りなさも感じた。サイドの方が生きるのではないだろうか。
MF 香川真司 6.0 相変わらずワンタッチの上手さは圧倒的だったが、得点に繋がることはなかった。
FW 原口元気 6.0 後半38分から途中交代で出場で時間は短かったが、攻守に大胆に走り回り時間帯を考えた戦略的な動きを見せた。
FW 宇佐美貴史 5.5 ドリブルでの勝負には可能性を感じたが、結果は出せなかった。
監督 ハリルホジッチ 5.5 最低限の課題であった主要メンバー以外での勝利は手に入れた。良かった点としては、まず勝利した。主要メンバー以外をスタメンに起用できた。清武と柏木を入れる事でセットプレーが一気に充実した。引き分けた前回のシンガポール戦よりは最後の決定力の部分で改善があった。

課題としては、相手が弱すぎてこのメンバーが通用するのかわからなかった事。ラフプレーを繰り返す相手に怪我人が出た事。組み立てが長谷部に重度に依存している事。相変わらずハイボールを処理できるFWを組み合わせておらず放り込みはもっぱらDFの吉田、森重の得点力に頼っている事。その為ハイボールのクロスがセットプレーでしか決定力を持っていないこと。守備でも相変わらず敵のロングボールや放り込みで冷やりとする部分が。MFやDFに清武や柏木、長友といった高さがなく攻撃的な選手を配置してSBによる攻撃をする場合に、強豪相手の試合となったら恐らくいつものように容易にDFが崩壊するのが目に見えておりW杯前から続く代表の守備の課題がむしろまた浮き彫りになっている。

試合後、ハリルホジッチ監督のコメント

「まずは選手におめでとうと言いたいです」
「我々はもう少し点が取れたと思います」
「ディフェンスに関してしっかりボールを奪えてよかったと思います。オフェンスに関しても美しいアクションはあったが、慌てたことと少し運も悪かった」
「こういう試合はもうちょっと(点を)取るべきだと思います」

日本代表の印象

メンバーを入れ替えた事で不安定になるかと思われたが無失点。得点も3点と、コンディション面を重視したメンバーにして交代を生かすことで、かえって前回の引き分けたシンガポール戦より安定した。ただしチームの総合力としてはこのメンバーのレベルが必ずしも高いとはいえない部分もあったが、主要メンバーが抜けた状態での始めての試合という事を考慮すれば十分な成果があった。特に清武柏木のセットプレーには可能性を感じた。

試合の総評

圧倒的なアウェイでの試合であり、シンガポールも前半には危険なプレーを繰り返し削りに来るが何故かファールにはならず日本側だけが笛を吹かれるというパターンが続き苦しむ。開始早々長友が削られ少し痛め、森重は膝に向かって足裏で踏みつけられるなど最近の代表の試合では稀に見る汚さ。柏木は競り合いで相手の手で顔をやられ、長谷部は頭から出血。清武はユニフォームをつかまれて破れてしまうという事態も発生した。特に相手の21番と6番は危険なプレーが目立った。前半で2点入れて2-0で折り返した事で若干よくなったが危険なプレーは後半も続いた。

スタッツを一つ二つ

Singapore vs. Japan - 12 November 2015 - Soccerway
http://int.soccerway.com/matches/2015/11/12/asia/wc-qualifying-asia/singapore/japan/2028672/

最近活躍してるけどあまり報道されない海外の日本人選手

今年に入ってから活躍した海外の日本人選手はかなり多く、復調しつつある香川の活躍や、CLで目立っていた内田など有名な選手がいい試合をしたためそちらばかりが注目されたが、それ以外にも全体的に日本人選手の活躍が多かった。

田中順也3ゴール目

 ポルトガル・スーペルリーガ第22節が22日に行われ、FW田中順也が所属するスポルティング・リスボンとジル・ヴィセンテが対戦。田中はスポルティング移籍後、初のリーグ戦先発起用となった。

 試合は前半をスコアレスで折り返すと、後半に入って52分に田中が先発起用に応える。右サイドでのCKから、ニアサイドのナニがヘディングでボールのコースを変えると、ファーサイドの田中が左太ももで押し込み、先制点をもたらした。

http://www.soccer-king.jp/news/world/world_other/20150223/283966.html

宮市1ゴール

 26日、トゥエンテに所属するFW宮市亮がオランダリーグ2部のヨングPSV戦に出場し、1ゴールを挙げた。クラブ公式サイトが伝えている。

http://www.soccer-king.jp/news/world/world_other/20150127/275634.html

酒井高徳ブンデス初ゴール

39分、左サイドからのFKで、クリアされたボールを拾った酒井がエリア手前からシュートを放つが、目前のDFがブロック。さらに酒井がそのこぼれ球にいち早く反応し、エリア内で右足を振り抜くと、シュートはDFの体に当たりコースが変わったため、GKが逆を突かれ、ゴールに吸い込まれた。酒井はブンデスリーガでは初得点となった

http://www.soccer-king.jp/news/world/ger/20150215/281312.html

CL出場も見えてきた吉田麻也

 第24節を終了した時点で、サウサンプトンは首位のチェルシー、2位のマンチェスター・シティに続いて3位に位置している。前週まで一つ順位が上にいたマンチェスター・ユナイテッドを抜き去り、2位との勝ち点差もたったの4。さらに総失点数は首位のチェルシーの21よりも少ない17で、リーグ最少である。このままの調子で行けば、ヨーロッパの舞台は現実的な目標だ。

http://number.bunshun.jp/articles/-/822676?page=2

暫定3位、リーグ最小失点、CBは吉田麻也

吉田のアシストも素晴らしかったが、これでチームとしてもサウサンプトンは3位に浮上。少し前のお馴染みの顔ぶれが並ぶプレミアとは様子が違ってきた。しかも、今のサウサンプトンはプレミアリーグでもっとも失点が少ない。そのチームのCBに日本人の吉田にがいるという事がどれだけ凄い事なのか、あまり理解されていないような気がする。プレミアリーグは笛の基準が違うので荒いプレーが多いし怪我もしやすい。それもCBとして日本人が。そして、更にこの試合ではSBにうつってダイレクトのパスでアシスト。これは守備陣が余り海外で活躍できていない日本人選手にとっては快挙といっていいと思う。

Premier League Summary  WhoScored.com

not606 を黙らせる吉田の一撃

吉田麻也

ゴールしなくてDFとしても最近の吉田は十分復調しており、日本人の代表史上でも屈指のDFに育ちつつあるのではないかと、最近は思っている。何しろまだ若いので今後の活躍も十分に期待できる。


https://www.youtube.com/watch?v=J7ZuIaSaQNg

現地サポーターが集うネット掲示板「not606」では、吉田選手のパフォーマンスに満足しないサポーターと擁護するサポーターの意見が真っ二つに分かれている。内容は主に「吉田選手がマークを外した」「ブロックが満足に出来ていない」という批判と、「他のディフェンダーを差し置いて吉田だけを非難するのはおかしい」というものだ。

「ヨシはアタッカーの動きを予測するのが上手くない」との意見がある一方で、「彼の判断力は早いほうだと思う。あら探しのしすぎじゃないか?」という擁護派もおり、議論は堂々巡りとなっている。

http://news.livedoor.com/article/detail/9558134/

こういう事を言っていた人はやっぱり掌返しするのだろうか。こういう層は、いつもサッカーでは出てくる。例えば、一時期、日本代表の守備責任を何故か全部吉田、今野、内田に押し付けていた集団と内容的にかなりの類似点がある気がしている。その頃、攻撃では長友は目立っていて高い能力を見せていたが、当時も守備に関してはポジションが前に行き過ぎていて一番長友が問題あった。まあ戦術的に長友の上がりを期待する攻撃だったのでしかたがないのだが、しかし、それが何故か逆サイドの素晴らしい守備をしていた内田の責任になったり長友のカバーに入らざるを得ない今野のせいになったりしていたのは不思議でしょうがなかった。いや、そういう戦術なんじゃないのかと。香川叩きなども同様で叩き方が不思議なのだ。例えば叩くにしても香川はヘディングはあまり得意ではない。そういう実際見えてる問題に対しては何故かスルーしていたりする。アンチならこう言う所は叩きやすいとは思うのだけどね。何故か良く分からない不思議な理由で叩くのだ。本田に関しても、ロシア時代の後半からは相当不調だったにも拘らずコンディション面を無視して褒めまくっていたのに、イタリアに行くと急に何故か日本人による本田叩きが始まったのも不思議だった。イタリアに来る前から不調だったのにもかかわらずだ。アンチというのは妙な所を叩くという傾向があるように思う。

吉田に関しても同様で、以前の怪我をしていた時期や明らかに不調であった時期に比べ、明らかに吉田は改善してきている。そもそもの問題として、サウサンプトンの問題はDFだとは思えない。何故ならサウサンプトンは現在チェルシーと並びリーグ最小失点という素晴らしい守備を見せているからだ。それにも拘らず何故かむしろ以前よりも吉田がより批判の対象になっているような気がする。まあ、どういう理由(理由が見当たらないので気持ちと書くべきか)で叩いているのかは分からないが、プレミアリーグでは日本人が異常に叩かれる。恐らく白人特有のアジア人への蔑視や、中国や韓国など反日色の強い国での視聴数が多い事は無関係ではないと思う。そういう点でも日本人はプレミアには行かない方がいいのではないかと個人的には思っている。現状ではリーガやブンデスの方が上位のレベルが高く、リーグ平均のレベルでもリーガやブンデスがプレミアにそれ程負けているとは思えない。プレミアは審判の笛が緩いので怪我の危険性も高い点も気になる。

吉田麻也の誤解と盲点「危険な選手の隣に居て欲しいのは吉田麻也」

 吉田の守備が酷いという風潮は偏見だと個人的には思っている。そして吉田が持つ本質的な弱点は別にあるような気がする。というような事を以下データを見てて思ったので書いてみる。まず、前回の日本vsコスタリカ戦でも多くのサイトで吉田の守備の不安要素を語り、森重の安定性について主張する話が多かったが、単純なボール奪取回数とボールロストした回数を見ると吉田に対する一部の主張は偏見なのではないかという気がしている。まずは、それについてのデータが下の表だが、ボール奪取回数とボールロストした回数を出している。

選手名 ボール奪取回数 ボールロスト回数
22吉田 麻也 14 1
16山口 蛍 13 2
6森重 真人 7 1
21酒井 宏樹 6 0
4本田 圭佑 6 1
1川島 永嗣 6 2
15今野 泰幸 5 1
10香川 真司 5 2
14青山 敏弘 4 1
7遠藤 保仁 4 1
18大迫 勇也 3 2
2内田 篤人 2 1
13大久保 嘉人 1 1
5長友 佑都 0 0

http://www.football-lab.jp/japan/report/?year=2014&month=06&date=02

調べて見ると、さらに一試合前のキプロス戦も同様に吉田がボール奪取回数No1だと分かる。この二つの試合でも吉田を批判的に語る論調はあったが、この数字を見る限り吉田の守備の問題は、単純な対面能力ではない。むしろ代表チームでは最もボールを奪う、山口と共にボールを奪う能力に特化した選手だといえるだろう。

そこで、タイトルに書いたように「危険な選手の隣に居て欲しいのは吉田麻也」なのだが、これの意味する所は、危険な選手の隣に吉田がいない時があるという事。ちゃんと相手に寄せてさえ居れば吉田は現在の代表で最もボールを奪うのが上手い選手だといわざるを得ないが、その吉田も相手の近くに居ない事には守備が出来ない。あえて吉田の問題とこれからの課題を考える場合は、試合中に見える重要なタイミングでマークを外して相手をフリーにしているシーンなどこそが吉田の本質的な問題だと思う。

同様に分かる選手の守備能力の問題

ちなみに、同様の問題は香川や本田に対しても向けられており、何故か日本では「トップ下=守備ができない」というような論調が中村俊輔以来常に付きまとっているが、実はこういう数値を見ていくと完全な誤解だと分かる。コンディションが悪いとされ守備も批判されていた本田だが、このコスタリカ戦に関しては守備では機能していたといわざるを得ない。また、特に香川はこの試合に限らず安定して常にボール奪取回数が多く。香川の守備能力が代表全体を見てもむしろ高い方だと分かる。香川の場合はインターセプトが上手くパスカットのスタッツが他の情報で見ても素晴らしい数字を常に出している。プレミアリーグにおいても香川のインターセプト回数は素晴らしくマンUの攻撃陣でも1位2位を争う。この数字を見る限り香川の守備に対する批判は、日本の一部のサッカーファンの間に漂うあまりに印象的すぎた中村俊輔の亡霊といわざるを得ない。