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東アジア杯2017 日本 vs 北朝鮮

日本 1 – 0 北朝鮮
井手口 陽介 後半50分 得点
警告 キム ユソン前半46分

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 12 中村 航輔 8.0 まだ若いにもかかわらず落ち着いたプレーで再三にわたる枠へ飛ぶシュートを何本も抑えてみせた。この試合で見えた数少ないポジティブな選手
DF 3 昌子 源 5.0 シュートを打たれる形もあったが1対1の場面を何度も抑えた。ハイボールの競り合いは競り負けるシーンが気になった
DF 4 谷口 彰悟 4.5 攻撃面では見所もあったがライン上の攻防で何度もシュートを許し控えのCBとしては心配な要素が目立った
DF 5 車屋 紳太郎 4.0 攻撃参加は見せたが決定的な仕事はできなかった。守備はカウンターで裏を付かれており、ハイボールの競り合いでも何度かピンチを招いた
DF 20 室屋 成 5.5 堅実な守備で、完全にサイドを突破される事はなかった。堅実な攻撃参加でいいクロスも見せた。初のA代表としては妙な安定感があった
MF 2 井手口 陽介 7.0 豊富な運動量で中盤の攻撃の基点となった。最後の所で抑えたシュートで1得点。勝負強さも見せた
MF 8 高萩 洋次郎 4.5 後半11分OUT ボールの奪い合いで負けており北朝鮮に攻め込まれてカウンターにもつなげることが出来なかった
MF 17 今野 泰幸 6.0 中盤で相手にボールを奪われるシーンが目立ちボールを奪うのに苦労したが、最後にいいアシストを見せて試合を決めた
FW 7 倉田 秋 5.5 後半36分OUT ほとんど攻める気があるのか分からない日本代表の中比較的積極性がありサイドの突破からクロスを何度かみせたが、ゴールにはつながらなかった
FW 11 小林 悠 5.5 何度かいい裏への飛び出しを見せチャンスを作った。小林の持ち味のヘッドはあまり見せ場がなかった。なかなかクロスが全く小林に飛んでこないので戦術的に問題があったように思う。折角小林をFWとして選ぶのならばもっとクロスが見たかった
FW 15 金崎 夢生 4.5 後半26分OUT 以前と比べると運動量の少なさが気になった。北朝鮮相手であることを考えるとドリブルでの勝負する場面の少なさや突破がゴールにつながらなかった点は評価しにくい
MF 14 伊東 純也 6.5 後半11分IN 伊東が入ることで押さえ込まれていた中盤が一気に流れを取り戻し得点チャンスを作った
FW 9 川又 堅碁 5.5 後半26分IN 後半からの交代出場だったため時間も少なく、いいシーンも見せたが相手に対応されてしまった。試合全体に対しては大きな変化も生む事はできなかった
FW 18 阿部 浩之 後半36分IN 時間が短すぎて採点不能
監督 ハリルホジッチ 5.5 これからの選手であるGKの中村や室屋など若手を試せた点は個人的には凄く評価したい。ただ試合内容は北朝鮮相手と考えるとやや物足りない結果だった

試合後、ハリルホジッチ監督のコメント

運も味方にした。相手チームはしっかり守ってカウンターを徹底していた。低い位置でコンパクトにしており、プレースピードが足りなかった。諦めなかった選手たちを称えたい

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171209-00681929-soccerk-socc

日本代表の印象

攻め込まれる形が続き北朝鮮のシュートが何度もゴールの枠内に飛んだが、若干22歳の中村が獅子奮迅の働きで素晴しい仕事をした。この試合を見た限りでは中村は次世代のA代表の正ゴールキーパーに名乗りを上げたのではないだろうか。攻撃面に関しても21歳の井手口が残り時間僅かな所でミドルを入れて試合を決めた。逆に以前はかなりドリブルで目立っていた金崎はやや影を潜め、中盤でも若い24歳の伊東純也に変えたことで一気に流れが日本側に変わったりとサブのメンバーでも世代交代を感じさせる試合となった。
日本代表にとってはA代表で足りなかった部分をこの東アジア杯で発掘できる可能性もあるように思う。

試合の総評

双方無得点の状態で試合が進み、試合の流れが決まらない精神的な強さを試すような試合だったが最後の最後でベテランの今野と、若手なのにベテランのようなメンタルを見せ付けるミドルシュートで試合を決めた。

スタッツを一つ二つ

ACL 浦和VS済州 乱闘事件

事件の背景

 事件の背景として今年のACLでは韓国勢が負けていること。そして制裁処分で出場停止のチームがあることなどは無視できない。制裁以外にも近年のKリーグ勢はかなり事件が続いている。

 ・2015年 慶南FC審判買収(審判4名買収、逮捕者2名)
 ・2013年 全北現代審判買収(審判2名買収、現在FIFAに制裁されてACL出場停止)
 ・2011年 Kリーグ大規模八百長 (自殺者3名、FIFA永久追放処分41名、処分者53名)
 
 2011年のは大きな事件でリーグの8.2%の選手が八百長に加担した大事件。

 今期のACLは全北現代が出場停止の制裁中。しかし何故か他の韓国チームも一気に弱体化。唯一勝ち残っていたチームが今回の浦和の相手済州ユナイテッド。最後に残っていた韓国チームがこの事件を引き起こしてる。済州ユナイテッドが脱落したことでベスト16の時点で全ての韓国チームが敗退。韓国勢は近年まれに見る弱さになってる。

 ちなみに2010年ごろにも浦和は韓国チームと旭日旗問題でももめており、何かと韓国チームと中が悪い。

Wikipediaがちんちんになっている件

 この事件があったのでどういうチームなのか調べようと Wikipedia を覗いたら「ちんちんチーム」になっていた。恐らく悪戯。

高校サッカープレーヤー500人が選ぶJクラブでプレーしてみたいチームトップ10

「高校サッカープレーヤー500人が選ぶJクラブでプレーしてみたいチームトップ10」は以下となった。
第1位 ガンバ大阪(123人)
第2位 浦和レッズ(99人)
第3位 名古屋グランパス(44人)
第4位 鹿島アントラーズ(34人)
第5位 松本山雅FC(29人)
第6位 セレッソ大阪(26人)
第7位 サンフレッチェ広島(19人)
第7位 横浜F・マリノス(19人)
第9位 川崎フロンターレ(18人)
第10位 FC東京(15人)

http://footies.jp/life/923

Jリーグを育成するサンフレッチェ

サンフレッチェ広島が優勝したらしい

サンフレッチェがJリーグの年間優勝していたのが中継されていた。Jリーグって何か今までだと優勝決定が近づいても何故かTVでは放映していなかった気がするけど、2シーズンになってTVで決定戦だけ放映しやすくなったのかもしれない。

サッカーJ1の年間優勝を争うチャンピオンシップ決勝の、サンフレッチェ広島とガンバ大阪の第2戦は、1対1で引き分けましたが、サンフレッチェが2試合の合計で上回り、2年ぶり3回目の優勝を果たしました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151205/k10010331141000.html

サンフレッチェ広島  SANFRECCE HIROSHIMA
サンフレッチェ広島の公式ページも優勝にあわせてこんな感じに

サンフレッチェのコストパフォーマンス

なんとなく色々見ていたらサンフレッチェがいいチームにおもえてきたので、その辺について色々書いてみる事にした。まず下の評はJ1のチームの総年俸。見てもらうと分るが、サンフレッチェは優勝したがランキング低い所に注目してもらいたい。

順位 チーム名 2015年 総年俸
1 ガンバ大阪 10億3880万円
2 浦和レッズ 9億9580万円
3 横浜F・マリノス 8億5010万円
4 ヴィッセル神戸 7億6960万円
5 FC東京 7億3780万円
6 名古屋グランパス 7億970万円
7 サンフレッチェ広島 6億3620万円
8 鹿島アントラーズ 6億1820万円
9 柏レイソル 5億6200万円
10 川崎フロンターレ 5億5880万円
11 清水エスパルス 5億1180万円
12 サガン鳥栖 4億1460万円
13 ベガルタ仙台 3億8200万円
14 アルビレックス新潟 3億7180万円
15 湘南ベルマーレ 3億5500万円
16 モンテディオ山形 3億2240万円
17 松本山雅FC 3億1520万円
18 ヴァンフォーレ甲府 2億6020万円

http://www.soccer-money.net/team/in_team.php

安くても優勝するサンフレッチェが意味する所

見たら分るようにサンフレッチェはJ1でも7位と総年俸が極端に高いわけではない。しかし優勝している。そして浦和レッズは「サンフレッズ」などと2chなどではよく言われているように、サンフレッチェから沢山の選手を引き抜いてきたので、浦和には以前サンフレッチェ所属だった選手が多い。年間勝ち点1がサンフレッチェで、2位がレッズなので、これは結構なことだと思う。

これが意味している事は「サンフレッチェがいい選手を育成している」ということだと思う。浦和に引き抜かれても次々にいい選手が出てこなければサンフレッチェが優勝できないわけで、しかも年俸が低いという事は他のチームから金で引き抜いているともいえない。外人に頼っているともいえない。これはかなり重要なことだと思う。

際立つガンバの稼働率

以前のクルピが監督だった時代のセレッソが次々にいい選手を輩出したように今はサンフレッチェとガンバは見るべき点があるチームだと思う。ガンバも年棒は高いがユースなどから育った選手も多く、しかも去年3冠だったため今年の試合数が異常に多い中での成績。ACLも捨てずにすべてしっかり試合をした点は見るべき点があるだろう。特にガンバでは宇佐美、今野(今野はスタッツを良く見る私としては凄い選手だと思うのだけど中々見合った評価がされていないように思う)は足跡を残したといえるのではないだろうか。これは浦和が事実上ACLを捨てたことと対照的にガンバを褒めていいところだと思う。

サッカー協会とJリーグの際立つおかしさ

勝つほど苦しくなる日程っておかしいでしょ。勝っても負けても試合間隔が極端に厳しくならないようにする調整が必要はあると思う。最低でも欧州のように選手の入れ替えで1チームの稼働率が上がっても大丈夫なように出来る工夫は必要。あまり対策がされていない点をみると、これはリーグ運営している側のな能力不足だと言わざるをえない。

Jリーグの招待券

少し前に2chなどでJリーグの無料招待券が問題だという話が出ていた。観客を水増しする為にチケットをばら撒いているというのだ。例えばこんな感じで普通に2chの話の中ではよく見られる。

779 :U-名無しさん@実況はサッカーch:2013/04/02(火) 00:30:50.65 ID:m0MlQ8QD0
J1でキャパに対して招待券の割合が一番低いとこってどこで何%くらいなんだろうね

796 :U-名無しさん@実況はサッカーch:2013/04/02(火) 00:38:03.22 ID:szviY9ezP
>>779
これから計算してくだせえ
yJY02kT

http://hello.2ch.net/test/read.cgi/soccer/1364799098/

これは少し前2012年頃には既に結構話題になってりしていた。これについて、前から思っていた事として、このタダ券といわれているものが、2chで想像されているものと実態がかなり違うのではないかという事。例えば、スポンサーになると年間何枚までの無料チケットというのがスポンサー料を払う代わりにもらえる事が多い。当然どこかにばら撒く事になる。何かの営業とかでばら撒かれたり、社員へばら撒いたりとか色々あると思うが。そういうのが回りまわってタダでもらったチケットという風になっているだけなんじゃないかと。スポンサーの場合はスポンサー料としてお金を出しているので別にチームからみれば無料のチケットというわけでもなく、実際はチケットだけ見たら割高なチケットになる。

特に小口のスポンサーのシステムがあったり、クラブ会員になってタダ券もらえる場合などもあるようなので、年間パスとか年間何枚までという自由に出来るチケットが小口でもあるのではないかと。毎回買って見に行く人なら、小額の追加で金額で会社名を広告してグッズまでもらえたりする場合などもあるので大きいスポンサー以外にも中小の企業とかでもありえそうな気がする。

本当は何が問題なのだろうか

何が問題だといいたいのか分らないので、何か抜けているのかもしれないが、これはそんなに悪い事なのだろうか。多分単価で見たら「タダ券」の方が普通のチケットより高い気がするので、スポンサーが買い取ってばら撒いてくれるというのなら、それはそれでいいと思うんだけどね。2chで以前問題になっていた、税リーグ(Jリーグには税金が投入されている)という説に関しても実際気になって調べてみたけど、むしろ税金に還元してるのではと思ったくらい。何かJリーグは余程嫌われているのか何なのか、一生懸命難癖をつけている人たちがいるように思う。

参考

徳島のHPにあったけど
プラチナスポンサー(年会費30万):招待券144枚/年
ゴールドスポンサー(年会費20万):招待券96枚/年
シルバースポンサー(年会費10万):招待券48枚/年
ブロンズスポンサー(年会費5万):招待券24枚/年

http://j2matome.doorblog.jp/archives/32693728.html

やっぱりこういうものがあるらしい。今はタダ券問題が騒がれるようになったのでどうなっているのかはわからないけど。

Jリーグ勢のACLでの成績の推移

JリーグのACLでの平均勝ち点がどのように変化してきたか紹介しているブログが面白かったので紹介

今日、明日とACL(AFCチャンピオンズリーグ)の第2節がありますね。第1節の日本勢は1勝2分1敗だったわけですが、国別の成績がどう変化してきたのか、また相手国との対戦成績はどれくらいなのか気になりましたので、06年以降の大会から算出してみました。
ACL平均勝ち点

http://www.plus-blog.sportsnavi.com/soccer-db_2014/article/13

明らかにJリーグが勝ちにくくなってきているという傾向が見られる。JリーグクラブがACLで勝てない理由が全くないわけではない、その辺について考察しているブログもあったりして「JリーグクラブがACLで勝てない理由」中々これも面白かった

JリーグクラブがACLで勝てない理由  είναι ταυτολογία

このページでは資金的な理由を挙げてJリーグの方が優先するべきという風になるのではないかという意見が書かれていた。ただ、Jリーグで優勝を目指すと必然的にACLにも参加する事になってしまうので、個人的にはリーグを優先する問題とACLで勝てない問題はそこまで分離できるとは思えない。むしろこの問題はJリーグの日程的に厳しいという問題を提起しているだけなのではないかという気がする。つまり、Jリーグの日程がACL出場チームに十分配慮されればどちらかにだけ注力するという風にはならないのではないかと。そう考えると日程がどれくらい詰まっているかが非常に大きな問題になる。そこで今年3冠でACLにも進んでおり試合日程が厳しいはずのガンバ大阪のこの4月の試合を見てみた。

ガンバ大阪の4月の試合日程

試合日程  ガンバ大阪オフィシャルサイト
http://www.gamba-osaka.net/game/

短い所では中4日の試合感覚になる試合があり、これは普通のJリーグが週1程度のペースで試合をしているのと比べると確かに大変だが、欧州のCLではなくELに出る程度のクラブと比較した場合でも不可能な日程とも言い切れない部分はある。

Jリーグでもバニシング・スプレー

 Jリーグは23日、2015明治安田生命Jリーグ公式試合において、バニシング・スプレーを導入することを発表した。

 バニシング・スプレーは、昨夏のブラジル・ワールドカップで使用され話題となったアイテムの1つで、主審が一時的な目印としてピッチに噴射するスプレー。スプレーの泡は約1分程度で完全に消えるため、後のプレーに影響を与えることなく使用できる。

http://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20150223/284173.html

バニッシングスプレーを消すダヴィド・ルイス footballologies
http://football.ologies.net/2015/02/18/%e3%83%90%e3%83%8b%e3%83%83%e3%82%b7%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%82%b9%e3%83%97%e3%83%ac%e3%83%bc%e3%82%92%e6%b6%88%e3%81%99%e3%83%80%e3%83%b4%e3%82%a3%e3%83%89%e3%83%bb%e3%83%ab%e3%82%a4%e3%82%b9/

分析を放棄したメディアのマジックワード「決定力不足」に中西哲生が苦言

決定力不足という言葉を使った時に、その言葉を説明できない限り、その言葉を使ったひと、メディアを信じてはいけない。決定力不足という言葉を使った瞬間に、それは全てを誰かのせいにするマジックワード。日本サッカー界にはマジックワードが多すぎる。

https://twitter.com/tetsuo14/status/573101510524993536

緊急事態。もう一度、言わせてもらいますが、Jリーグはアジア最強ではない。謙虚に全てを受け止めて欲しい。決定力不足という言葉は言い訳でしかない。決定力不足という言葉の正体を掴めない限り、一生進化しない。

https://twitter.com/tetsuo14/status/573098471080665089

中西哲生のこの発言は正論だと思う。ただ、言い方が悪いから2chなどの匿名関係者軍団の巣窟では煽られてしまうと思うが、正直正論だ。最近コバンザメメディアが頻繁に使う「決定力不足」とか「個の力」なんていう言葉は、本来アマにしか許されない言い方だと思う。実際には分析能力が足りなくて解説できないという事を単に大声で叫んでいるも同然ではないか。

全ての責任を選手個人に押し付けて逃げ出すマジックワード「決定力」

「決定力不足」とか「個の力」という言葉のどこに問題があるかというと、本当の問題はなんだったのかという検証がされないまま、毎回敗戦の度にお決まりのフレーズとして言えば分析したかのように見える玉虫色の魔法の言い訳だからだ。そして、それを見たファンも、誰か犯人に仕立て上げて、心を落ち着けたいという分けの分からない欲求を満たして満足して終わる。まるでFWやシュートを外した選手個人が悪かっただけみたいになっている。これはとんでもない間違いだ。そもそもの問題として、日本のメディアが声高にいつも叫ぶ問題は、本当に個人の技量だけが問題なのだろうか。個人的には、それ程サッカーは単純ではないと思う。

例えば、最近不調だったドルトムントなども2chでは意味不明な煽りをしていたが、アレだけ怪我人が多くてチームのコンディションが悪いのにまるで選手の技量の問題かのような論調で書いていた所があったのは流石におかしかった。いや、オカシイどころの騒ぎではない、おかし過ぎる。日本代表でも同様で、アジア杯の前の段階で大量のけが人やコンディション面の問題があったにもかかわらず、2chでは何故か香川や本田の「個の力」だとか、決定力の問題に摩り替わっていた。ここでも敗退する前にこのアジア杯での日本代表の日程の問題などについて書いたが、何故かTVメディアはあまりこういう点には注目しない。これに関しては2chですら騒いでいたのにだ。選手個人が「個の力」というのは本人の努力の問題で何とかなる部分で試合を分析するのだから非常に優等生的な回答で悪くはないが、外から口出すだけのメディアが選手になりきってそんな批判をしてるのは流石におかしい。少なくとも個人の責任にする前に検討するべき課題がいくつもある

  • 敵味方のチームのコンディション
  • 天気、スタジアム、ピッチのコンディションなどの環境要因
  • 審判の判定やアウェイ、ホームの違い
  • 敵味方の戦術の違い

特にサッカーの戦術の違いは奥が深い。あれほど強いバイヤンやバルサでも何故か苦手としているパターンなどがあって、ほとんどの相手を圧倒的できても何故かこのパターンの相手は苦手とかそういう組み合わせの戦術の相性みたいなものは間違いなく存在している。まあ、これもプロの指導者たちならある程度当たり前のことで沢山のパターンがじゃんけんの様に組み合わさっているのだろう。傍目には厳密にそれがどんな組み合わせでどういう対策があるのかとかまでは分からないが、間違いなく組み合わせの得意不得意というのはあって、それは素人でもチームの勝敗のスタッツを見ているだけで直ぐ分かる。しかしメディアは何故かそれも「決定力不足」で終わるのだ。これはオカシイし、そんな解説者やメディアは見てて面白くない。

戦術と決定力は無関係ではない

チームの相性だけではない。ブラジルW杯惨敗で、色々スタッツを眺めてて気づいた事を以前書いたが、そもそも同じような選手を使っても戦術が違うと決定力が変わるという点はかなり見逃されていると思う。決定力は選手個人の技量だけではなく、チームのコンディションや戦術によっても変化するといわざるを得ないし、日本代表などは如実にその傾向がある。ただ、それを分析し話す解説者やメディアは本当に少ない。素人目線で見ると、何故だか分からないけどスタッツみたらそうなってるとしか言いようがないが、明らかに相関関係がある事は直ぐに分かるのだ。

関連項目

日本は前から決定率が低くパスが得意だったのか? footballologies
http://football.ologies.net/2015/01/28/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AF%E5%89%8D%E3%81%8B%E3%82%89%E6%B1%BA%E5%AE%9A%E7%8E%87%E3%81%8C%E4%BD%8E%E3%81%8F%E3%83%91%E3%82%B9%E3%81%8C%E5%BE%97%E6%84%8F%E3%81%A0%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%81%8B/
日本代表において本田や香川の決定力が低いという風評 footballologies
http://football.ologies.net/2015/01/29/japan-amf/
日本代表の監督に外国人監督が選ばれる理由 footballologies
http://football.ologies.net/2015/02/27/kantoku/
「高萩洋次郎のゴールがJリーグに突き刺したもの」 footballologies
http://football.ologies.net/2015/02/26/%E3%80%8C%E9%AB%98%E8%90%A9%E6%B4%8B%E6%AC%A1%E9%83%8E%E3%81%AE%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%8Cj%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%81%AB%E7%AA%81%E3%81%8D%E5%88%BA%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%82%E3%81%AE/

日本代表の監督に外国人監督が選ばれる理由

最近日本代表の監督選びが話題を呼んでおり外国人監督の選定がされているが、なぜ日本人監督ではいけないのかなぜ外国人監督を選ぶのか疑問に思っている人もいるかもしれない。その答えはJリーグでの勝率なんかを見ていると自然と何となく分かるのではないかと思ったので、Jリーグの監督勝率をトップ10を下の表に。

Jリーグでの勝率ランキング
順位 監督 勝率
1 鈴木 政一 80.82
2 バウミール 76.47
3 森下 仁之 69.7
4 ハビエル・アスカルゴルタ 68.18
5 エメルソン レオン 67.07
6 ゼ・マリオ 65.63
7 ホルヘ・ソラリ 65
8 オタシリオ 64.52
9 アーセン・ベンゲル 64.38
10 レネ・デザイェレ 63.33

http://footballgeist.com/manager_ranking

監督の勝率ランキングなどを見ていくと、ほとんどが外国人監督。勿論強いチームが外人の監督を呼ぶという傾向がある事は考えなければいけないが、勝率が50%程度(50%勝てる監督は実は凄い監督なのだが)まで外国人監督がずらずらと並んでしまっている。日本人の監督が有名人でもほぼ40%台の勝率しかないという事実は恐ろしい。しかも40%台の日本人監督でも日本人としては正直言って名将の部類なのだ。以前書いた日本人の有名監督の勝率を再度書くと

  • 西野朗 52.88 % (勝数は最多)
  • 関塚 隆 52.68 % (1試合あたりの得点数は日本人監督では歴代2位)
  • レヴィー クルピ 50.56 %
  • 長谷川健太 44 %
  • 反町 康治 43.88 %
  • 岡田武史 43 %
  • 早野宏史 41 %
  • 原博実 41 %

早野監督や原監督が41%だからといって酷い監督だとは言えない。実はむしろいい監督に分類される。悪い場合は勝率が30%台の日本人監督もかなりいるからだ。2013年からのセレッソなどは顕著だが、ほぼ同じ選手でも監督が変わると負けたりしており、監督の影響力の大きさは見逃せない。むしろ、なぜ日本の監督は勝率が低いのか、なぜ日本人の監督は同じ選手を使っているのにJですら外国人監督に勝てないのか、どこが違うのかは正直私には分からないが、実際勝てなくなってしまうのを見ると何かが違うのだろうと思わざるを得ないのだ。

世界は日本人が思っているより若い

日本代表では、去年は25歳の柿谷やら24歳の大迫を新人のように持ち上げてみたり。27歳になってから初めて小林悠を呼んでみたり、27歳になるまでほとんど代表では使われず無駄にしていた大田がいたり。正直若手と考えている範囲が高齢化している。世界のクラブの主力は外国人なので年齢が分かり難いが、実際に年齢を良く見ると活躍している選手が衝撃的に若い。例えば

  • ハメス・ロドリゲス 年齢:22
  • ゲッツェ 年齢:22
  • イスコ 年齢:22
  • オスカール 年齢:22
  • ドラクスラー 年齢:20
  • アザール 年齢:23
  • ポグバ 年齢:21
  • ギュンドアン 年齢:23
  • ルカク 年齢:21
  • ムサ 年齢:21
  • コケ 年齢:22
  • アラバ 年齢:22

しかも十分すぎるほどに既に実績を上げて22歳程度だ。つまり10代後半や20前後で既にチームの主力に呼ばれ、しかも実績を上げているから重要な試合に出ているわけで、これが意味するのは22歳というのはただの若手ではなく既に実績を上げて成果を出す年齢だという事。日本でいう10代後半から20くらいの大学生が若手の期間で、卒業する頃には実力者は既に実績を持っているという事になる。最近は不調だが躍進していた時期のドルトムントはチーム平均が一時は22.2歳という驚異的な若さ*1。シャルケでも23.8歳*2という恐ろしくチーム全体が若く、内田は実は十分すぎるほどのベテラン枠になっている。

つまり、日本でいったら22歳の武藤はすでに実績を持っていなければいけない。それも世界のレベルで。日本代表という視点で見るとこれは非常に厳しい現実で、如何に選抜するタイミングが遅いかという事になる。日本にも折角実績のある21歳の宇佐美や20歳前後で活躍していた南野や宮市がいたが、いい時期には全く代表に呼ばれていない。ベテランの起用は問題ではないと思うが、ベテランもいて若手も居る、またはこのチームはベテラン中心のチームだが、この若手も混ぜるといったような多様性がもう少しあった方がいい気はする。日本の場合Jリーグですらあまり若手が使われないので22歳前後になった時に実績を積むのが難しいという構造的な問題があるのではないか。そもそも、まずJリーグなんて正直な話世界のレベルから見ればベテランで安定した成績を狙わなければ行けないほどの守るものもないと思う。リーグとして、もっとアグレッシブで挑戦的な選手起用をしても、そのまま埋もれて行くよりは遥かにマシではないのか。そしてもし実力のある若手が見つかりでもすれば、それはJリーグが思っている異常に本当は凄い事なんだと思う。

CLで最適な年齢は? 近年の優勝チームは若手主体がトレンド | フットボールチャンネル | サッカー情報満載!
http://www.footballchannel.jp/2014/11/28/post58241/
2/2 サッカーにおいて24歳は若いのか? [サッカー] All About
http://allabout.co.jp/gm/gc/377433/2/