日本代表の監督に外国人監督が選ばれる理由

最近日本代表の監督選びが話題を呼んでおり外国人監督の選定がされているが、なぜ日本人監督ではいけないのかなぜ外国人監督を選ぶのか疑問に思っている人もいるかもしれない。その答えはJリーグでの勝率なんかを見ていると自然と何となく分かるのではないかと思ったので、Jリーグの監督勝率をトップ10を下の表に。

Jリーグでの勝率ランキング
順位 監督 勝率
1 鈴木 政一 80.82
2 バウミール 76.47
3 森下 仁之 69.7
4 ハビエル・アスカルゴルタ 68.18
5 エメルソン レオン 67.07
6 ゼ・マリオ 65.63
7 ホルヘ・ソラリ 65
8 オタシリオ 64.52
9 アーセン・ベンゲル 64.38
10 レネ・デザイェレ 63.33

http://footballgeist.com/manager_ranking

監督の勝率ランキングなどを見ていくと、ほとんどが外国人監督。勿論強いチームが外人の監督を呼ぶという傾向がある事は考えなければいけないが、勝率が50%程度(50%勝てる監督は実は凄い監督なのだが)まで外国人監督がずらずらと並んでしまっている。日本人の監督が有名人でもほぼ40%台の勝率しかないという事実は恐ろしい。しかも40%台の日本人監督でも日本人としては正直言って名将の部類なのだ。以前書いた日本人の有名監督の勝率を再度書くと

  • 西野朗 52.88 % (勝数は最多)
  • 関塚 隆 52.68 % (1試合あたりの得点数は日本人監督では歴代2位)
  • レヴィー クルピ 50.56 %
  • 長谷川健太 44 %
  • 反町 康治 43.88 %
  • 岡田武史 43 %
  • 早野宏史 41 %
  • 原博実 41 %

早野監督や原監督が41%だからといって酷い監督だとは言えない。実はむしろいい監督に分類される。悪い場合は勝率が30%台の日本人監督もかなりいるからだ。2013年からのセレッソなどは顕著だが、ほぼ同じ選手でも監督が変わると負けたりしており、監督の影響力の大きさは見逃せない。むしろ、なぜ日本の監督は勝率が低いのか、なぜ日本人の監督は同じ選手を使っているのにJですら外国人監督に勝てないのか、どこが違うのかは正直私には分からないが、実際勝てなくなってしまうのを見ると何かが違うのだろうと思わざるを得ないのだ。

最近活躍してるけどあまり報道されない海外の日本人選手

今年に入ってから活躍した海外の日本人選手はかなり多く、復調しつつある香川の活躍や、CLで目立っていた内田など有名な選手がいい試合をしたためそちらばかりが注目されたが、それ以外にも全体的に日本人選手の活躍が多かった。

田中順也3ゴール目

 ポルトガル・スーペルリーガ第22節が22日に行われ、FW田中順也が所属するスポルティング・リスボンとジル・ヴィセンテが対戦。田中はスポルティング移籍後、初のリーグ戦先発起用となった。

 試合は前半をスコアレスで折り返すと、後半に入って52分に田中が先発起用に応える。右サイドでのCKから、ニアサイドのナニがヘディングでボールのコースを変えると、ファーサイドの田中が左太ももで押し込み、先制点をもたらした。

http://www.soccer-king.jp/news/world/world_other/20150223/283966.html

宮市1ゴール

 26日、トゥエンテに所属するFW宮市亮がオランダリーグ2部のヨングPSV戦に出場し、1ゴールを挙げた。クラブ公式サイトが伝えている。

http://www.soccer-king.jp/news/world/world_other/20150127/275634.html

酒井高徳ブンデス初ゴール

39分、左サイドからのFKで、クリアされたボールを拾った酒井がエリア手前からシュートを放つが、目前のDFがブロック。さらに酒井がそのこぼれ球にいち早く反応し、エリア内で右足を振り抜くと、シュートはDFの体に当たりコースが変わったため、GKが逆を突かれ、ゴールに吸い込まれた。酒井はブンデスリーガでは初得点となった

http://www.soccer-king.jp/news/world/ger/20150215/281312.html

CL出場も見えてきた吉田麻也

 第24節を終了した時点で、サウサンプトンは首位のチェルシー、2位のマンチェスター・シティに続いて3位に位置している。前週まで一つ順位が上にいたマンチェスター・ユナイテッドを抜き去り、2位との勝ち点差もたったの4。さらに総失点数は首位のチェルシーの21よりも少ない17で、リーグ最少である。このままの調子で行けば、ヨーロッパの舞台は現実的な目標だ。

http://number.bunshun.jp/articles/-/822676?page=2

「高萩洋次郎のゴールがJリーグに突き刺したもの」

ACL1次リーグH組:鹿島1-3ウェスタンシドニー

 ウェスタンシドニーが「日本人助っ人」の活躍で敵地で鹿島を下した。後半9分に川崎Fから新加入のDF田中裕介(28)のロングスローから生じたゴール前の混戦で相手のオウンゴールを誘って先制。1-1に追いつかれたが、同41分に広島から加入したMF高萩洋次郎(28)がFWブリッジ(29)のミドルシュートのコースをゴール前で巧みに変えて決勝点を奪った。

 殊勲の高萩は「(来日して日本で試合するのは)不思議な感じでした。でも、日本は食事がおいしい。ACL初戦をアウェーで勝ててよかった」と笑みを浮かべると、田中も「ゲームのを通じてラッキーな部分もありましたけど、スタイルも違う中で相手に勝つために準備してきたし、それで勝てたことは大きい」と手応えを示していた。

http://www.nikkansports.com/soccer/news/1439147.html

Jのレベル低下

高萩洋次郎がウェスタンシドニーへ移籍した時、2chなどではステップアップではなくステップダウンではないか?などという事が言われていたが、その高萩がACLでJのチーム相手に1G1Aの活躍を見せた。これの意味する事はJにとっては割りと深刻な話ではないだろうか。まず考えられるのは「Jのレベル低下」そして「ACLのレベルの向上」。Jのチームがグループリーグの突破さえ怪しくなってきているという現状は、以前では考えられなかった。かなり優勝争いまでJのチームが絡んでいた頃から、ベスト4にはJのチームが行く時代が長く、最近のグループで落ちたり勝ち上がる前に下で負けてしまうというのは今までそれ程なかったが最近はその流れになりつつある。

ACLの話題性

更に重要な事は、同じ高萩洋次郎はつい最近までJにいたわけだが、このような注目を浴びる事はなかった。ACLにいくと恐ろしく注目を集めているという現実。メディアにとって「JリーグよりもACLの方が既にブランド価値が高くなりつつある」という事を意味していると思う。少なくともその要素がACLには満載されている。同時にアジアへの移籍も一定のレベルに達しているAリーグなどならば小野の例もあるように必ずしもステップダウンとも言えず、AリーグJリーグ双方にとってある程度の利点があるとも言えると思う。日本人所属のチームとACLで戦う事で話題性が圧倒的に高まるのだから。

ACLで勝てないのはなぜなのか

別の深刻な懸念としては、Jにいては高萩洋次郎が成長しなかったものがシドニーに移籍した事で成長したという可能性がある。これはJリーグの選手を育てる能力が劣っているという事を意味してしまうので相当に深刻だ。しかも実際にその可能性が十分ありえそうなのだ。なぜなら日本も欧州などと比べても若年層の育成に失敗しているとはいえないにも拘らず、20歳前後から伸び悩みJリーグに入る頃には明らかに欧州のリーグの若手と差が付いている。これは強豪チームがひしめく欧州と比べた時、高校卒業後からJリーグに入って数年での成長が小さいのではないかという事を暗示させる材料だと思う。

そしてJに前からいた高萩洋次郎がACLでもスタメンで出場し、しかも活躍してしまったという事は、同じ選手を使ってもシドニーの方が上手くチームが使いこなしたとも言える。この二つの点は何れも日本のサッカーの選手の質での差ではなく指導者や監督、コーチ、戦術などの部分に関係している。最近頻繁に言われるいわゆる「選手の個の能力」が低い事とは関係しない。なぜなら高萩洋次郎は日本にいた同じ選手だからだ。そろそろ「選手の個の能力」という選手の自己責任論に逃げるのは止めにしなければいけない。なぜ戦術的に負けてしまうのか、なぜ途中まで上手く行っていた育成が失敗するのか、しっかり考えるべきだと思う。「選手の個の能力の差」じゃあまりに身も蓋もない。

「ユーベvsドル」 2-1でユーベ勝利、ドルは怪我人が2人追加でいよいよ満身創痍でダービーへ

ドルトムントは最近3連勝していたメンバーから変更されていた布陣だったため色々と話題となってるが、事前の報道を見ればメンバーが入れ替わった事に関しては理由が一目瞭然なのではないかと。

ドルトムントの怪我人

まずUEFA.comで報告されている怪我人を見てみよう

  • グロスクロイツ(太もも)
  • ケール(肩)
  • ドゥルム(インフルエンザ)
  • カンプル(筋肉系 + 胃腸 + 飛行機で倒れる

http://jp.uefa.com/uefachampionsleague/season=2015/matches/round=2000549/match=2014408/prematch/preview/index.html

ユーベ戦での怪我人

  • ピシュチェク
  • ソクラティス

ビルトが報じた風邪の選手

  • DFマッツ・フンメルス
  • DFエリック・ドゥルム
  • FWチーロ・インモービレ
  • MFヤクブ・ブワシュチコフスキ
  • DFジェレミー・ドゥジアク

http://www.soccer-king.jp/news/world/ger/20150220/283103.html

試合前に風邪で出場しなかった選手

  • スボティッチ
  • カンプル

7選手が風邪をひいているという。酷い状況だといわざるを得ない。

ドルトムントの日程試合

この状況で、2月20日、2月24日、2月28日とCLで移動しながらの中4日3連戦があり、しかもユーベとのCLがあり、最後はシャルケとのダービーという割と重要な試合が連続するハードなスケジュール。

「ユベントス vs ドルトムント」先発予想メンバー

欧州サッカー連盟(UEFA)の公式サイト uefa.com で 2015 CL ラウンド16 「ユベントス vs ドルトムント」戦の先発予想メンバーが出されていたので紹介。

予想先発メンバー

ユベントス:ブッフォン;リヒトシュタイナー、ボヌッチ、キエッリーニ、エブラ;ポグバ、ピルロ、マルキージオ;ビダル;テベス、モラタ
欠場:マッローネ(太もも)
欠場見込み:バルザーリ(足首)、マトリ(太もも)

ドルトムント:バイデンフェラー;ピシュチェク、ソクラティス、フンメルス、シュメルツァー;ベンダー、ギュンドアン;ブワシュチコフスキ、香川、ロイス;オーバメヤング
欠場:グロスクロイツ(太もも)
欠場見込み:ケール(肩)、ドゥルム(インフルエンザ)、カンプル(筋肉系)

http://jp.uefa.com/uefachampionsleague/season=2015/matches/round=2000549/match=2014408/prematch/preview/index.html

「シティー vs バルセロナ」先発予想メンバー

欧州サッカー連盟(UEFA)の公式サイト uefa.com で 2015 CL ラウンド16 「シティー vs バルセロナ」戦の先発予想メンバーが出されていたので紹介。

予想先発メンバー

マンチェスター・シティー:ハート;サバレタ、マンガラ、コンパニ、クリシ;フェルナンジーニョ、フェルナンド;ナスリ、シルバ、ミルナー;アグエロ
• 欠場:トゥーレ(出場停止)

バルセロナ:ブラボ;アルバ、マスチェラーノ、ピケ、アウベス;イニエスタ、ブスケツ、ラキティッチ;ネイマール、メッシ、スアレス
• 欠場:ドグラス(ハムストリング)、ベルマーレン(ハムストリング)

http://jp.uefa.com/uefachampionsleague/season=2015/matches/round=2000549/match=2014404/prematch/preview/index.html

ディフレクションとは

ディフレクションとは

守備側の選手にボールが当たってゴールが決まること。

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%C7%A5%A3%A5%D5%A5%EC%A5%AF%A5%B7%A5%E7%A5%F3

選手に当たってボールのコースが変わる事を英語で言った場合のいいかたらしい。日本語の実況でも「ディフェンダーに当たってゴール」などと普通に日本語で使っているのであえてディフレクションでなければ表現できない言葉というわけでもなさそうだけど、通っぽい風な感じの人が偶に使う。英語の意味から言えばボールが当たってゴールが決まらなくても、角度が変わればディフレクションといっていい気もする。英語が元なので当然ながらスペイン語やイタリア語、ドイツ語などの実況では出てこない。

今日2月24日は「マンチェスター・シティー vs バルセロナ」、「ユベントス vs ドルトムント」

UEFA.com による素晴らしい試合前の解説

UEFA.com のページで試合のバックグランドを解説する素晴らしいニュース記事が出ているので、試合前に見るとより楽しめるのではないかと

バックグラウンド:シティー vs バルセロナ - UEFAチャンピオンズリーグ - ニュース - UEFA.comポグバが最も生きるポジションは? - UEFAチャンピオンズリーグ - ニュース - UEFA.com

バックグラウンド:シティー vs バルセロナ – UEFA.com
http://jp.uefa.com/uefachampionsleague/season=2015/matches/round=2000549/match=2014404/prematch/background/index.html
ポグバが最も生きるポジションは? – UEFA.com
http://jp.uefa.com/uefachampionsleague/season=2015/matches/round=2000549/match=2014408/prematch/focus/index.html

関連項目

2014-15シーズンUEFAチャンピオンズリーグ決勝組み合わせ footballologies
http://football.ologies.net/2015/02/17/2014-15%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%82%ba%e3%83%b3uefa%e3%83%81%e3%83%a3%e3%83%b3%e3%83%94%e3%82%aa%e3%83%b3%e3%82%ba%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%b0%e6%b1%ba%e5%8b%9d%e7%b5%84%e3%81%bf%e5%90%88%e3%82%8f%e3%81%9b/

ELO レーティングによる欧州クラブチームランキングTop100

ClubElo - All - Ranking
http://clubelo.com/All/Ranking.html

ランキング自体は、欧州に限られているものの 100位以上まで統計が取られている。恐らくある程度 CL や EL でリーグ間での戦いも見込めるため欧州だけにした方が正確なレーティングにもなるだろう。日本人の所属しているクラブを適当に抜き出すと。

  • ドルトムント18位(香川)
  • シャルケ22位(内田)
  • サウサンプトン25位(吉田)
  • フランクフルト51位(長谷部、乾)
  • ミラン52位(本田)
  • インテル56位(長友)
  • マインツ60位(岡崎)

こんな感じになる。

関連項目

ELO レーティング footballologies
http://football.ologies.net/2015/02/14/elo-%e3%83%ac%e3%83%bc%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%b0/