日本 |
5-1 |
ウズベキスタン |
青山敏弘(前半6分)
岡崎慎司(後半9分)
柴崎岳(後半35分)
宇佐美貴史(後半38分)
川又堅碁(後半45分) |
得点 |
トゥフタフジャエフ(後半37分) |
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警告 |
L・トゥラエフ(後半5分) |
採点
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選手 |
採点 |
寸評 |
GK |
川島永嗣 |
5.0 |
相手のシュート数が少なく日本ペースだった試合での失点があり、スタメンのGKとしては不安が残る部分も |
DF |
森重真人 |
6.5 |
吉田がいないDFラインで安定した守備を見せ、相変わらず謎の攻撃力も健在でテクニカルなアシストも記録した |
DF |
内田篤人 |
6.0 |
素晴らしい守備で右サイドをほぼ完全に押さえ込んだ。攻撃では目立たなかった |
DF |
酒井高徳 |
6.0 |
怪我人が多い日本代表のSBの中で安定してプレーできており、プレー以外でもコンディションの安定感が目立った |
DF |
昌子 源 |
5.0 |
吉田がいない中それなりのプレーを見せたが、吉田森重を抑えてスタメンで出れる要素もなかった |
MF |
今野泰幸 |
5.5 |
本来は秘めている高い守備力があるものの若干プレーが以前の代表のように遅めだった。偶に見られる縦への攻撃参加では何度かいい形を作っており、速攻にも対応できるポテンシャルは感じた |
MF |
青山敏弘 |
7.0 |
素晴らしいシュートで1得点。先制点を日本にもたらした事で、相手の攻撃を引き出し裏のスペースを使える試合展開を期待できるようになった戦術的に価値が高いゴールだった |
MF |
香川真司 |
6.0 |
厳しいマークが常に付いており、決定的な仕事は出来なかったが相手を引き付ける役割としては機能した |
FW |
岡崎慎司 |
6.5 |
得点も記録。守備でも献身的に戻り攻守に機能した |
FW |
本田圭佑 |
5.5 |
チームが速攻主体で見せ場が少なくなっていたが、交代した柴崎宇佐美と比較すると守備での良さが際立った |
FW |
乾 貴士 |
5.5 |
運動量が多くアグレッシブでどこにでも顔を出したが、アグレッシブすぎるドリブルでのこねすぎや、チャレンジしすぎてのロストもあった |
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途中出場 |
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FW |
川又堅碁 |
– |
10分程度の短い出場時間で得点するなど、結果を残した |
FW |
宇佐美貴史 |
7.0 |
Jリーグ以外でもあのボールを持った時の違いを見せれる事を証明した。守備にも良く戻ったが純粋に守備能力自体が低いという点は否めない部分があった |
FW |
大迫勇也 |
5.0 |
アシストは記録したが、サイドでは攻撃での連携があまり上手く言っておらずミスも気になった。 |
FW |
柴崎 岳 |
6.0 |
岡崎からのプレゼント的なゴールになるが、攻撃でのよさを見せた。守備は相変わらず不安が残る |
SB |
太田宏介 |
6.5 |
課題も感じたが、相変わらずの素晴らしいクロスから1アシスト。怪我人が多いSBの控えとしては素晴らしいプレー。 |
MF |
水本裕貴 |
6.0 |
ボランチで守備的にプレーする選手が長谷部今野と高齢化している中で、その代役としての可能性を感じさせた |
監督 |
ハリルホジッチ |
7.5 |
様々なテストをしながらアジアではそれなりに強いウズベキスタンを相手にしっかりと結果を残した。チームを崩壊させず若手を混ぜる事に成功し、長谷部遠藤という高齢化したボランチの代案、吉田以外のCBというテスト、長友内田という怪我人以外のSB、宇佐美柴崎という一長一短の個性のチームへの融合、ありとあらゆる事を同時に試しながら、アジアでも日本代表が苦手とする強豪相手に5-1という結果は考えられる結果の中でもほぼ最高に近いのではないか。更に、交代策はほぼ全て成功しており、交代した選手や若手の多くが得点にからんだ。メンバー的に非常に多様な選択しがある事、ポゼッションを重視した以外の戦術も機能する事を証明したといえると思う。今回は日本のホームで親善試合だったという点もあるので、重要な試合で対策されてもこれが安定して何度も再現できるのかどうかという課題は残している。 |
試合後、ハリルホジッチ監督のコメント
本当にスペクタクルで良い試合だった。ウズベキスタンは諦めないで最後まで向かってくる素晴らしいチームだと思った。でも日本はきちんとオーガナイズされたチームでたくさんゴールを決めることができた。選手たちに「ブラボー! おめでとう」と言いたい。
(収穫は)まず5-1で勝ったこと。ウズベキスタンは強いチームで、そこに5-1で勝ったが、まだ修正すべき点はある。
http://live.sportsnavi.yahoo.co.jp/live/sports/soccer_japan/3803
「先に高い位置から行けといった。ただ、第1ラインと第2ラインがスペースを空けていたのでそれを修正した。ピッチ上で後半は罠を作った。(守備)ブロックを作ってスペースを空け、相手に攻めさせた。そしてカウンターから4点を奪った」
http://news.livedoor.com/article/detail/9955583/
後半の相手にボールを持たせたあとのカウンターは作戦だったという事が分かる。
日本代表の印象
以前のポゼッションを主体としたスペインやバルセロナのようなパスサッカーではなく、かなり速いペースで攻撃する速攻カウンター型の戦術を採用しており、ザックジャパン時代と比べ明らかな戦術の変更がされていた。またこの速攻が必ずしも機能したとはいえない部分もあったが、早めのミドルも一定数打つ事で相手のDFラインが下がってしまう問題への対処をしているなど、細やかな部分もあった。これにより、以前の日本がポゼッションした時に、相手にドン引きされてバイタルだけ密度をあげてショートパス対策されてしまうと攻め手がなくなってしまう問題にある程度対応したといえるのではないだろうか。以前の日本は高さ勝負しないためクロスが効かず、つなぐためにミドルもあまり打たないし、つなぐために攻めが遅くなり相手に引かれてしまう問題があった。これは、それに対するハリルジャパンの回答といえるのではないだろうか。ただし、これもまだ戦術を見せたばかりなので相手の国も対応してきていないだけという可能性は残しているし、あまり日本代表に苦しくなるシーンがなかったので、押し込まれた時にどう対処するかなど、強豪相手にこれが通用するのかどうかもよく分からない部分は残しているとは思う。
試合の総評
ウズベキスタンのコンディション面にも課題があったのか日本代表が優れていたのか、終始日本のペースで試合が進み結果的には日本の圧勝といっていい内容。ただし、得点は後半に集中しており、試合終了10分前の本田香川が抜けた後に4得点という点は注目に値するだろう。実際には1-0の状態で試合は進んでいたのだから。
https://www.youtube.com/watch?v=-sH23EQF6fE
https://www.youtube.com/watch?v=-sH23EQF6fE
今見ると違って見えるアジア杯のインタビュー
この試合を見た後、以前に読んだ豊田のインタビューを思い出さざるを得なかった。
「今の日本代表は、みんなが圭佑(本田)にボールを集めるというチームです。圭佑もそれを要求するし、たしかにあいつは本当に上手いんですよ。圭佑としては、”つないで攻めたい”という気持ちはあったんでしょう。(1-1で迎えたUAE戦の終盤も)わざわざショートコーナーにするくらいでしたからね。アジアレベルならそのやり方で勝たないといけないし、勝てるはず、負けるはずはない、という彼なりの自信があったんだと思います」
豊田は一度言葉を切ってから、こう継いだ。
「でも、そうだとすると僕は”どうやったらこのチームで生きるのか”というのを悩んでしまった。自分が中心選手ではない中、それは我慢するしかないんですけどね。例えば東アジア選手権のときは、”選手全員が優勝に向かい、一丸となって戦った”という手応えが残りました。それが今回は感じられなかった。UAEを相手に、最後まで意地を張ったようなプレイを続けて負けてしまったわけで……。その点は、ブラジルW杯の代表と同じでしたね」
http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/jfootball/2015/03/18/post_882/index2.php
今でも豊田やハーフナーなども、ちゃんとタワーを考慮した戦術でならそれなりに機能したのではないかという気はするし、パワープレイなど負けているときにどういう方法で対応するかは今でも試行錯誤する余地があると思っている。今日は確かに本田は王様ではなかったし、本田をトップ下にしてボールを集めれば本田のよさや能力はもっと発揮できただろう。ただ、チームとしての総合力でどのスタイルが強いのかを考えた時に、今のコンディション不良の本田を王様にするスタイルが一番強いとは思えないし、それが今日の結果には如実に出ているのではないだろうか。実際ミランで求められるようなサイドでの動きで勝負してもチュニジア戦のように必ずしも本田が消えてしまうわけではない。ミランで苦しむ今の本田はそれも恐らく自分で理解しているのではないだろうか。