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アジア杯2019予選 サウジアラビア vs 日本 0-1

サウジアラビア 0 – 1 日本
得点 冨安 健洋 前半20分
ファハド アルムワラド 後半10分 警告 武藤 嘉紀 前半39分

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 12 権田 修一 6.0 ゴール前の上手いボールの処理からCKに繋がり、権田の上手さを見せた。セービングでも枠に飛ぶシュートも全てセーブし無失点で抑えた
DF 5 長友 佑都 5.5 後半の苦しい時間で手堅い守備を見せ、後半になるほどメンタル面でもベテラン持ち味を見せた
DF 16 冨安 健洋 7.0 先制点を柴崎のCKから得意のヘディングでゴール。持ち味である攻撃面の良さが発揮された。守備面でも足元へ入ってくるボールを効果的に防いだ
DF 19 酒井 宏樹 6.0 相手がボールを持ちクロスを上げる時間も多かったため酒井の高さやフィジカルが生きる展開になった
DF 22 吉田 麻也 6.0 守勢に立たされる場面がかなりあったが、中に来るタイミングで尽く防いだ
MF 6 遠藤 航 6.0 守備での奪い合いで硬さを見せた。遠藤がDMF入ることで守備的な落ち着きをもたらすことができていた。特に守備的に展開したこの試合に置いて非常に重要な役割をした
MF 7 柴崎 岳 5.5 消えている時間も長かったがセットプレーでキック精度をみせた。CKで先制点をアシスト
MF 8 原口 元気 5.5 激しい奪い合いがあり、原口のフィジカルや走力が攻守にいい影響をもたらした
MF 9 南野 拓実 5.0 後半32分OUT 耐える時間が長かったためやや消えている時間もあったが、何度かゴール前での決定的な場面はあった。肩でトラップしたシーンは何故かハンドを取られるなど笛にも恵まれなかった。スタミナや気持ちが切れるのがやや早かったのは気になる所
MF 21 堂安 律 5.5 後半44分OUT いつもよりややミスが目立ったが、中盤からのドリブルで何度かチャンスを作ったが、ゴールにはつながらなかった
FW 13 武藤 嘉紀 5.5 後半47分OUT 攻撃面では目立たなかったが、守備面での貢献が大きくよく走った。持久力の強さを見せた
交代
DF 18 塩谷 司 後半44分IN 出場時間が短すぎて採点不能。前回の試合で得点もしており、調子も良さそうなだけにもっと早い時間に交代で見たかった
MF 14 伊東 純也 5.5 後半32分IN 苦しい時間に入る事でスピードで相手を崩したが、決めきることはできなかった
FW 11 北川 航也 交代後半47分IN 出場時間が短すぎて採点不能
監督 森保一 5.5 勝つという目標は達成したが、綺麗なカウンターは決まらず狙い通りのサッカーとはいいがたかった。セットプレーでの失点が多かった日本にとってセットプレーから得点できたのは分析やチーム戦略の成果に感じられた。選手交代に関しては毎試合5~10分遅いという印象。恐らく慎重に判断しているのだと思われるがかえってリスクを高くしている。何試合も判断が遅いため、交代のタイミングだけは採点的にはマイナスせざるを得ない

試合後、森安監督のコメント

「想像以上に厳しい試合になった。選手たちが頑張ってくれた」

「日本も攻撃を仕掛けたかったがサウジアラビアが攻撃力があるチームだと分かっていた」

「次の試合にも最善の準備をして試合に望みたい」

日本代表スタメン

 前の試合で大幅に選手をターンオーバーをして休ませたことで疲労の面では有利な状況で試合を開始できた。CFの大迫はコンディションが悪く代わりに前の試合で得点していた武藤がCF。大迫とは少し持ち味が違うが武藤もよく守備走ったことでバランスは崩れなかった。DFラインは吉田冨安長友酒井とほぼフルメンバーで非常に守備が固く、MFも遠藤原口が守備的に動いて中盤に安定をもたらした。カウンターで武藤南野堂安の3人程度で崩す形が多くリスク管理をした。
 交代に関しては5分はタイミングが遅く、選手が疲れ切ってから交代しており、後半には南野は運動量が落ちて武藤は足がつってからの交代と後手後手に回っている。また時間稼ぎのタイミングで入った堂安と塩谷との交代は変則的な交代で、ポジションが入れ替わるため集中力が落ちている時間の交代としてはやや不安を感じた。またDMFとして入っていた青山がチームから離脱しておりDMFの選手層にはやや不安が残るが、控えの塩谷の調子がいいのが救い。

試合の総評

 試合会場はかなり気温が高く日が高い時間でスタミナの辛い試合だった。前半はサウジアラビアがかなりポゼッションを取る形で試合が展開し、審判のファールもややサウジアラビアよりという印象でサウジ側はセットプレーを何度も繰り返したが、中で上手く日本の守備陣が弾き返し、逆に日本側の柴崎のCKを冨安がヘッドで合わせて先制点。コレで試合の流れを作った。後半は試合が膠着し、耐える時間が長かったが、ほとんど試合の流れは変わらず1-0のまま試合は終了して日本の勝利となった。
 試合を通して守備の選手が非常に目立ち、吉田と遠藤が、無失点に防ぎ切る重要なプレーを見せた。得点も守備でも上手くプレーしたCBの冨安が決めたのでMoMは冨安。

スタッツ

29% ボール支配率 71%
5 シュート 15
2 枠内シュート 1
183(59%) パス(成功率) 653(84%)
3 オフサイド 1
16 フリーキック 27
4 コーナーキック 6
0 ペナルティキック 0

特に気になった点

ウズベキスタン人のイルマトフ氏は、2010年の南アフリカ・ワールドカップ(W杯)や2014年のブラジルW杯、2018年のロシアW杯で複数試合の主審を務めるなど、アジア屈指の名レフェリーとして知られているが、原口は「(ボールを)取りに行ったら、全部ファウルになる。でも見てもらったら分かると思いますが、まあ普通じゃないかなと」と、強度の高い守備を見せるとFKを取られるリスクがある中でのプレーに苦しんだ様子をのぞかせた。それでも、「彼ら(サウジアラビア)の間合いも、最初はなかなか掴めなかったですが、20分くらいからチーム全体としても僕としてもうまくアジャストできたかなと思います」と語り、チームとして“我慢の守備”ができたことには一定の満足感を示した。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190122-00010001-goal-socc

サウジアラビア戦のハンド?

アジア杯2019予選 日本 vs ウズベキスタン 2-1

2 – 1
武藤 嘉紀 前半43分
塩谷 司 後半13分
得点 エルドル ショムロドフ 前半40分
武藤 嘉紀 前半33分 警告 ファルフ サイフィエフ 後半24分
イゴール クリメツ 後半27分

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 23 シュミット ダニエル 5.5 CBが抜かれた後1vs1の形で失点がありスーパーセーブはなかったが、全体的にミスのない手堅いプレーを見せた
DF 2 三浦 弦太 4.0 ややボール回しで危ないシーンもあり不安定な守備となった。失点シーンでは決定的な場面でカバーに入った所を抜かれて決められてしまった
DF 3 室屋 成 7.0 守備の堅さと素早い攻撃参加を見せた。ボールを持った状態でのプレーはやや課題が残ったがサイドでのポジションのとり方は攻撃でも光るものがあった。失点直後の場面で室屋の個人技で仕掛けて素晴らしいクロスで武藤のゴールをアシスト。仕掛けたタイミングなどもメンタルの強さを感じさせる素晴らしい出来。また後半でもオーバーラップを何度も見せ決定的なシーンでも守備で戻って奪うなどスタミナと守備の堅さも見せた
DF 4 佐々木 翔 4.5 攻撃参加の後の守備でもよく戻り危ない場面を防いだが、左サイドはなんどか危ない場面で崩されており、佐々木がやや前にでていたタイミングで左サイドの裏を崩されて失点
DF 18 塩谷 司 6.5 中盤でのボールキープやボール回しで違いを見せ、縦に惜しいパスを何度も供給した。危険な場面での戦術的ファールも光った。後半には勝ち越しを決める決定的なゴール。運動量の多さからも調子の良さを感じさせた
DF 20 槙野 智章 4.5 DFラインでのボール回しがやや難しい中、安定したパス回しで攻撃面でいいプレーを見せたが、相手のボールの場面でスピードで裏をとられてしまい失点
MF 10 乾 貴士 5.5 後半36分OUT 明らかに足元の技術で圧倒しておりテクニックの違いを感じた。特に攻撃では圧倒的で試合を通じてかなりレベルの違いを感じさせたが、守備では相変わらずもらさを感じさせた。特に後半になると足が止まり守備で走れなかった。相変わらずの諸刃の剣
MF 14 伊東 純也 5.5 右サイドからの突破でいい形でのクロスを何度か見せたが、崩し切ることができなかった。後半は激しく突破を繰り返したが前半は消えていた時間が長く少し調子の悪さも感じさせた
MF 17 青山 敏弘 4.5 中盤での奪い合いではウズベキスタンとせめぎ合う形になり、ウズベキスタンのムサエフにいいプレーをさせてしまった。また塩谷が精力的に動いていたため、やや物足りなさを感じた
FW 11 北川 航也 5.5 決定的なチャンスをゴール前で何度かもてたがゴールはできなかった。決定力という点で課題を残している
FW 13 武藤 嘉紀 6.5 後半40分OUT 何度か決定的な場面で何度も顔をだし、守備でもよく走った。失点した直後の場面で決定力を発揮してヘッドで1ゴール
交代
MF 8 原口 元気 5.0 後半36分IN 乾に変わっての出場。足が止まってきた乾の代わりに守備固めで入った感じだったがしっかりと勝ちきった
MF 6 遠藤 航 後半40分IN 時間が短すぎて採点は不能。守備での硬さは見せた
監督 森保一 6.5 ターンオーバーをしての勝利。さらにサブのメンバーの組み合わせからも光るプレーを見出したことで、グループリーグ突破を決めた後の試合として考えられる中では一番素晴らしい結果。敢えて言えば失点と得点の少なさがやや気になるが、サブのメンバーでも勝ちきれたという事に意味があった

試合後、森安監督のコメント

-10人メンバーを入れ替えての逆転勝利。今日の試合について
「選手たちが総合力を見せようと総力戦で戦って結果を見せてくれた」
-次の試合について
「決勝トーナメントに向けてもチームで準備をして次の一先に準備を尽くしていきたい」

日本代表スタメン

 前回の試合から北川を除くほぼ全員のスターティングメンバーを入れてターンオーバーしていた。キャプテンは青山。決勝トーナメントの日程がきついことを考えてサブの組のモチベを維持し経験を積ませつつ、スタメン組を温存する構成。現在の日本代表のサブのレベルが高いからこそできるようになった戦略で有り、今後のW杯などの大きな大会でも主力選手のコンディション調整と新しい選手に大会本番で出場機会を与えることができる。若手の育成、サブのコンディション調整、調子のいい選手の発掘、スタメンの疲労予防などターンオーバーによる効果は一隻何鳥にもなる。層が厚く選手が多い強豪国や選手層の熱いクラブチームなどではむしろ常套手段として使われており、日本もこの大会に限らず、日本の選手層の暑さを利用するためには、今後もこのノウハウを残して欲しい。

 塩谷は調子の良さを感じさせたのDMFとしてのスタメン候補に躍り出たのではないだろうか。特にコンディションが万全とは言いにくいDMFの中で最近のクラブでの出場試合数が少ない柴崎や発熱していた遠藤の代わりに、塩谷も十分選択候補になったと思う。またRSBの室屋も再三右サイドを崩し試合の機を読む決定的な仕事をしたのでスタメン候補の一角に入ったのではないかと思う。あまり評価はされていない室屋だが個人的な評価では右サイドバックとしては素晴らしい選手になってきていると思う。この試合でもSBとして与える試合への影響力としてはこれ以上となるとさらにアシストを増やすか得点するくらいしかないのではないか。またCFでは大迫の代わりで北川よりも武藤の方がアピールできたのではないだろうか。

試合の総評

DFラインの微妙なプレーと、相手の突破力のあるドリブルで失点して嫌な流れだったが、その失点直後に室屋の縦に突破からの武藤のヘッドとFC東京のラインで攻撃が決まり同点に追いついた。クラブでの連携面が代表でも機能する所を見せた。またその後は日本が再三崩し、相手の選手が1人倒れた状態でも審判が止めず試合は続行されていたすきに塩谷が素晴らしいミドルで逆転。試合を決めた。

スタッツ

43% ボール支配率 57%
15 シュート 11
5 枠内シュート 2
431(84%) パス(成功率) 548(84%)
0 オフサイド 1
10 フリーキック 18
4 コーナーキック 7
0 ペナルティキック 0

アジア杯2019予選 オマーン vs 日本 0-1

オマーン

0 – 1
得点 前半28分 原口 元気
前半26分 アフメド アルマハイジリ
後半4分 ラエド サレフ
後半47分 サード アルムハイニ
警告 前半36分 堂安 律
後半22分 南野 拓実

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 12 権田 修一 6.0 東口のコンディションが悪化しているため2戦連続のスタメン出場。あぶない場面も無失点で抑えて安定した守備を見せた
DF 5 長友 佑都 6.0 タイミングを見た攻撃参加で相手を綺麗に崩し、上がった時のリスクを上手く減らしたプレーをした。全体に日本の突破力がやや少ないメンバー構成のため長友の攻撃参加の意味が増した試合だった
DF 16 冨安 健洋 5.0 守備は相手の強いフィジカルに苦しんだ。攻撃では決定的なパスを何本か通した
DF 19 酒井 宏樹 5.5 サイドからの攻撃は確実に止めるいい守備を見せたが、攻撃では崩し切ることができなかった
DF 22 吉田 麻也 5.5 オマーンが攻める時間もあったが全体としては最後の所で失点を防いだ
MF 6 遠藤 航 6.0 中盤を遠藤が抑えたことで明らかに中盤に安定をもたらした
MF 7 柴崎 岳 5.5 攻撃時のパスの展開良さも合ったが、不用意なロストも出た。逆にあまり得意としてはいない守備でよく走り相手のボールを奪ういいプレーも見せた
MF 8 原口 元気 6.0 序盤はオマーン側もチャンスを作ったがPKで先制点を決めて試合の流れを作った。もしPKがなかったら採点ももう少し辛くならざるを得ない出来ではあった
MF 9 南野 拓実 5.5 故障した大迫の代わりに CF としてプレー。大迫とはプレースタイルは違うが決定的なチャンスを何度か作った。後半までスプリントをしスタミナも見せたが最後の所は決めきることが出来なかった。
MF 21 堂安 律 6.0 ドリブルからの崩しで何度もシュートをしチームの攻撃にアクセントを作った。PKにつながるドリブルをみせ決定的な仕事をした。相手にかなり守備で削られており、怪我が心配な所
FW 11 北川 航也 4.0 後半12分OUT 守備では精力的に走ったが攻撃ではやや消えていた時間が長く持ち味を見せることができず課題の残る試合となった
交代
FW 13 武藤 嘉紀 5.0 交代:後半12分 北川に交代してプレー。右サイドからの崩しを何度かみせ、ゴール前でのポストプレーで決定的な形を作った
MF 14 伊東 純也 5.5 交代:後半39分 少ない出場時間ではあったが、裏に抜け出てGKとの1vs1のシュートチャンスもあったが決めきることは出来なかった。
監督 森保一 5.5 遠藤が熱から復帰する中、大迫が離脱。厳しいコンディションの中で限られた選手を使っての試合となったが、しっかりと勝てた。疲労が心配される大会を考えると選手交代がやや少なく疲労の蓄積が懸念される

試合後、森安監督のコメント

試合を終えて
「選手たちが勝ってグループステージを通過しようとハードワークしてくれた」

「総力戦でアジアカップを戦っていく。できれば全員の選手を使っていきたい」
次の一戦いに向けて
「次の勝利を目指して最善の準備をしていきたい」

日本代表スタメン

熱でダウンしていた遠藤が復帰してDMFに戻り、冨安が本職のCBで出場。これで守備は固くなったが、代わりに大迫が怪我で離脱。CFに南野を配置したスタメンとなった。右サイドに北側を出し、トップ下が堂安とやや変則的な形。試合の流れもそのスタメンを反映したようにややいつもの崩しとは違う形での攻撃が多くなった。今後も大迫が試合に出れない場合、武藤や北川をうまく運用しなければ苦しい展開が予想される。GKも東口が離脱しており、権田を使って2連戦となったがGKに関しては権田の持ち味もあり得意不得意はあるが大きく戦力や戦術が変化したとは言えないと思う。

試合の総評

 前半にPKで先制し0-1とすることが出来たが、かなり審判の笛に依存した試合で、もしPKが取れていなかったならばさらに苦しい試合となっていた。流れの中での攻撃では相手のDFを完全に崩し切ることが出来ず、中島がいないことでの突破力の低下、大迫がいないことでの決定力の低下を感じざるを得ない試合となった。本来ここには香川や鎌田、鈴木などのオプションがあれば違った形での攻撃もできたかもしれないが招集されておらず、今後の展開も難しいものが予想される。

スタッツ

40% ボール支配率 60%
8 シュート 12
0 枠内シュート 6
312(68%) パス(成功率) 512(80%)
1 オフサイド 1
17 フリーキック 17
4 コーナーキック 8
0 ペナルティキック 1

アジア杯2019予選 トルクメニスタン vs 日本 2-3

2 – 3
アルスラン アマノフ 前半26分 得点 大迫 勇也 後半11分
大迫 勇也 後半15分
堂安 律 後半26分
ベジルゲルディ イルヤソフ 後半45分 警告 酒井 宏樹 前半33分
権田 修一 後半33分

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 12 権田 修一 6.5 予想以上に多かった危ない場面でも素晴らしいセービングをみせた。この試合日本側では大迫についで目立つ事になってしまった
DF 5 長友 佑都 6.5 安定したプレーを見せた。特に危険な場面での寄せが素晴らしくうまく相手の攻撃を遅らせた。後半には大迫の2ゴール目をアシスト
DF 16 冨安 健洋 4.5 本職ではないDMFでやや不安の残るプレー。守備面でのリスク管理は素晴らしく見るべき点が合ったが連携が上手くいっていなかった。またやはり攻撃面時の崩しの部分でやや見劣りした
DF 19 酒井 宏樹 4.5 裏への突破には堅い守備を見せたが攻撃面では物足りないプレーだった
DF 20 槙野 智章 4.0 相手に先制点を決められており昌子、吉田コンビに比べると不安が残る守備だった
DF 22 吉田 麻也 5.0 数の少ない相手にドリブルで抜かれて致命的な場面がありいつもに比べると安定しなかった
MF 7 柴崎 岳 4.5 パスを散らしてはいたが、うまく相手を崩せずに日本の攻撃はサイドのドリブルでの突破に依存する形に。また富安との連携も上手く言っていたとは言えなかった
MF 8 原口 元気 5.5 消えている時間も多かったがドリブル突破で崩しを見せた。後半には大迫のゴールをアシスト
MF 9 南野 拓実 5.0 交代後半27分OUT スペースを突く動き。裏に抜ける動きで違いを見せたが、決定的な崩しにはつながらなかった
MF 21 堂安 律 6.0 持ち味の突破力をみせた。前半ほとんど堂安を経由しなければまともな攻撃が展開出来なかった。ロストした時の危険性もあったが後半には1ゴールと結果にも繋げた
FW 15 大迫 勇也 7.5 試合前は別メニューで調整しており、コンディション面でも不安がある状況でのプレー。相手が引いた守備的なプレーだったためチャンスは限られたが、後半11分には同点に追いつくゴールを決めた。また得点で浮足立つ相手にさらに2ゴール目を決めて逆転。決定的なプレーをした
交代
FW 11 北川 航也 4.0 交代:後半27分 南野と交代ではいったが消えている時間が長く崩しの形以前にボールタッチ自体がすくなかったような印象を受けた。2失点目の起点になるボールロストもしており課題が残った
監督 森保一 5.0 ハーフタイムの戦術的な変更で一応試合には勝てたが、恐らくグループリーグで1番弱いトルクメニスタン相手に苦戦とかなり課題が残る試合となった。失点した状態から勝てた事とハーフタイムで修正出来た部分は調整能力の高さを見せた

試合後、森安監督のコメント

「何とか勝ったという感じですけど初戦は難しい試合になると思っていました。これがこの大会の難しさかなと思っています」
「選手たちは先制されてもプレーすることをやめずに、チームとして戦い続けて、今日ここにこられている皆さん、日本で応援してくれているサポーターの皆さんに勝利をとどけられてよかったです」
「すべての部分で改善し、成長しながら勝っていくことをこの大会で掲げています。次のオマーン戦でも最善の準備と、試合でベストを尽くすこと、成長と勝利を目指してやっていきたいです」

日本代表のプレーについて

直前での中島、守田の離脱がかなりの影響を及ぼしており、親善試合での攻撃的なプレーは影を潜めた。特に DMF は守田以外にも遠藤直前に発熱。冨安をDMFとして使っての変則的なフォーメーションとなった。そのためか、プレーもいつもの連携というわけには行かず微妙な立ち上がりを見せた。この大会は中島が出ていれば中島の大会となった可能性も高かっただけに、大会前にも書いたように大変微妙なスタメンのチョイスとなってしまっている気がする。
この試合を見た限り、怪我人の離脱の時点で当初のプランは崩れており、サブのメンバーの組み合わせが元々難しい船場だったため予想されていたターンオーバーの難しい展開に見えた。これは、この試合だけの偶発的に置きた問題とは思えない。TVではアナウンサーが”まさかの失点”と繰り返していたが、日本側の状態が悪くなればそういうこともあるだろうなという失点だった気がする。この後の試合も急にコンディションが回復するとも思えないので、ターンオーバーを上手く駆使して行かなければならず、苦戦を予感させる試合だった。

試合の総評

 ボールボゼッションは日本が優勢だったが、相手は引いて守備的にきたため日本側が攻めあぐねた。逆にトルクメニスタンは日本に攻めさせた後のカウンターで先制点。得点につながらなかった場面でも何度も相手の7番にドリブル突破されており、日本のCBやDMFの所で少数の相手の攻撃が上手く機能してしまった。

 日本はメンバー交代せずにそのまま後半突入。前半に見られた楔になるパスや中を連携で崩す動きから裏やサイドへ広く展開するプレーに戦術の変更があり、相手が疲れてきた所で大迫が個人技で2点とって試合の流れを変えた。2失点後はトルクメニスタンの選手の足が止まり、スタミナ切れで日本に有利な流れに一気に変わったが、守備の乱れで日本もさらに1失点。やや後味の悪い危うさを残す結果になった。

スタッツ

65% ボール支配率 35%
21 シュート 8
5 枠内シュート 4
688(87%) パス(成功率) 286(70%)
0 オフサイド 1
6 フリーキック 9
5 コーナーキック 2
0 ペナルティキック 1

国際親善試合 日本 vs ウルグアイ

日本 4 – 3 ウルグアイ
南野 拓実 前半10分
大迫 勇也 前半36分
堂安 律 後半14分
南野 拓実 後半21分
得点 ガストン ペレイロ 前半28分
エディンソン カバーニ 後半12分
ホナタン ロドリゲス 後半30分
警告 後半7分 警告:マルセロ サラッキ

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 1 東口 順昭 6.5 失点はしたものの、前半17分に素晴らしいセーブ。46分にもヘディングをセーブしてみせ決定的な仕事をした
DF 2 三浦 弦太 4.5 カバーニ相手に若手DFとしては十分に期待には答えたが、一瞬の隙で失点につながるバックパス。浮足立ったあのシーンだけは明らかに悔いが残る
DF 5 長友 佑都 6.0 中島との連動はぎこちなかったが従来どおり攻撃参加の持ち味は十分で、守備面でも後半の苦しい時間に守備で決定的なシーンを抑え経験値を見せた。上がるタイミングなどは以前よりも明らかにバランスが取れていたが、クロスの精度にはやや欠けた
DF 19 酒井 宏樹 5.5 上手く堂安とも連携し右サイドが攻撃の起点になっていた。攻守にフィジカルの強さも見せた。守備ではフィジカル面でも競り負けず相手を封殺した
DF 22 吉田 麻也 5.5 基本的には安定した守備をしたが、1失点目につながる不用意なファールもしてしまった
MF 6 遠藤 航 6.0 ダイレクトでボールを上手く前線に供給し中盤の優位を作り守備でもフィジカルの強さを見せた。若手が中心となったことで連携面も一段と良くなった。今までのイメージを打ち破り守備面での役割だけでなく攻撃面でも素晴らしいパスを供給してみせた
MF 7 柴崎 岳 5.5 後半29分交代 ややフィジカルで押される場面もあったが、激しい当たりから逃げずに戦う姿勢を見せハードワークした
MF 9 南野 拓実 7.5 試合の流れを決める大事な先制点を決め、これで代表戦3試合連続で得点。更に後半も相手を突き放す決定的な得点で2点目。守備でも上手く囲む動きを見せており守備の不安も感じさせなかった
MF 10 中島 翔哉 7.0 後半42分交代 前半は縦への攻撃を抑え込まれたが持ち味の思い切ったミドルが大迫の得点につながった。後半になるにつれじわじわと持久力の差を活かしドリブルが効きいていい形を作った。最後の所で自分の得点に繋げれなかったがやや惜しい
MF 21 堂安 律 8.0 追いつかれた苦しいシーンで自分で奪いドリブルから得点。得点した場面も時間帯も精神的に相手に押されなかった点でも素晴らしい。縦へのドリブルはやや封じられたが足元の技術で封じられたときの選択肢の多さを見せた。守備面でも献身的な戻りをみせた
FW 15 大迫 勇也 7.5 中島のミドルを弾いた所につめて1得点。他にもなんども決定的なシーンをみせた。攻撃では後ろに下がったりハイボールにポストプレーで効果的な崩しを見せた
交代
MF 17 青山 敏弘 5.0 交代:後半29分 疲れてきていた柴崎に変わり2点リードした状態を維持したかったが交代の隙で一瞬緩んだところが失点につながってしまっておりやや残念な交代となった
MF 8 原口 元気 交代:後半42分 プレー時間が短いなかしっかりとリードを維持する働きをした。採点は時間が短すぎたのでしない
監督 森保一 7.0 親善試合とはいえ本当の強豪のベストメンバーに近い相手に十分な内容の試合で、若手とベテランの分離もみられず見事にチームを融合してみせた。守備面にはやや課題も残った
試合後、森安監督のコメント

「選手たちが今回の招集から練習、パナマ戦、ウルグアイ戦と意識を共有し、続けてくれたと思います」
「今後に向けて自信になったと思います。しかしアジアカップでは違った戦いになってくると思うので、気を引き締めてやっていきたいと思います」
「埼玉スタジアムやテレビの前で応援してくれた皆さんに感謝したい。喜んでもらえる結果が出せて嬉しいです」

日本代表の印象

 W杯以来の本物の強豪といっていいウルグアイ相手に若手が躍動しベテランと上手く融合して理想的な試合展開を作った。特に両サイドは途中から縦へのドリブルがかなり警戒さていたが堂安は足元の技術と中へのドリブルで得点につなげ、中島は徐々に持久力と持ち味のミドルで崩しの形を作り続けた。一度通用しなくても違う形で勝負を仕掛けれており、それも両サイドからそういう複数の攻撃パターンをみせた。中央も大迫がポストプレーができ、南野の決定力も無視できるほど小さくないと攻撃面では非常に強力。しかも大迫、堂安などは守備にも献身的に戻っており攻撃一辺倒にもならずにすんでいた。また追いつかれて苦しくなった時間でも、中島、堂安、南野と気が強い3人がかえって攻撃を活性化させ、追いつかれても突き放すメンタル的な強さも見えた。
 失点が多く守備やセットプレーにはやや不安を残したものの、まだ控えに若手の冨安や昌子などのCB、GKにサブの権田、サイドには伊東や乾、武藤、トップ下には香川もカードとして残っている。チームは相当な層の厚みを見せており、相手に応じて試合に応じてこれらが使い分けれるとするならば、日本は本当に実力で強豪と張り合い更に選手のカードで相手に応じた戦術をとって常に日本に優位な形で戦いを進めることが出来るかもしれない。
 今までは戦術といっても弱者の戦術で取れる幅は狭かったが、選手の層が厚くなることで様々なカードを使い分けて本当に戦略の勝負が出来るようになろうとしている。これは凄いことだと思う。

スタッツ

日本 ウルグアイ
17 シュート 10
19 直接FK 10
1 間接FK 0
6 CK 4
0 PK 0
7 GK 7
1 オフサイド 0

続きを読む 国際親善試合 日本 vs ウルグアイ

国際親善試合 日本vsパナマ

日本 3 – 0 パナマ
南野 拓実 前半42分
伊東 純也 後半20分
川又 堅碁 後半40分
得点
警告 警告:フィデル エスコバル 後半24分

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 12 権田 修一 6.5 久しぶりの代表戦だったが安定したプレーをみせた、GKは完全に世代交代を成功させたといっていいでき
DF 3 室屋 成 6.5 気の強さと堅実な守備を見せ、後半の決定的なシーンも体を張ることで相手にクロスを合わさせなかった。攻撃参加も機能しており素晴らしい裏への抜け出しも見せた前半の攻撃の組み立てのかなりの部分を富安青山から室屋伊藤への流れがになっていたがクロスの精度やシュート意識という面では課題が残った。年齢を考えると十分すぎる出来。
DF 4 佐々木 翔 5.0 サイドへ開いた場面でもしっかり対応しクロスが上る前に上手く防いだが、攻撃面はやや物足りなくクロス精度もやや課題が残った。
DF 16 冨安 健洋 6.0 親善試合とはいえ不安のない守備で十分A代表でも通用するのを示した。
DF 20 槙野 智章 5.5 試合を0点で抑えこみ、惜しいヘディングのシーンもあり攻撃でも見せ場があったが決めきれず、良くも悪くもいつもの槙野のプレーを見せた。
MF 8 原口 元気 6.0 激しい競り合いで持ち味を見せたが、ドリブルが相手に止められてしまっており攻撃面ではあまり機能していなかった。後半の終了間際に川又につなげるドリブルとパスを見せた。ただ、この試合はボールを上手く奪いボランチのような守備的なプレーがむしろ光った
MF 9 南野 拓実 7.0 後半21分交代 青山からのパスでゴール前で振り向いて1ゴール。他にもゴール前で決定的なチャンスが何度かあった。得点シーン以外でやや消えている時間もあったが、しっかり得点という形で結果を示した。守備面でも上手く高い位置でボールを奪えていた
MF 14 伊東 純也 7.0 後半36分交代 ボールを持っていないときの視野の広さや裏に抜ける創造性ある動きを見せたが、スピードの競り合いでパナマのDFの足が早かったこともあり競り負けてしまうシーンが目立った。決定的なチャンスもあったが最終的に後半のチャンスにしっかりとゴールを決めた
MF 17 青山 敏弘 6.5 後半43分交代 堅実なプレーと素晴らしいスルーパスを何度も見せ南野へのアシストを決め前半のうちに試合の流れを作る大事な先制点を演出した。ただややパスまでの時間が長く徐々に裏へのパスのパターンを相手に読まれたシーンもあったので、強豪を相手にした時どうなるのかが気になった
MF 18 三竿 健斗 5.5 いい場面でミドルを打つシーンなどもあったが、全体を見るとやや消えている時間が長かった。この試合では攻撃よりも守備面でのプレーが目立った
FW 15 大迫 勇也 6.0 後半21分交代 元々持っているポストプレーに加え裏への抜け出しをみせオールマイティな強みを見せた。シュート意識も十分で決定的なシーンもあったが決めきることが出来なかった
交代
FW 11 川又 堅碁 6.0 交代:後半21分 ゴール前に泥臭い形ではあったが1得点。少ない時間でしっかりと結果を出してみせた
FW 13 北川 航也 5.0 交代:後半21分 短い出場時間ではあったが、あまり見せ場は作ることなく試合終了を迎えてしまった
MF 21 堂安 律 5.5 交代:後半36分 試合の流れを作っていた伊藤の怪我で交代で入ったが、急な出場でも試合の流れを変えさせることもなく上手く無失点のまま試合を終わらせることには成功した。
MF 7 柴崎 岳 交代:後半43分 プレー時間が短すぎて採点不能
監督 森保一 6.5 この試合では中島、堂安以外に伊藤や南野を使った攻撃が綺麗に決まっており新しいカードを使えることで戦術の幅が一段と広がっていた。幅広い選択肢から選手を選ぶことで結果的に戦術の幅も大きく広げることに成功している

試合後、森安監督のコメント

-ロシア組の先発は2人だった。化学反応は

森保監督 10月の2試合で、できるだけ多くの選手にピッチに立ってもらい、やろうとしていることを公式戦の中でレベルアップできるように選びました。融合については初出場の選手がいたり、経験ある選手と一緒にプレーすることで、化学反応かどうか分かりませんけど、融合、全体的な戦術浸透、レベルアップにはつながったかなと思います。

-攻撃はW杯で点を取った2人と、9月に点を取った2人の融合。手応えは

森保監督 そうですね、今の質問(の答え)は現時点でのベストはやってくれた。合わないところ、合わせていこうとお互いチャレンジし、トライしてくれている。現時点でのベスト。これから、さらに良くなっていく可能性があることを示してくれたと思います。

-相手がハードだった

森保監督 選手が局面、局面でフィジカルも、運ぶ技術も持っている中、粘り強く対応してくれて、チームとしても個人としてもよくやってくれた。でも、この局面で相手を上回っていけるようレベルアップさせないといけない。

相手がフレッシュで、時間とスペースを与えてくれない中で、攻撃を仕掛けてくれた。チャンスをつくれたところは良かったかなと思います。後半、我々がリードしてる展開の中で、相手が前掛かりで間延びした時にカウンターを仕掛けるのは悪くない。しかし、選手に言いましたけど、シュートチャンスまで行ける状況があった中で、崩しのところがうまくいかず、ロストしてしまい、相手にチャンス(を与えた)。いい守備からいい攻撃は悪くないけど、攻撃を完結させられなかったこと、そこで難しい守備をしなければならなかったことは、反省しないといけないと思います。

-不用意にボールを取られることが見られた。10月の1試合目。次の試合では違うのか

森保監督 さらに、いい内容の試合をできるようにしたい。おっしゃられたように、まだ何試合もしているわけではなくて、監督や戦術が変わった中でプレーする選手がいた。質を上げてミスを少なくできれば、越したことはない。姿勢を…ミスで終わらない、取り返す姿勢やリアクションを見せてくれた。周りも、次に切り替えられたことをポジティブに(とらえたい)。まだまだクオリティーは上げていかないといけないけど、トライしてくれたことを評価したい。もし、できていなければ失点もあった。ミスが当たり前と思ってトライして、取り返すために全員でやってくれたことをポジティブにとらえたい。

-若手が代表のユニホームを着る意義について

森保監督 選手には、日本代表でプレーする誇りや責任、喜びを、今日の試合前には話してません。ハードワーク、最後まで戦い抜く、規律を持つ。そういうところを、チームとしてこだわっていきたい。我々を見て応援してくださっている国民の皆さんが見てくれているところを選手には話しましたし、選ばれた場所にいることも。日常のクラブでやっていることがつながっている。ただ、私が言わなくても豊富な経験を持っている選手たちが責任、誇りや重みは伝えてくれていると思います。

-日本のファウルが多かった。カードは1枚もなかったが、ファウルが多くなった理由は

森保監督 できれば、我々のピンチとなる直接FKや、間接(FK)でも相手のプラスになるセットプレーは与えたくない。ロストする局面もあったと思いますし、ボールを奪い返しに行ってくれる。粘り強く、はいいけど、守備の部分のクオリティーを上げていかないと。フェアプレーについては言った。激しく厳しく粘り強くやっていかないと。我々のペースも乱れるようなことや、見ている人たちが不快な思いをすることはやめていこう、と選手には話しています。

-要所でメモを取っていた。先月より多い? ペンの色は?

森保監督 内容はお話しできませんけど、局面での気になることをメモしていて、9月より量は少なかったかなと思っています。色ですけど、今日は黒と赤と青を使ったと思います。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181012-00360218-nksports-socc

日本代表の印象

 実力が既にはっきりしている吉田や長友、酒井という主軸のDFを使わずに、守備陣は若手の冨安、室屋とサブの佐々木を使ったが守備は安定しており、攻撃でも室屋の素晴らしい攻撃参加も見せた。攻撃陣も最近何かと話題の中島堂安がスタメンで出場しなかったにもかかわらず代わりの伊藤がサイドでの牽引力となって試合をすすめた。試合途中で右足首を痛めて交代したので怪我が気になる所。
 前半からボールをキープして崩しは成功していたが最後のところでやや決定力にかけた感じはあった。最終的には前半に青山からのパスを受けた南野が決め、しっかり得点につなげることが出来た。前後半通して攻守に目立ったのは室屋。室屋は怪我の影響もあり代表ではあまり出てこなかったが、リオオリンピックでも素晴らしいプレーを見せておりこの世代で突出した選手ではないかと個人的には思っている。興味深かったのは原口で、すっかり攻撃力が消えてしまっていたが献身的な守備のプレーがめだった。フィジカルの強さや献身的な守備を考えると守備面も重視した山口や長谷部の代わりのDMFをした方がいいのではないかというようなDMF寄りのプレーをしていた。見ていたらフィジカルを生かしていっそDMFの選手としてのプレーもありなのではないかという気もした。

スタッツ

日本 パナマ
16 シュート 6
8 直接FK 21
0 間接FK 1
4 CK 3
0 PK 0
6 GK 8
0 オフサイド 1

「森保ジャパン」初のスタメン発表

森安ジャパン

▽GK
東口順昭(G大阪)
権田修一(鳥栖)
シュミット・ダニエル(仙台)

▽DF
槙野智章(浦和)
佐々木翔(広島)
車屋紳太郎(川崎F)
遠藤航(シントトロイデン)
室屋成(FC東京)
植田直通(セルクル・ブルージュ)
三浦弦太(G大阪)
冨安健洋(シントトロイデン)

▽MF
青山敏弘(広島)
山口蛍(C大阪)
大島僚太(川崎F)
伊東純也(柏)
中島翔哉(ポルティモネンセ)
南野拓実(ザルツブルク)
三竿健斗(鹿島)
伊藤達哉(ハンブルガーSV)
堂安律(フローニンゲン)

▽FW
小林悠(川崎F)
杉本健勇(C大阪)
浅野拓磨(ハノーファー)

https://web.gekisaka.jp/news/detail/?253211-253211-fl

個人的な感想

 西野ジャパンはW杯直前のギリギリのタイミングでの監督だったため、今までの実績があるベテランばかりを選ぶ安全策にならざるをえなかった面があったが、今回の森保ジャパンは今から4年後を見据えた幅広い選択になりそうな選抜になっている。しかもザックジャパンやハリルジャパンなどの外国人監督が選抜するチームと明らかに違うのは初めから十分にJリーグで実績のある選手や若手の選手がそろっている選抜になっている点だ。

 そして、今まで期待されつつも中々A代表でチャンスがなかった堂安、中島、伊藤、南野、伊東、車屋、室屋、権田とみんなが気になっていただろう期待の若手がコレでもかと入っている。次は親善試合なので既に実力が分かっている今までのスタメンではなく、新しい若手を見出す機会にしていくのだと思う。勿論このスタメンが全てベストという選抜ではなく、恐らくこの中からチャンスをものにした選手が残っていく感じになるのだろうと思われる。そういうスタメンだと思った。

moriyasu

 あえて気になる点を言うなら青山がベテラン枠すぎて次のW杯には辛いのではないかという問題はあるが、そこは元サンフレッチェ広島という点を考えれば森保サッカーのピッチ上での伝道者としての立場もあるのではないかという気はする。また小林も年齢を考えると疑問符がつく選抜。次のW杯を考えた年齢層としては普通なら選ばれないが、Jでの得点を考えればとりあえず勝つためには分かる選抜かもしれない。ただし得点だけで行けば若手の調子のいい西村拓真がいるわけで4年後を見るならこちらは試さない理由もない気がするが、移籍などのチーム状況の問題があるのかもしれない。
 あとは調子を落としている杉本を選んでいるのも気になる。去年の成績を維持していても選抜される基準としてはギリギリだが、今年は明らかに調子を落としておりJリーグ内の選手としても今選ぶ理由は少ないように思う。身長が高く体を張れるというのならば、若手ならば鈴木武蔵やベテランなら川又や金崎などもJリーグで悪くない選手はいる。もっと言えばJリーグでの調子をみるならかなり存在感のある鈴木優磨や清水のFW陣なども十分に活躍しているわけで、どちらかというとテストする枠は不足気味な中に入れるのは別の理由が必要な気がする。

西野監督から森保監督へ新旧代表監督の違い

Jリーグでの成績比較

監督 試合 勝率
森保 一 187 92 40 55 48.1%
西野 朗 524 270 91 163 51.5%
スタッツの読み方

 勝利数 / 試合数 = 勝率

 常々書いているように野球文化になじみが深い日本では勝率の感覚もあまり馴染みがない感じになる。その一つはサッカーには引き分けがあるので、そのため勝率の平均は50%ではなくなる。引き分けがある分だけ50%を下回る勝率が平均値になる。だから森保監督の48%数字は低い勝率ではない。むしろ逆に高い勝率といえる。48%の勝率の間にサンフレッチェで3回もJリーグで優勝している。
 そういう意味では西野監督の勝率は非常に高い。勝利数も日本人監督としては最多で、同じリーグで比較しやすいJリーグの日本人監督の中では明らかに頭一つ抜けた実績だろう。ただ、公平を期すためにあえて言及しておくと、森保監督はサンフレッチェで監督をし、西野監督はガンバであった点は無視できない。ガンバは資金が潤沢で強豪チームであったが、サンフレッチェはJリーグで毎回ほかのチームに選手を引き抜かれてしまう立場であった点を考えると森保監督の勝率が低いとは言えない。特にサンフレッチェは浦和に選手を引き抜かれる事が多かった為、一時期は浦和の選手に元サンフレッチェの選手が多くなり「サンフレッズ」などといわれていた時期もある。

参考

日本代表監督の公式戦勝率と試合数

監督 勝率 試合数
ハリルホジッチ 62.5% 24
アルベルト・ザッケローニ 48.3% 29
岡田武史 56.7% 30
ジーコ 61.8% 34

ハリル監督の勝率は4試合しか公式戦をしなかったアギーレ監督を除けば近年の監督で一番高い。これもW杯直前のハリル監督交代劇に疑問符がついた一つの要因でもあると思う。負けていたどころか明らかに日本代表史上でも屈指の成績だったと言わざるを得なかったためだ。

https://twitter.com/OptaJiro/status/1022434521260515328