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ELO レーティング

サッカーの世界で代表チームのランキングとして有名なFIFAランキングがあるが、この定期的に発表されるFIFA公式のランキングは怪しい算出方法によってランキングを決めており、そのいい加減さは割と定評があるランキングだ。一方あまり知られていない非公式なランキングとして、「ELO レーティング」(イロレーティング)でランキングしたランクが存在する。このELOレーティングはチェスの強さをなどを正確にあらわす為に算出する方法で、勝敗が突く競技などでは統計的な公平性が高い為広く使われている。

ELOレーティングの見方

レートの見方として覚えておくと良い点は以下の2つ

  • 平均のレートは1500(1500よりレートが大きいと強く、小さいと弱い)
  • 200点のレート差があると、レートの高い側が約76パーセントの確率で勝利する

この点を踏まえてみると、FIFAランキングよりは割りと体感的に納得できるランキングになるのではないかと思う。

ELOレーティングによる代表チームのランキング

ワールドフットボールイロレーティング - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%95%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0

注意点

注意点としては、国の代表チームによる試合数は十分に多いわけではないので、元となるデータが少ないという点において問題は含んでいる。また代表の選手もかなり入れ替わる為、単純に強さを比較するのは難しい面もある。

参考

イロレーティング – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0
World Football Elo Ratings
http://www.eloratings.net/

関連項目

ELO レーティングによる欧州クラブチームランキングTop100 footballologies
http://football.ologies.net/2015/02/23/elo-rating-fc-ranking-top-100/
ELOレーティングによるリーグの強さ footballologies
http://football.ologies.net/2015/03/02/league-elo-rating-goalimpact/

イビチャ・オシムが何故持ち上げられるのか

イビチャ・オシムが何故持ち上げられるのか、分からない人も多いかもしれないが、個人的には最近色々見ていたら何となく分かった気がする。下にその一例となりそうな日本代表戦での監督別勝率を書いてみる。

監督 勝率[%]
イビチャ・オシム 65
ハンス・オフト 62.96
アルベルト・ザッケローニ 56.36
ジーコ 53.52
加茂 周 52.17
岡田 武史 47.62
フィリップ・トルシエ 46

これは勝率だけなので試合数の問題もあるため一概にオシムが監督して圧倒的に実績があるとは言い難いが、少なくとも勝率は一番高い。試合数も考慮した場合は、ジーコ、ザック、岡田、トルシエ、加茂、この当たりは十分比較できる程度の試合数を戦っている。

日本代表において本田や香川の決定力が低いという風評

日本代表がアジア杯をベスト8で敗退した事で、特にUAE戦のスタッツで日本代表が圧倒しているにも拘らず点が入っていないと言う部分で、FWやMFの決定力不足という話になっている。特に何故かFWでもない本田や香川の決定率が低すぎると言うように言われているが。まず本当に香川や本田は日本代表において決定率が低いMFなのだろうか。そこに酷い誤解があるようにしか思えない。下に試合数が多いザッケローニ時代の日本代表のシュート数と決定率の表を見てもらおう。

ザックジャパンのシュート数ランキングと決定率

ランキング 選手 シュート数 決定率
1 本田 圭佑 162 10.5%
2 岡崎 慎司 129 17.1%
3 香川 真司 123 13.8%
4 長谷部 誠 49 2.0%
5 前田 遼一 46 17.4%
6 遠藤 保仁 45 8.9%
6 長友 佑都 45 0.0%
8 吉田 麻也 29 6.9%
8 ハーフナー マイク 29 13.8%
10 李 忠成 21 9.5%

最近も出場しているFWの選手がかなりシュート数ランキングにランクインしている。決定率の方を見てもらうと分かるように、実はFWを除けばシュートを打つ選手の中では香川の決定率が高く次いで本田となっている。ザック時代から実は香川と本田は控えFWより遥かにシュートを良く打ち、しかも決定率も高い。気になる人の為にゴール数ランキングも一応提示すると

1 岡崎 慎司 22
2 香川 真司 17
2 本田 圭佑 17
4 前田 遼一 8
5 柿谷 曜一朗 5
6 遠藤 保仁 4
6 ハーフナー マイク 4
8 栗原 勇蔵 3
8 大迫 勇也 3
10 吉田 麻也 2

決定率だけでなく、絶対値で見ても香川と本田がFWを押しのけて2位につけている。この実績から行けば、長期的に見れば本田も香川も決定率は低いとは言えずむしろ高いといってもいいだろう。そして、アギーレジャパンではどうなのかという点だが。まだ数試合しかしていないのでスタッツとしては問題があるが、下の表がアギーレジャパンでのシュート数と決定率

アギーレジャパンのシュート数ランキングと決定率

ランキング 選手 シュート数 決定率
1 本田 圭佑 42 9.5%
2 岡崎 慎司 28 7.1%
3 香川 真司 17 5.9%
4 武藤 嘉紀 13 7.7%
5 乾 貴士 12 16.7%
6 柴崎 岳 10 20.0%
7 長谷部 誠 7 0.0%
8 遠藤 保仁 6 33.3%
8 豊田 陽平 6 16.7%
8 清武 弘嗣 6 0.0%

アギーレジャパンではまだ試合数が少ないので少しスタッツとしては信憑性が低い数値になるが、それでもやはり上位3人は岡崎、本田、香川の3人となっている。アギーレジャパンとザックジャパンの違いを考えると本田がより攻撃的にシュートを打つポジションになった事で、決定率は下がったもののシュート数が伸びている。変わりに岡崎や香川といった今までパスの受け手として機能していた選手の決定率が下がっており、本田がシュートを打つ側に回った事でパスの質が落ちたのではないかとおもわざるを得ない面がある。香川に関しては調子を落とすまではマンUでもファーガソン時代は実は香川28.5%という驚異的な決定率を残してる。

解決策はあるのか

スタッツをみると実はシュート力などで話題に良く上がっている武藤よりも、実は乾や柴崎、豊田の方が決定率は高く、ほとんど出場機会のない豊田や柴崎は少ない時間で結果を出していると言う意味では期待が持てる。UAE戦でも豊田の責任にする話などもあったが、この数値をみると決定率という意味で豊田を攻めるのは流石に悪質な批判といってもいい。また、宇佐美という選択も見えてくる。宇佐美はJリーグでも決定率が高く、ここでいい数値を残している豊田よりも決定率なら安定して高い選手。

シュート決定率
豊田 0.1957
大久保 0.1897
宇佐美 0.2273

しかも宇佐美は、まだ22歳である。最近若手が成長していないという日本代表への危機感を煽る報道があるが、個人的には今の若手は武藤だけではなく宇佐美、酒井高徳、柴崎、南野、宮市、など22歳前後としては過去ないほど実績がある選手が溢れかえっている。しかもそれぞれ強い個性を持ってもいる。「若手が育っていない」のではなく、「若手を起用していない」の間違いだろう。心配なのはCBやDMFという守備的な若手が若干人材不足という点はあるかもしれない。遠藤の後継者よりも実は長谷部や今野の後継者の方が若手には少ない気がする。

参考にしたデータ

フットボールラボ
http://www.football-lab.jp/japan/ranking/

日本は前から決定率が低くパスが得意だったのか?

アジア杯で日本代表がベスト8で敗退した事で、特にUAE戦のスタッツをみてシュート決定率が低い事で日本代表は何時まで決定率が低いのかと言う問題提起がされている。特に岡田元日本代表監督がNHKの解説で「いつまで決定力不足とか言ってんだよ。もう10年近く言ってる」と言うような事を話していたのが印象的だった。

だが、しかし決定率は本当に日本の長年の問題だったのだろうか。そもそもの問題として、決定率が個の能力で決まると言うのは神話なのではないか?という事を最近日本代表のスタッツをみていて思ったでのでそれ付いて書いてみる。

南アフリカ大会の日本代表のパス成功率

ベスト16のみならず出場32か国で最下位だったのが「パス成功率」だ。60%という(1477本中890本)という成功率は、FIFAランキングでも日本より大きく劣る北朝鮮(65%)や、ニュージーランド(61%)よりも低かった。ちなみにパス成功率のベスト3は1位スペイン(81%)、2位ブラジル(80%)、3位アルゼンチン(77%)だった。そういうサッカー大国とはまったく質の違うサッカーを、日本はしていたということになる。

http://news.livedoor.com/article/detail/4945949/

ちなみに、具体的なパス成功率ランキングでは

1位 80% スペイン
2位 79% ブラジル
3位 76% アルゼンチン
3位 76% コートジボワール
5位 75% メキシコ

30位 61% ウルグアイ
31位 60% ニュージーランド
32位 59% 日本

という事で、出場国中で日本が最下位という、あまりうれしくない数字を残している。にも関わらず決勝に進出できたのは、”「枠内シュート率」において、驚くことに日本はベスト16のチーム中トップだった(59%)”という事実があるから。前回の南アフリカ大会は世界中がバルサに席捲されパスサッカーが一世を風靡していた時期だが、日本は居合い切りの如く、シュートも少なくパスもあまりつなげないが、ボールを奪ってからのカウンターで相手を一閃する。カウンターサッカーを採用していた。ちなみにカウンターサッカーも世界を席捲していた時期もあるので、けして弱いサッカーというわけではないとは思う。ただ、こういう数字をみると、今の日本代表は前回から日本は随分とサッカーの中身を替えてパスサッカーへと変貌している事がよく分かる。今回は世界が対バルサ戦略を構築してきてちょっと違うもう少しスピード感のあるサッカーが注目され始めている時に、日本はパスサッカーを選ぶという若干世界の果ての島国なためか時流とは少しズレもあるサッカーだとは思う。

メンバーはほぼ同じでもシステムが違えば決定力が変わる

そしてこれが特に個人的には言いたい事だが、南ア大会も本田を中心しとしたチーム。岡崎がストライカーで、遠藤で組み立て吉田や長谷部で守ると言う基本的に今いるメンバーと主軸とほぼ違いはない。あえていうなら香川が増えている程度。しかし枠内シュート率が高い。一体これはどういう事なのか考えてみる必要がある。特に岡崎や本田など現在も主要メンバー出る事を考えると、メンバーの選定によって決定率が決まるのではなく、システムの選定によって決定率が決まるのではないかという疑惑が出てくる。これはもっと多くの事例を検討してみるべき価値があるだろう。実際に比較した時、日本代表の決定率が低いという事が本当に言えるのだろうか。あまり調べもせずにマスコミなどは日本の決定力不足と直ぐ嘆く記事を書いているが、それは戦術面の出来の悪さを選手の個の問題に押し付けてそれで終りとしてしまっている可能性もあるのではないかと。

本田や香川のシュートに関する問題もマスコミでよく言われる問題提起と実際のスタッツには整合性がないと思っているので、それについてもまたいずれ書きたいと思う。

IFFHS(国際サッカー歴史統計連盟) とは

IFFHS(国際サッカー歴史統計連盟) とは、サッカーのクラブチームなどの世界ランキングなど(クラブチーム以外のランキングも作っている)を出している組織。ただしFIFAとは関係がない。*FIFAによる説明

最近発表されたIFFHS(国際サッカー歴史統計連盟) のクラブワールドランキングが報道されて、その関係でこのサイト以前紹介していたページに来る人が結構いたようなので、混同しやすい部分を補足しておく事に。

報道されていたニュース

地に落ちたミラン、世界クラブ・ランクで驚愕の159位…1位はレアル

 IFFHS(国際サッカー歴史統計連盟)が2014年の世界クラブ・ランキングを発表し、日本代表FW本田圭佑が所属するミランが159位となっていることが分かった。イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が13日に報じている。

http://www.soccer-king.jp/news/world/ita/20150114/270971.html

 国際サッカー歴史統計連盟が13日、2014年の世界クラブランキングを発表。Jリーグで最上位は157位のJ1川崎Fだった。

 国際サッカー歴史統計連盟は、世界中の公式戦結果を元に同ランキングを作成。チャンピオンズリーグ2013-14シーズン王者のレアル・マドリードが1位に輝き、2位には同大会4強のバイエルンMが入った。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150114-00000127-spnannex-socc

こんな感じでミランの順位が低かった事で2chなどでは散々な酷評がされていたが、このランキングの特殊性というのに付いてまず理解しておかなければいけないだろう。

CLUB WORLD RANKING(CWR)の特殊性と注意点

ランキングは毎月発表される

まず、このCWR(クラブワールドランキング)は実は毎月発表されているので、刻々と変化していく。ちなみに2014年の1月のランキングではミランは26位で極端に低いわけではない。

2014年1月のランキング Top 30

(1st February 2013 – 31st January 2014)

Pos (dec/13) Club Nation/level Points
1 = FC Bayern München Deutschland/4 370,00
2 = Real Madrid CF España/4 292,00
3 = Chelsea FC, London England/4 275,00
4 = Club Atlético de Madrid España/4 253,00
5 = FC Barcelona España/4 247,00
6 = Paris Saint-Germain FC France/4 244,00
7 +1 Tottenham Hotspur FC, London England/4 240,00
8 1 FC Basel 1893 Schweiz/3 239,00
9 1 Clube Atlético Mineiro, Belo Horizonte Brasil/4 238,00
10 +1 FC Rubin Kazan’ Russia/3 223,50
11 1 SL Benfica, Lisboa Portugal/3 219,50
12 +3 Arsenal FC, London England/4 218,00
13 +1 Club Independiente Santa Fe CD, Bogotá Colombia/3 217,00
14 2 BV Borussia 09 Dortmund Deutschland/4 216,00
15 2 FC Viktoria Plzeň Ceská Republika/3 214,50
16 1 Manchester City FC England/4 214,00
17 +21 ACF Fiorentina, Firenze Italia/4 206,00
18 +1 Juventus FC, Torino Italia/4 203,00
19 +4 Celtic FC, Glasgow Scotland/3 202,00
20 +1 SC FC Steaua Bucureşti România/3 200,50
21 +1 Club Libertad, Asunción Paraguay/3 199,50
22 +2 CA Vélez Sársfield, Buenos Aires Argentina/4 197,00
23 +4 Club Atlético Nacional SA, Medellín Colombia/3 195,50
24 4 SS Lazio, Roma Italia/4 194,00
25 = Trabzonspor AŞ Türkiye/3 193,00
26 +10 CFP Universidad de Chile, Santiago Chile/3 188,00
26 +9 AC Milan, Milano Italia/4 188,00
28 +18 SSC Napoli Italia/4 188,00
29 12 Club Olimpia, Asunción Paraguay/3 187,50
30 4 Manchester United FC England/4 187,00

http://www.iffhs.de/cwr-january-2014/

ポイントの計算の特殊性

では、何故ミランのポイントが極端に低く算出されていたのかというのが気になると思うので、その辺の説明。このランキングは過去のタイトルなどを考慮に入れず、単純に期間内の試合の勝敗のポイントを加算していく。つまり、一般的にイメージするクラブチームのブランドや長い目で見たときの平均値は反映されずピンポイントで計測期間内に行われた試合の結果だけが影響している。そして、CLなどの試合が行われたリーグの種類に応じて勝敗で加算される点数に違いがある。ポイントの加算がどうなっているのかが公式ページの表に出ているので紹介してみる。

CONTINENTAL COMPETITIONSpoints/match

W

D

L

UEFA Champions’ League

14

7

0

UEFA Europa League

12

6

0

UEFA Super Cup

14

7

0

Copa Libertadores (CONMEBOL)

14

7

0

Copa Sudamericana (CONMEBOL)

12

6

0

CAF Champions’ League

9

4,5

0

Confederations Cup (CAF)

7

3,5

0

AFC Champions’ League

9

4,5

0

AFC Cup

7

3,5

0

AFC Presidents Cup

4

2

0

CONCACAF Champions’ League

9

4,5

0

OFC Champions’ League

5

2,5

0

FIFA Club World Cup (final not included)

14

7

0

FIFA Club World Cup (final)

21

10,5

0

http://www.iffhs.de/explanations-cwr/

見たら分かるように、CLの勝敗で付くポイントがかなり高い。ミランはリーグで順位落としておりCLに出場できなくなっているので、当然去年のミランはCLの試合が1試合もない。したがってポイントも低くなる。更に、リーグでもあまり勝てていない事を考えると勝敗だけでポイントを見た場合伸びる理由がない事になる。ただ、所属しているリーグによってレベルが4段階に分けられており、レベル4のリーグならば少ない勝ち星でもポイントが延びやすいため、それなりにミランのポイントも維持されJリーグのほとんどのチームよりは順位が高くなる。リーグは下の表ように4段階に分けられている。

DOMESTIC LEAGUESpoints/match

W

D

L

Level 4

4

2

0

Level 3

3

1,5

0

Level 2

2

1

0

Level 1

1

0,5

0

example: Germany/4, Portugal/3, Austria/2 or Kazakhstan/1

このシステムだと負けても減点がないので、単純に試合数が多い方がポイントが稼ぎやすいという穴があるような気はする。

降格が見えてきたドルトムントは一体なにが問題なのか

ドイツのブンデスリーガから急激に台頭したドルトムント。CLでまだ活躍しているが、リーグでは去年までの上位争いをしていたが嘘のように、今シーズンに入って一転して負けている。今シーズンは既に降格の危機にある。これは何故なのか。実は、リーグ初めの頃に香川がドルトムントに復帰した時点で、明らかにチームには沢山の問題があった。中でも一番の問題は怪我人の多さで。主力メンバーのほぼ全てが怪我をしており11人のうち数人しか主力メンバーがでれない状態で香川も合流する事になった。下の表はその時の怪我人のリスト。

14年夏頃のドルの怪我人リスト
DF マッツ・フンメルス 足の筋肉
DF マルセル・シュメルツァー ハムストリング
MF ヤクブ・ブワシュチコフスキ 前十字靱帯断裂
MF ヌリ・シャヒン 足の腱の炎症
MF オリバー・キルヒ 筋肉系のトラブル
MF イルカイ・ギュンドガン 背中痛

ちょっと見ただけでもほとんどのポジションに人がいない。ここから更に以前いた主力の FW ロベルト・レヴァンドフスキが、その前には MF マリオ・ゲッツェ がバイエルンに引き抜かれておりメンバーが大幅に入れ替わっていた。このため連携に問題がある新しい組み合わせで試合に臨む事が多く、この状況の中で去年まで得点を決めていた選手たちも不調に苦しみ。プレーもあからさまに空回りしだしていく、下に少し前のドルトムントのゴールランキングを乗せてみよう。分数は1ゴールするのに要した時間。

オバメ 296min 4G
ロイス 196min 3G
インモ 241min 2G
ラモス 325min 2G
牛丼 442min 1G
香川 735min 1G
ソクラ 827min 1G

まず、ゴール数自体が少なく最多得点のオバメですら4点しか決めていない。ゴールする効率がいいのはロイスとインモービレだが、更にこの後の試合で主力だったロイス、インモビレという数少ない好調だった攻撃陣も怪我。それ以外にも MF のムヒタリアンも怪我と次々に離脱。さらに DF は主力メンバーが抜けてた影響か CB の要であるフンメルスの怪我だけではなく CB ソクラティスまで怪我。DF まで、ほぼ控えメンバーで構成する事になる。

更に追加される怪我人
FW チロ・インモビレ 腰の打撲
MF ヘンリク・ムヒタリアン 腰の打撲
MF マルコ・ロイス 左足首の負傷
DF ソクラティス・パパスタソプロス 腓骨骨折

MF も大量の怪我人や怪我明けの選手ばかりのため FW を MF に下げて使うなど苦肉の策が強いられることも。そんなメンバーの中で CL に出場しているドルトムントは CL の試合とリーグの試合が同時にある過密日程で試合があるのでメンバーのターンオーバーだけでも精一杯という状況に。これ以外にも、控えの選手まで何故か怪我人が出ており、全てのポジションでほぼ主力メンバーが揃わない中で順位を降格圏まで落としてきた。現時点での問題はというと、怪我明けのメンバーが上手く融合できておらず、相変わらず主力メンバーが半分ほど抜けているという点で、攻撃が機能していない。例えば今シーズンの最近のドルトムント試合でのシュート数を見てみよう。

最近の試合のシュート数

相手チームのシュート数 ドルのシュート数 試合結果
ブレーメン12 ドル14 試合2-1
ウォルフスブルク10 ドル17 試合2-2
ヘルタ5 ドル18 試合1-0
アンデルレヒト8 ドル19 試合1-1
ホッヘンハイム6 ドル19 試合0-1
フランクフルト10 ドル17 試合2-0

シュート数で圧倒しているにも拘らず点数では負けていく。枠内へ飛ぶシュート数も大体このシュート数に比例しており、基本的にシュートを打ってもドルの方が得失点差で負けていくという事に。枠内に飛んだシュートの GK のセーブ率が古いデータだが、ここに詳しく出ている。見ていくと大体70%程度という風に見ていい。するとこれを枠内に飛んだシュート数に対して比較してみていくとGKのセーブが問題なのか、そもそもシュートが打たれすぎているのかが区別できる。例えば一番最近のブレーメンvsドルトムントの試合で見てみよう。

ブレーメンの枠内シュート数 ドルの枠内シュート数 試合結果
3 5 試合2-1

70%でセーブされるという事を頭に入れてみると。ドルは枠内に5本うって5本ブロックされており、これはちょっと驚異的なセーブされ率といっていいだろう。こういうのを見ると、ドルトムントはシュート数が多いのでシュートまではいけている事は分かる。ただ、シュートを打つ割に決定率が異常に低いのだ。それが何故かは私には分からないが、今後のクロップの手腕を見るには良い注目点なのではないかと思う。

ちょっと思った守備のスタッツ事

GK のスタッツにセーブ率があると非常に分かりやすくなるのではないか。また同様にDFラインのシュートブロック率というのも実際は簡単に結果で見えるわけで、何本うったうち何本ブロックしているかと、そもそもシュートされている本数が多いという場合分けで問題点を切り分けてみる事が出来ると思う。そもそもシュートされる本数が多い場合はDFだけではなくMFなどもボールを自陣へ運ばれやすいという事から単純にDFラインの問題ではないといえるし、ブロック率が極端に低い場合はDFがマークについていない事を意味すると思うので、GKばかりは攻めることができない。GKも失点が多くても枠内へ飛んだボール自体が多ければ単純なGKのミスともいえなくなると思う。現状のサッカーのスタッツは攻撃陣の得点やパスなどに注目点が多く集まっているので、このいう部分は分かり難いところだと思う。

世界のサッカーリーグの平均年俸

『国名/リーグ名/1選手あたりの平均年俸』

1.イングランド/プレミアリーグ/約4億1400万円

2.ドイツ/ブンデスリーガ/約2億6500万円

3.イタリア/セリエA/約2億3900万円

4.スペイン/リーガエスパニョーラ/約2億2000万円

5.フランス/リーグ1/約1億8000万円

6.ロシア/プレミアリーグ/約1億6400万円

7.ブラジル/カンピオナート・セリエA/約1億600万円

8.イングランド/チャンピオンシップ/約8800万円

9.トルコ/スュペル・リグ/約8100万円

10.メキシコ/リーガMX/約4800万円

(中略)

24.日本/Jリーグ/約2300万円

http://www.footballchannel.jp/2014/11/15/post56138/

平均年俸

http://www.reddit.com/r/soccer/comments/2ma0i7/average_salaries_in_the_worlds_major_football/

ミランの歴史に残るMFたちのゴール数

面白いツイートを見つけたので紹介してみる。以前から日本では MF に対するゴール数の評価がおかしい気がするので、過去の伝説的なMF達がどれくらいゴールしているか興味深く見れるはずだ。

https://twitter.com/shiratori_twit/status/511477464212590593

ミラン歴代10番 1年目/2年目の得点数 ボバン(1992-00)13戦0点/20戦4点 ルイコスタ(01-05)22戦0点/25戦0点 セードルフ(06-10)32戦7点/32戦7点 ボアテング(11-12)19戦5点/29戦2点 本田圭佑(13-)14戦1点/2戦2点

https://twitter.com/shiratori_twit/status/511477464212590593

ミランの歴史に残るMFといえば、サッカーの伝説に残るようなMFといってもいい。特に日本人MFの得点数を異常に気にしている人たちは得点以外の評価がMFでは優先されているという事実に気づくべき。サッカーにも、他のスポーツの様にやっぱり数字の見方ってモノがあると思う。日本人だって野球の数値は適切に見ることができる。150kmで投げれは速い球で120kmで投げれば遅い球だと直ぐ分かる。1番打者のホームランが低くてもあまり気にしないように、本来MFのゴール数はそんなに絶対に必要な数字ではない。日本でも野球と同じようにサッカーの数字が分かるようになったら、少なくともゴール数が少ないからという理由で不当なバッシングや本田叩きは起きなかったはずだ。香川についても同様だ。まして、マスコミがそれに同調するというのは常識的には考えられない。あの人たちはサッカーなど何も知らないんだと思う。

2014年の欧州のリーグ毎の移籍金額と移籍人数

夏の移籍市場で5大リーグで費やされた移籍金

https://twitter.com/FIFATMS/status/506711805759352833

Latest figures; $2.14B spent by the #BIG5 countries this summer. #transferdeadlineday is over

この夏にビッグ5は移籍に 2.14 billion (21.4 億ドル) 費やした

この夏の移籍で5大リーグで契約した選手の人数

https://twitter.com/FIFATMS/status/506712274451832832

day is closed; 1164 players engaged this summer by ENG, ESP, FRA, GER & ITA.

この夏、イギリス、スペイン、フランス、ドイツ、イタリアで1164人のプレイヤーが契約した

その国で最も人気のあるスポーツで色分けした世界地図

reddit で出ていたその国で最も人気のあるスポーツで色分けされた世界地図。サッカーが如何に世界的なスポーツかよく分かる。

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http://www.reddit.com/r/sports/comments/240etg/most_popular_sport_by_country/