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好調を維持するドルトムントと欧州の異常な日程から導き出される事

去年書いたけど公開するのを忘れていたので、今更だけど2月末の日程と絡んだ話なので良いかなということで公開。

16日に行われたDFBポカール3回戦で、ボルシア・ドルトムントはアウェーでアウクスブルクと対戦し、2?0の勝利を収めた。MF香川真司は途中出場で1アシストを記録している。

10月にブンデスリーガで対戦した際はドルトムントが5?1と大勝したこのカード。前半はスコアが動かず、0?0で折り返す。

ドルトムントは前半途中にトラブルがあったベンダーが交代し、ソクラティスが入って後半開始。試合が動いたのは、58分に香川が投入された後だった。

ドルトムントは61分、中央からムヒタリャンが右前方にスルーパスを送ると、これはDFの裏を取れず。しかし、ピシュチェクが相手がクリアするコースに入ってブロックに成功し、中央にこぼれたボールをオーバメヤンが決めた。

香川のアシストは66分。ペナルティーエリア左手前から中央に横パスを出すと、前を向いて受けたムヒタリャンが持ち出して右足でシュート。追加点を奪った。

これで楽になったドルトムントは、3点目こそ決められなかったが、しっかりと勝ちきって次のラウンドに駒を進めた。

http://www.goal.com/jp/match/%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%AF-vs-%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%A0%E3%83%B3%E3%83%88/2166649/report

アウグスブルク戦でのトラップで交わしてからの又抜き

異常な日程

良くプレミアが日程が厳しいというが、実はELやCLに出ているチームはブンデスでも他のリーグでも実は日程は厳しい。ELやCLがグループさえ突破すればいい時期から負けられない決勝に入ってくるし、カップ戦もあるので純粋に試合数が多い。ドルトムントも12月にはいってから11日、14日、17日とほぼ3日間隔で試合があり、更に19日にまた試合がある。

ドルトムント結果 - Goal.com

今後の日程も見ると酷い時期がある2月の26日、27日に至っては連日の連戦で、更に中3日あけて3月2日に試合がありその後も3月5日とどうやってこの日程をターンオーバーでやりくりするのかある意味興味深い。ただ、Jリーグや代表戦などと違い、欧州の強豪チームは一応メンバーをそろえてあるので運動量が多いポジションにはスタメンになれる程度の選手を複数いることが多い。ドルトムントも運動量の多い、MFやサイドには一つのポジションに二人くらいは選手がいる。SBにはやや不安が残るが。
ドルトムント日程 - Goal.com

スタメンの固定は不可能

この日程からいえる事は欧州の強豪チームのように試合数が多い場合は、チームのスタメンを固定すると選手が疲れてしまいコンディションの悪化やパフォーマンスの低下があり、最悪の場合は怪我をする。その為、事実上強豪チームではスタメンを完全に固定すると言うのは不可能。特に運動量が多いポジションのメンバーは必ずスタメンレベルのサブを用意しローテーションさせながら使う。日本で言えば野球の投手のような使い方が必要になっている。

香川がスタメンを落ちたとかよく分らない批判が2chでされているが、こういう試合日程を少し知っていれば意味不明な監督批判など出来るわけがなく、そもそも試合を見ている香川ファンなら見る方も試合日程を気にしているので直ぐ分る問題だと思う。恐らくこの辺を理由にトゥヘル批判をしている層は、そもそも試合を見ているファンですらないのではないかと。カップよりさらに重要な優勝争いをしているリーグ戦の試合が二日後にある状態なわけだから、香川に限らず日程がつまっていたこの数試合はメンバーがかなり入れ替わっている。

Jリーグの日程問題とベストメンバー規定

この問題についてはJリーグとの比較が面白いと思う。Jリーグでもガンバ大阪が3冠によってJのチームとしては異常に試合数が増えてしまうという問題があった。Jの場合CLやELなどの住み分けがないので、勝つチームだけが一方的に日程が厳しくなる。更にこれに絡んだ問題としてよく言われるのが「ベストメンバー規定」

ベストメンバー規定(ベストメンバーきてい)とは、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)やVリーグにおいて、常時「その時点における最強のチーム」をもって試合に臨まなければならないとする規約・規定の通称である。

この規定によって実際にベストメンバーでスタメンを固定しなければいけないという解釈につながり、結果的に同じ選手ばかりを厳しい日程の中使う事になってしまい、チームが厳しい日程耐えるのが難しい状態になっている。Jリーグによく言われる日程問題は実は本質的には「選手のローテーション」の問題だともいえる。ただし、この規定自体に意味がないものだったというわけでもなく、これによって欧州などで横行している八百長問題をある程度防げているのではないかとも思える。

ベストメンバー規定の主な目的は、totoなどに絡む八百長試合・無気力試合の防止、スター選手のプレーを目的に観戦に訪れるファン・サポーター、または資金を提供してくれるスポンサーへの配慮などである。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E8%A6%8F%E5%AE%9A

Jリーグは批判に晒されがちだが、こういう意味ではいい事もある。審判が厳しく取り締まり怪我が増えずに、八百長がしにくいのでスポーツとしての競技性が十分保たれている。ここに関しえてはむしろ欧州より一歩リードしている部分もあると思う。欧州では頻繁に八百長問題が起きており、サッカー賭博と絡んでいる。更にその賭博にはマフィアなどとのつながりがあるといわれて最近でもイタリアでは八百長問題(カルチョスキャンダル)によりチームが2部に降格するなどという問題が起きていた。

従って、単純にシステム的にどちらがいいとはいえないが、少なくともJリーグにおいてもACLなどの重要性が増している事、更に試合数を増やす事で集客人数を増やせる事を考えれば、試合日程での公平性を保ちつつ八百長を回避する新しいシステム的なサポートが必要なのではないかと思う。少なくとも競技性という今までのJが重視していた観点から見ても一方だけが疲れた状態で試合をするのは望ましいといえない。

FIFA会長選挙にジーコが立候補したという話

ジーコへのインタビュー記事を見ていたらなんかおかしな話が出ていたので気になった。

――あなたが国際サッカー連盟(FIFA)会長選挙に立候補の意思を表明したというニュースを見たときは少し驚きました。あなたはいわゆる“サッカー政治”からは距離を置いた人間だと思っていたので。

ジーコ:(大きく手を広げて)そんなことはない。おかしなことがあれば昔から発言していた。ただ、今回立候補しようとしたのは、FIFAを変えるチャンスだったからだよ。一番の問題はW杯開催地を含めて、24人の理事がすべてを決めていることだ。そのうちの何人もが逮捕されている。これは異常なことだよ。W杯を始めとして、サッカーは大きなビジネスになっている。その世界を牛耳っているのは誰だ? サッカーのことはサッカーの人間が決めるべきではないのか?

――現会長のゼップ・ブラッター、前会長のジョアン・アベランジェ共にサッカー選手としてのキャリアはない。

ジーコ:私は今、62歳。サッカーの世界で40年仕事をしてきた。しかし、(前々会長スタンリー・ラウスを含めて)3人の会長しか知らない。ブラッターは何年FIFAの会長をやっているんだ? その前のアベランジェは? 権力の継続は腐敗の根源だ。ブラジルサッカー協会も同じだ。私はそれをずっと批判してきた。

――今回の選挙では、残念ながら立候補に必要な5つの協会の推薦を得ることができませんでした。日本協会の推薦は取れなかったんですか?

ジーコ:立候補に当たって10項目の改革案を記し、支持を求めるメールを全世界、200以上のすべての国

のサッカー協会に送った。中でもイタリア、日本、トルコ、ブラジル、ウズベキスタン、イラク、カタール……私が仕事をした国の協会には最初に送った。

――日本からすぐに連絡はありましたか?

ジーコ:(顔をしかめて)何もなかった。

――えっ? 返事がなかった?

ジーコ:ああ。今年の6月、解説の仕事でベルリンで行われたチャンピオンズリーグ決勝に行った。そのとき、田嶋(幸三・日本サッカー協会副会長)に会って、立候補の説明をした。メールを送ったのはその後、8月だった。返事がないので(日本代表監督時代に通訳だった)鈴木(國弘)に「田嶋とコンタクトをとってくれ」と頼んだ。メールは受け取ったようだが……。

――それ以上のリアクションは、なかった。

ジーコ:お前はインドに来るというメールをくれた。こちらは「まだスケジュールは決まっていない。それでも良ければオッケーだ」と返事した。それと同じで、どんな答えであれ、返事をするのは当然だと思うんだ。返事がないのは誠意がないと思わないか? ものすごく悲しかったよ。

――あなたは日本代表監督でしたからね……。

ジーコ:推薦を検討する、今はできない、幸運を祈る、どんな答えでもいい。推薦と投票は違うんだ。推薦をして、後から私の提案が投票に値するかどうか検討すればいい。私は日本のサッカーのために貢献してきたつもりだ。その私に返事を出さないというのは、(皮肉っぽく)私以上に日本のサッカーに貢献してきた会長の候補者がいたんだろうね。

◆日本代表は同じ過ちを犯していた

――日本代表の試合についてはご覧になっていますか?

ジーコ:最近の試合はきちんと見ていないんだ。最近だと……去年のW杯だな。非常にがっかりさせられた結果だった。私が監督をしていたときと同じ過ちを犯していた。

――同じ過ち?

ジーコ:日本の選手の悪い癖に、ゴールを奪われると意気消沈してしまうことがある。サッカーでは失点は試合の一部だ。ところが、点を取られると精神的に崩れてしまうんだ。例えば、グループリーグ3試合目、コロンビアとの試合。1点を先取された後、同点に追いついた。しかし、また1点取られるとパニックになり、失点を重ねた。

――結果は1対4。グループリーグ敗退でした。劣勢になったときに立て直すメンタルの強い選手がいない。

ジーコ:それを期待されたのは、香川と本田だったろう。彼らはチームの中で欠かすことのできない重要な存在だ。チームを背負う選手なんだ。率先して走り回り、戦い、手本とならなければならない。リーダーシップが要求されるんだ。香川は日本サッカーの顔のようなものだ。ブラジルにおけるネイマールだ。しかし、香川は何も違いを生み出すことはできなかった。

――現在の代表選手はかつてよりも国外でプレーしており、技術的にはレベルが高い。しかし、戦う姿勢が足りないような気もします。

ジーコ:代表である誇りは一番大切だ。一般的に日本人の選手は、規律も守るし、真面目だ。しかし、勝ちたいという気持ち、あと少し何かが欠けている。私が代表監督をやっているときでも、負けた後、冗談を言っている選手がいた。私はそういう選手を代表には選ばない。私が欲しかったのは、最後の1分まで戦う気持ちを持った選手だ。終了の笛が鳴るまで戦う選手を選んでいった。私が監督をしていたときの中心選手、中田(英寿)、中村(俊輔)、中澤、宮本たちは戦うスピリットを持っていた。今の代表にはそういう選手が足りないような気がする。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151115-00979158-sspa-soci

断るにしても、返事もないってのはすごい。もう少し上手く断ればいいと思うが、何か不可解。正直言って、これに限らず今の日本サッカー協会の対応は試合日程から選手の移動、対戦相手、コンディション管理やメディカルスタッフまで含めてかなり雑というか。確かに日本代表では選手や監督も問題はあるが、ブラジルW杯前後から今にかけての流れは単純な選手や監督の問題という以上に明らかにおかしい。それも上手くやるとかそういうレベルではなく普通の常識として見ておかしい。サッカー抜きにしてもサッカー協会自体の対応のまずさが、このジーコの件以外もいくつも表に出ている。これはよくない。

本田圭佑の野心と引退と冒険

本田が欧州クラブ買収という、一大プロジェクトに乗り出す。今季オーストリア2部で10チーム中9位。来季は3部に降格するSVホルンの事実上のオーナーになることが判明した。欧州のリーグ事情に詳しい複数の関係者によれば、本田の所属事務所であるエスティーロが経営難の同クラブの運営権を取得。水面下で最終交渉が進んでおり、来週中にも正式発表になる可能性が出てきた。

http://www.nikkansports.com/soccer/news/1488086.html

本田が見ているフィールド

これは、予想外だったけど、本田圭佑の野望は思わぬ方向で、しかも言われてみれば「あ、なるほど」と思わざるを得ない。本田はサッカー以外でもCMやらなにかと上手く立ち回る所がある選手。選手を引退した後、サッカーに関係したい場合どうしてもコーチや監督、指導者などの道ばかりに着目し勝ちだが、実際には十分すぎるほど現役の時に稼げた選手なら下位リーグの弱小チームくらいなら確かに買えるしオーナーにもなれる。ミランでガリアーニを見てれば何も監督にならなくても良いのではないかと思っても不思議ではない。

さらに日本人の場合これは物凄いアドバンテージだ。他の国と違い明らかに日本には欧州チームへ移籍したい選手がいる。有望な若手もサッカースクールと一体化すれば、プレー先のひとつとして意識されるし。本田の知名度ならなびく可能性はかなりある。しかもオーストリア3部なら有望な若手を送り込めさえすれば普通にかなり勝てる可能性はあるし、日本人が注目してチームの利益も増える可能性が十分ある。オーストリアの2部や1部の下位のチームへとステップアップさせれば、Jリーガが欧州2部のチームなどへ行くときの選択しにもなりえる。それ以外にもロシアやイタリア、オランダなど渡り歩いてきた本田にとっては欧州から人を集める方法もあるのかもしれない。なるほどなぁと。色々勝手に妄想した。

sv

SVホルン – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/SV%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%B3

日本人選手の市場価値ランキング

武藤を初め日本人の移籍話が沢山でいてるので、transfermarkt.com で現在の日本人選手の市場価値を見てみた。

本田 14,00 Mill. €
長友 10,00 Mill. €
香川 10,00 Mill. €
内田 9,00 Mill. €
岡崎 8,00 Mill. €

ついでに韓国人

ソン 16,00 Mill. €
キ 8,00 Mill. €
ク 4,50 Mill. €

Market values - Transfermarkt
http://www.transfermarkt.com/spieler-statistik/wertvollstespieler/marktwertetop/

試合が延長した場合に4人目の交代枠が使えるようになるかもしれないという話

[ロンドン 26日 ロイター] – サッカーの競技規則を定める国際サッカー評議会(IFAB)は、試合が延長戦に入った場合に4人目の交代を許すことや、「三重罰」と言われる処分の見直しなど、ルール変更を検討することを明らかにした。

三重罰とは、ペナルティエリア内で得点機会阻止のファールを犯した際、その選手が退場処分となり、PKを与え、出場停止処分を科されることを意味する。

三重罰の改正についてはIFABで数年に渡って議題に挙げられているが、国際サッカー連盟(FIFA)はシニカルなファールが増えるとして反対の立場を取っている。

http://jp.reuters.com/article/sportsNews/idJPKBN0LV03T20150227

他にもIFABではレッドカードとイエローカードの間に、一時的に退場させる「ホワイトカード」を作る話しなども出ているらしい。

UEFA会長のミシェル・プラティニが3つの新ルールを提案しています。それは以下の3つです。

・審判に不適切な抗議を行なった選手に対し、10分間限定の退場処分とする「ホワイトカード」の導入

・現在3人までとなっている選手交代枠を、ハーフタイムに限りさらに2人の交代を可能にする「5人交代制」

・GKがPA付近でファウルで決定機を阻止した場合、退場、PK、出場停止というあまりにも厳しい罰が料されることを問題視し、エリア内であればイエローカード+PK、エリア外であればレッドカード(退場と出場停止)+FKとする、「三重苦」解消案

http://number.bunshun.jp/articles/-/821917/feedbacks

個人的には、まずレッドカードで10vs11になってしまうと試合が審判だけで決まって面白くないので、イエロー2枚で退場した場合は、交代枠を使って1人追加できた方がいいんじゃないかと。それでもファールした選手は排除できるわけで、交代枠も使って次の試合の出場停止も付いてるので簡単にはファールできない。一発レッドに当たるような酷いプレーに対しては10vs11も仕方がないかなと思うし。

IFABがベルファストで年次総会を開催 – UEFA.com
http://jp.uefa.com/news/newsid=2212329.html

ウズベキスタン選手が韓国選手を3発殴り退場

タイで行われた「2015 タイ国王杯(キングカップ)」に参加した U-22 の韓国代表がウズベキスタン代表に3発殴れれるという変わった事件が起きたらしい。


https://www.youtube.com/watch?v=XW3mZo6QCHw

殴っているシーンしか移っていないので、他のシーンで韓国側も露骨な対応をしていないとは言い切れないが、代表戦で、いつも殴る側といえば大体中国がか韓国というイメージの日本人からするとちょっとした珍事件だと思う。

「平静を保ち、ケーヒルにクロスをあげよ」

tim_cahill

Keep Calm and Cross it to Cahill

第二次世界大戦中のイギリスで作られた「Keep Calm and Carry On」(平静を保ち、普段の生活を続けよ)という標語をもじったもの。「Keep Calm and Carry On」と言う標語自体は古いものだが、2005年頃に再発見されて人気となっていたらしい。昨日のアジア杯のオーストラリアvs中国戦でこれをもじった「keep calm and cross it to cahill」(平静を保ち、ケーヒルにクロスをあげろ)という文字が書かれた旗が得点したケーヒルの交代の時に画面に写っていた。日本だとクロスを多用する戦術をやりたくてもハイボールに強い選手は多くはないが、オーストラリは確かにケーヒルがいるのならばパスを回すより単にクロスをあげればいいと思う。それがイギリスのサッカーの伝統に近いし、しかもアジアにおいては恐らく十分通用する。