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キリンチャレンジカップ ウクライナvs日本

ウクライナ 2 – 1 日本
前半21分:ヤロスラフ ラキツキー
後半24分:オレクサンドル カラバエフ
得点 前半41分:槙野 智章
前半46分:タラス ステパネンコ
後半9分:エドゥアルド ソボル
警告 後半14分:原口 元気
後半23分:植田 直通

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 1 川島 永嗣 5.0 失点すると思われるシーンでは失点しそれ以外のシーンでは無難に防いだ。無難である意味安定した計算しやすいプレーをした
DF 5 長友 佑都 6.0 最近は安定した守備が長所であったが、この試合では久しぶりに左サイドの攻撃も光った。久しぶりであった為か戦術的に長友の裏が突かれる形にもならなかった。長谷部が交代した後はキャプテンとしてベテランらしいプレーも見せた
DF 20 槙野 智章 6.5 攻守に素晴しい活躍。追いつく1点も決めて1ゴール
DF 21 酒井 高徳 4.5 攻撃では上がって攻撃参加しドリブル突破などもみせたが、守備ではクロスにまずいあわせ方をしてあわやOGになりかけたりサイドの1vs1を防ぎきれず失点する場面もあった
DF 22 植田 直通 5.0 不運なOGはあったが吉田以外とのCBと比べるならば年齢を考えれば十分比較検討できるプレーの質
MF 7 柴崎 岳 6.0 交代:後半34分 以前は運動量がなかった守備にも献身的に動いた。素晴しい守備とはいえなかったが以前に比べて守備の穴問題を軽減しているように感じた。攻撃でもフリーでボールをもらえれば決定的なパスを出しセットプレーから1アシストしたが、自由にプレーできる時間は短かった
MF 16 山口 蛍 5.0 長谷部と並びボールの回収役として機能したが、大事な場面でパスミスとファールがが気になった
MF 17 長谷部 誠 5.5 交代:後半36分 いつもどおりの安定したプレー。危険を冒すタイミングの見極めが相変わらず秀逸
FW 4 本田 圭佑 4.5 交代:後半20分 半年振りのスタメンだが決定的な活躍をする前に交代。見せ場を作ることはできなかった
FW 8 原口 元気 5.5 交代:後半42分 良い形でのしかけを何度も見せた。原口のドリブルでとったセットプレーから1得点とプレー自体は悪くなかったがゴールにはつながらなかった
FW 9 杉本 健勇 4.5 交代:後半11分 1失点目はもう少し速くつめていればという場面もありDFWばかりの日本としてはやや守備の意識が低めな印象。また高い相手が多いウクライナ相手に高さで競り合うも後半直ぐ怪我をしたようで決定的な見せ場がないまま交代
交代
FW 13 小林 悠 4.5 交代:後半11分 小林の所にまで中々ボールが届かず、中にクロスは上がるものの中で決定的な仕事はできなかった
FW 14 久保 裕也 5.0 交代:後半20分 右サイドで良い形で何度もボールを受けたが、中を固めたウクライナ相手にクロスを上げるプレーに終始した。中に入るとフィジカル面で負けてしまうため大迫のようなポストプレーはできなかった。試合終了間際にシュートチャンスもあったが決め切れなかった。良い点もあっただけにもう少し決定力が欲しいところ。同じプレーでも点を取れば採点は一気にあがるそういうプレーだった
FW 18 中島 翔哉 6.0 交代:後半34分 積極的で惜しいシュートやすばらしいクロスなども見せた。終了間際には良い位置でファールを取りすばらしいFKも見せるなど短い時間で明らかな違いを見せた。で全体としては左サイドが長友とやや被っておりプレーの端々に可能性は感じさせたが微妙に消極的になっていたのが慣れれば連携も大幅に良くなりそうで期待が持てた気になった。また出場時間も短く運動量を生かせるようなプレー時間が得られなかった
MF 26 三竿 健斗 5.5 交代:後半36分 中盤のそこで思わぬほどピンチに姿を現し予想以上に攻守に運動量が多かった。年齢を考えると素晴しいでき
FW 11 宇佐美 貴史 交代:後半42分 ほとんど時間がない中での出場で採点不能
監督 ハリルホジッチ 4.5 戦術的な問題以前としてスタメン器用には相変わらず疑問が残った。選抜されたメンバーの実力からすれば十分な結果ともいえると思う。試合後のコメントを見る限り明らかに選手選考のための試合と想定しているようだったのでテストをしていたのだと思われる

試合後、ハリルホジッチ監督のコメント

この試合の感想
「負けたが前回のマリ戦より良い試合ができた」
「まだ準備ができているとはいえないが次に集まる時にはよくなっているだろう」

具体的な手ごたえは
「2試合で多くの選手を見る事ができた」
「見れなかった選手もいたがワールドカップの時にはよりよい日本代表を見せられるだろう」

「決意を持って準備をしていきたいと思う。難しいチャレンジが待っている。そこにのる為に準備をしたいと思う」

日本代表の印象

試合は負けたが日本側も十分に攻撃する形もあった。特に前半本田や長谷部、長友を中心とした古いザックジャパン風の攻撃が多く特に左サイドからの崩しが目立った。後半は中村が入って以後流れが変わり、試合終了間際に決定的なシーンが続いたが決めきる事ができなかった。新旧の代表のスタイルの違いも見る事ができて面白い試合だったように思う。また左サイドでは中島と長友がややぎこちないながら連携も見せた。もう少し慣れればよりよい形で左サイドが仕上がる可能性を感じた。

試合の総評

ウクライナの応援が面白い掛け声で新鮮だった。ウクライナとこの試合で選ばれたメンバーの日本代表が実力的にかなり似通っており、僅差の勝負となった。十分に勝機もあったしシュート数もウクライナを上回ったが決定力の差で勝負が負けた。

スタッツを一つ二つ

9 シュート 6
15 直接FK 17
0 間接FK 3
3 CK 2
0 PK 0
7 GK 6
0 オフサイド 3
日本 ウクライナ

親善試合 日本 – マリ

日本 1 – 1 マリ
得点:中島 翔哉 後半49分 得点 得点:アブドゥライ ディアビ
警告:宇賀神 友弥 前半19分 警告 警告:ママドゥ フォファナ 後半39分
警告:スレイマン ディアラ 後半41分

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 23 中村 航輔 7.0 相変わらず安定しておりミスが少ないばかりか決定的な1vs1のシーンですらとめてみせた
DF 2 宇賀神 友弥 3.5 交代:前半45分 PKを与えてしまいそれ以外の良いプレーも全て差し引きしてマイナスの出来。他の選手と比較してもスタメンどころか代表に選考されたのおかしいプレーのレベルだった
DF 3 昌子 源 5.5 安定した守備で裏へのスピード勝負になりそうなシーンも上手く防いだ
DF 5 長友 佑都 5.0 相手のサイドの選手がかなりスピードがあり押し込まれそうになていたが致命的な攻撃は防いだ
DF 20 槙野 智章 5.5 素晴しいタックルでカウンターを止めるなど、アレほど不安だった槇野の守備が最近はかなり安定してきたような印象を受けた。DFはやはり晩成型のポジションなので今後にも期待できそう
MF 10 森岡 亮太 4.0 交代:後半20分 トップ下の動きであったようだが、ほぼ存在が消え気味でボールもあまりこなかった。スタメン起用されるレベルにはなかったが、10番の選手が不足しているのでサブとしては可能性は残した
MF 17 長谷部 誠 5.5 交代:後半15分 いつもどおりの安定したプレーだったが最高に良い状態とはいえなかった
MF 25 大島 僚太 4.5 交代:前半34分 途中で怪我で交代。交代までも決定的な仕事は出来なかった。これで前回の中国戦に続き怪我とコンディションが悪い。
FW 11 宇佐美 貴史 5.5 交代:後半15分 素晴しい裏へのボールやシュートを見せて可能性は感じさせた。あまり得意とはいえない守備からもボールを奪ってシュートの形も見せた
FW 14 久保 裕也 4.5 交代:後半25分 裏への抜け出しは相変わらずうまいが、シュート力と精度が足りず結果にはつながらなかった。成長が見られず現時点ではスタメンに選ばれる状態とは到底考えれない。同じポジションに岡崎、本田、堂安、伊東、などがいることを考えるとサブの代表からもれても違和感はない出来
FW 15 大迫 勇也 6.5 素晴しい守備と素晴しいポストプレーから何度もチャンスにつなげており、更にクロスにあわせる惜しいヘッドも見せた。守備面では久保、宇佐美の守備がザル気味の問題をほぼ大迫1人でカバーしていた
交代
MF 16 山口 蛍 5.0 交代:前半34分 安定はしていたが、試合の流れは大きく変わらず違いを見せることは出来なかった。守備に関しては安定をもたらした
DF 21 酒井 高徳 5.0 交代:後半0分 安定した守備と、攻撃参加を見せた。酒井になるまでほぼ決定的なサイドの攻撃参加がなかったため酒井の攻撃力参加が目立った
MF 26 三竿 健斗 6.0 交代:後半15分 長谷部と交代すると守備の問題が露呈する選手が多いのだが、比較的守備の問題が目立たずにすんだばかりか守備ではむしろ見るべき点があった。攻撃でも失敗もあったがチャンスも作るチャレンジするプレーが多く見せた。終了間際には中島へのクロスで1アシスト
FW 18 中島 翔哉 7.0 交代:後半15分 交代直後から攻撃が活性化し可能性を感じさせた。ドリブルは相手もスピードあり苦戦したが武器である惜しいミドルシュートなども見せた。出場時間が30分と短い中で試合終了間際に1ゴールで勝負強さも見せた
FW 13 小林 悠 4.5 交代:後半20分 交代出場したがあまりチャンスがなかった。連携面がまだ十分ではなくイメージどおりのボールの受け渡しに苦労していた
FW 4 本田 圭佑 5.5 交代:後半25分 ややスピードにはかけたが楔になるプレーで攻撃を見せた
監督 ハリルホジッチ 5.0 やや疑問の残るスタメン選抜などもあったが、結果的にはギリギリ引き分けに持ち込めた。試合後には不満そうではあったが、選考されたメンバーから考えるとそれほど予想外な結果ではなかったように思う。スタメンのメンバーからすれば引き分けに持ち込めたのはむしろ結果を出したといってもいいかもしれない采配ではあった

試合後、ハリルホジッチ監督のコメント

「厳しい結果。いろんな情報があったが、すべてがポジティブではない。まだまだ練習しないといけない」。早口で話した指揮官。W杯本番で対戦するセネガル対策になったかという質問に「まだセネガルに対しての準備は出来ていないということ」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180323-01651860-gekisaka-socc

 親善試合でメンバーを固定しなかった事は過去のスター選手に依存していたチームや、勝って金が欲しいだけの監督達とは違う素晴しいチャレンジだったが、無理やりどこかの圧力でねじ込まれたのか、それとも単に試したかったのかは分からないが、新規で30歳前後の選手を試すのは明らかに異常事態。そして20歳前後で明らかに結果がでている選手がいて、それが何人も代表選考からもれていることを考えると圧力やなんかじゃなかったら本当にサッカー協会や監督には選手を見る目がないのではないかと疑わざるを得なくなる。特に若い選手を選んで失敗した場合は可能性を見ただけですむが、年を取った選手を選んで失敗した場合は、過去の実績やスタッツの分析が適当でコーチ陣やサッカー協会に選手を見る目がなかったといわざるをえない状態になる。

日本代表の印象

恐らく親善試合ということで、かなり変わった代表選考をしているが、選手選考がチャレンジングであったこと自体は問題ではなくむしろ評価できるポイントだった。特にここ最近代表で明らかに突出していたGK中島などの若手を選出する方向性は大変良かった。一方で以前試した段階で少し限界を感じさせていた久保や、前回の中国戦でも怪我で途中離脱していて微妙に不安の残る大島、年齢や過去の経験からすればなぜ選ばれたのかすら理解に苦しむ宇賀神など謎のスタメン選抜。そして案の定、大島は途中交代するはめになり、宇賀神はファールでPKを与えてしまう。あまりに試合前の段階で予測された不安がそのまま展開しておりなぜこの選出だったのかと思わざるを得ない部分は否めない。
また明らかに調子が良かった中島などもいたにもかかわらずスタメンに選ばれておらず、他にもいた調子の良かった若手の堂安などは呼ばれもしていなかった。サイドバックも前回からそれなりにプレーしていた室屋など若くて可能性がある選考は他にも色々考えられたが謎のスタメン選考となっていた。

日本側は1点差で負けているにもかかわらず、チャレンジする姿勢はやや物足りないものがあった。W杯本番でも日本がリードされる展開は十分考えられるので、日本が負けているときにどういうオプションがありえるのかは十分に吟味する必要があると感じた。

試合の総評

マリは若手中心だったが思ったよりもテクニカルで個人の能力としては平均値では日本側を上回っていたような印象。失点はPKの1点だけで得点も1点と、実力的にはそれほど差があったとはいえなかった。

スタッツを一つ二つ

12 シュート 7
14 直接FK 18
2 間接FK 3
5 CK 4
0 PK 1
7 GK 8
2 オフサイド 3

2013-2018 フリーキック成功率ランキング TOP 20

『FourFourTwo』の「2013-14シーズンからの5年間で最もフリーキックの成功率が高かった選手TOP20」なるランキング

ランク外

■ズラタン・イブラヒモヴィッチ(マンチェスター・U)
キック数:91
ゴール数:4
成功率 :4.4%

■クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)
キック数:112
ゴール数:7
成功率 :6.25%

■リオネル・メッシ(バルセロナ)
キック数:165
ゴール数:11
成功率 :6.67%

■ハカン・チャルハノール(ミラン)
キック数:99
ゴール数:10
成功率 :10.1%

■ケヴィン・デ・ブライネ(マンチェスター・C)
キック数:35
ゴール数:4
成功率 :11.3%

■アレクシス・サンチェス(マンチェスター・U)
キック数:42
ゴール数:5
成功率 :11.9%

■ネイマール(パリ・サンジェルマン)
キック数:41
ゴール数:5
成功率 :12.2%

■ウィリアン(チェルシー)
キック数:31
ゴール数:4
成功率 :12.9%

20位〜11位

■18位 スソ(ミラン)
キック数:22
ゴール数:3
成功率 :13.64%
 

■18位 ガエル・カクタ(アミアン)
キック数:22
ゴール数:3
成功率 :13.64%
 

■18位 ウィサム・ベン・イェデル(セビージャ)
キック数:22
ゴール数:3
成功率 :13.64%
 

■17位 ウェイン・ルーニー(エヴァートン)
キック数:29
ゴール数:4
成功率 :13.79%
 

■13位 ロメル・ルカク(マンチェスター・U)
キック数:21
ゴール数:3
成功率 :14.29%
 

■13位 ヤヤ・トゥーレ(マンチェスター・C)
キック数:28
ゴール数:4
成功率 :14.29%
 

■13位 ズラトコ・ユヌゾヴィッチ(ブレーメン)
キック数:35
ゴール数:5
成功率 :14.29%
 

■13位 ダヴィド・アラバ(バイエルン)
キック数:42
ゴール数:6
成功率 :14.29%
 

■12位 ミラレム・ピアニッチ(ユヴェントス)
キック数:76
ゴール数:11
成功率 :14.47%
 

■11位 マルクス・ズットナー(ブライトン)
キック数:27
ゴール数:4
成功率 :14.81%

10位〜1位

■8位 マウリシオ・レモス(サッスオーロ)
キック数:20
ゴール数:3
成功率 :15%
 

■8位 アンリ・セヴェ(ニューカッスル)
キック数:20
ゴール数:3
成功率 :15%
 

■8位 セヤド・サリホヴィッチ(ハンブルガーSV)
キック数:20
ゴール数:3
成功率 :15%
 

■7位 マルヴィン・プラッテンハルト(ヘルタ・ベルリン)
キック数:37
ゴール数:6
成功率 :16.22%
 

■5位 フェデリコ・ヴィヴィアーニ(SPAL)
キック数:30
ゴール数:5
成功率 :16.67%
 

■5位 ハメス・ロドリゲス(バイエルン)
キック数:36
ゴール数:6
成功率 :16.67%
 

■4位 マルコス・アロンソ(チェルシー)
キック数:22
ゴール数:4
成功率 :18.18%
 

■3位 フィリペ・コウチーニョ(バルセロナ)
キック数:26
ゴール数:5
成功率 :19.23%
 

■2位 パウロ・ディバラ(ユヴェントス)
キック数:38
ゴール数:8
成功率 :21.05%
 

■1位 フアン・マタ(マンチェスター・U)
キック数:22
ゴール数:5
成功率 :22.73%

https://www.soccer-king.jp/news/world/world_other/20180213/714918.html

パワープレーとは

「パワープレー」とは

アイスホッケーの用語を転用した言葉。アイスホッケーでは悪質なファウルに対して時限つきの退場処分が課される。人数差が出来た時間の、人数の多いチームの攻撃を一般に「パワープレー」という。サッカーでは負けている側がゲーム終盤などにFWや攻撃の人数を増やして攻撃する場合に「パワープレー」などという。

この場合、相手側がカウンター狙いで引いて守る形を取る事が多いため、結果的にFWを多く前に残しロングボールによる放り込みを行う形が多くなる。そのため、フォワードに多くの選手を配置した上で、ロングパスをフォワードに放り込み、そうしたパスから直接、またはこぼれ球からゴールを狙う形を指す事も多い。

アメリカンフットボールやラグビーでは、人数を固めることで、力による突破が可能になる。そのため、サッカーでも体格の優れた選手を配置することをパワープレイと呼ぶことがあるが、間違いである。

Wikipediaではこんな事もかかれているが、Wikipedia の編集者が何を根拠に間違いと言い切っているのかは結構謎。パワープレーという言葉自体がアイスホッケーと違いサッカーでは曖昧な言葉で物凄く硬い言葉ではない。アメフトやラグビーのような体格の優れた選手をFWに並べて放り込む事も同様にパワープレーと呼ばれることはある。というか実際の試合においてこれはほとんど同じ言葉で、デカイ選手を入れることパワープレーを選ぶ事が多いので必ずしも間違いでもない。

ACLや東アジア杯で思った枠組みの話

本質的な問題は移動距離じゃないと思う

 ACL やW杯予選、東アジア杯など近年のサッカーの試合は国際的な試合の枠組みが増えたが、代表のW杯予選やACLを見て一番感じるのは地域が広がりすぎると移動や気候、試合日程的に非常にタフな構成になってしまう点だ。
 この話をすると何かと移動距離の問題として語られるが、本質的な問題は移動距離の問題ではない気がする。移動距離よりも、むしろ時差や気温の変化に選手の体が付いていかない事に問題があるんじゃないかと。日本国内を長時間車の中で過ごしたとしてもそれは極端な問題にはならないのだからやはりそういわざるをえないのではないだろうか。

経度で分ける方法の利点

 経度で南北で組み分けると気候の点では夏と冬が逆転し問題があるが、時差の問題はない。逆に東西で分けると時差がずれるが季節の問題は減る。しかしここで重要な事は東西で分けて季節が同じ夏や冬だったとしても、中東の冬と日本の冬で同じ気候かというと全く違うという点。あくまで多少問題が緩和する程度の事で本質的には気候の変化という問題が残ってしまう。そういう意味でも確実に解消できる時差の方が優先してアジアを東西で切り分けて時差が少ない地域間での試合にしたACLは中々いい決断をしたんじゃないかと思う。(ACLは東西で西地区と東地区に別れて、それぞれの地区で戦い勝ち残ったチームが決勝で戦う形になっている)

商業的な問題

 それ以外にも商業的な利点も見逃せない。時間が同じだとTVの放映時間や試合を見る時間も時差が少なく商業的に向いている。また時差がない方が試合日程がはるかに組みやすいので、試合数が増やしやすくそれは結果的には総観客動員数にもつながる気がする。

東アジア杯2017 日本vs韓国

韓国* 4 – 1 日本
前半13分 キム シヌク
前半23分 チョン ウヨン
前半35分 キム シヌク
後半24分 ヨム ギフン
得点 前半3分 小林 悠
前半2分 チャン ヒョンス
前半5分 コ ヨハン
警告 前半21分 車屋 紳太郎

*中継があったテレビの表記が何故か韓国-日本の表記だったので合わせたが、本来左側にホームのチームを書くべきなので順番がおかしい。放送はフジテレビ。解説はラモス。小野。山口。後半になったら何故か「日本-韓国」に表記が変わっており前半後半で表記が変わる前代未聞の謎のシステムとなっていた。

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 12 中村 航輔 6.5 失点はしたものの前回に続き素晴しいセービングを見せた
DF 3 昌子 源 4.0 今までの試合と違いハイボールで放り込まれる形が何度も見られハイボールに対する対処がよく分かる試合だった。主に対応していた昌子が高さで何度もせり負け少し強い相手ではハイボールでの勝負に不安が残る結果になった
DF 5 車屋 紳太郎 3.5 上がるタイミングが悪く基本的な守備ができていなかった。昌子がカバーする形で引っ張り出されて中があくという危ない形になんどもなった。出場した2試合続けてかなり問題があり代表レベルにはないように感じた
DF 6 三浦 弦太 4.5 競り合いにかてず韓国が中にロングボールを放り込むだけで日本を崩せてしまう形になっていた。高さでの勝負以外も守備の連携も課題が残った
DF 22 植田 直通 5.0 日本のDFラインはロングボールだけでボロボロになっていた状態で、DFが毎回一枚足りず右か左で誰かがフリーになる形を繰り返した。攻撃参加とクロス精度は相変わらず素晴しいモノがあった
MF 2 井手口 陽介 4.5 後半21分OUT 積極性は見せたがボールを上手くつなげずロストを繰り返し、相手に中盤を支配された
MF 13 土居 聖真 5.0 体の強さやポストプレーでは持ち味を見せたが連携が上手くいかずボールをつなげなかった
MF 17 今野 泰幸 4.0 守備ではいいプレーも見せたが、相手の荒さがあったとはいえ堅実なプレーが求められるベテランとは思えない浮き足立ったプレーが目立ちボールをロストする流れを繰り返した
FW 7 倉田 秋 4.0 後半36分OUT 序盤ボールがつなげず持ち味の運動量も有効ではなかった。中盤で流れを作ることが出来なかった
FW 11 小林 悠 4.5 ボールが前まで運ばれないので仕事が出来なかった。PKで1得点はしたが1点オウンゴールもした。オウンゴールがなければプレー自体は悪くはなかった
FW 14 伊東 純也 4.5 後半24分OUT 縦への突破は悪くないプレーがあったがあまりにも簡単にボールを失いすぎた
交代
MF 16 三竿 健斗 4.5 後半21分IN 交代で入ったが違いを見せることは出来なかった。まだ
FW 9 川又 堅碁 5.0 後半24分IN 体の強さは見せたが点にはつながらなかった
FW 18 阿部 浩之 5.5 後半36分IN 短い時間ではあったが相手のラインの裏へ抜ける動きが効果的に機能し攻撃を活性化させた
監督 ハリルホジッチ 5.5 選手のテストという目的は果たしたが結果は出なかった。辛抱強く若手を使った点は評価したいが韓国の戦術に対応できていなかった。日本の守備のについては韓国が良く分析していた。こういう日本のやり方をよく分かっている相手、よく分析してきている相手にどう戦うかは課題。試合中の戦術に関してはHTでの修正には失敗しており、選手交代も遅く判断に迷いを感じた。また高さを持ち味とする相手にロングボールを指示したため身長勝負になった。

試合後のコメント

DF昌子主将「いい時間帯に点が入って勢いを見せることができたと思う。そこから、監督にも『少し全員プレーするのを怖がっている』と言われたように、そういう風にとられてもおかしくないプレーだった。僕自身も相手の得意なプレーでやられた。反省するところが多い試合だった。攻守の切り替えが韓国の方が早かった。僕らが組み立てなくても真ん中を閉じているので隙を作れなかった。個人としては韓国、中国、北朝鮮は全部初めて。ACLを除いてこういう大会は初めて。アジアのレベルを肌で感じられた。監督から主将を命じられて、主将としても未熟なこの3試合だった」

 FW小林「後ろが“重たかった”。下がり過ぎたと思う。後ろで守備の時も余ってる選手もいたし、後ろからはめていって前に押し出せればよかったと思うが、少し重たかったかな…。後ろの3枚(の相手DF)を自分一人で追っている感じだった。もうちょっとうまく前に押し出して守備できれば、もうちょといい攻撃につなげられたかなと思う」。

 ハリルホジッチ監督「このチームが日本より強いことは試合前から分かっていた。レベルに差があった。韓国は勝利に値していたと。しっかり結果を残すことを望んでいたが、1点目を決めたあと、プレーを止めてしまった。なぜだかはわからない。相手がその状況をうまく利用して2得点。そこで我々のバランスが崩れた。韓国の方が格上だったと思う」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171216-00000172-sph-socc

コメントを見た感じ、一番客観的に試合を見ているのは小林ではないかと思った。ハリルは言い訳を言うのを良しとしていないようだし、昌子は冷静さを欠いているようだった。明らかに高さとフィジカルでCBが負けていた部分が大きかったと思う。勿論、小林も自分のオウンゴールがあったりと後ろばかりの問題ではなかったと思うが全体としてはDFのラインの高さやDMFのシステム的な問題が個人の能力異常に大きく影響していたように思う。

日本代表の印象

この試合はある意味沢山の見所がある試合だったし日本代表の課題が見えたいい強化試合となったので気になった所を書いてみる。

守備の話

 守備に関しては、相手のCFが少し強い場合、単純にクロスを上げられるとCBの二人が跳ね返すことが出来ないことが判明した。このCBコンビでは単純にロングボールをCFの場所に放り込むだけで何度かやれば崩せてしまう。まだ比較的経験があるはずの昌子も完全に抑えることが出来ておらず、いいボールがくれば失点は時間の問題だったといえるだろう。また相手のクロスやCFを警戒してラインが上げれずMFが浮いてしまいプレスが機能しなくなりボールを奪われやすくなっていた。
 韓国のサイドからの突破にもクロスされるとDFが真ん中で競り負けてしまう為に、SBが毎回付いていってマークする形になった。そこで日本のSBとCBのマークの受け渡しに問題があり、マークがずれて相手が一人フリーになる形が何度も見られた。逆サイドに毎回一人空く形。特にこの試合SBでは車屋、CBでは二人ともは不安が残った。

 GKの中村はすばらしくこの東アジア杯で代表でも通用すると発掘された素晴しい人材なのではないだろうか。

攻撃の話

 攻撃ではロングボールで速く攻撃しようとしたが前線でもフィジカルや高さ勝負になってしまいフィジカルを持ち味とする韓国相手に不利な戦いとなった。これは同じようにロングボールを使っても違う形も考えられた。例えば浅野のような速い選手が前にいる場合ならばスペースへボールを出してスピード勝負という形は考えられたし、裏に抜ける動きを得意とする選手を選べばで韓国のDFラインの裏へボールを出して抜け出るという形も考えられた。しかしこの試合では選手に合わせてボールを出す形になり、日本のFWはポストプレーをメインとしたので、相性的にも良くなかったように思う。

戦術と分析の問題

 代表全体に関しては選手交代による戦術対応がなく、ソレも遅くなっていた。これに関しては監督というより日本代表のコーチ陣全体に能力の低さを感じた。なぜかというとそもそも韓国という相手がフィジカルを武器としてくるは分かっていた事であり何度も戦ってきた相手である。オーストラリアや韓国ならこういう戦い方をする傾向があることは分かっていたはずであり、相手が取ってくる戦術に対して全く対応策が考えられてなかった。そればかりか逆に日本のDFを研究されておりそこを付かれていた。本来は日本が分析するべきであり相手の分析やこちらの対策という面で明らかに韓国に遅れをとっていたこれは選手の問題ではない。選手は若い選手が多く初めてこういうフィジカルタイプの相手と戦った可能性もあるわけで、あらかじめ戦術で対応すべき問題であったと思う。
 そして初めのプランが上手くいかなかったときの対応能力にも疑問を感じた。上手くいかなかった場合を想定していなかったように思えた。

試合の総評

 韓国のプレーのレベルも高いとはいえず、戦術も単純にロングボールを放り込む形でキックアンドラッシュをお互いに繰り返すような原始的な試合となった。ただしCBとCFの質で韓国が有利に試合を進めた。
 韓国の攻撃は、後ろからのロングボールか、サイドの突破というEPLでよくみるシンプルな形であったが、Jリーグでこういう放り込みサッカーをするチームがあまりないのでJの選手は対応しにくかった。中盤をなくして高さ勝負をして特にCBのハイボールを弾くの能力の勝負になった場合、日本のCBはハイボールに強いとは言い難いので韓国よりももっと弱いチームにも同じ方法で負けるのではないかと思う。
 日本はPKで1点取ったもののその後は失点を繰り返し、後半に入ってもオウンゴールで失点しHTでも対応できなかった。

スタッツを一つ二つ

日本 韓国
8 シュート 17
9 直接FK 20
2 間接FK 0
3 CK 7
1 PK 0
11 GK 4
2 オフサイド 0

本田圭佑のCWC

本田圭佑の高いレベルでサッカーをしたいという気持ち

ミランからメキシコのパチューカに移籍した時はなぜメキシコなのかとは思ったが、CWCを見ればむしろサッカーを諦めない為のメキシコだったのだなと本田の意図が割りと分かった気がした。まずCLに本田は出たがっていたがミランではCLに出れない。かといってCLに出て活躍するレベルのチームとなるとEPLやリーガ、ブンデス、セリエ、リーグアンなどではどこのチームもレベルが高くミランの実績で移籍するのは明らかに難しかった。

しかし、CWCという大会に目を移せば話が少し違う。十分に強豪チームとの試合ができ日本での注目度も低くはない大会。しかも出場するには欧州以外のチームも選択肢に入る。ブラジルやアジアのようにどこが優勝するのか予測し難い地域の場合はCWCをメインに考えて移籍する選択肢は考え難く、その前のACLやリーグ戦が問題になるが、北中米ならばメキシコだけが強くCWCにいける可能性は相当に高い。そしてメキシコのチームでも強いチームしか基本的にはCWCへは行かないのでパチューカのような強豪ならCWCへ出場する可能性というは十分計算できるくらいの確率があったのではないかと。自分が移籍できるチーム内でCLやソレに匹敵するような環境を提供できてサッカーで勝負できる可能性が高いチームという意味でメキシコを選んでいたのかなとCWCを見て思った。もし移籍が単に金目的だったらMSLや中国のチームなどの方がメキシコよりも多く金を積んだのではないか。

CWC2017 は本田圭佑の最後の輝きかもしれない

パチューカの試合を見ていたらコンディションを悪くしてからあまり見られなかったほど本田が動いていた。最近なかったほどのプレーで、ここが残った力を出すステージだと思っていたのではないかと思った。このレベルでもし本田が継続的にプレーできるのだとしたら代表でもクラブチームでもまだ現役の活躍が期待できそうだが、無理をしてプレーしていたならば本田圭佑が輝いた最後の大舞台になる可能性があるように感じた。

CWC 2017 URAWA REDS

日本代表の試合結果場会書いていたが、今年のCWCは日本のJのチームや日本人選手もかなり健闘していたので試合見た印象を残しておく事に。

浦和レッズのCWC

  1. アルジャジーラvs浦和:正直1試合目の地元枠で出たチームとの試合は見るべき点がすくなかった。というかJリーグの方がマシだった
  2. カサブランカvs浦和:5位決定戦ではあったが十分に魅力的なサッカーを展開し2-3で勝利を収めた


http://www.fifa.com/clubworldcup/matches/round=279809/match=300398165/index.html

1試合目は勝てば浦和はレアル戦となる大事な一戦だったにもかかわらずなぜか微妙な試合をして実力を出し切ったと言いがたい内容で敗戦。2試合目のカサブランカ戦は浦和の戦術的な魅力が満載されていた。

カサブランカ戦は興味深い試合でもあった。正直言って個人的な評価としては浦和はACL王者ではあるもののそれほど強い王者ではないという印象を持っていたし、サッカーもコネるばかりであまり魅力的とはいえないサッカーをしていると感じていたが、カサブランカ戦は少し違った。

個人的に興味を引いた点を上げていくと、例えばロングボールの使い方。浦和はポゼッションが比較的高いチームで、日本代表風に言うと昔のザックジャパンのようなサッカーをすることが多かったのだが、カサブランカ戦ではロングボールを多用していた。しかもサイドチェンジでのロングボールや斜めに対角線で逆サイドに回すロングボールが目立った。しかもパスを出す所がMFだけではなくDFからもかなりの精度のロングパスをして見せた(マウリシオは素晴しい能力を見せたと思う)。また相手が引いてもショートパスで崩す傾向にあったように思う浦和だが、この試合ではミドルシュートで得点もしており引いた相手へも定石的なミドルで対応していたのだ。この引いた相手にミドルを打つという戦術は極めて定番の戦術であるにもかかわらず何故かJリーグや日本代表ではあまり見られない。特に日本ではパスサッカーといわれるサッカーが志向されるようになって以来、長い間ミドルシュートどころかクロスボールやロングボールすら回数がへり極端にショートパスでつなぐサッカーに偏重していたように思う。そこに違ったサッカーを見せたのは興味深かったしショートパスのサッカーとは違う別のベクトルの美しいサッカーでもあった気がする

リーグの強さは多様性が必要

この浦和が見せたサイドチェンジを多用するロングパスというのは、今の日本代表が縦に早くという意味で使われるロングパスとも少し違うという点でより素晴しいと思えた。なぜかというと日本のチームの場合、日本代表がショートパスによる崩しを重視したら何故かJリーグのチームすべてがそういうパスサッカーを目指し、その前のSBが上がるサッカーといえば何故か全てのチームのSBがオーバーラップを繰り返し、ラインを上げて前で取るサッカーといえば全てのチームがそれをやって個性もクソもなかった。

でも実際のサッカーの強豪リーグでは、例えばリーガではバルセロナ全盛の時期にもバルセロナのようなチキタカ主体サッカーだけではなかった。カウンターが美しい当時のレアルのようなサッカーもあれば、アトレティコのような堅守のサッカーもあった。欧州全体でみてもバルサが強い時期ですら、EPLはサイドの突破とクロスを重視していたし、アーセナルは相変わらず優雅なサイドチェンジを多用するチキタカとはいえないパスサッカーをしていた。ブンデスではバイエルンがDFラインにGKが入り込むような戦術を取ったり、ドルトムントは極端なプレスを見せていた。そしてそれぞれが十分に違った志向性をもっていてもなお強かった。

CWC2017とACL2017を通じて浦和のサッカーは一つの代表とは違う個性を見せた。浦和が見せたサッカーは強さはまだ十分ではなかったかもしれないが、代表のサッカーに引きずられるJリーグからすれば十分に個性的ですらあった。これは素晴しいことだなと思った。

東アジア杯 2018 日本 vs 中国

2 – 1
小林 悠 後半39分
昌子 源 後半43分
得点 ユー ダーバオ 後半49分
警告 前半15分 警告:リュウ イーミン
後半18分 警告:ユー ダーバオ
後半47分 警告:ヘー チャオ

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 1 東口 順昭 5.0 危機が多かったわけではないが、安定したプレーは見せた。失点はPKであり仕方がない面はあった
DF 3 昌子 源 6.5 手堅い守備でDFラインを支えた。また後半追加点が欲しい時間に浮き足立つ相手をみてロングシュートで1得点。予想外の点への嗅覚と試合の流れを読むプレーを見せた
DF 6 三浦 弦太 4.5 何度か危ないシーンがあり中国の選手のプレーの質が低く助かる形があった。強豪相手で同じプレーをしたらと考えるとCBとしてはやや不安が残った
DF 21 山本 脩斗 4.0 1vs1の守備は見るべき点があったが相手が縦に突破してくる所を抑えきることができなかった。連携した守備にも課題があった。また攻撃参加したときのプレーの質が低く、クロス精度も代表レベルにはなかった。攻撃が得意ではないのなら縦への突破を味方に任せる選択もあったがロストが目立った。これを書いていたらPKまで与えてしまったのでさらに減点
DF 22 植田 直通 6.0 やや安全志向過ぎるクリアもあったがピンチを招かないという意味では安定したプレーだった。また攻撃参加では素晴しいクロスを再三見せチームでも屈指のチャンスメーカーとなっていた。クロス精度は素晴しいものがあった
MF 10 大島 僚太 5.5 前半30分OUT 攻撃面でかなり主導権を握っておりプレーは悪くなかったが、前半にシュートしたタイミングで左足太もものの筋肉を負傷してしまった
MF 13 土居 聖真 5.0 後半37分OUT 山本の攻撃精度がやや問題があったため左サイドは課題が残ったが、土居のプレー自体はそこまで悪くはなかった。ただしスタミナ面、ハイボールの扱やクロスやシュートへの積極性などの課題はあった
MF 17 今野 泰幸 6.0 中盤でボールを回収するいいプレーを何度も見せた。後半になってもスタミナが落ちず年齢を感じさせない動きだった
FW 7 倉田 秋 5.5 攻守で安定したレベルでプレーしており、豊富な運動量と積極的なプレーで質の部分を補った。倉田の攻守の積極性はプレーの質を頭と運動量で補えるといういい実例なのではないかと思った
FW 11 小林 悠 6.5 試合終盤で重要な得点。FWとしては決定的な仕事をした。この試合ではいつもと違い何度もクロスが小林の所へ放り込まれて、チャンスが多かっただけに頭でも決めたかった
FW 14 伊東 純也 5.0 右サイドは何度も攻撃に成功しており植田との連携にはやや伊東のプレーに問題を感じた。ドリブルでの縦への突破などは見るべき点があったが、判断にやや迷いがあり持っている能力を生かしきれている感じではなかった。試合感覚が短いのでコンディション面も気になる所
交代
MF 2 井手口 陽介 6.0 前半30分IN 中盤でのプレーだけでなく得点への意識が高くMFとは思えない脅威を与えるシーンが多かった。また勝負が決まりそうな時間帯になると今野と並んで顔を出しベテラン選手のような嗅覚を見せた
FW 9 川又 堅碁 5.5 後半30分IN 時間が短い中、交代で入った後にいいポストプレーを何度か見せ日本の攻める流れを作った
FW 18 阿部 浩之 後半37分IN 時間が短すぎて採点不能
監督 ハリルホジッチ 6.0 新しい選手のテストに成功しながら2連勝は十分な結果。内容には課題もあったが、新しい選手のテストや若手の経験値を積ませることには成功した

試合後、ハリルホジッチ監督のコメント

「すごく美しい勝利。素晴らしいフットボールをした選手を称えたい」
「3、4分悪い時間はあったが、多くのチャンスを作った」
「もう少し点を取れた」
「このトーナメントで一番強いのは韓国だと思っている。しっかりと準備したい」

日本代表の印象

スタメンの選手は個人的にはやや不満もあった。前回の試合でGKの中村がよかったがなぜかこの試合のGKは東口。個人的な印象では折角結果も出ていた若い中村に経験を積ませて欲しかった。SBも前回の車屋、室谷ではなく山本と植田。確かに車屋は問題があったが室谷はもっと試して経験をつませればよかったのではないかと思った。
攻撃陣は前回代表戦に出たときは酷い出来だった大島がそれなりにいいプレーも見せたが前半で怪我。FWは何度も決定的なチャンスがあったが中々決めることができなかった。この試合に関しては小林は何度もクロスが着ており、頭でも1点は取りたかったところではあったが、試合を決める時間で重要な1点を取り結果を出した。本当はもう1点2点取れるチャンスはあったが小林はこれで首の皮一枚でギリギリ代表争いに残ったのではないだろうか。全体でみると井手口に続き植田、昌子なども代表選考に入り込んだのではないだろうか。

試合の総評

膠着した試合展開ではあったが日本がミスをしても中国の最後のシュートの精度が低くミスの割には失点はせず、逆に日本の側もチャンスの割には点につながらない時間が長かった。後半の相手の集中力が切れた時間に日本が的確に攻め立てて先制点。浮き足立った中国に対して直ぐに追加点。相手の個人技とPKで1失点はしたももの戦略的には完全に中国を押さえ込んだ形になった。

スタッツを一つ二つ

日本 中国
18 シュート 7
18 直接FK 16
1 間接FK 5
4 CK 3
0 PK 1
7 GK 11
1 オフサイド 6

東アジア杯2017 日本 vs 北朝鮮

日本 1 – 0 北朝鮮
井手口 陽介 後半50分 得点
警告 キム ユソン前半46分

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 12 中村 航輔 8.0 まだ若いにもかかわらず落ち着いたプレーで再三にわたる枠へ飛ぶシュートを何本も抑えてみせた。この試合で見えた数少ないポジティブな選手
DF 3 昌子 源 5.0 シュートを打たれる形もあったが1対1の場面を何度も抑えた。ハイボールの競り合いは競り負けるシーンが気になった
DF 4 谷口 彰悟 4.5 攻撃面では見所もあったがライン上の攻防で何度もシュートを許し控えのCBとしては心配な要素が目立った
DF 5 車屋 紳太郎 4.0 攻撃参加は見せたが決定的な仕事はできなかった。守備はカウンターで裏を付かれており、ハイボールの競り合いでも何度かピンチを招いた
DF 20 室屋 成 5.5 堅実な守備で、完全にサイドを突破される事はなかった。堅実な攻撃参加でいいクロスも見せた。初のA代表としては妙な安定感があった
MF 2 井手口 陽介 7.0 豊富な運動量で中盤の攻撃の基点となった。最後の所で抑えたシュートで1得点。勝負強さも見せた
MF 8 高萩 洋次郎 4.5 後半11分OUT ボールの奪い合いで負けており北朝鮮に攻め込まれてカウンターにもつなげることが出来なかった
MF 17 今野 泰幸 6.0 中盤で相手にボールを奪われるシーンが目立ちボールを奪うのに苦労したが、最後にいいアシストを見せて試合を決めた
FW 7 倉田 秋 5.5 後半36分OUT ほとんど攻める気があるのか分からない日本代表の中比較的積極性がありサイドの突破からクロスを何度かみせたが、ゴールにはつながらなかった
FW 11 小林 悠 5.5 何度かいい裏への飛び出しを見せチャンスを作った。小林の持ち味のヘッドはあまり見せ場がなかった。なかなかクロスが全く小林に飛んでこないので戦術的に問題があったように思う。折角小林をFWとして選ぶのならばもっとクロスが見たかった
FW 15 金崎 夢生 4.5 後半26分OUT 以前と比べると運動量の少なさが気になった。北朝鮮相手であることを考えるとドリブルでの勝負する場面の少なさや突破がゴールにつながらなかった点は評価しにくい
MF 14 伊東 純也 6.5 後半11分IN 伊東が入ることで押さえ込まれていた中盤が一気に流れを取り戻し得点チャンスを作った
FW 9 川又 堅碁 5.5 後半26分IN 後半からの交代出場だったため時間も少なく、いいシーンも見せたが相手に対応されてしまった。試合全体に対しては大きな変化も生む事はできなかった
FW 18 阿部 浩之 後半36分IN 時間が短すぎて採点不能
監督 ハリルホジッチ 5.5 これからの選手であるGKの中村や室屋など若手を試せた点は個人的には凄く評価したい。ただ試合内容は北朝鮮相手と考えるとやや物足りない結果だった

試合後、ハリルホジッチ監督のコメント

運も味方にした。相手チームはしっかり守ってカウンターを徹底していた。低い位置でコンパクトにしており、プレースピードが足りなかった。諦めなかった選手たちを称えたい

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171209-00681929-soccerk-socc

日本代表の印象

攻め込まれる形が続き北朝鮮のシュートが何度もゴールの枠内に飛んだが、若干22歳の中村が獅子奮迅の働きで素晴しい仕事をした。この試合を見た限りでは中村は次世代のA代表の正ゴールキーパーに名乗りを上げたのではないだろうか。攻撃面に関しても21歳の井手口が残り時間僅かな所でミドルを入れて試合を決めた。逆に以前はかなりドリブルで目立っていた金崎はやや影を潜め、中盤でも若い24歳の伊東純也に変えたことで一気に流れが日本側に変わったりとサブのメンバーでも世代交代を感じさせる試合となった。
日本代表にとってはA代表で足りなかった部分をこの東アジア杯で発掘できる可能性もあるように思う。

試合の総評

双方無得点の状態で試合が進み、試合の流れが決まらない精神的な強さを試すような試合だったが最後の最後でベテランの今野と、若手なのにベテランのようなメンタルを見せ付けるミドルシュートで試合を決めた。

スタッツを一つ二つ