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W杯 2018 予選 サウジアラビア vs 日本

サウジアラビア 1 – 0 日本
フハド アルムワラド 後半18分 得点
フハド アルムワラド後半19分 警告 吉田 麻也前半20分
Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 1 川島 永嗣 5.5 失点は1だが、それが試合を決めたという意味では大きな分かれ目になった
DF 3 昌子 源 5.5 CKでのチャンスなどもあり昌子が悪かったとも言い切れないが、1点で決まる試合においてはDFの試合に占める影響力は大きかった
DF 5 長友 佑都 6.0 前回引き続きい良い意味で堅実なプレーが目立った
DF 19 酒井 宏樹 5.5 何度かサイドを崩されてしまい若干スタミナの問題が気になった
DF 22 吉田 麻也 4.5 吉田の対応から失点したシーンになっておりその1点が試合を分けた。失点シーン以外でも何度か危険な守備があった
MF 2 井手口 陽介 6.0 何度かいいプレーがあったが決定的な違いを作ることはできなかった
MF 7 柴崎 岳 4.5 何度もパスカットでのボールロストが目に付いた。相手にパスが読まれており同じ所を狙うならばもう少し速いボールでなければいけなかった気がする 交代:後半35分
MF 16 山口 蛍 5.5 長谷部の代役は務まらなかったがほとんどの場面で中盤で相手を止めることはできていた
FW 4 本田 圭佑 5.0 プレーの遅さが目立った。スタジアムは高温だったらしく本田はもう少しコンディションがいい状況でなければスタミナ的な問題があるように見えた 交代:後半0分
FW 8 原口 元気 6.0 守備面でボールの奪取では目立っていたが、攻撃では以前の勢いは感じられなくなっている
FW 9 岡崎 慎司 5.5 何度かチャンスはあったが決め切れなかった 交代:後半22分
FW 11 久保 裕也 5.5 短い時間だったがシュートチャンスがあった。しかし決めることができなかった 交代:後半35分
FW 15 杉本 健勇 5.0 大迫の代役は務まらなかった 交代:後半22分
FW 18 浅野 拓磨 6.5 相手の裏をつくいいプレーを何度も見せたが得点にはつながらなかった 交代:後半0分
監督 ハリルホジッチ 5.5 W杯予選全体を見れば悪くないスタメン選抜だったが、この試合に限ってみれば選手の選抜で交代策は機能していなかった。ただ長期的な視野で見た場合怪我人を出さずに上手く試合をまとめたともいえると思う
試合後、ハリルホジッチ監督のコメント

「敗戦になってしまいました。敗戦に値した内容かは分かりませんが、結果、負けてしまいました。チャンスはいくつか作りましたが、そこで決め切れなかった。もちろん、勝ちたいという気持ちはありました。そして勝つためのチャンスはいくつか訪れましたが、今日の試合では、そこで決めることができませんでした。勝利を収めたサウジアラビアを称えたいと思います」

「本田がトップコンディションでないことはわかっていた。ゲーム勘が欠けていたこともわかっていたので、45分限定で使った」
「リズムの面でトップレベルにない。今後も努力して取り戻してもらいたい」

既にW杯予選突破が決まっており、長谷部や怪我明けの香川などはチームから離れており、無理をしないチーム選抜だったと思う。結果は伴わなかったが、安全な選抜であり最近選ばれなかった選手へのチャンスにもなっている。そういう意味では悪い選抜とは言い切れないが、絶対に勝つためのチーム構成でもなかったと思う。

日本代表の印象

本田に関しては正直右サイドがあっていないと改めて感じた。スピードがなく裏に抜けることができない。かといってクロスを上げないのでクロスに期待できず逆サイドで長友や井手口がクロスを上げていたのと対照的な形になっていた。本田をどうしても使うというのならキック精度を生かしてもっとクロスを上げさせて中の選手にあわせるか、ポジションをFWにして0トップのような形で本田のフィジカルをいかしてポストプレーで大迫の代役をさせるような形、または柴崎の位置まで下げてパスの出してとして使う(本田の守備能力が低くとも柴崎の守備能力も高いとはいえないので)などの方が右サイドよりは良かったのではないかと感じた。
また長谷部の代わりも相変わらず山口しかおらず山口の持ち味はあるが戦略的な視点において長谷部の経験値に山口が勝てる部分はほとんどないといった印象。相変わらずボランチの人材問題は課題を残している。あえて言えば井手口の活躍で攻撃面では運動量の多さで守備を、得点力でかつて代表で遠藤が担っていた攻撃面をかなりカバーしているのではないかと思った。

試合の総評

スタジアムは暑く、日本代表の動きがよかったとはいえない。移動と時差の影響もあったのではないだろうか。そういう過酷な環境でサウジの方がなれた環境といういみで有利でもあったように思う。ただ、それでもサウジは勝てる相手でもあったし、勝たなければいけなかったように思う。試合は1-0でサウジの勝利となったが決定的なシーンは両チームにあり最後はDFとFWのプレーの僅かな質の違いで決まった。チーム力としては分かりやすい差はなかった。

スタッツを一つ二つ

9 シュート 13
13 直接FK 14
2 間接FK 4
1 CK 6
0 PK 0
10 GK 13
2 オフサイド 2

W杯 2018 予選 日本 vs オーストラリア

日本 2 – 0 オーストラリア
浅野 拓磨 前半41分
井手口 陽介 後半37分
得点
大迫 勇也 前半42分 警告
Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 1 川島 永嗣 5.5 吉田との連携ミスが1回見られたがいいセーブも見せ結果的には無失点に抑えた
DF 3 昌子 源 5.5 怪我の森重の代役を果たした
DF 5 長友 佑都 7.5 堅実な守備とタイミングを計った素晴しい攻撃参加で試合の流れを決める先制点をアシスト。危険なシーンでも1vs1をしっかり抑えた
DF 19 酒井 宏樹 6.0 点にはつながらなかったが攻撃参加し体を張ったプレーを見せた。
DF 22 吉田 麻也 6.5 危険な場面でシュートを防ぐなど大事なシーンで決定的な仕事をした
MF 2 井手口 陽介 8.0 素晴しい走力で攻守に目立った。さらに流れを失いかけていた時間に2点目を決め試合を決定付けた
MF 16 山口 蛍 5.5 中盤での守備でオーストラリアのパス回しを潰す地味な仕事だったが相手の中盤を封じ込めた
MF 17 長谷部 誠 6.5 手術明けでプレーの質は必ずしもよくはなかったがそれでも危険なシーンを何度も防いだ
FW 14 乾 貴士 5.5 後半30分。何度もチャンスはあったが得点を決めきる事はできなかった
FW 15 大迫 勇也 7.0 後半42分。得点こそなかったもののポストプレーで前線でボールを収め攻守に安定をもたらした
FW 18 浅野 拓磨 7.0 後半44分。長友からのクロスに合わせて裏に抜け出て1ゴール。試合の流れを決める決定的な仕事をした
FW 8 原口 元気 6.5 交代:後半30分。途中交代で入ったが井手口の得点につながる粘り強いプレーを見せた
FW 9 岡崎 慎司 5.5 交代:後半42分。ギリギリの時間での交代のため実質的には採点不可。あえて言えば前線からの守備での運動量が生きた
FW 11 久保 裕也 5.0 交代:後半44分。ギリギリの時間での交代のため実質的には採点不可
監督 ハリルホジッチ 7.0 オーストラリアを相手に日本の狙い通りのサッカーを展開した。また起用したあまり先発で選ばれない浅野、井手口などの先発起用した選手が決定的な仕事をした
試合後、ハリルホジッチ監督のコメント

「メルシー、ボクー!ありがとうございます! これは日本の国民の皆さんのための勝利でした。我々のチームを応援してくれてありがとうございます! 皆さん素晴らしいサポーターです。皆さんのことを誇りに思います」
http://www.goal.com/jp/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BB%A3%E8%A1%A8%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2w%E6%9D%AF%E5%87%BA%E5%A0%B4%E6%B1%BA%E5%AE%9A%E5%BF%9C%E6%8F%B4%E3%81%AB%E6%84%9F%E8%AC%9D%E3%82%92%E7%A4%BA%E3%81%99%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%83%AB%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9B%BD%E6%B0%91%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E5%8B%9D%E5%88%A9/161hgljk48cam1o73auwugz28s

日本代表の印象

新しく選ばれた若手の井手口、そして手術を乗り越えてきた長谷部、一時期よりは運動量は落ちたが堅実さと攻撃の鋭さはました長友、さらに前線でボールが納まる大迫と、攻撃へ切り替わった時の攻撃速度があがり決定力が大幅に改善している。特に井手口は目覚しい活躍で中盤の運動量で相手を圧倒した。

試合の総評

ボールは終始オーストラリアが持っていたが、効果的な攻撃を見せる事はできず、逆に高くなったオーストラリアのDFラインの裏へ日本が何度も攻撃をしかける形を作り、シュート数に応じた得点と試合結果になった。

この試合に勝利した日本はロシアW杯への予選をグループ1位で突破が決定した。

スタッツを一つ二つ

W杯2018予選 オーストラリア vs 日本 1-1

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オーストラリア 1 – 1 日本
マイル ジェディナク 後半 得点 原口 元気 前半5分
ライアン マクゴーワン 前半40分
マッシモ ルオンゴ 前半47分
警告 槙野 智章 後半42分

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 12 西川 周作 5.0 失点はPKのみだが、毎試合セットプレーでやられておりファールやセットプレーへの対策が必要だろう。
DF 6 森重 真人 5.0 フィジカルで押される中で競り合い流れの中では失点しなかった。
DF 20 槙野 智章 4.5 いいプレスや目立つプレーもあった代わりに、イージーなミスも目に付いた。
DF 21 酒井 高徳 5.0 右サイドがあまり機能していなかったが酒井が攻撃参加したタイミングでは一応崩すことが出来ていた。ただ、崩した後のクロス精度がほしかった。守備は致命的なミスは起きなかった。
DF 22 吉田 麻也 5.0 今回は攻撃参加はあまりなかったが、フィジカルで押される日本側の守備では重要な役割をはたした。
MF 4 本田 圭佑 6.0 ワントップでポストプレーでボールをつなぎ組み立てで何度もチャンスを作った。スピードのなさから相手が押し上げてきた時に裏を付くことは出来なかったが、得点シーンでは決定的なパスでアシストをした。
MF 10 香川 真司 5.5 得点シーンでは原口と連動してプレスしそこからカウンターが決まった。運動量が多くプレスでは中盤で非常に重要な役割を果たしたが、OMFとしては後ろに下がってプレーすることが多く攻撃参加が減ってしまった。
MF 16 山口 蛍 5.0 プレスは機能していたがDMFとしてはフィジカルで押された場面やハイボールの処理に課題は残った。
MF 17 長谷部 誠 5.5 安定した守備と左サイドで原口香川と連動し攻撃の組み立てを見せた。
FW 8 原口 元気 6.0 自らボールを奪ってから左サイドを突破し3試合連続の得点。守備でも献身的に動いたがPKにつながるファールをしてしまったのが唯一よくない点だった。
FW 14 小林 悠 4.0 後半に惜しいヘッドがあったものの攻撃ではほぼ消えていた。縦への突破はほぼ成功しておらずパスも精度を欠いた。右サイドは左サイドと違い酒井の上がりがあったにもかかわらず存在感を示すことが出来なかった点でベンチにいたのが好調の清武や浅野だと考えると采配に疑問。守備面では比較的動いたが、守備面でも控え選手に岡崎がいることを考えると運動量では物足りない。ベテラン枠でもあったことを考えるとチームに対しての影響力も弱すぎたように思う。
DF 2 丸山 祐市 出場時間が短く採点不可。何のためにハリルがDFをあの時間に交代をしたのかもよく分からなかった。いつもの東京ガスのスポンサー枠か何かだろうか。
MF 13 清武 弘嗣 5.5 前回続き好調を維持しており、短い時間ながら違いを見せた。
FW 18 浅野 拓磨 5.5 足の止まった時間に出場しチームの運動量を補った。攻撃のチャンスも作った。
監督 ハリル 4.0 同点に追いつかれてから日本の足が止まっているにもかかわらず交代枠を残したまま雨後かなったことで引き分けを決定付けた。スタメンの問題は賛否両論あるとしても、試合中の交代枠の運用には明らかに問題があった。

日本代表の印象

選手選考と配置

 前回の試合で本田のポストプレーが好調だったためか、この試合では本田のワントップで、本田の高さを生かす配置にになっており、実際に試合でも左サイドを原口がえぐり折り返しての形や、香川や長谷部の崩しから本田に当てる形などが見られ、左サイドを中心とした攻撃は機能していた。ただし、右サイドは裏に抜ける動き一辺倒でほとんど崩す形を作ることは出来ず、酒井が上がった時のみ機能する形になっていた。これはCF本田のポストプレーをする全体の形に対して、右サイドの小林が裏に抜けるのが得意な選手ということで全体の戦術と右サイドの戦術がちぐはぐだったと思う。選手の持ち味と配置という意味では、右サイドにもクロスが得意な清武や組み立てもできゴール前での得点力もある岡崎、縦に突破して折り返せる浅野などもいたが何故か小林だった。
 また裏抜けではなく本田を利用する形をチームとしては選んでいたが、オーストラリアはイラクなどと違いDFラインが高く後ろにスペースがあったことを考えると左サイド同様に、スピードで突破できる選手を配置したほうが相性的にはよかったのではないかと思う。

交代策

 1-1に追いつかれるまでは兎も角、追いつかれてからカードを切れなかったのはかなり問題だったと思う。追いつかなければいけない時間に明らかに日本側の足が止まっており、なぜ選手交代をしなかったのか。また、相手のラインが高かったことを考えれば、後半の早い段階でスピードで裏に抜けれる浅野や、足の止まった選手に変えて全体の運動量を増やしてボールを取るための岡崎や清武を投入するべきだったと思う。
 実際は明らかに時間がなくなった段階で交代選手を投入したが、投入したことにより流れ自体は日本に傾いたように思う。ただし得点をえるにはあまりに時間が短かった。

感想

 ちぐはぐなスタメンや遅すぎる交代と、全体を通して監督の采配が謎だったが、いくらなんでも最後の交代などは疑問が残りすぎるので、出場枠が決まっていて仕方がなく使ったとか何か理由があるのではないかという気がする。そもそも最近代表で見かけた、大島、小林、丸山、この辺は出すのがかわいそうな位な状況であり明らかに異質すぎた。大島はまだ若手枠という事で分かるが、小林や丸山は年齢を考えても29歳と27歳と、若手枠でもなく小林に至っては年齢的に次のW杯でも同じパフォーマンスが出来るかという時点でギリギリの選手。これだけ有力な若手が台頭する中どういう意図で選らんだのか理解に苦しむ。

試合の総評

 オーストラリアが近年の弱体化からやや持ち直しかけてはいたが、それでもまだプレーが雑でフィジカルに頼ったチームのままだったと思う。これなら以前のロングボール主体の放り込みで一発の方がおそらく日本とは相性がよかったとは思うが、この試合ではオーストラリアが中盤をつなげて来たためほとんどオーストラリア側から決定的な形になることはほとんどなかった。一番危険なシーンはセットプレーで、日本のファールから高さで放り込まれる所だった。オーストラリアのホームという事もあってか、審判がややオーストラリアに有利で危ない位置で何度も笛が吹かれた。ファールとならなくてもおかしくはないが吹かれてもおかしくないというシーンではほぼファール扱いだったので、審判の癖をみてPKも含めファールには注意すべきだったようには思う。まあ日本側の顔への蹴りや足首を手で掴み倒すプレーなどレッドでもいいラフプレーがイエローだった点という点からして審判が日本に不利な笛を吹くという意識は必要だったかもしれない。
 全体としては、オーストラリアはあまり強くなかったので勝って当たり前の相手ではあったと思う。PKに関しては原口の責任もあるが、前の選手に全員が釣られて後ろで一人フリーにしてしまった所に原口が戻って寄せた形なので、そもそもあそこで完全にフリーで受けていたことに問題があったように思う。そしてPKも入れられたことは仕方がないとしても、コースは緩く西川がける前からこけていたのは若干残念だった。総じて全体的に温い相手と厳しい審判で何故か負けるという最近よくある試合だったと思う。

スタッツ

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