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西野監督から森保監督へ新旧代表監督の違い

Jリーグでの成績比較

監督 試合 勝率
森保 一 187 92 40 55 48.1%
西野 朗 524 270 91 163 51.5%
スタッツの読み方

 勝利数 / 試合数 = 勝率

 常々書いているように野球文化になじみが深い日本では勝率の感覚もあまり馴染みがない感じになる。その一つはサッカーには引き分けがあるので、そのため勝率の平均は50%ではなくなる。引き分けがある分だけ50%を下回る勝率が平均値になる。だから森保監督の48%数字は低い勝率ではない。むしろ逆に高い勝率といえる。48%の勝率の間にサンフレッチェで3回もJリーグで優勝している。
 そういう意味では西野監督の勝率は非常に高い。勝利数も日本人監督としては最多で、同じリーグで比較しやすいJリーグの日本人監督の中では明らかに頭一つ抜けた実績だろう。ただ、公平を期すためにあえて言及しておくと、森保監督はサンフレッチェで監督をし、西野監督はガンバであった点は無視できない。ガンバは資金が潤沢で強豪チームであったが、サンフレッチェはJリーグで毎回ほかのチームに選手を引き抜かれてしまう立場であった点を考えると森保監督の勝率が低いとは言えない。特にサンフレッチェは浦和に選手を引き抜かれる事が多かった為、一時期は浦和の選手に元サンフレッチェの選手が多くなり「サンフレッズ」などといわれていた時期もある。

参考

日本代表監督の公式戦勝率と試合数

監督 勝率 試合数
ハリルホジッチ 62.5% 24
アルベルト・ザッケローニ 48.3% 29
岡田武史 56.7% 30
ジーコ 61.8% 34

ハリル監督の勝率は4試合しか公式戦をしなかったアギーレ監督を除けば近年の監督で一番高い。これもW杯直前のハリル監督交代劇に疑問符がついた一つの要因でもあると思う。負けていたどころか明らかに日本代表史上でも屈指の成績だったと言わざるを得なかったためだ。

https://twitter.com/OptaJiro/status/1022434521260515328

W杯2018 セネガル vs 日本 2-2

セネガル
セネガル 2 – 2 日本
サディオ マネ 前半1分
ムサ ワゲ 後半26分
得点 乾 貴士 前半34分
本田 圭佑 後半33分
エムバイエ ニアン 後半14分
ユスフ サバリ 45分
シェイク エンドイエ 46分
警告 乾 貴士 後半23分
長谷部 誠 後半49分

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 1 川島 永嗣 4.0 正面に来たクロスををパンチングで弾き1失点。チームとしては防げていただけに残念なプレーだった
DF 3 昌子 源 6.0 顔を手で叩かれるなどラフプレーに苦しみながらも素晴しい守備でマネを完全に封じ込めた
DF 5 長友 佑都 5.0 素晴しい攻撃参加と粘り強い守備。その反面あがったサイドを何度も攻撃される形になった。2失点目は左サイドの裏に入ったボールに乾が対応しきれず失点と乾やDMFとの連携もあまり上手くいっていなかった
DF 19 酒井 宏樹 5.0 攻守にフィジカルで負けない強さを見せた
DF 22 吉田 麻也 5.5 サイドから崩される形と遠目からのシュート以外にはほぼ形にされておらず、ゴール前の大事なシーンで防いだ
MF 7 柴崎 岳 5.5 比較的自由にプレー出来た為素晴しいパスをなんども魅せた。守備も以前に比べて非常に献身的に動いた。以前あった守備の弱いイメージは完全に払拭した
MF 8 原口 元気 5.5 後半30分out フィジカルを生かしたプレーでセネガルに対抗できていた。特に守備面で献身的名プレーをみせた
MF 10 香川 真司 5.5 後半27分out 要所で決定的なプレーを見せたが、消えている時間も長くなった
MF 14 乾 貴士 6.5 後半42分out 1得点目を決めた。その後もバーにあてる決定的なシュートを見せた。守備では対応しきれず失点につながるシーンもあったが、2得点目も本田にアシストを決めるなど攻撃面で補って余りあるプレーをみせた
MF 17 長谷部 誠 5.5 ファールをされて鼻から出血するなど激しい展開の中でも耐え切った。疲労を考えると次の試合に不安残る
FW 15 大迫 勇也 6.0 素晴しいフィジカルの強さでセネガル相手にも全く引けを取らないポストプレーでCFの仕事をした。守備面でも決定的なシーンで大事な役割を果たした。点が取れるチャンスがあっただけに惜しい試合となった
交代
MF 4 本田 圭佑 6.0 後半27分 動きは重かったが、交代直後にゴール前でゴチャゴチャした所から2点を決めた。走力は衰えたが決定力はまだ維持している
FW 9 岡崎 慎司 5.5 後半30分 2点目の時にGKをひきつけ決定的な仕事をした。ゴール前の動きは相変わらず日本代表の歴代でも屈指のレベル
MF 11 宇佐美 貴史 5.0 後半42分 短い時間のなか見せ場はあったが、結果にはつながらなかった
監督 西野朗 5.5 交代策が見事に的中したが、しかし1戦目に川島をGKに選んだ付けがここに着て出た気がする
試合後、西野監督のコメント

日本代表の西野朗監督は試合後のフラッシュインタビューで以下のように語った。

「勝ちきりたい試合だった。死力を尽くしました」

「(乾は)コロンビア戦で外してましたので、練習もしていて、修正できたのではと思います」

「(本田のゴールは)人やポジションを変えないと崩せないと思っていた。その中で圭佑がよくやってくれた」

「(最終節は)勝ちきりたい」

http://www.goal.com/jp/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/2%E6%88%A6%E5%90%88%E8%A8%88%E5%8B%9D%E3%81%A1%E7%82%B94%E6%B1%BA%E5%8B%9Dt%E3%81%B8%E5%89%8D%E9%80%B2%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BB%A3%E8%A1%A8%E8%A5%BF%E9%87%8E%E6%9C%97%E7%9B%A3%E7%9D%A3%E6%AD%BB%E5%8A%9B%E3%82%92%E5%B0%BD%E3%81%8F%E3%81%97%E3%81%9F/elqux8ma8obm1eljb3c7d1xdj

試合後のシセ監督のコメント

宇都宮徹壱 @tete_room

セネガルのシセ監督、「日本の15番がわれわれにとって脅威だった」と会見で語っていました。

https://twitter.com/tete_room/status/1010937091092635648

イケメンだと言うとで何かと話題になっていたシセ監督だが、シセ監督が評価したのは背番号15。という事は大迫かな?

日本代表のスタメン

 ブラジルのW杯の時は明らかにコンディション管理に失敗していたが、今回のロシア大会では非常に選手の状態がいい。4年前に比べてコンディション面でコーチ陣が非常にいい仕事をしている。最後まで選手の足が止まることなくフィジカルコンタクトにも耐え、メンタル面でもリードされた状態から追いつく強い選手がそろっている。特にリードされても心が折れないで一丸となって戦えるのは大変チームの状態がいいのではないかと思わせた。
 次の試合までの試合間隔が短いので、ここでどれだけコンディションを持ち直せるかは気になる所。

試合の総評

あそこで相手のGKがあんなふうに前で出て、しかも本田の所に転がってくるのは流石に「もってすぎ」。

スタッツ

現時点でのグループH


この結果次の試合は引き分けでもいいらしい。

スイス 2-0 日本 サッカー協会の失態の責任を誰が取るのか西野ではないはずだ

結果は予想通り過ぎて書くに値しない

 ハリルを首にしたことで日本サッカーの衰退の始まりではないかという危惧が頭にちらつく試合。これも採点や寸評を書くに値しない試合だった。というか採点を書いても仕方がない。なぜなら前回の試合でも書いたが、ベテランで安定させたあのメンバーで出たら程度の違いはあってそんな大きな変化は望めないからだ。

代表ーの選抜の問題とその責任

 これはメンバー選抜の段階で既に予想できた状態だった。しかし急遽監督になった西野監督としてはメンバーにベテランを選んで落ち着けるというのはむしろ定番の考え方であり違和感はない。何しろ自分でメンバーを吟味する時間が全くないのだから名前と実績だけで選ぶしかない。これは十分理解できる。

責任を取るべきはサッカー協会と、ハリル解任に圧力をかけていたあたりだろう。サッカー協会の理事が3月8日にあって、その後急遽ハリルが首なのだから、理事の責任問題としか思えない。西野監督も監督を引き受けた以上、いかに無能と罵られて次の監督キャリアが消えてしまう可能性あったとしてももう後には引けない。十分なリスクをとっている。押し付けられた形の西野監督はむしろ気の毒ですらある。

日本代表は8日、スイス・ルガーノのコルナレード・スタジアムでスイス代表と対戦。前半42分にPKでスイスに先制を許すと、後半37分に追加点を奪われて0-2の完封負けを喫した。日本は翌日にキャンプ地のオーストリアへと戻り、W杯前最後の親善試合となる12日のパラグアイ代表戦に向けて調整を進める。

 5月30日ガーナ戦(●0-2)は3-4-2-1で臨んだ日本だが、この試合は4-2-3-1を採用。ガーナ戦から先発1人を入れ替え、GKに川島永嗣、最終ラインは右からMF酒井高徳、DF吉田麻也、DF槙野智章、DF長友佑都、ボランチにMF長谷部誠とMF大島僚太を並べ、2列目は右からMF原口元気、MF本田圭佑、MF宇佐美貴史、1トップにFW大迫勇也を配置した。[スタメン&布陣はコチラ]

 試合開始直後はスイスに圧力をかけられる展開となり、前半4分には細かいパスワークから中央突破を許すなどPA内まで侵入される場面も作られるが、体を張った守備で先制点を許さず。攻撃に移ると左サイドをタイミング良く駆け上がる長友のクロスから好機を伺うが、クロスの流れから放った同6分の原口のシュートは枠外に飛び、同15分の大迫のシュートは相手選手のブロックに遭う。同25分には長谷部、同33分には大島がミドルレンジから果敢に狙うも、シュートはともにGKロマン・ビュルキの守備範囲に飛んでしまった。

 前半39分には日本をアクシデントが襲い、同35分にDFファビアン・シェアと接触して腰付近を気にしていた大迫が、ピッチ上に座り込んでプレー続行不可能と判断され、FW武藤嘉紀との交代を余儀なくされた。すると同41分、右サイドをFWブレール・エンボロに突破されると、PA内で吉田がファウルを犯してしまいPKを献上。このPKをDFリカルド・ロドリゲスに蹴り込まれ、スイスに先制を許してしまった。

 0-1とスイスにリードを許したまま後半を迎えると、立ち上がりから圧倒的にスイスにボールを保持され、押し込まれる時間帯が続く。後半10分には日本ベンチが動き、宇佐美に代えてMF乾貴士、酒井高に代えてDF酒井宏樹をピッチへと送り込んで状況を打開しようと試みる。すると、徐々に流れを引き寄せる日本は、テンポ良くボールを回して敵陣深くまでボールを運ぶ場面を増やしていく。だが好機を創出できずに試合が進むと、同25分には大島に代えてMF柴崎岳を投入する。

 後半26分にはカウンターを発動させ、本田のパスを右サイドで受けた原口が中央に切れ込んで左足で狙うもビュルキの正面を突いてしまう。同31分には本田に代えてMF香川真司を投入。しかし同37分、右サイドをMFシェルダン・シャキリに突破されてクロスを上げられると、ファーサイドのDFフランソワ・ムバンジュが折り返したボールをFWハリス・セフェロビッチに蹴り込まれてリードを2点差に広げられてしまう。その後も日本には得点は生まれずに0-2の完封負けを喫した。

https://web.gekisaka.jp/news/detail/?246655-246655-fl

W杯2018 日本代表メンバー

GK

川島永嗣(35=メッス)
東口順昭(32=G大阪)
中村航輔(23=柏)

DF

酒井宏樹(28=マルセイユ)
酒井高徳(27=ハンブルガーSV)
長友佑都(31=ガラタサライ)
槙野智章(31=浦和)
植田直通(23=鹿島)
昌子源(25=鹿島)
遠藤航(25=浦和)
吉田麻也(29=サウサンプトン)

MF

長谷部誠(34=フランクフルト)
三竿健斗(22=鹿島)
山口蛍(27=C大阪)
原口元気(27=デュッセルドルフ)
宇佐美貴史(26=デュッセルドルフ)
大島僚太(25=川崎F)
柴崎岳(25=ヘタフェ)
香川真司(29=ドルトムント)
青山敏弘(32=広島)
井手口陽介(21=クルトゥラル・レオネサ)
乾貴士(29=エイバル)
本田圭佑(31=パチューカ)

FW

大迫勇也(28=ブレーメン)
岡崎慎司(32=レスター)
浅野拓磨(23=シュツットガルト)
武藤嘉紀(25=マインツ)

西野ジャパンの印象

 W杯直前のハリルの謎の解任により、西野新監督になってからの初めての日本代表の選出。今後親善試合以外は試合はなく、まともな試合をしないままW杯に突入する事になる。そのためか非常にベテランに偏った極端に安全策をとった選考といえると思う。

気になる点

劣化ザックジャパン

 ザックジャパンとそれほど変化したメンバーではなく、ザックジャパンから遠藤が抜けただけというメンバー選考になっているという点。ザックジャパンと同じメンバーを選出した場合予想されるのは、本田、長谷部、長友の高齢化やコンディションの悪化で前回より良くなる要素が基本的にはないという点。

 比較的特殊な人選も多かったハリルジャパンと比べるとザックジャパンに近いようなメンバー選考になるとこの問題がどうしても避けて通れない。

DMFのメンバーの不安

 ザックジャパンと同じ構成だとすると既に代表からいなくなっている遠藤の変わりが問題になる。遠藤の代わりで入っていると思われる大島、青山、柴崎は、今までの代表の試合で何れもほとんど結果を出しておらずこの段階になって急に何か成長をするとは考え難い。比較すれば小さな問題といえるかもしれないが長谷部の交代枠も恐らくややタイプの違う井手口を使うしかないという点も気になる。

極端に重複する選手が多い

現実的な遠藤の代替選手がいないにもかかわらず、ボランチと思われる選手に、長谷部誠、山口蛍、大島僚太、柴崎岳、井手口陽介と5人も選出している。 そして左右のウィングとして使われると思われる選手に、浅野拓磨、武藤嘉紀、本田圭佑、乾貴士、宇佐美貴史、原口元気と6人も選手している。個人的な考えでは技巧派のドリブラー枠は宇佐美、乾はどちらか1人で十分だし、フィジカルを使ったドリブラー枠も原口か武藤のどちらか1人で十分ではないだろうか。怪我をした時の交代という意味では多数のポジションができてかつ信頼と実績もある岡崎や大迫がいるわけで重複しすぎている気がする。

ドリブラーが4人もいる割にFKをけれるのは事実上柴崎しかいないとかなり極端な配分。柴崎も毎回出場する選手とは言い切れないので、セットプレーはまた期待できそうにない。

若手が排除されている点

 今の欧州にいる日本人の若手で結果がでているといえるのは、中島翔哉、堂安律、伊藤達哉、この3人。

 ・中島翔哉
 ・堂安律
 ・伊藤達哉

しかし、この3人は全て代表から外れている。上に書いたようにポジションもプレーも重複する選手を登録しているが、明らかに期待が集まる可能性は全て無しで、ベテランと中堅でガチガチに固めたメンバーになっている。

全体の印象

 色々と見ていくと結局冒頭に書いた、劣化ザックジャパンという印象。劣化した分を考慮すると前回より極端に良い成績というのは期待しにくい気がする。

西野ジャパン

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