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W杯 2018 予選イラク 1-1 日本

イラク 1 – 1 日本
マフディ カミル 後半27分 得点 大迫 勇也 前半8分
レビン スラカ 前半7分
モハンメド カッシド 後半47分
警告

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 1 川島 永嗣 3.5 失点シーンは相手の良いプレーというよりは明らかに川島と吉田のミスで本来は防げる場面だった。川島に期待されているのはベテランとしての安定したプレーであることを踏まえると考えうる中でも最悪に近い部類のプレー。
DF 3 昌子 源 4.5 失点シーンでもスライディングでボールを止めれず後ろに転がした事がかなり問題を引き起こした。それ以外のプレーも素晴しいプレーとも言いにくかった。フィジカルを使った面ではいいところがあった。
DF 5 長友 佑都 5.0 試合前にコンディション面で不調を訴えていた中でのプレーで、そもそもスタメン起用に疑問が残る。しかしそれでも失点シーンで最後までボールとの間に立っていたDFは長友だけだった。
DF 19 酒井 宏樹 5.0 交代:後半32分。良い形での攻撃参加を何度も見せたが点にはつながらなかった。守備面では失点シーンで相手選手へのノーファールを訴えるあまり抑えておくべき選手を逃して失点を招いた。
DF 22 吉田 麻也 4.0 失点したシーンでのはっきりしないプレーがこの試合を引き分けにした。吉田はクリア出来たが、相手選手を背負ってGKに渡すプレーを選んだ。確かにEPLのGKなら処理できボールも維持できたかもしれないが、代表のGKに合わせたプレーが必要だった。
MF 6 遠藤 航 5.5 フィジカルも強く守備的なプレーでは持ち味があるが、攻撃面では物足りないプレー。
MF 14 井手口 陽介 6.5 交代:後半17分。前回のシリア戦に続きいいパフォーマンスを示した。攻撃的なパスもできるが守備でもボールが取れるという割と貴重な選手。まだ20歳という年齢を考えると非常に期待できる。
FW 4 本田 圭佑 6.0 CKからのクロスで大迫のゴールをアシスト。セットプレーでアシストした以外のシーンでは点につながる決定的な違いを作ることはなかった。
FW 8 原口 元気 5.5 交代:後半25分。いつもの左サイドではなく怪我をした香川の代わりにトップ下だったが、トップ下では持ち味のドリブルをするスペースがなかったように思う。シュートやパスは元々強みではないのでDMFのように守備に走り回るプレーになってしまっていた。起用ポジションの問題があったように思う。
FW 11 久保 裕也 5.0 暑さのためかプレーに以前のキレが見られなかった。
FW 15 大迫 勇也 6.5 序盤でCKにヘッドであわせ1G。それ以外にも素晴しいポストプレーや前線でのキープを何度も見せた。高さを武器に使える選手が少ない今の代表ではCFらしいプレーでは頭二つ位抜けて優れている。
DF 21 酒井 高徳 5.0 交代:後半32分。残り13分での出場となり、出場時間も短く大きな違いは見せることが出来なかった。
MF 7 倉田 秋 4.5 交代:後半25分。交代直後に失点シーンがあり、攻撃面でもその後は決定的な違いを作ることが出来なかった。
MF 17 今野 泰幸 4.5 交代:後半17分。交代した後の流れで失点。交代で望まれた運動量の維持と守備面での安定はもたらされなかった。
監督 ハリルホジッチ 4.0 親善試合と本戦の組み合わせで考えると選手選考のローテーションが上手く言っているとは思えない。どちらの試合を重視するべきかハッキリした方が良い。またバックアップメンバーを呼び寄せ選択肢を増やして上手く使うべきだった。試合中の采配としては本田を右にして原口をトップ下にしたのはあまり効果的ではなかったように思う。またコンディション面で不調そうだった長友や久保を起用し、交代でも前回好調だった乾を使わず倉田をだした理由もよく分からなかった。
試合後、ハリルホジッチ監督のコメント

──満足いかない結果だったと思うが、選手の頑張りについての評価は?(大住良之/フリーランス)

 このコンディションでは最大限やってくれたので、そこを非難することはできないし、これ以上できないという選手もいた。リーグ戦を終えて疲労がたまった状態で帰国した選手もいたし、国内組も疲労がたまった状態でプレーしていた。最後に速いFWを投入するという、まったく違う戦略を練っていたが、けがが問題だった。井手口(陽介)も(酒井)宏樹もけがをしたし、(原口)元気も疲労困憊(こんぱい)だったし、久保(裕也)も苦しんでいた。完全に戦略が変わってしまった

──見ていてタフなゲームだったが、監督はサウジアラビアの経験で中東の暑さも分かっていたと思う。それを上回る厳しいコンディションだったのか?(田村修一/フリーランス)

 厳しいコンディションだった。37度の灼熱で、健康上の危険もあった。適応している選手もいたし、そうでない選手もいた。フィジカル的にもかなり厳しかった。戦略を用意していたが、さまざまなアクシデントでそれが使えなかったのは残念だった。アクションを決定的なものにして得点するチャンスが何度かあったが、慌てた状態があったし、ラッキーも足りなかった。

 テクニック的になかなかコントロールできていなかったが、すごく疲労したからだと思う。イラクのほうが、こういったコンディションに適応できていたと思う。それでも(日本は)勝つだけだったし、今回は勝つべきだったとも思う。

https://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201706130004-spnavi

日本代表の印象

1.開始前から大量のけが人
 日本代表は試合前からケガ人(長谷部、今野)が続出。そんな中日本代表は何故か欧州組みを日本に移動させてシリアと親善試合をし、そこで更に香川がシリア戦で肩を怪我。その後またテヘランまで移動して欧州組みは完全に距離が酷い事になっている。そこでテヘランでの練習では長友がランニング途中で離脱、山口も別調整とよく考えれば、日本での無理な試合日程から移動日を挟みまくり時差ぼけで、いきなり37℃のテヘランでは体調を崩してるも全くおかしくはない。さらに試合は何故か日中の日差しが照りつける中で行われた。

2.親善試合を重視しすぎた日程
 日本代表の印象としては、まず日程の組み方に疑問。親善試合をやるとしても予選の適切な試合間隔は必要。そして負けても良いシリアとの親善試合よりW杯予選を日程的には重視するべきだが、なぜかバランスは均等にされていたように思う。予選を重視し、移動距離や時差、気温の変化などを考えるとちょっと殺人的な日程の組み方に思える。

3.起用する選手のローテーション
 そして親善試合とW杯予選での選手選考の組み合わせに疑問。選手をローテーションしてなるべく親善試合では時差や移動距離が少ない日本にいる若手などを使うべきだったと思うし、今の選手層を考えれば選手のほとんどがシリア戦とイラク戦で入れ替えれば1戦だけの負荷に減らせたし親善試合で香川など主力選手が怪我をしていなければまた違った展開が望めたはずだと思う。

4.移動距離や時差
 このシリア戦とイラク戦での選手の移動距離は酷い事になっている。特に欧州の選手は、まず欧州から親善試合のために日本に移動し、日本でシリア戦を終えたあとテヘランへ移動してイラク戦なので、時差や移動距離は酷い。欧州組みとの合流方法はもう少し考える余地がある。例えばW杯予選の方に現地で合流するだけでも時差や移動距離の問題は劇的に改善したのではないかと。

結論

 結論としては、サッカー協会の日程の組み方が、日本で行われる親善試合のシリア戦でチケットを売るためだけに作られているような気がしてならない。監督の選手選考以前に日程の組み方が、チケットを売るためとか試合をテレビで放映する時間などに配分が割り当てられすぎているのではないか。

怪我をした選手

試合前 長谷部
シリア戦と移動 香川、長友、山口
イラク戦 井手口、吉田、酒井

試合の総評

 37.5℃と日本代表にとっては慣れない温度とスタジアム、更には移動と時差という不利もあり、ゆっくりした試合展開。しかしそれでも後半にはスタミナが落ちてきて比較的環境に慣れているイラクに有利に働いた。また日本側の PK になるかと思われるシーンもあったが、PKがとられることもなくスタジアムはテヘランだったが一応アウェイという条件だったように思う。

試合時間の問題

 日本代表は13日、イラン・テヘランで開催されるW杯アジア最終予選でイラクと対戦する。キックオフは現地時間の午後4時55分。試合会場となるシャヒード・ダストゲルディ・スタジアムの関係者が、気温35度超が予想される酷暑の中でゲームが行われる意外な理由を明かした。

 「規定の明るさに達するナイター設備はあるが、電気系統に不安がある。わずかだが停電のリスクがあるので、できればナイターを使いたくない事情がある」。12年Uー16アジア選手権の決勝・日本ーウズベキスタン戦を午後7時に開始するなど過去にはナイターで試合をした実績も多数あるが、報道陣が大挙する日本のW杯予選でのナイトゲームは回避するべきとの判断があったという。

 キックオフ時間は日本時間の午後9時25分。観戦には最適の時間だが、酷暑試合にはテレビ放映とは別の裏事情が隠されていた。

http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2017/06/12/kiji/20170612s00002014227000c.html

これはJリーグや民間のリーグの試合だったらよく分かる話だが、日本代表はナショナルチームだ。日本という国を代表するチームにとってはスポンサーよりも試合での勝利の方が大事なのは言うまでもない。まして選手はリーグと比べれば安い給与でボランティア的に出場してくれているのだから、日本サッカー協会が勝つために調整するのは当然の義務。代表を応援するというスポンサーも協力するのが当然の話。これではスポンサーが応援どころか足を引っ張っている。下手をしたら親善試合でスター選手をだすように選手選考にまでスポンサーから圧力がかかっている可能性が否定できない。

スタッツ

Iraq 1-1 japan

FIFA会長選挙にジーコが立候補したという話

ジーコへのインタビュー記事を見ていたらなんかおかしな話が出ていたので気になった。

――あなたが国際サッカー連盟(FIFA)会長選挙に立候補の意思を表明したというニュースを見たときは少し驚きました。あなたはいわゆる“サッカー政治”からは距離を置いた人間だと思っていたので。

ジーコ:(大きく手を広げて)そんなことはない。おかしなことがあれば昔から発言していた。ただ、今回立候補しようとしたのは、FIFAを変えるチャンスだったからだよ。一番の問題はW杯開催地を含めて、24人の理事がすべてを決めていることだ。そのうちの何人もが逮捕されている。これは異常なことだよ。W杯を始めとして、サッカーは大きなビジネスになっている。その世界を牛耳っているのは誰だ? サッカーのことはサッカーの人間が決めるべきではないのか?

――現会長のゼップ・ブラッター、前会長のジョアン・アベランジェ共にサッカー選手としてのキャリアはない。

ジーコ:私は今、62歳。サッカーの世界で40年仕事をしてきた。しかし、(前々会長スタンリー・ラウスを含めて)3人の会長しか知らない。ブラッターは何年FIFAの会長をやっているんだ? その前のアベランジェは? 権力の継続は腐敗の根源だ。ブラジルサッカー協会も同じだ。私はそれをずっと批判してきた。

――今回の選挙では、残念ながら立候補に必要な5つの協会の推薦を得ることができませんでした。日本協会の推薦は取れなかったんですか?

ジーコ:立候補に当たって10項目の改革案を記し、支持を求めるメールを全世界、200以上のすべての国

のサッカー協会に送った。中でもイタリア、日本、トルコ、ブラジル、ウズベキスタン、イラク、カタール……私が仕事をした国の協会には最初に送った。

――日本からすぐに連絡はありましたか?

ジーコ:(顔をしかめて)何もなかった。

――えっ? 返事がなかった?

ジーコ:ああ。今年の6月、解説の仕事でベルリンで行われたチャンピオンズリーグ決勝に行った。そのとき、田嶋(幸三・日本サッカー協会副会長)に会って、立候補の説明をした。メールを送ったのはその後、8月だった。返事がないので(日本代表監督時代に通訳だった)鈴木(國弘)に「田嶋とコンタクトをとってくれ」と頼んだ。メールは受け取ったようだが……。

――それ以上のリアクションは、なかった。

ジーコ:お前はインドに来るというメールをくれた。こちらは「まだスケジュールは決まっていない。それでも良ければオッケーだ」と返事した。それと同じで、どんな答えであれ、返事をするのは当然だと思うんだ。返事がないのは誠意がないと思わないか? ものすごく悲しかったよ。

――あなたは日本代表監督でしたからね……。

ジーコ:推薦を検討する、今はできない、幸運を祈る、どんな答えでもいい。推薦と投票は違うんだ。推薦をして、後から私の提案が投票に値するかどうか検討すればいい。私は日本のサッカーのために貢献してきたつもりだ。その私に返事を出さないというのは、(皮肉っぽく)私以上に日本のサッカーに貢献してきた会長の候補者がいたんだろうね。

◆日本代表は同じ過ちを犯していた

――日本代表の試合についてはご覧になっていますか?

ジーコ:最近の試合はきちんと見ていないんだ。最近だと……去年のW杯だな。非常にがっかりさせられた結果だった。私が監督をしていたときと同じ過ちを犯していた。

――同じ過ち?

ジーコ:日本の選手の悪い癖に、ゴールを奪われると意気消沈してしまうことがある。サッカーでは失点は試合の一部だ。ところが、点を取られると精神的に崩れてしまうんだ。例えば、グループリーグ3試合目、コロンビアとの試合。1点を先取された後、同点に追いついた。しかし、また1点取られるとパニックになり、失点を重ねた。

――結果は1対4。グループリーグ敗退でした。劣勢になったときに立て直すメンタルの強い選手がいない。

ジーコ:それを期待されたのは、香川と本田だったろう。彼らはチームの中で欠かすことのできない重要な存在だ。チームを背負う選手なんだ。率先して走り回り、戦い、手本とならなければならない。リーダーシップが要求されるんだ。香川は日本サッカーの顔のようなものだ。ブラジルにおけるネイマールだ。しかし、香川は何も違いを生み出すことはできなかった。

――現在の代表選手はかつてよりも国外でプレーしており、技術的にはレベルが高い。しかし、戦う姿勢が足りないような気もします。

ジーコ:代表である誇りは一番大切だ。一般的に日本人の選手は、規律も守るし、真面目だ。しかし、勝ちたいという気持ち、あと少し何かが欠けている。私が代表監督をやっているときでも、負けた後、冗談を言っている選手がいた。私はそういう選手を代表には選ばない。私が欲しかったのは、最後の1分まで戦う気持ちを持った選手だ。終了の笛が鳴るまで戦う選手を選んでいった。私が監督をしていたときの中心選手、中田(英寿)、中村(俊輔)、中澤、宮本たちは戦うスピリットを持っていた。今の代表にはそういう選手が足りないような気がする。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151115-00979158-sspa-soci

断るにしても、返事もないってのはすごい。もう少し上手く断ればいいと思うが、何か不可解。正直言って、これに限らず今の日本サッカー協会の対応は試合日程から選手の移動、対戦相手、コンディション管理やメディカルスタッフまで含めてかなり雑というか。確かに日本代表では選手や監督も問題はあるが、ブラジルW杯前後から今にかけての流れは単純な選手や監督の問題という以上に明らかにおかしい。それも上手くやるとかそういうレベルではなく普通の常識として見ておかしい。サッカー抜きにしてもサッカー協会自体の対応のまずさが、このジーコの件以外もいくつも表に出ている。これはよくない。