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エンポリ戦で1ゴール本田

エンポリ戦で本田がまたもゴールを決めた。これでセリエAの得点ランキングで1位タイ。

本田のゴール

試合のスタッツ

インザーギのコメント

「残念ながら最初の30分はエンポリに与えてしまった。2点もセットプレーで失点してはならない。その後はいいミランだった。とにかくいいシーズンのスタートの切り方だ。こんな勝ち点は2009年以来のこと。今日は途中で4-2-3-1にシステムを変更したが、それはうまく機能した。今すぐにこのシステムに切り替えるのはまだ早いと思うが、少しづつこのシステムを使って行く。使える選手にはボナベントゥーラ、エルシャーラウィ、本田、メネズがいる。4-2-3-1だとメネズとフェルナンドトレスを中央に置ける。もっと時間をかけたかったが、今から3、4日あるので、ミラネッロで練習して次の試合で起用するかもしれない」

http://www.nikkansports.com/soccer/world/news/f-sc-tp3-20140924-1371858.html

インザーギ監督のコメントでも出ているようにここ最近のミランは低迷しており2009年以来の勝ち点となっている。今シーズンのミランは勝ちきれないこの状態でもかなり良くなってきているといわざるを得ない状態。現在セリエAで4位につけるという快挙。皮肉ではなくここ最近の成績からすれば割と本当に素晴らしいチームの建て直しを見せている。

Classifica - legaseriea.it

パルマ戦1G1A 滲み出る本田復活の兆し

hondakチームとしては不思議な試合でミランの快勝ではなかったものの、パルマ戦で本田は1ゴール1アシスト。調子はじわじわと戻している。前に書いたようにこの混沌とした試合を勝利に結び付けたインザーギの監督としての手腕は、やはり名将の雰囲気を漂わせており、ミランのチームとしての状態も徐々に良くなりつつある。本田個人としては依然として不安要素は残しているが、霧の中にいるような状態からは脱出し本田の進むべき道が見えてきた。トップ下以外のポジションを学習しコンディションを一歩ずつ確実に戻しつつある。万全ならまだしも本田のコンディションを考えるとミランの10番に用意される道は恐ろしく険しいが、少なくともはっきりと頂上の場所は見えている。体調を考えれば本田のミランでの挑戦はまさに始まった所だと言って良いだろう。


https://www.youtube.com/watch?v=w9Lso8ouFrk

個人的に興味深く見た所はゴール直後にチームがベンチに走るシーンで、ミランのチームのメンタル面が以前よりかなり良いのではないかという印象を受けた。それともう一つはメネズの79分のこの信じられないようなゴール

ありえないw

日本vsコロンビア

日本 1 vs 4 コロンビア
1 (前半) 1
0 (後半) 3
日本 コロンビア
得点 岡崎 慎司 (前半46分) フアン クアドラード (前半17分)
ジャクソン マルティネス (後半10分)
ジャクソン マルティネス (後半37分)
ハメス ロドリゲス (後半45分)
警告 今野 泰幸 (前半16分) フレディ グアリン (後半18分)
23 シュート 13
19 直接FK 9
2 間接FK 0
9 CK 2
2 オフサイド 0
56 ボール支配率 44

日本代表の選手のプレーとかで気になった所

採点

川島 4 パスは及第点だが失点が多すぎた
吉田 4.5 肝心のシーンでの位置が悪く防ぎきれない
今野 4.5 PKは仕方がないとしてもミスが多すぎた
内田 5.5 いい組み立ては見せ、守備でも素晴らしい戻りを見せた
長友 4.5 攻撃のバランスがよく、何時もよりボールを無駄にしなかった
長谷部 6 素晴らしい守備とボール回しだが不用意なロストも
青山 3.5 パスミスが多く、失点時には常に守備の軽さが目立つ
香川 5.5 ほぼ全ての攻撃の起点となって違いを見せ守備でも貢献した
本田 5.5 マークは厳しいが1アシスト、最低限の仕事はする
岡崎 6 攻守に献身的に動き1得点
大久保 4 素晴らしい動きでチャンスは作るが、何度も決定機を外す

柿谷 4.5 特に何も出来なかった
清武 4.5 完全に消えていた

ザッケローニ 4 セットプレーのチャンスが多いがキッカーが本田しかいない選抜になっており、本田は長くFKが不調で決めていないので、セットプレーがあまり期待できなくなってしまっていた。このあたりは完全にメンバー選考に依存した問題でありセットプレー対策をどうするか考えるべき余地があったと思う。また就任当初からあった左サイドの長友が上がった後の穴は、結局最後までふさぐ事が出来なかった。ただし、攻撃の組み立ては普段の日本に戻す事に成功しており、2戦目から3戦目にかけてメンタル面の管理では手腕を見せた。

総評

PKやファールから失点が多く、一方の日本側は岡崎が顔から出血してもファールにならないなど審判の判定の厳しさがあった。点差以上に僅差の試合でむしろ試合全体では日本が終始支配したが、最終的な決定力の差で日本がねじ伏せられた形になった。

日本代表の印象

日本のカウンターに弱い部分を狙われてしまったが、試合内容自体は日本に見るべき点も沢山ありポゼッションやパスでは普段の日本を取り戻した部分もあった。3失点目、4失点目は何時もの日本のカウンターされるパターンで、左サイドの長友の上がった所にパスを出されて、フリーになった選手が日本の右サイドに素晴らしいボールを供給するという、いつものパターン。全体としてはいつもの日本のように攻撃的なサッカーを見せチームは持ち直し、ギリシャ戦やコートジボワール戦に比べれば見るべき所があったが、このW杯も最後は決定力といういつもの日本の課題が残った。

スタッツを一つ二つ

パス成功率は高く、パス回数も多く、日本はいつものパスサッカーをある程度取り戻していたし、試合は終始日本が支配したといっていいと思う。これはギリシャ戦やコートジボワール戦では見られなかったので、W杯で始めて見せた日本のサッカーといってもいいだろう。

日本 コロンビア
343 パス回数 212
81% パス成功率 75%

日本とコロンビアの勝敗を分けた部分は特に決定力で、シュート回数を見るとチャンス自体は圧倒的に日本の方が回数が多い。差がでたのは決定力という点だけだったように思う。更に枠内シュート数を見るとコロンビアは4本しか枠に飛んでおらずその全てを入れた事になる。決定力だけではなく、GKの守備力という点についても色々考えさせられるものがある数値だ。

日本 コロンビア
23 合計シュート 13
7 枠内シュート 4

http://www.goal.com/jp/match/%E6%97%A5%E6%9C%AC-vs-%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%93%E3%82%A2/1220086/stats?ICID=MP_MS_4

日本vsコスタリカ 国際親善試合

国際親善試合 日本 vs. コスタリカ

日本 3 vs 1 コスタリカ
0 (前半) 1
3 (後半) 0
日本 コスタリカ
得点 遠藤 保仁(後半15分)
香川 真司(後半35分)
柿谷 曜一朗(後半47分)
ブライアン ルイス(前半31分)
警告 大迫 勇也(前半7分)
今野 泰幸(前半39分)
ジャンカルロ ゴンサレス(後半18分)
16 シュート 8
8 直接FK 17
3 間接FK 8
7 CK 3
3 オフサイド 8
55 ボール支配率 45

http://brazil2014.yahoo.co.jp/game/text/?gid=2014060201

Costa Rica vs. Japan - 3 June 2014
http://int.soccerway.com/matches/2014/06/03/world/friendlies/costa-rica/japan/1660446/


https://www.youtube.com/watch?v=0OyDStgvC1Y

日本代表の選手のプレーとかで気になった所

ザッケローニ:相変わらず戦術的には安定した組み合わせを提示してくるのだけど、コンディション管理という面においてはむしろ過去の監督と比べてもリスキーな采配を好む傾向があると思う。この試合でもそれが一部見えたので本番が心配になる。本番で怪我ならまだしも、本番前に怪我で使い物にならなくなったら今までの4年が水の泡になるだけに心配

採点
川島4.5:セーブもするがパスの成功率が気になる
今野4:肝心の所でミスし失点
吉田5.5:素晴らしいボール奪取。体調は戻してきているが、昔からやらかすフリーにする癖が抜けきらない
森重6:DFラインからの素晴らしい組み立て
内田5:体調を戻してない。前半に痛め怪我が悪化
本田5:前回よりは体調も回復傾向ゴールには絡んだ
山口7:素晴らしいボール回収率
遠藤6:青山の縦パスに対して遠藤の散しが試合を変えた
香川7.5:安定のボール奪取率、素晴らしいクロスとゴール
岡崎5:攻撃は失敗していたが守備でカバー
大迫4.5:チャンスは十分にあったが得点なし
大久保5:自ら決定機を作るもシュートを外す
柿谷6:短時間で点を取った
青山6:素晴らしい縦パスでチャンスを作る

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中村俊輔による本田圭佑評

2010年に中村俊介がインタビューに答えて話している内容

 「本田が何をするのか…。読めないというより、宙ぶらりんで、足元で受けるのが多い。周りが気を使わないと消えちゃうかな。トップ下の位置で横に動くだけで、裏に抜ける動きがない。カメルーンみたいに強い相手になったら、どうなるかな」

 はっきりと“本田システム”に疑問を投げかけた。「今までは2トップが前で連動するから崩せていたけど、中でパスを回せなくて、外だけになるかもしれない。臨機応変に俺が中に入ったりしないといけないかな」と、攻撃に連動性を欠くことを心配していた。

 「(昨年11月の)アウェーの南アフリカ戦だって、わざわざ(右から本田、岡崎慎司、大久保嘉人の)3トップにしたのにあまり機能しなかったでしょ? トップ下というか、FWって考えた方がいい。その方が周りも割り切ってプレーできる。ゲームをつくるとかはしない方がいい。ただ、(相手の)ボランチに対する守備はやらないと。シュートだけ打てばいいっていうのは違う」

http://www.plus-blog.sportsnavi.com/gekisaka/article/558

 今見るとなるほどと、ちょっと思う所がある。当時は本田が「足元で受ける」のが多いのに対して、逆に中村俊介が「足元で受けれない」ので後ろに戻すパターンが多く、バックパスが多いので批判されたりしていた。今思えば、日本代表がまだポゼッション志向ではないのに中村だけポゼッションサッカーのような事をしていた気がする。当時は思わなかったけど、丁度俊輔がスペインにいた時期だし、あのバックパスは今見るとポゼッションサッカー的なものになんらかしらの影響は受けていたんだろうなぁと。強豪と対戦する時はカウンターサッカーをするしかなかった当時の日本代表から見ると少し現実離れした目標のようではあったが、今その目線で見ると割と中村俊輔の本田の話も妙に現実感があるような気がして面白い。

「本田が何をするのか…。読めないというより、宙ぶらりんで、足元で受けるのが多い。周りが気を使わないと消えちゃう」

 これは今のミランで本田を見ると結構当たってる気がする。代表と違ってミランでは本田をカバーしたり周りでオフザボールの動きがないので個人で突破しないとダメなのだが、そうなると不思議と本田が凡庸な選手のように見えてしまうのだ。

補足

 注意書きしておかなければいけないのは、当時の中村俊輔の目標は兎も角、現実的にはまだ日本代表ではカウンターサッカーしか選択できない状況でもあった。つまり現実味がなかった。そして中村俊輔が思い描いていたカメルーン戦の想定もはずれた。実際のW杯では日本は本田を中心にしてカウンターサッカーで勝った。
 今から思えば勝てた理由は日本代表には当時はまだ強豪を相手にした時にはカウンターサッカーという戦術しか共通理解がなかった事やカウンターサッカーなら出来たことがあると思う。現実的な戦術だったというべきだと思う。宙ぶらりんになる本田にも十分にサポートがついた。なぜなら個人で勝てないからパスワークやチームワークで勝つというのが当時の日本代表の考え方で十分にお互いに協力し合う条件が前提にあったからだと思う。さらに当時の本田はフィジカルがあり、まだこの時は走力も十分であったし、FWを含めた中でも最も決定力だけは合った本田を前において機能した。それは0トップという名だったが、実際は得点能力だけは優れていた本田を単にCFとして機能させたということだと思う。戦術的な問題ではなく決定力でCF本田にしていた形。結果的には1-0でカメルーンに勝った。だから、W杯の結果という意味においては中村の予想も本田の評価も外れている。
 ただし当時の日本代表の人材や実行可能な戦術という現実的な側面をのぞけば、MF本田の能力に関しては割りと的確に見抜いていたのではないのかと。MFとしてはフィジカルと決定力の高さ以外の強みは当時も少なかったし、今はそこにフィジカルとスピードが弱みになってミランの試合をみるとある意味中村俊輔の評価も意味が分かるのだ。