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アジア杯2019予選 イラン vs 日本 0-3

イラン 0 – 3
得点 大迫 勇也 後半11分
大迫 勇也 後半22分
原口 元気 後半46分
オミド イブラヒミ 前半44分
バヒド アミリ 前半24分
警告 酒井 宏樹 後半1分

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 12 権田 修一 6.0 いいポジショニングで積極的にボールを取りに行くプレーが光った。DFラインとのパス回しで危機を招いたシーンもあったが、自らセーブして窮地を脱した
DF 5 長友 佑都 5.5 ここまで少なかったSBの上がりを見せ積極的な攻撃参加をみせた
DF 16 冨安 健洋 7.0 懸念されていたアズムンを抑え込こみ、ハイボールを尽く弾き返した。後半も完全にイランの攻撃を防ぎきり20歳とは思えない落ち着き
DF 19 酒井 宏樹 6.0 後半28分OUT 前半に激しく足首へスライディングされてしまいフィジカルで激しく争う場面が多かったが大事な場面は防ぎきった。前半の怪我が響いたのか後半に交代
DF 22 吉田 麻也 6.0 裏に何度もロングボールやロングスローを出されて対応に苦しんだが、決定的な仕事はさせず防ぎきった
MF 6 遠藤 航 6.5 後半15分OUT 守備面でセカンドボールを拾うことで相手のカウンターを防ぐ役割をした。負傷交代したため怪我が気になる所
MF 7 柴崎 岳 6.0 プレースキックの精度など、流れの中でのパスの供給以外にも良さを見せたが、後半イランが攻撃に出てスペースができた所で決定的なパスを何度も通した
MF 8 原口 元気 6.5 いつもどおりハードワークした。相手のフィジカルも強く難しい時間が長かったが、最後にダメ押しとなる1得点
MF 9 南野 拓実 7.5 前線からのいつも以上のハイプレスをみせボールの保持に貢献した。前に出た時はCFのようなポジションに入ったり、OMFのように下がってボールを受けたりと広く動いたポジショニングで相手を翻弄し攻撃の組み立てを見せた。後半には裏に抜け出た所を吹き飛ばされたが倒れた後もボールを追い続け上げたクロスボールで1アシスト。更にその後のイランの猛攻を逆に振り切る事になる相手のハンドでPKを獲得。全得点に絡む決定的な仕事をした
MF 21 堂安 律 6.0 後半44分OUT 惜しい形でのシュートなども見せたが完璧に崩し切ることができなかった
FW 15 大迫 勇也 8.0 明らかにポストプレーのボールの収まり方で違いを見せた。後半の競り合った試合展開で均衡を崩すヘッドを決めて1得点。更にPKで1得点と2得点。決定的な仕事をした
交代
DF 18 塩谷 司 6.0 後半15分IN 怪我の遠藤に交代で入り試合をコントロールし無失点で終わらせた
DF 3 室屋 成 5.5 後半28分IN 怪我で酒井に交代して入り酒井の穴を埋め若手とは思えない手堅い守備を見せた
MF 14 伊東 純也 後半44分IN 出場時間が短すぎるため採点不能。ただし良い攻撃のシーンも見せ、試合を無失点で終わらせるのに成功した。
監督 森保一 6.5 スタメンはやや保守的な選抜ではあったが、この大会では今まであまり見せなかったハイプレスやポゼッションのキープを見せるなど戦術の引き出しも一つ見せた。試合中に怪我人が何人もでるなかうまく交代をして切り抜けた

試合後、森安監督のコメント

「3-0という試合になりましたけど、本当に厳しい試合で」とコメント。「選手たちが覚悟を持って、最初から戦う姿勢を示してくれたこと、そして勇気を持ってプレーしてくれたので勝利に繋がったと思います」と勝因を挙げた。

「今日は本当に完全アウェイのような雰囲気の中、たくさんの日本人の方が応援に来てくれましたし、たくさんの応援をしてくれた日本人の皆さんに勝利を届けられて良かったです」と決勝進出を喜んだ。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190129-00307122-footballc-socc

日本代表スタメン

 ベトナム戦から殆ど変わらず、大迫がCFに入ったことで招集されたメンバーの中ではほぼベストメンバーに近い主力を投入した試合になった。GKは怪我明けの東口ではなく、ここまで使ってきた権田とかなり保守的なメンバー選考。ただし今までと違いSBも攻撃参加を見せたり、中盤でのボールキープをみせるなどこの大会ではココまで見せてこなかった戦術の多様性を見せた。
激しい試合になったため、中盤を支えていた遠藤やSBの酒井など、けが人が増えた点が非常に気になる。そして大迫も削られるシーンが目立ち次の試合に不安が残った。あと大迫はんぱない。

試合の総評

 日本が前半の序盤から攻撃的に仕掛け、この大会ではあまり見なかった前線の高い位置からプレッシャーをかけショートカウンターでボールを奪う動きやSBの上がりを加えた厚みのある攻撃を見せた。イランはフィジカルを活かしロングスローを多用。そこに競り合ってラフプレーとやりたい放題のストロングポイントを組み合わせてきた。徐々に荒いイランのプレーが増えたことで選手が削られてしまい故障が心配される展開に。日本側が相手に対して強くあたっていないようなシーンでも簡単に笛を吹かれてしまいセットプレーが増え、権田やCBの冨安吉田が目立つ展開に。前半はやや笛の難しさを感じた。
 後半もお互いに得点できない試合展開が続くが、ファールが多くなり日本の自陣で何度もセットプレー。さらに遠藤が削られて負傷交代するなど、荒い試合展開。その苦しい展開で南野が抜け出しクロスボールに大迫がヘッド出会わせて得点。試合の流れが大きく変わった。更に南野攻撃でPKを獲得し大迫が更に追加点。前半から削られていた酒井も途中で負傷交代。激しい試合になったが日本が力の差を見せつけた。

スタッツ

41% ボール支配率 59%
9 シュート 5
3 枠内シュート 2
211(63%) パス(成功率) 281(77%)
2 オフサイド 0
14 フリーキック 14
5 コーナーキック 1
0 ペナルティキック 1

アジア杯2019イランvs日本戦を前に予想


直前の中国とイランの試合を見た印象では、イランの火力がかなり限られた少数のFWに依存しているという点。そしてベトナムのように攻撃的に攻めてくるのならば相手の守備のほころびをついて的確に攻撃をできるが、中国戦のように相手が引いてきた場合あいてのDFラインがミスをするまで得点ができなかった。

このことからイランの攻撃は組織的な守備をして少数で攻める限り決定的に相手を崩すすべを持っていないように見える。日本が最近見せているような守備的な試合を展開した場合、おそらく得点はお互いに入りにくくなりかなり膠着したミスを待つ試合になる可能性がある。

戦略を変えなかった場合

お互いが今まで見せてきた通りの戦略を維持した場合、得点が入らず後半まで試合が決定的にならないまま続き、スタミナや選手のコンディション管理などが試合を分けると思う。
その点でいうと、ベテランを読んでいないうえに怪我人だらけでベストメンバーからはかなり遠い日本も、若さという武器はかなりスタミナにいい影響を及ぼすと思える。ただし何度かここでも書いたが、メンバー選考の問題で起きている交代カードの少なさと、ベトナム戦でターンオーバーできなかったことでかなり疲労が蓄積していること。イランの方が気候的にも時差的にも日本よりいい条件っで戦える事などスタミナ面で行くとお互い一長一短があるので決定的な差はなく。

延長戦を見据え戦いになると思う。

戦略を変えた場合

イランが攻撃的に来た場合や、日本も攻撃的に言った場合は上の条件とは違う試合になる。森安監督はおそらく保守的に同じ戦略を通ると思われるが、ケイロス監督ならば何か違う戦略をとってくる可能性が十分にある。

その場合は予想される展開は多少変わってくるが、日本が攻撃的に言った場合はお互い守備が構築できずかなり撃ち合いになる可能性がある。とくにSBを上げて攻撃参加させた場合はかなり攻撃力に違いが出るので大きな変化が出るだろう。ただし日本の場合はCFの大迫の怪我やコンディションにもよるところが大きくかなり博打性が高い。
イランが攻撃的に言った場合は勝率はややイランに傾くと思う。イランの方が個人の得点能力が高いので、打ち合った場合に攻撃力の差で打ち勝てるからだ。

イランが攻撃的ならイランの勝率が6割程度
イランが守備的なら日本の勝率が6割程度

じゃないかなと予想。守備的に言った場合になぜ日本が有利かというと気質。日本人の方が粘りがある。イラン人はこれだけアジアでかっている割にアジア杯がとれていなかったりW杯でもなかなかグループが突破できなかったりする。勝負事の決定的な瞬間に弱いからだ。これだけ目に見えてスタッツに残ってしまっているともはやそれは気持ちの問題というよりはっきりとしたチームカラー、そういう特徴があるといわざるを得ない。イランはプレッシャーがかかる大事な試合になるほど能力を発揮しないと思う。もしくは重要な試合では実力が露呈してしまっているのかのどちらか。

いずれにしてもアジア杯では唯一といってもいい強豪との試合。強豪と親善試合以外で戦う機会というのは意外と少なく強い相手と本気の試合をできる数少ないチャンス。これで今の日本代表がどの程度のレベルにあるのかがはっきりすると思う。そういう意味で森保ジャパンになってから初めての試練、試金石がイラン戦だ。

W杯予選 日本 VS イラク 2-1

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日本 2 – 1 イラク
原口 元気 前半25分
山口 蛍 後半 50分
得点 サード アブドゥルアミール 後半15分
酒井 宏樹 後半21分 警告 ワリード サリム 後半27分
モハメド ハミード 後半37分
アラー アブドゥルザフラ 後半49分

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 12 西川 周作 5.0 この試合では前回と違い相手がシュートを何本も打ち込み失点の可能性もあったが流れの中での失点は抑えた。失点したセットプレーの場面は止めれた可能性があったように思う。
DF 6 森重 真人 5.0 流れの中からの失点は防いだが、セットプレーにCBの課題が残った。
DF 19 酒井 宏樹 4.5 簡単パスミスなどがあり、失点の原因となるファールもあった。一方でイラクの高さやフィジカルに対抗するためにSBというより高さ対策として効果があった。
DF 21 酒井 高徳 4.5 試合の流れの中では安定していたが、失点したセットプレーの場面での対応はもう少しがんばってほしかった。
DF 22 吉田 麻也 5.5 イラクと比べ高さに課題があった日本の守備の高さを埋めた。また終盤ロスタイムに攻撃参加しで追いつく流れを作った。
MF 4 本田 圭佑 5.5 サイドではほぼ突破できず上げるクロスも精度を欠いたが中央に入ってのヘッドやポストプレーが効いており、特に原口清武のクロスに対しては実質的にはCFのような価値があった。
MF 7 柏木 陽介 5.5 攻撃面では中盤の底からの組み立てで大事な役割を果たした。守備面でも以前よりよく戻っており、清武と柏木という組み合わせに感じた守備の不安を払拭した。点につながる攻撃や、守備で動いた時のスタミナやフィジカルの問題はこれからに期待。
MF 13 清武 弘嗣 6.5 前半にカウンターから走って1アシスト。組み立てではワンタッチのダイレクトプレーで違いをみせた。ワンタッチでボールを保持しないことで危険なカウンターを未然に防いだ。またセップレーでのキックの高い精度も武器となった。
MF 17 長谷部 誠 5.5 攻撃面は柏木より目立たなかったが、守備では危険な場面でいいプレーを見せた。特に終盤の厳しい時間での戦術的なファールや、吉田を前に出して守備に入った長谷部の戦術面での幅の広さが光った。
FW 8 原口 元気 7.0 いい守備で自らボールを奪い、その後カウンターから流れの中で得点。またドリブルで常に左サイドを突破しサイドでのプレーの質の高さを示した。また終盤まで積極的に走りスタミナも見せた。
FW 9 岡崎 慎司 5.0 裏へ抜け出すいいシーンはあったが得点にはつながらなかった。
MF 16 山口 蛍 6.5 交代出場でミドルでゴールを決めた。このゴールで勝利をもたらした。得意の守備でもボールを奪う能力を見せた。
FW 14 小林 悠 4.0 途中出場で時間がなかったとはいえ完全に消えていた。またゴールに関連しない場面でも、途中出場の利点であるスタミナの違いや運動量の違いを見せることが出来ず、結果的にボールはスタメンの選手が運んでおり戦術的にも問題があった。年齢を考えるとベテランであり、戦術的な判断にも疑問が残る。代表に残るには出来る限り速く結果が必要だろう。
FW 18 浅野 拓磨 5.5 少ない時間で吉田のポストプレーと連携した攻撃の流れをみせ、高さがない選手にもかかわらずクロスからの攻撃でも可能性を感じさせた。
監督 ハリルホジッチ 5.0 内容はかなり問題を含んでいたが、この試合に関しては予選落ちの可能性まで出てきていたので、まずはこの試合に勝った事に意味がある。

試合後のハリルホジッチ監督のコメント

 「ドラマティックな試合でしたけど、あきらめずに戦った選手を褒めたい。最後まで応援してくれたサポーター、国民に感謝したい」

http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=19422

 試合後に目を赤くしていたとか、コメントを見る限り、流石にギリギリの戦いになった点に対して何か感じることがあるんじゃないかと思った。今後の対応に期待。

 交代策に関しては、結果的に山口が得点した事を考えれば成功したといっていいと思う。ただし小林は完全に消えており、終盤にパワープレーで高さで攻めたことを考えれば本田を残した方がよかったのではないかと思った。

柏木+清武の守備の改善

 スタメンに関しては、柏木と清武というやや守備面に心配がある組み合わせではないかと思ったが、柏木の守備の意識が以前より明らかに高く、予想以上に機能していた。また清武に対するプレスが強かったが、ワンタッチでボールをさばくセンスと上手くファールを誘う事が出来ていた。その結果前にボールを出した時に取られるリスクを下げて長谷部、柏木とDFラインの連携で安定してボールがまわせるようになっていた。本田を主体としたトップ下の時にはトップ下でボールをキープしてからボールを出す形が多かった為、トップ下のプレスがきつい強豪相手には苦戦していたが今回の形はトップ下本田の代わりの戦術の一つとしての形にはなっていたように思う。ただチームとしてこの形で機能するにはもう少しプレーの質や連携がよくなる必要があるとは思った。

日本代表の印象

 試合を通しての戦術がザック時代の回して連携で崩したのとも、引いて守ってカウンターとも違った形になっていた。ボランチで回して清武に当てて連携で崩すパターンと、柏木やサイドの原口が突破してのクロスを多用していた。この攻撃方法の場合、CFを裏に抜けるタイプにするのかタワータイプにするのか考える余地があるように思う。後半に吉田を前に上げて放り込むだけで簡単に崩せた事からも、浅野や岡崎のようなスピードや裏抜けが得意な選手だけではなく高さで勝負できる選択肢がFWにないのは問題がある。現状のメンバーで考えるならCF本田にして岡崎を右にするか。吉田森重の誰かを前にあげて代わりのCBを入れるしかない。
 また、守備面では、この試合でも流れの中からの失点はしておらず、セットプレーで失点しており、守備は相変わらずセットプレー対策や高さ対策が課題の一つだったように思う。

試合の総評

 前半に日本が1点入れる事でリードしたが、一方的な展開ではなくイラクも十分チャンスがある均衡した試合となった。実力では全体に日本の方がややウワ待ったが決定的な差とは言いにくかった。シュート数は日本が12に対してイラクが8で、決定力と守備の差で日本が上回ったという試合だったと思う。

スタッツ

12 シュート 8
13 直接FK 14
2 間接FK 2
3 CK 7
0 PK 0
5 GK 9
2 オフサイド 2

日本 vs イラン オリンピック代表

index

日本 3 – 0 イラン
豊川雄太(延長前半6分)
中島翔哉(延長後半4分)
中島翔哉(延長後半5分)
得点
遠藤航(延長前半9分) 警告 モハマド・ダネシュガー(前半33分)
シャヒン・サゲビ(後半23分)
アリレザ・ナギザド(延長前半15分)

勝ったから辛口選手批評

オリンピック代表戦は若いのですぐ選手が成長して変化するため採点する意味があるのかなと思ったので、採点は特にしなくても良いと思っていたけど。今回は見てて色々思ったので書く事に。特に辛口な方を。

試合について

試合は3-0で日本の勝利となったが、実際に見ているととても3-0の内容ではなかった。前後半終えて0-0と完全に互角の戦い。延長になってから矢島と豊川が交代した結果、右サイドのボールを回すテンポが速くなって室屋が走りこむスペースが裏にでき、SBの攻撃参加からクロスで豊川が1点取り1-0。相手が攻めに来たところを逆に中島が一つかわしてミドルでイランを沈めて、崩れた所に更に中島が同じパターンで3-0。延長で右サイドでの突破がなければPKのままでもおかしくない内容だった。

今回の問題点

岩波4番:守備ラインの隙間。プレーが不安定で不用意なファールがあったりするのが凄く凄く気になる。毎回ではないのだけどミスがあって、CBなのでかなり危険な状態になる。ミスしてはいけないポジションなのでミスが失点のきっかけになってもおかしくないレベル。全てのプレーが悪いばかりじゃないが、現状ではCBとしては不安になる。明らかに波がある。前半における致命的なシーンで、ミスから決定的なシーンに繋がってしまっていた。なんていうか昔の悪い時の吉田のような・・・。

原川7番:中盤と前線をつなげる事に失敗している。結果、前線が少し浮いた感じに。パスは中々攻撃ではチームの中でも見るべき点があるし守備もしないわけでもないけど・・・・。MF としてはもう少しボールを回す速度がないと違いを作れないのではないかと思う。遠藤が守備的な所があるので、川原には前につなぐプレーを期待したいところだったが、前線と中盤をつなぐことができていなかった。このMFが持つとパスを展開されてヤバイという速度や「違い」は見ててなかった。むしろ守備的な遠藤の方がつなげていたくらいで、ゆっくりとサイドチェンジして右サイドの21番の所に行くまでに相手がほぼ整えてしまっている。勿論、これは21番のポジショニングの問題もあるとは思うけど。

矢島21番:前にボールが運べない。SBの室屋の動きがいいので隠れている部分もあるが、ボールを持った後が悪く前に運べない。攻撃への切り替えの遅さが目立つ。相手DFに対応されてから動き出すので、裏のスペースなどが使えていない。その結果、相手のDFにそのままぶつかって突破しようとする形になるので右サイドが全体に潰れてしまう。苦し紛れのロングボールが多くなっていたが、クロスやスルーを狙って長いボールを出す前にDFに寄せられていて精度が低くなってしまっている。全体的にオフザボールの位置が悪いので相手に寄せられるまでに時間がなく、それによって起きる問題点が見逃せないレベルになっている。守備では献身的に動いているだけにもったいない。

良い面と悪い面が極端に見えた選手

中島10番:意識の中にドリブルの一芸しかないようだったけど、イランの足が止まる延長まであまり通用してない。また運動量が豊富なのに、肝心の守備への切り替えが遅いので運動量が生きていない。得点したようにミドルシュートも持っていて2度もバーに当てて入るなどシュート精度もあるが、延長に入るまでは目だってシュートも打っていないし、一芸のドリブル以外は特筆すべきプレーをしなかった。逆にいうとドリブルしか出来ないともいえてしまうというプレースタイル。そしてドリブルが通用しなかった時どうするのかと言う問題。今まではドリブルで勝てる相手としかやってこなかったのだろいうか?ドリブルだけで何とかできなかったときソコにはパスもなくただボールをこねて持ちすぎる「小さくてフィジカルがなく」、「ボールを出すテンポが遅い」選手がいるように見える。この試合でもボールを持ちすぎて結局後ろに戻すパターンになっていた。シュートも持っているので、上手く機能すればロッベンのような選手になれる可能性があると思ったが、現状を見る限り本人はメッシの方が好きなのかもしれない。結果相手の時間を与えてMFがボールを回すのを大変にしている。

オナイウ20番:イラン相手でもほぼ問題なく空中戦で遜色がないし、ポストプレーは頼もしいが・・・。チームとして流れの中で精度の高いクロスの良いボールがあがっていない。ほとんどの時間でチームがボールが運べなかったのでサイドから良い形でクロスを上げることも難しかったように思う。セットプレーは7番のパスがそれなりに良いが、相手の形が崩れているわけではないので、相手の守備も付いてしまい特別決定的なFWともいえず、「日本の中ではフィジカルがある」けど世界でみるとむしろ「献身的なのが売り」という選手になってしまっている。ボールが来ない問題はオナイウの責任ではないがもっとチームに自分にボールをあげてもらえるように要求しないと自分のよさを生かす事は出来ないのではないだろうか。あのプレーで気弱に行くなら、FWというよりトップ下辺りで昔の本田のようにフィジカルを重視してキープしたり高さでセカンドボールを拾う選手になれば別の道もあるかもしれないが。

今回の良い点

亀川15番:好ましい変化
 この試合ではイランに左サイドバックの裏が狙われていた気がする。前回の試合の時に悪かったので、イラクが直前の試合を研究していれば当然狙われる。イラン戦ではイランが逆サイドからサイドチェンジして左サイドの裏を狙って長いボールを入れるパターンを何度もやってきたが亀川はこの試合では防ぎきった。前回があまりに酷過ぎただけに狙われたのだと思うが名誉挽回と言った所。しかも今回は攻撃参加もし、20番と並んで空中戦でも素晴らしい。

室屋12番:右サイドを完全に防ぐ
 圧倒的なデュエルの勝率なのではないだろうか。見ていてほぼ右サイドの縦へ勝負に勝利しており、さらにはクロスすらほとんど上げさせなかった。延長時には攻撃参加まで見せ、高い精度のクロスでアシスト。事実上の試合を決めるゴールとなった。この試合ではMoMクラスの素晴らしい出来だと思う。A代表でも見てみたい。

 
遠藤3番の攻守の平均レベルが異常に高い。
 A代表では安定してるな程度の違いに見えたがU23でみると圧倒的な能力の差がある。両チームの選手をみても別格と言っていい。こぼれ球や浮き球の処理が素晴らしくCBとの連携も取れており裏へのボールもCBではなく何故か遠藤が止めているシーンまであった。遠藤もMoMクラスの出来だったと思う。

久保11番の反応が良い守備意識が高い
 ギリギリのタイミングでもゴール前でつめて相手より早くボールに触る能力が安定している。ストライカーとしては凄い大事な能力に思える。10番や7番が何故か守備への切り替えが遅い分11番が何故か逆サイドにまで言って守備をしているシーンも。このチームの前線の選手としては守備能力も高い部分があった。

櫛引GKがたまに見せる不安なプレーが改善
 イラン戦では好セーブも見せ、不安どころか見せ場があったので良かった。ゴールキックから裏を狙う素晴らしいフィードなども見せた。年齢が若いせいかコンディション面の問題なのか分らないが、U23の選手は試合が変わると見ていて明らかに悪い時や、いい時があったりする。

監督について

手倉森監督は色々な選手を試しつつ、チャンスを与えてしかもコンディションを調整しその上で勝利を重ねた。予選の段階とはいえ、中々の仕事をしているんじゃないかと思った。勿論強豪相手に戦った時にどうなるかは別の問題としてあるが、育成という意味では選手の怪我を避け潰さないようにローテーションするのは凄くいいことだし、沢山の選手にチャンスがあるのも非常にいいことなんじゃないかと思う。結果色々な次世代の選手の名前が出てきているわけで、本当の強豪と当るオリンピックも楽しみ。

日本代表について

 亀川など前回が酷かったのにこの試合では劇的に改善しており、若い選手は試合毎に凄くプレーが変わるのだなと思った。中島などはこの試合でも延長になるまでと延長後のプレーは別物といっていいのではないか。あんなシュートを持ってるならもっと初めからミドルをうってもいいのではないかと。ただし、一芸に特化しすぎている選手は苦手な部分の穴が大きい気もした。苦手なジャンルのプレーのレベルが低すぎる場合はちょっと余程改善しない限りは長期的には厳しいのではないだろうか。せめて一芸の能力が浅野のスピードくらいのレベルに達している必要はあると思う。

 個人的なMoMは室屋。A代表でも試してみてほしいと思った。右SBは内田が怪我でいないし、サブの酒井が攻撃的強みを持つタイプなので守備堅く抑えてプレーするじっくりタイプというのも種類的には悪くないと思う。後は得点で別人のように変化して圧倒的な存在感があった中島。若いので安定しないのかもしれないが調子の良い動きで安定したら本人の思っている小柄ドリブラータイプ(乾や斎藤学やメッシみたいな)のではなくロッベンみたいなドリブルはあくまでシュートコースを切り開くためだけで、実際はシュートが武器というタイプのドリブラーになれるのではないだろうか。