CBの森重がサイドで見せる謎の突破力

森重の謎の突破力が発揮される右サイド。前のザンビア戦の時も思ったが、森重はCBをやっているがSBをやらしても多分かなり出来るのではないだろうか。特に攻撃面では上がるタイミングやサイドでのドリブル突破、クロスなど重要な点をほぼ兼ね備えている。

ザンビア戦

オーストラリア戦

正直この試合の一番の興味深かった点は、森重の攻撃力が代表でもまぐれではなくある程度可能性があるというのが見て取れた所だった。一度ならまぐれかもしれないが、2度目である。リスクを恐れずにやろうと思ったら一定の確率で成功させる事が出来るという事だろう。後、岡崎のヒールはお洒落だった。大田は前もここで書いたように、若干攻撃では見劣りする部分はあるが守備面では問題なく、長友の控えとしては十分計算が出来る選手だと思う。実は年齢が長友と大差ないという若手ではなかったという点が惜しい点だ。武藤も相変わらずボディバランスのよさを見せていて、高さなら豊田、足元で受けてのポストプレーや反転なら武藤という感じに見えた。

香川自身が考える攻撃の問題点

一つ前の投稿で香川のプレーの変化をスタッツから見てみるというものと投稿したが、香川自身も最近の試合後にメディアに対して回答しているインタビューがあったので紹介。

試合後の香川談「明らかにシュート数が少なすぎる」

――その流れに乗っていくためにもっと具体的に必要なことは何か

「動きの質という意味では、やはりシュートもそこまで行っていないですし、そういうところに絡んでないっていう意味なんで。そういうところに入っていくためには、もっと自分から積極的に動き出すことを意識してやったらいいと思います」

――周りとのバランスの中で、周りが速いから先に行ってしまって、どうしても出し手になってしまうところもあるだろうし、その辺のジレンマみたいなものはやっぱりある?

「そうですね。このスピード感に慣れるって言ったらあれですけど、2ヶ月経ってますから。もっとそこに入って行かなきゃいけないですし、もちろんそれ以外のところでタメを作るっていう意味では、パス出しをしていきたいところもあります。

 最後のシュートまで入っていけたり、ゴールに繋げるところという意味では慣れないっていうか、そういう場面が僕自身ないので、やっぱり僕自身の動きの質であったり、呼び込み方の問題なのかな、とずっと思っています」

――カウンターのときの周囲とのコンビネーションについては?

「コンビネーションという意味ではまだまだ凄く課題を感じています。逆に、ただ僕自身の課題としてはそこの3分の1、もう一個グイっとね、シュートまで行くこと。

 毎回意識している中でなかなかシュートまで持ち込めなかったりするんで、そこでシュートまで見えなきゃいけない。そこは自分のレベルアップのためにも、グイっと、行ける能力というのをやっぱり、つけないといけないというのは感じています。

 特に両サイドの選手が最後の一歩を行けるのは凄く感じていますし、凄い力だなあとは感じている。いきなりそういうところのスピードが上がる訳ではないから、難しさはありますけど、明らかにシュート数が少なすぎる。

 ただシュートコースはあると思っているんで、もちろん引きつけてくれたらもっと楽な部分はありますけど、自分のスキルも上げていく必要があると思います」

http://www.footballchannel.jp/2014/11/10/post55159/2/

2014年と2011年の香川は何が変化したのか

ドルトムントに戻ってからも香川はゴールやアシストと言う面では、いまいち調子を取り戻していない面がある。そこで、以前のゴールを量産した時期と今の香川は何が違うかを www.whoscored.com でスタッツから調べてみた。特に差があると思った数値を下の表にしてみる。

年度 ゴール数 1試合当たりのシュート数 1試合当たりのドリブル回数 ディスポゼッション ボールコントロールミス
2014/2015 1 1.6 1.3 1.4 1.4
2011/2012 13 2 2 2.1 1.7

シュートが減りドリブルが少なくリスクをとらない

まず分かりやすく言うと、凄く守備的なプレーになっているといえると思う。まず、以前よりドリブルを仕掛けない、シュートを打たない。代わりにボールロストをさけコントロールミスが少ない。ただしここで大事な事はただシュートが減っているという単純な問題ではないという点だ。つまりシュート数が 1.6/2 に減ったとしても、それは 0.8 倍になったというだけに過ぎないからだ。13 ゴールに 0.8 倍しても 1 ゴールにはならない。それだけ最近の香川は決まらないシュートを打っているという事にもなる。何故決まらないのか、という問題にスタッツで答えるのは難しいが、大きく違う数値にドリブルがある。シュート回数の減少と決定率の低下は、決定的なシーンで香川がドリブルで仕掛けて成功しているかどうかや、決定的なシーンで香川にボールが来るかという問題と無関係ではないように思う。勿論コンディションや走力の低下、怪我などという問題もあるとは思う。

結果的にチャレンジしない代わりにポゼッションを高める効果は高いというような選手になっている。正直これはドルトムント専用機としての香川の価値としては落ちているといわざるを得ない。理由はドルトムントはポゼッションが高い時に負けやすい傾向にあり、ポゼッションを高く保つ前提を戦術に取り入れていないため、その中で香川がポゼッションを高めてチャレンジしない=カウンターの切れ味が落ちるという良くない効果が見える。バイヤンだったらこれも違う意味があったかもしれない。怪我人が多かった最近のドルでは意図的に守備の肩代わりをしている可能性もあるが、メンバーが揃って以後もこのプレーだった場合は、問題が出てくるだろう。

パスの変化「クロスが増えた」

1試合当たりで比較すると、実はパスはそれ程変化していない。キーパス、パス成功率、パス回数はほとんど変化しておらず違いは見られない。あえて言うならロングボールが若干増えてクロス回数が4倍になったが、元の数が少ないのでそれ程決定的な違いではない。

守備の変化「より堅実な守備に」

ドリブルで抜かれる回数は劇的に減っており、2014年の香川は、トップ下に配置されているが、ほとんどボランチのようなプレーをしているといえるだろう。

僕らの知っている「ゾーンプレス」は造語だった

サッカーファンなら誰もが一度は聞いたことのある言葉「ゾーンプレス」。実はこれ造語だったらしい。ここまで広くこの言葉が使われているにもかかわらず。

「ゾーンプレス」という用語自体は、「ゾーンディフェンス」と「プレスディフェンス」を掛け合わせた造語であり、日本国内でのみ通用する用語である。国外では「プレッシング」や「ボール狩り」と呼ばれる

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BE%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9

ドリブルには色々な呼び方があった

ドリブルの上手さについて考えると、日本で言えば永井や宮市のようにスピードでぶっちぎるタイプのドリブルの上手さと、乾や斉藤、宇佐美のように細かい所にドリブルではいっていって抜くタイプのドリブルは違う性質を持つので、誰が一番上手いドリブラーか考えるのは案外難しいなと思った。そんな時に下のページを発見し面白い事が書いてあった。

これは面白いと思ったのでメモしておくことにした。表にすると

日本語 スペイン語 意味
ドリブル レガテ(regate) 相手を抜く行為
ドリブル コンドゥクシヨン(conducción) ボールを運ぶ行為
??? デスマルケ(desmarque) 相手のマークを外す
??? レチャッソ(rechazo) シュートのはね返りボール
??? セントロ・チュ(centro-chut) センタリングとシュートのあいの子

言葉の不在は行為の不在 ~サッカーにおける言語的な優位性~
http://blog.livedoor.jp/masayahiga/archives/51474858.html

これは雪が良く降る地域には雪を表す言葉が沢山あり、雨が多い地域には雨を表す言葉が沢山あるというどこかで聞いた話を思い出させる。日本も雨が比較的多い地域なので、時雨、梅雨、豪雨、雷雨、小雨、霧雨、五月雨、長雨、通り雨、色々な呼び方がある。日本もサッカーをやるならそれに付いての色々な状態を表す言葉がなければ意思疎通すら難しくなるわけで、この概念の不在というだけで結構日本人には理解するのが難しいサッカーの考え方というのがあるのではないかと思ったりした。

ザッケローニ

以前見た特番が面白かったのでザッケローニの選手への助言をメモ

インテンシティ

1点に集中して得点。得点力不足に悩む時期に

メンタリティ

コンフェデ後のブラジル戦後、選手はブラジルを恐れるあまりメンタルで負けた、自分達のサッカーがどんなものだったか、以前の自分達のビデオを見せた

ゲームコントロール

得点した後のゲームメイク。コンフェデイタリア戦後、リードを奪っても負けたのは得点後のゲームコントロールの問題。サッカーでは常にハードワークする事は体力的に無理、パスを回して集中する時間とリードを維持する時間が必要だ

ゲーゲンプレス

ゲーゲンプレッシングともいう。ドルトムントを率いるユルゲン・クロップ監督の代名詞とも言えるプレスを使った守備の方法

ボールロスト時にリトリートせず、その場でプレスをかけてボールを奪うというもの。

 ドルトムントの攻撃は、ディフェンダーやゴールキーパーからの前方へのロングボールを合図に発動され、敵陣で相手にボールが渡れば全員が連動してプレスをかける。そうして奪い返したボールを一気にゴールまで運んでしまうのだ。

 これは相手がボールを保持していることが前提であり、状況によっては「あえて相手にボールを渡す」という選択肢もあるほど。そして、驚異的に早い攻守の切り替えと、スピーディーな縦への攻撃が必要となるため、必然的にポゼッション率が下がってしまう。

http://www.footballchannel.jp/2014/03/02/post28874/

この話に限らないが、日本人もよく言う「ゾーンプレス」という言葉を日本人は恐らく理解していないのだという事に最近気づいた。そもそも「ゾーンプレス」というのは「ゾーンディフェンス」と「プレスディフェンス」を組み合わせた日本人の造語だという事が書かれているのを見たからだ。昔の加茂周監督時代の日本代表がを採用したことで、その頃からすっかり日本では「ゾーンプレス」で定着してしまっていた気がする。

参考になる解説

ドイツ・ブンデスリーガ研究 〜本家ドルトムントのゲーゲンプレッシング〜
http://soccer.skyperfectv.co.jp/staffblog/310

海外サッカー観戦に使えるロシア語

見かけるロシア語の解説

ヴァロータ:ゴール
ウダール:シュート
ワロータ:惜しい
ミャーチ:ボール
ニチャー:引き分け
シターンガ:ゴールポスト
パダーチャ:フィード、クロス
シトゥラフノーイ ウダール:フリーキック
ピリダーチャ:パス
コントラァタッカ:カウンターアタック
ダバイダバイ:早く早く!、行こう行こう!
ウルチャイチェ:手当てしてくれ
マスタル ズドロヴァ:上手すぎ!
アパースナ:危ない
スパスィーチェ:助けてくれ!
パーモチ:助ける
ポーマシ:ヘルプ

アジン:1
ノーリ:0
アジンノーリ:1-0

Just football