W杯2018 ベルギー vs 日本 2-3

日本 2 – 3 ベルギー
原口 元気 後半3分
乾 貴士 後半7分
得点 ヤン ベルトンゲン 後半24分
マルアヌ フェライニ 後半29分
ナセル シャドリ 後半49分
柴崎 岳 前半40分 警告

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 1 川島 永嗣 5.0 前半は猛攻を完璧に防いだが後半は日本が点を取って気が緩んだのかセットプレーからの緩いヘッドで失点。ポジショニングの問題があった。その後素晴しいセーブもあったので一概に酷いばかりではなかったが安定はしなかった。日本人GKがクルトワと打ち合って1点差なのならば致し方ない結果
DF 3 昌子 源 5.5 吉田と並んで素晴しい守備でルカクを止めた
DF 5 長友 佑都 5.0 サイドからの攻撃で圧倒的な運動量を見せ素早い戻りで攻撃参加の代償である守備も十分にこなしたが、後半になりフェライニを投入されてフィジカルで押されだすと防戦一方になってしまった
DF 19 酒井 宏樹 6.0 フィジカルを生かしてほぼ右サイドは完全にアザールを押さえ込んだ
DF 22 吉田 麻也 6.5 素晴しい守備で再三にわたる攻撃を防ぎルカクと競り合いにも負けず防いだが最後の所でとめ切れなかった
MF 7 柴崎 岳 6.5 素晴しい守備の献身性に何度も見せた素晴しいパス配給とスルーパス。そして原口へのアシストのパス。まだ若く次のW杯にも期待したい
MF 8 原口 元気 6.5 ハードワークで攻守に豊富な運動量とフィジカルを両立させたがやや雑なプレーもあったが、均衡を破る1点目を決めた
MF 10 香川 真司 6.0 足元の攻撃で違いを作れる技術が光った。2ゴール目のアシストや前半のトラップで左サイドを抜き去るシーンなどワンタッチ目に見せる素晴しいレベルの技術が見られた
MF 14 乾 貴士 6.5 守備は相変わらず得意ではないが、運動量はしっかりと維持した。攻撃ではアイデアとドリブルで決定的な仕事をした
MF 17 長谷部 誠 5.0 DMFの位置で止めれずにCBが対処するシーンが目立った
FW 15 大迫 勇也 6.0 フィジカルの強いベルギー相手にポストプレーを何度も成功させた
交代
MF 4 本田 圭佑 4.5 後半36分 本田が交代で入り遅攻になった結果カウンターを食らい安くなった。GKとDFの質が日本は一般的なW杯出場国から見てもあまりよろしくないので、人数をかけて攻めると常に割りの悪い博打になってしまう。そして最後のCKは時間を計算して日本だけが攻撃した後延長に突入するように十分に調整できたが、なぜか中に放り込みフィジカルで勝るベルギー相手に高さ勝負でリスクを取った事で失点した。結果的にはザックジャパンと同じ問題が噴出して負けてしまった。監督の起用方法にも疑問が残った。現状の本田は得点力が代表のなかでも高いというのが強みの選手でありCFあたりに置くべき選手だったように思う
MF 16 山口 蛍 4.0 後半36分 柴崎と変わってから明らかに攻守にわたって差が出てしまった。特に守備が得意なはずが結果的に投入されたすぐ後に失点してしまった
監督 西野朗 4.0 フェライニを入れて明らかに長友のとの身長差をいかしてパワープレーに変更したにもかかわらず何の手も打たずに、そのまま相手の思惑通りに試合が運んでしまった。また終了間際は延長へいけそな時間にリスクを取ったのも結果的には失敗だった。交代策もこの試合では当たっておらず、中核をなしていた柴崎を交代する事で事実上チームが麻痺してしまった

日本代表スタメン

試合後、西野監督のコメント

 なかなかインタビューエリアに来れなかった西野監督は、試合後にどんなことを考えていたか尋ねられると、少し沈黙した後に「W杯の怖いところです」と応えた。

「追い詰めましたけど……。何が足りないんでしょうね」

 2ゴールを先行したものの、3点を奪われて敗戦してしまった。「ゲームをコントロールできた時間帯もあった」と語ったものの、強豪国の強さを目の当たりにした。

「2点とった後もオフェンシブには戦えていましたし、3点目を取れるチャンスはありました。でも、本気のベルギーがそこにありました」

「(日本代表を)激変させたいと思っていましたし、選手もそういう中で1日、1試合ずつW杯で勝負をするためにいい準備をしてくれた。この壁は厚いのかもしれないですね」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180703-00788050-soccerk-socc

むしろ足りてるものの方が少ないと思ったんですが。

 1.若手が足りない
 2.メンタル管理がされておらず監督を追放する騒動まで起こしてしまう(結果的に土壇場に弱い打たれ弱いチームになってしまった)
 3.長期的な監督指導が得られていない(ハリルを首にした事でチームの準備期間は失われて一貫性も失われた)
 4.フィジカルを重視した選手が育成されてない
 5.GKがいない

 さらにブラジルの時は、試合以前にコンディション管理すらまともに出来ていなかった上に、コーチ陣やらフィジカル管理が明らかに杜撰でとても日本を代表するチームの管理体制ではなかった。
 今回のW杯は今までの日本代表と比べると選手はそろっていた(選んだかどうかは別として)、それとコンディション管理は一応してあった。この2つだけやったと言ってもいい大会だったのではないだろうか。分析などは一応やっていたようだが、監督を首にして急造チームで大幅に方向性がぶれてしまっているので本質的に選手の意思統一が図れていない。今回はコンディション管理して、育成だけして投げっぱなし状態。その結果がこの試合の最後の失点だと思う。割と分かりやすく足りない事だらけだけど、傍目に見た場合にはなぜやらないのか理解に苦しむ程度には当たり前の事が他にもいくつもいくつも思い当たる。そしてソレがどれもこれも地味に失点と関与している。

試合の総評

 前半は0-0で折り返したものの、試合の流れはややベルギー側が優勢に展開していた。特に前半の中盤はかなりのベルギーの猛攻が続いた時間が長かったが、ベルギーはそこで攻め疲れしたように動きが止まりだした。その後ハーフタイムを挟んで後半になると明らかに日本の方がコンディションを維持しており、後半開始直後のベルギーの隙をついて2得点を短い時間で固めて叩きこんだ。
 しかし2点とられたあとベルギーはフェライニを投入し高さを生かしたパワープレーに攻撃を切り替える。ベルギーの放り込みを中心とした攻撃でヘッドの競り合いから2失点し2-2として振り出しに戻した。そのままほとんど何の高さ対策も出来ないまま、試合終了間際に本田のいつもの人数をかけた遅攻が始まり、カウンターが何度も誘発しだすようになった。そしてロスタイムにベルギーがゴールを決め日本の敗退が決定した。

 実力的には十分すぎるほど勝てる試合だったので非常にもったいない展開の試合。交代策やパワープレー対策、セットプレー対策などは事前に十分時間を取っていれば対策できた可能性があるだけに西野監督になってからの時間の少なさが悔やまれる。

日本代表の2018W杯総評

 人材だけ見れば海外で活躍した香川岡崎世代が年齢的にピークを迎え。長谷部や本田などのベテランもまだ現役で代表に残っているとという、代表史上もっとも海外で活躍する選手の層の分厚い日本代表だったように思う。更に本来は中島や堂安など若手も選ぶ幅があり、若年層も含めれば非常に幅の広い選択が可能だったW杯だったように思う。サブが強く総合力で見れば恐らくこのメンバーはこれまでの日本代表史上でも頭ひとつ抜けて最強ではないかと。勿論ザックジャパンよりも強いと思う。チームがメンタル的にまとまりきれずに直前のハリル監督解任や西野監督の就任などで育成年代からコツコツ育てた人材が花開くチャンスを無駄にしたという印象が強く残った。
 

スタッツ

ベルギー 試合データ 日本
25 シュート 10
11 ゴールキック 11
10 コーナーキック 6
9 直接FK 13
1 間接FK 1
0 PK 0
52 キープ率 48

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