FIFA U-20 ワールドカップ韓国 2017 のラウンド 16 が 30日に行われ、U-20 日本代表は U-20 ベネズエラ代表と対戦。試合は延長戦の末にベネズエラが 1-0 で日本を下し、準々決勝に駒を進めた。5大会ぶりに同大会に出場した日本は、ベスト16に終わった。
U20WC2017の日本の試合結果
このU-20 WC の大会とU-19トゥーロン国際の試合を数試合見た。特にU-20の方はTVでも放送されて久保や堂安など目だった選手がいたこともあり結構注目されていた気がする。U20の大会を通してこれから代表に出てくる可能性がある選手が何人もいたように思う。
U20代表の注目選手
選手名 | ポジション | 番号 | 寸評 |
1 TIER | |||
堂安律 | FW | 7 | イタリア戦での衝撃的な2ゴール。大会で最も目立った。ドリブルによる突破と積極的なシュートが魅力。悪い時もボールを失い難いが、突破できずにボールを持ちすぎて攻撃の流れを止める傾向がある。ドリブラーにありがちな結果を出すかロストするかのギャンブル性が高い選手だが、シュートへの意識も高いので仕掛ける場面が上手くはまると点につながりやすい。 |
久保建英 | FW | 20 | バルセロナのユースという話題性もありメディアに凄く注目された選手。若干15歳という事を考えれば素晴しい出来。年齢も若く高さは武器にはなっていない。足元は上手くシュートへの意識も高い。シュート力も十分にある。ただし18歳だったらスタメン落ちかもしれない。今後に期待。 |
三好康児 | MF | 8 | 攻撃時のパスでも前に運ぶボールやつなげる横パスなどのバランスがいい。守備でボールを奪う動きも上手いので攻守両面でレベルが高く一段抜けている。ただし身長が低いのでハイボールの競り合いには期待できずDMFとしてはそこが難しそう。 |
市丸瑞希 | MF | 17 | 縦への素晴しいパスを持っている。攻撃時にいいパスを連発し攻撃の基点になれる。パワーがありミドルシュートの威力もある。相手がラインを引いて停滞している時などに見せるミドルが持ち札の一つになっていた。三好と比べてより攻撃的な印象。 |
中山雄太 | DF | 3 | この大会では最終ラインのミスで失点になる場面が多くあったのでDFは評価し難いのだが、それは戦術的にDFラインでボールをまわすので、そこから奪われてカウンターになりやすいという戦術的な課題も含まれていたように思う。そんなDFラインの中でも最も安定した印象があったのが中山 |
2 TIER | |||
小川 航基 | FW | 9 | 南アフリカ戦で1G。高さもあり得点力もある。攻撃面で重要なFWだったが、途中で膝を怪我して離脱した為、大会を通じてみると実力を発揮し切れなかった。 |
遠藤渓太 | FW | 11 | 素晴しいキック精度でFKやCKなどでいいボールを蹴れる。止まったボール以外でもプレーの流れの中からでも精度の高いクロスが出せる。ドリブルで仕掛けも出来るので抜いた後に高精度のクロスに期待できる。シュートへの意識は若干低い気がしたが代わりにロストもしにくいイメージ。ゴリゴリと押し上げる堂安とはまた違った武器を持っていた。ただし、この大会では小川が怪我をしたことで久保がFWに入り中にいる選手の身長が低くなっていたので持ち味が生きるシーンが少なかった気もする。イタリア戦では堂安へのクロスでアシストをした。 |
内山篤 | 監督 | 以前のザックジャパンに近いような戦術を採用しているようで、現A代表のような縦に早い攻撃は見られなかった。短いパスでゆっくりつないで攻撃に人数をかけて攻める。SBの上がりはザックジャパンほど多用しないのでSBの裏を狙われるパターンはなくややリスクの低い攻撃にはなるが、代わりに攻撃した時に出しどころに困ってDFラインでボールをまわす事が多くになり、そのDFラインとMFとのパスを刈り取られてカウンターというシーンが目立った。ザッケローニと違いSBへの負荷は低くなっているように見えるが、DF のパス能力にはかなり依存するためCBへの負担は大きい戦術だと思った。得点パターンはザックジャパン風の中央をパスワークで崩すわけではなく、主にサイドからの攻撃で突破してシュートかクロスにつなげる標準的なものだった。 |
内山監督は7月退任、後任は手倉森、長谷川健太、などが候補に挙がっているらしい。
参考 http://www.sanspo.com/soccer/news/20170531/jpn17053105030003-n2.html