直前の中国とイランの試合を見た印象では、イランの火力がかなり限られた少数のFWに依存しているという点。そしてベトナムのように攻撃的に攻めてくるのならば相手の守備のほころびをついて的確に攻撃をできるが、中国戦のように相手が引いてきた場合あいてのDFラインがミスをするまで得点ができなかった。
このことからイランの攻撃は組織的な守備をして少数で攻める限り決定的に相手を崩すすべを持っていないように見える。日本が最近見せているような守備的な試合を展開した場合、おそらく得点はお互いに入りにくくなりかなり膠着したミスを待つ試合になる可能性がある。
戦略を変えなかった場合
お互いが今まで見せてきた通りの戦略を維持した場合、得点が入らず後半まで試合が決定的にならないまま続き、スタミナや選手のコンディション管理などが試合を分けると思う。
その点でいうと、ベテランを読んでいないうえに怪我人だらけでベストメンバーからはかなり遠い日本も、若さという武器はかなりスタミナにいい影響を及ぼすと思える。ただし何度かここでも書いたが、メンバー選考の問題で起きている交代カードの少なさと、ベトナム戦でターンオーバーできなかったことでかなり疲労が蓄積していること。イランの方が気候的にも時差的にも日本よりいい条件っで戦える事などスタミナ面で行くとお互い一長一短があるので決定的な差はなく。
延長戦を見据え戦いになると思う。
戦略を変えた場合
イランが攻撃的に来た場合や、日本も攻撃的に言った場合は上の条件とは違う試合になる。森安監督はおそらく保守的に同じ戦略を通ると思われるが、ケイロス監督ならば何か違う戦略をとってくる可能性が十分にある。
その場合は予想される展開は多少変わってくるが、日本が攻撃的に言った場合はお互い守備が構築できずかなり撃ち合いになる可能性がある。とくにSBを上げて攻撃参加させた場合はかなり攻撃力に違いが出るので大きな変化が出るだろう。ただし日本の場合はCFの大迫の怪我やコンディションにもよるところが大きくかなり博打性が高い。
イランが攻撃的に言った場合は勝率はややイランに傾くと思う。イランの方が個人の得点能力が高いので、打ち合った場合に攻撃力の差で打ち勝てるからだ。
イランが攻撃的ならイランの勝率が6割程度
イランが守備的なら日本の勝率が6割程度
じゃないかなと予想。守備的に言った場合になぜ日本が有利かというと気質。日本人の方が粘りがある。イラン人はこれだけアジアでかっている割にアジア杯がとれていなかったりW杯でもなかなかグループが突破できなかったりする。勝負事の決定的な瞬間に弱いからだ。これだけ目に見えてスタッツに残ってしまっているともはやそれは気持ちの問題というよりはっきりとしたチームカラー、そういう特徴があるといわざるを得ない。イランはプレッシャーがかかる大事な試合になるほど能力を発揮しないと思う。もしくは重要な試合では実力が露呈してしまっているのかのどちらか。
いずれにしてもアジア杯では唯一といってもいい強豪との試合。強豪と親善試合以外で戦う機会というのは意外と少なく強い相手と本気の試合をできる数少ないチャンス。これで今の日本代表がどの程度のレベルにあるのかがはっきりすると思う。そういう意味で森保ジャパンになってから初めての試練、試金石がイラン戦だ。