日本 4 | vs | 3 ザンビア |
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1 | (前半) | 2 |
3 | (後半) | 1 |
日本 | コスタリカ | |
---|---|---|
得点 |
本田 圭佑(前半40分) 香川 真司(後半28分) 本田 圭佑(後半30分) 大久保 嘉人(後半46分) |
クリストファー カトンゴ(前半9分) ネイサン シンカラ(前半28分) ルバンボ ムソンダ(後半44分) |
警告 |
大久保 嘉人(後半27分) 吉田 麻也(後半37分) 酒井 宏樹(後半41分) |
クリストファー カトンゴ(後半34分) |
8 | シュート | 8 |
12 | 直接FK | 14 |
3 | 間接FK | 2 |
3 | CK | 3 |
3 | オフサイド | 2 |
52 | ボール支配率 | 48 |
http://brazil2014.yahoo.co.jp/game/text/?gid=2014060601
http://int.soccerway.com/matches/2014/06/07/world/friendlies/japan/zambia/1665094/
試合の総評
全体の印象としてはザンビアが予想以上に強いチームで、一方の日本はコンディションの問題だけではなく連携や戦術面に偏りが見えてチームとしての課題が多々あった。
ザンビアの印象
ザンビアは中盤の守備のプレスが強く、本田や香川などキープレイヤーを中盤で抑えてきた。攻撃の戦術としてはフィジカルだけではなく、ロングボールだけでもなく、狭い所でのショートパスもかなり上手い。そこにサイドチェンジでフィールドを大きく使っていた。日本のコンパクトなプレスをサイドチェンジで揺さぶりボールを運ぶ。ある所まで持ち上がると今度は、一転中への速いクロスや強烈なミドルなどの飛び道具。日本の場合は運んだ後も人数をかけて細かく崩すが、ザンビアはパワフルなミドルがあり、これにより少人数がバイタル付近に近づくだけでペナルティエリアの中まで突破しなくても得点できる可能性がある。パスワークだけではなく最後はフィジカルも十分に生かした面白いスタイルだったように思う。何故か昔のベンゲルを思い出すような戦術だった。
あえて特筆すべき点はこのザンビア代表は主力が「CAFコンフェデレーションズカップ」の試合の関係で離脱*しており主要メンバーが少なかったという点だ。アフリカでW杯に出場できなかった国の主力抜きのメンバー相手としてこの結果を見るとコートジボワール戦には不安を残す形となった。
* : http://qoly.jp/2014/06/07/zambia-wants-to-see-how-far-we-are-from-worldcup
日本代表の印象
いつもに比べ中へ切れ込む攻撃パターンが多く、サイドからの攻撃がこの試合では少なかったように思う。また長友や内田、酒井がサイドの裏に抜けるプレーも少なく、サイドの裏の岡崎へ出すプレーも少なかった。これによりサイドからマイナスの低いボールで降り返すプレーはあまり見られなかった。代わりにサイドから中に切れ込むプレーは多く中央のバイタル付近からのシュートや、ゴール前のFWの裏へ出すボールを多用しており、柿谷や岡崎が裏へ抜け出す動きに合わせるプレーを主体としていたように思う。得点は1点目が相手のハンドによるPK、2点目がクロスボールがそのままゴールになるラッキーなゴール、3点目はその直後の隙を突くゴールと、ほとんどが正攻法の崩ではないのも気になる。
スタッツを一つ
スタッツで気になった所は、まずインターセプトの回数。
日本 | ザンビア | |
15 | インターセプト | 30 |
http://www.goal.com/jp/match/%E6%97%A5%E6%9C%AC-vs-%E3%82%B6%E3%83%B3%E3%83%93%E3%82%A2/1665094/stats?ICID=MP_MS_4
日本が15に対して、ザンビアが30と倍も違う。これはフィジカルチームと対戦した時のいつもの日本の言い訳がしにくい数字だ。フィジカルを強みとするチームに単純に高さやスピードで負けるのとは違う。インターセプトはむしろパスワークの問題による所が大きいからだ。日本は前半にボールを回せてないイメージはあったものの後半は攻めれていた部分もあったので予想以上の開きという印象。しかし、よくプレーを見ると実は後半も日本の攻撃は青山の縦パス1本だったり、DFの森重が攻めあがるという特殊な形で得点しており、攻撃陣のパスワークで崩したわけではない。W杯のように日本対策をしたチームとの対戦を想定すると日本のパスワークに対策を立ててくるケースは常に想定されるパターンで、非常に意味のある試合だったように思う。
日本代表の選手のプレーとかで気になった所
採点
西川 4.5 失点数とミドル対応に課題。パスは違いを見せた
吉田 5
長友 4.5 突破が少なく、自身の裏は防いだがクロスを上げられた
今野 5
内田 4.5 決定機に加速で裏に抜けられ失点。体調に不安
遠藤 5 敵の中盤対策に決定的な仕事はできず守備には不安
山口 5.5 中盤をスタミナでカバーしたがミドルが失点に
香川 6 得点したが、連携は単調で多くが防がれた
本田 6 マークに苦しんだが、相手が浮き足立つ瞬間を仕留めた
岡崎 5 献身的に動いて貢献したがゴールにはつながらなかった
柿谷 4.5 裏への抜け出しは決まらず、それ以外は消えていた
大久保 6.5 連携対策を吹き飛ばす個人技と勝ちへの拘りを見せた
大迫 5 無難にプレーしたがFWとしては、もっとゴールに期待
森重 6.5 安定した守備と素晴らしいアシストで攻守に貢献
酒井宏 5 スピードとフィジカルは十分。コンディションは良好
齋藤 4.5 ボールタッチが少なすぎた。味方との意思疎通に期待
青山 6 コスタリカ戦でも見せた深い位置からの縦パスが決まった
ザック 5.5 勝利へのこだわりと結果を出すスタイルは流石。ただし相変わらず選手には無理をさせる傾向があり、明らかに調子の悪い内田や、試合中に右手を痛めた大久保、頭から出血した岡崎についても、怪我の後も試合に出場し続けてたので本番への影響が気になる。怪我の長谷部と酒井のコンディションも気になる。また本田も常に出場し続けているので、本田が怪我をした時のトップ下の交代などの形が想像できない。本田潰しで日本が対応できるのか不安が残る。
YouTubeで適当に見つけた試合のハイライト
https://www.youtube.com/watch?v=QDBBYI5OxA0
フットボールチャンネルによる採点
西川周作 4.5 ポジショニングのミスから失点招く。コーチングにも不安。
吉田麻也 5 一対一、特に地上戦では出足の遅さ目立つ。
長友佑都 6 前に出てくればチャンスが生まれた。
今野泰幸 5.5 センターバックではまずまず。
内田篤人 4 守備ではミス、攻撃も連携面に不安。途中交代は何を意味するのか。
遠藤保仁 6 前半は苦しんだが後半は存在感。
山口蛍 5.5 まずまずだったが3失点目は彼の出足の遅さが要因。
香川真司 6 得点はしたが、相手の守備に苦戦した。
本田圭佑 5.5 徐々に調子は上がってきた印象だが100%ではない。
岡崎慎司 5.5 やや空回り。前線で動き回ったが、活かされなかった。
柿谷曜一朗 5.5 裏への抜け出しなどらしいプレーはあったが合格点とまではいかない。大久保嘉人 6.5 1トップでもっと見たかったが最後に仕事。素晴らしいゴール
大迫勇也 5.5 可もなく不可もなし。
森重真人 6 安定感を見せた。いいアシストも。
酒井宏樹 5.5 いいプレーもあった。不安はあるが、スタメンを奪取しても不思議ではない
齋藤学 6 特徴を“出さなかった”ことが何よりの仕事。
青山敏弘 6.5 ワンチャンスで仕事をした。ザッケローニ 6 逆転勝利はいい結果。しかし、立ち上がりの不安定さは解消されなかった。課題を残したままブラジルへ向かう
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140607-00010002-footballc-socc
日本代表 対 ザンビア戦|週刊サッカーダイジェストの採点・寸評
http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=3769
あちこちの有名サッカー雑誌でも採点はかなり違いがあり、お互いを比較して見たりすると面白いかもしれない。