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マリーシア

TVでマスコミが叫ぶ日本代表には「マリーシア」が足りないと。でも「マリーシア」って何?っていう話。

マリーシア(ポルトガル語: malicia)とは、ポルトガル語で「ずる賢さ」を意味するブラジル発祥の言葉である。サッカーの試合時におけるさまざまな駆け引きを指す言葉でもあるが、国によってその解釈は異なっている。イタリア語では「マリッツィア(Malizia)」と呼ばれる

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%82%A2

ただし、これも日本で言われている「マリーシア」はどうやら勘違いがあるらしい。以下のページの説明によると日本のTVなどのマスコミはかなりこれを誤用しているとしか思えない。

日本で「マリーシア」というと、ついずるい行為や反則スレスレのプレーがイメージされがちですが、実際にはそういう行為は「マランダラージ」と呼ばれるものであって、本来の意味ではありません。

ブラジルのほとんどの地域では、マリーシアは男女関係の駆け引きの時に使われているだけで、サッカー用語で「マリーシア」を使っているのは南部の一部の地域だけなのだそうです。そこで言われる本来のマリーシアとはずる賢いとは少し違うニュアンスで語られていて、「豊富な経験から得た知恵」、つまりマリーシアが足りないということは、「経験が足りない」というようなニュアンスになるわけです。

http://news.livedoor.com/article/detail/4801410/

アギーレとザックはどう違うのか

まずは、最近の4試合の流れを総括すると大体こうなると思う。

  • ウルグアイ戦:若手のテスト
  • ブラジル戦:勝てないブラジルは捨ててまたテスト
  • ホンジュラス戦:ベテランのテスト
  • オーストラリア戦:ベテランをベースに若手を混ぜる

ここまではテスト段階で、次のアジア杯がとりあえずの本番という感じだと思う。戦績は必ずしも良くないが、親善試合なのでそういう意味では気にする必要はないだろう。アギーレ監督は短期的な勝利にこだわるタイプかと思っていたが、四戦通して見れば割と手順を踏んだ長期的な選考をしており、ボランチの二人の代役が見劣りする点を除けば、まずますの流れ。若干若手のテスト枠から漏れている選手が多すぎる点や、若手じゃない選手を若手枠でテストしている点については憤りを感じる部分もあるが、そもそも以前の日本代表のやり方に比べれば、信じられないほど速い段階で若手のテストに踏み切っており、その点は今までの保守的な歴代の監督に比べて非常に革新的といってもいいだろう。

同じ選手選考でもポジションの違いがある

本田 香川 岡崎 今野
ザック トップ下 左SH 右SH CB
アギーレ 右SH トップ下 CF ボランチ

フォーメーションの違い

ザック:4-2-3-1 (本当は 3-4-3 がやりたかった)
アギーレ:4-3-3(オーストラリア戦では途中から 4-2-3-1 になった)

まず前提としてだが、このフォーメーションの数字というのは日本人が思っているほど決定的なものではないと思う。日本ではこの数字のならびに異常に固執しているが、実際の所同じシステムでも目指すサッカーのスタイルが違えば全く違うサッカーになる。例えば同じ 4-3-3 でも、バルセロナがやっている(4-6-0といわれる事もある)ようなチキタカもあれば、モウリーニョだって4-3-3を使うがやっているサッカーは全く別物だ。それどころか、マンU元監督モイーズがやっていた形だって4-3-3 。クロス主体でサイドからの攻撃をしても、ショートパスで崩しても、カウンターで崩しても4-3-3なのだから。もっというと昔のゾーンプレスのスタイルだってアンカーを1人おけば 4-3-3 なわけで。日本代表が長く使っている4-2-1-3だって4-3-3のすこしずれてる程度の形だが、やっぱりやってるサッカーは違う。同じペップのバルセロナとバイエルン(4-1-4-1)ではフォーメーションは違うが内容は似たものを感じる。結局フォーメーションなどよりも大きな戦術的な違いが別にあると言えると思う。

ここまで書いておいて言うのもなんだけど、アギーレも実は3-4-3に近いものを日本代表に持ち込んでいるところがある。例えば森重がボランチに入るのはスペインなどの3-4-3の場合ならばむしろ良く分かる話で、ボランチが半ばCBを兼ねた動きをする事で守備的に回った時にはDFが4枚になりような変化。3-4-3の以前のアヤックスだとライカールト、バルセロナではブスケッツがここを担っており、そういう意味では森重は、オーストラリア戦でもサイドで見せた突破のように足元の上手さがありながらフィジカルや高さを持ちCBとして普段プレーしているという十分その手のタイプに当てはまる選手だと思う。このスタイルだと遠藤長谷部のダブルボランチの後継者不足を解消はできるという利点がある。代わりが居ないならボランチを違う役目にしてしまえば確かに後継者不足を悩む必要はない。ただし、同時に決定的な守備力を持つ DF も不足している日本の場合、CBが不足してくる。吉田と森重以外で誰がCBをするのか、またSBに長友のような攻撃的過ぎる高い位置を取りたがる選手を配置できるのかなど、別の部分の問題が生じてくる。3-4-3の場合攻撃参加よりもSBもほぼCB的な動きが求められるので、身長の低い長友より酒井や大田が選ばれているのは、高さ対策という意味でもすっきりと理解できる。ボランチの後継者という課題だけに焦点を絞れば「なるほど」という形でもあったと思う。ただし、現実的には森重をあそこに置いた形にはCBの人材不足で守備力に常に課題を残すし、攻撃面でも森重が戦略的にパスを散す能力や前に鋭い縦パスを入れる能力などで、遠藤長谷部と比べるとどうしても見劣りしてしまうという点はあったと思う。するとボールが運べないので、トップ下が下がり結局森重とのダブルボランチになった後トップ下不在と言う感じに実際の試合ではなっていたと思う。その分パス交換でゆっくりトップ下の位置に入れるまでせり上がりやっと攻撃の形となるので、遅攻だとトップ下のない 4-2-3-1 のようになってしまっていたように思う。

オーストラリア戦では後半から今野を入れて香川を前に出やすい形にしたので、そういう意味では、ここに書いた話とは少し違う。

監督以前にメディカルスタッフの対応に不安の残る怪我人対策

日本代表がコンディション面で連戦により常に戦力ダウンをしてきた事を考えれば、長期的には選手のコンディションを悪化させない事が物凄く大事だろう。そういう意味では代表のメディカルスタッフの役割は監督以上に大きい。以前から代表戦後の怪我人の多さがクラブチームの感覚でみたら尋常ではない。常にかなりの数の怪我人がおりサッカー協会は親善試合の選手の管理は杜撰としか言いようがない。代表のメディカルスタッフは怪我に対して常にゴーサインを出すタイプのようなのも気になる。基本選手が出るといっても親善試合では直ぐに交代するべきだろう。特に海外組みの主力メンバーに関しては移動と試合日程が過密しており酷い状態になっている点をもう一度見てみるべきだろう。才能のある選手というのはそれ程数が居ない。使い捨てにしたら当然日本は弱くなる。そして現代表を見ても、本田、内田、長谷部、長友、香川とコンディションが慢性的に悪化している選手や回復の見込みが薄い選手が1人や2人ではない。これは致命的な問題なので、しっかり怪我人が出た時に休ませれる体制を作っておく事が戦術よりもアジア杯などでは遥かに重要になるだろう。そしてターンオーバをちゃんとする事で若手が育つ土壌も同時に用意する事が出来るのではないだろうか。

CBの森重がサイドで見せる謎の突破力

森重の謎の突破力が発揮される右サイド。前のザンビア戦の時も思ったが、森重はCBをやっているがSBをやらしても多分かなり出来るのではないだろうか。特に攻撃面では上がるタイミングやサイドでのドリブル突破、クロスなど重要な点をほぼ兼ね備えている。

ザンビア戦

オーストラリア戦

正直この試合の一番の興味深かった点は、森重の攻撃力が代表でもまぐれではなくある程度可能性があるというのが見て取れた所だった。一度ならまぐれかもしれないが、2度目である。リスクを恐れずにやろうと思ったら一定の確率で成功させる事が出来るという事だろう。後、岡崎のヒールはお洒落だった。大田は前もここで書いたように、若干攻撃では見劣りする部分はあるが守備面では問題なく、長友の控えとしては十分計算が出来る選手だと思う。実は年齢が長友と大差ないという若手ではなかったという点が惜しい点だ。武藤も相変わらずボディバランスのよさを見せていて、高さなら豊田、足元で受けてのポストプレーや反転なら武藤という感じに見えた。

香川自身が考える攻撃の問題点

一つ前の投稿で香川のプレーの変化をスタッツから見てみるというものと投稿したが、香川自身も最近の試合後にメディアに対して回答しているインタビューがあったので紹介。

試合後の香川談「明らかにシュート数が少なすぎる」

――その流れに乗っていくためにもっと具体的に必要なことは何か

「動きの質という意味では、やはりシュートもそこまで行っていないですし、そういうところに絡んでないっていう意味なんで。そういうところに入っていくためには、もっと自分から積極的に動き出すことを意識してやったらいいと思います」

――周りとのバランスの中で、周りが速いから先に行ってしまって、どうしても出し手になってしまうところもあるだろうし、その辺のジレンマみたいなものはやっぱりある?

「そうですね。このスピード感に慣れるって言ったらあれですけど、2ヶ月経ってますから。もっとそこに入って行かなきゃいけないですし、もちろんそれ以外のところでタメを作るっていう意味では、パス出しをしていきたいところもあります。

 最後のシュートまで入っていけたり、ゴールに繋げるところという意味では慣れないっていうか、そういう場面が僕自身ないので、やっぱり僕自身の動きの質であったり、呼び込み方の問題なのかな、とずっと思っています」

――カウンターのときの周囲とのコンビネーションについては?

「コンビネーションという意味ではまだまだ凄く課題を感じています。逆に、ただ僕自身の課題としてはそこの3分の1、もう一個グイっとね、シュートまで行くこと。

 毎回意識している中でなかなかシュートまで持ち込めなかったりするんで、そこでシュートまで見えなきゃいけない。そこは自分のレベルアップのためにも、グイっと、行ける能力というのをやっぱり、つけないといけないというのは感じています。

 特に両サイドの選手が最後の一歩を行けるのは凄く感じていますし、凄い力だなあとは感じている。いきなりそういうところのスピードが上がる訳ではないから、難しさはありますけど、明らかにシュート数が少なすぎる。

 ただシュートコースはあると思っているんで、もちろん引きつけてくれたらもっと楽な部分はありますけど、自分のスキルも上げていく必要があると思います」

http://www.footballchannel.jp/2014/11/10/post55159/2/

2014年と2011年の香川は何が変化したのか

ドルトムントに戻ってからも香川はゴールやアシストと言う面では、いまいち調子を取り戻していない面がある。そこで、以前のゴールを量産した時期と今の香川は何が違うかを www.whoscored.com でスタッツから調べてみた。特に差があると思った数値を下の表にしてみる。

年度 ゴール数 1試合当たりのシュート数 1試合当たりのドリブル回数 ディスポゼッション ボールコントロールミス
2014/2015 1 1.6 1.3 1.4 1.4
2011/2012 13 2 2 2.1 1.7

シュートが減りドリブルが少なくリスクをとらない

まず分かりやすく言うと、凄く守備的なプレーになっているといえると思う。まず、以前よりドリブルを仕掛けない、シュートを打たない。代わりにボールロストをさけコントロールミスが少ない。ただしここで大事な事はただシュートが減っているという単純な問題ではないという点だ。つまりシュート数が 1.6/2 に減ったとしても、それは 0.8 倍になったというだけに過ぎないからだ。13 ゴールに 0.8 倍しても 1 ゴールにはならない。それだけ最近の香川は決まらないシュートを打っているという事にもなる。何故決まらないのか、という問題にスタッツで答えるのは難しいが、大きく違う数値にドリブルがある。シュート回数の減少と決定率の低下は、決定的なシーンで香川がドリブルで仕掛けて成功しているかどうかや、決定的なシーンで香川にボールが来るかという問題と無関係ではないように思う。勿論コンディションや走力の低下、怪我などという問題もあるとは思う。

結果的にチャレンジしない代わりにポゼッションを高める効果は高いというような選手になっている。正直これはドルトムント専用機としての香川の価値としては落ちているといわざるを得ない。理由はドルトムントはポゼッションが高い時に負けやすい傾向にあり、ポゼッションを高く保つ前提を戦術に取り入れていないため、その中で香川がポゼッションを高めてチャレンジしない=カウンターの切れ味が落ちるという良くない効果が見える。バイヤンだったらこれも違う意味があったかもしれない。怪我人が多かった最近のドルでは意図的に守備の肩代わりをしている可能性もあるが、メンバーが揃って以後もこのプレーだった場合は、問題が出てくるだろう。

パスの変化「クロスが増えた」

1試合当たりで比較すると、実はパスはそれ程変化していない。キーパス、パス成功率、パス回数はほとんど変化しておらず違いは見られない。あえて言うならロングボールが若干増えてクロス回数が4倍になったが、元の数が少ないのでそれ程決定的な違いではない。

守備の変化「より堅実な守備に」

ドリブルで抜かれる回数は劇的に減っており、2014年の香川は、トップ下に配置されているが、ほとんどボランチのようなプレーをしているといえるだろう。

僕らの知っている「ゾーンプレス」は造語だった

サッカーファンなら誰もが一度は聞いたことのある言葉「ゾーンプレス」。実はこれ造語だったらしい。ここまで広くこの言葉が使われているにもかかわらず。

「ゾーンプレス」という用語自体は、「ゾーンディフェンス」と「プレスディフェンス」を掛け合わせた造語であり、日本国内でのみ通用する用語である。国外では「プレッシング」や「ボール狩り」と呼ばれる

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BE%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9

ドリブルには色々な呼び方があった

ドリブルの上手さについて考えると、日本で言えば永井や宮市のようにスピードでぶっちぎるタイプのドリブルの上手さと、乾や斉藤、宇佐美のように細かい所にドリブルではいっていって抜くタイプのドリブルは違う性質を持つので、誰が一番上手いドリブラーか考えるのは案外難しいなと思った。そんな時に下のページを発見し面白い事が書いてあった。

これは面白いと思ったのでメモしておくことにした。表にすると

日本語 スペイン語 意味
ドリブル レガテ(regate) 相手を抜く行為
ドリブル コンドゥクシヨン(conducción) ボールを運ぶ行為
??? デスマルケ(desmarque) 相手のマークを外す
??? レチャッソ(rechazo) シュートのはね返りボール
??? セントロ・チュ(centro-chut) センタリングとシュートのあいの子

言葉の不在は行為の不在 ~サッカーにおける言語的な優位性~
http://blog.livedoor.jp/masayahiga/archives/51474858.html

これは雪が良く降る地域には雪を表す言葉が沢山あり、雨が多い地域には雨を表す言葉が沢山あるというどこかで聞いた話を思い出させる。日本も雨が比較的多い地域なので、時雨、梅雨、豪雨、雷雨、小雨、霧雨、五月雨、長雨、通り雨、色々な呼び方がある。日本もサッカーをやるならそれに付いての色々な状態を表す言葉がなければ意思疎通すら難しくなるわけで、この概念の不在というだけで結構日本人には理解するのが難しいサッカーの考え方というのがあるのではないかと思ったりした。

ザッケローニ

以前見た特番が面白かったのでザッケローニの選手への助言をメモ

インテンシティ

1点に集中して得点。得点力不足に悩む時期に

メンタリティ

コンフェデ後のブラジル戦後、選手はブラジルを恐れるあまりメンタルで負けた、自分達のサッカーがどんなものだったか、以前の自分達のビデオを見せた

ゲームコントロール

得点した後のゲームメイク。コンフェデイタリア戦後、リードを奪っても負けたのは得点後のゲームコントロールの問題。サッカーでは常にハードワークする事は体力的に無理、パスを回して集中する時間とリードを維持する時間が必要だ