強化試合 ベルギー vs 日本 1-0

ベルギー 1 – 0 日本
ロメル ルカク 後半27分 得点
警告 警告:井手口 陽介 後半31分

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 1 川島 永嗣 6.5 枠に飛んでくるシュートを何度もセーブし最近の試合では屈指の出来だった
DF 5 長友 佑都 5.5 決定的な仕事にはならなかったが手堅いプレーを見せた
DF 19 酒井 宏樹 6.0 交代:後半41分 右サイドから浅野と連携し再三にわたって攻撃参加を見せたが点にはつながらなかった
DF 20 槙野 智章 6.0 ブラジル戦に続きいい守備を見せた
DF 22 吉田 麻也 5.5 いつものに比べるとやや守備でのミスがあったが、逆に攻撃面では見せ場を作った
MF 2 井手口 陽介 6.0 カウンターにつながるミスなどもあったがブラジル戦に比べれば中盤での戦いも十分に競り合いFKで惜しいクロスを見せるなどボールを前に運ぶ仕事をした
MF 16 山口 蛍 5.5 ミスもあったが守備で中盤を固めた。後半は完全に中盤を支配されボールを運べない状態になってしまった
MF 25 長澤 和輝 4.5 交代:後半17分 やや攻撃面では物足りなさを感じたが、守備面での運動量は十分だった。ただし、この運動量ではスタミナが90分維持できそうになかった
FW 8 原口 元気 5.0 交代:後半33分 守備での運動量はあったが、攻撃面では決定的な仕事はできなかった
FW 15 大迫 勇也 5.5 交代:後半28分 相変わらずCFまでは中々ボールがこないが、いいポストプレーやヘディングシュートなどは見せた
FW 18 浅野 拓磨 6.0 交代:後半23分 何度かチャンスがあっただけに外してもいいのでもう少し積極的にシュートをしたかった。シュートを打たないよりシュートを打った方が可能性が上がるのでチャレンジして欲しかった
交代
DF 21 酒井 高徳 交代:後半41分 出場時間が短すぎるので評価不能
MF 14 森岡 亮太 5.5 交代:後半17分 惜しいシュートを見せるなど積極性は見せたが決めきることが出来なかった
FW 9 杉本 健勇 5.0 交代:後半28分 全体に消えている時間が長く存在感を示す事はできなかった。フリーで抜け出てシュートを打つ場面は作ったが、決め切れなかった。劣勢の中シュートの形を作った点は評価できる
FW 10 乾 貴士 交代:後半33分 時間が短すぎて評価不能。交代直後に直ぐシュートを打つなどサブとして必要な攻撃的な姿勢を見せた
FW 11 久保 裕也 4.5 交代:後半23分 短い時間の出場で前回に続き決定的な仕事はできなかった。攻撃面で目立たなかっただけでなく、相変わらず中盤での運動量が少なく守備が出来ていなかった
監督 ハリルホジッチ 5.0 ブラジル戦から修正してきたことで惜しい試合を見せたが、妥当な修正で妥当な結果。強豪相手には順当な結果で敗北。
試合後、ハリルホジッチ監督のコメント

──ブラジル戦からの改善点と評価は?(大住良之/フリーランス)

 まず、心理面でより良い準備ができた。ブラジル戦の後、彼らはブラジルに対抗するまではいかないけれど、かなりのところまでプレーできることに気付いた。ブラジル戦の最初の20分は、相手をリスペクトしすぎたところに問題があった。今日は最初の10分は入りがよく、2〜3回のチャンスも作った。最初の5分、10分で浅野(拓磨)にもう少し経験と冷静さがあればゴールできたと思う。

 試合全体を通してブロックの高い位置、低い位置のオーガナイズができていた。われわれが与えたアドバイスに対して、彼らはしっかりリスペクトしてやってくれた。ただ、パスのところで簡単に失ってしまったところが気になった。ラストパス、得点させるパスのところ、3対1のシチュエーションまでいけた(場面もあった)。いいチームなら何なく決めることができる。

https://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201711140006-spnavi

日本代表の印象

ブラジル戦に比べて積極的な守備に出たが、スタミナが続かず後半は一方的に攻められる展開になり、1失点で試合がきまってしまった。劣勢になった時にどういう形でリスクをとって攻撃をするのかという問題残った。ブラジル戦とベルギー戦の試合を見ると一度劣勢になるとそこから盛り返す方方がほとんどないように見える。特に中盤の運動量が落ちてしまうとボールを前にすら運ぶことが出来なくなってしまう問題を抱えているように見えた。

スタッツを一つ二つ

12 シュート 11
8 直接FK 9
2 間接FK 1
3 CK 4
0 PK 0
13 GK 6
2 オフサイド 1

強化試合 ブラジル vs 日本 3-1

ブラジル 3 – 1 日本
前半10分ネイマール
前半17分マルセロ
前半36分ガブリエル ジェズス
得点 後半18分槙野 智章
警告:ネイマール後半12分 警告 吉田 麻也 前半9分
原口 元気 後半9分
井手口 陽介 後半13分
酒井 宏樹 後半22分

採点

Pos No. 選手名 採点 寸評
GK 1 川島 永嗣 5.0 失点は増えたもののPKを一本止めるなど試合とは別にGKとしては評価すべき点もあった
DF 5 長友 佑都 6.0 ブラジルがネイマールマルセロのサイドから頻繁に攻めていた事もあるが、日本の左サイドは攻撃面で比較的通用していたように思える。ただ、ややつなげる意識が強すぎてクロスを上げるタイミングシュートに行くタイミングが遅くなり勝ちだったのはきになった。
DF 19 酒井 宏樹 5.5 右サイドではネイマールに何度も仕掛けられたが、最終的には相手の動きに対応して見せた。後半は疲労からかやや相手のマークがずれるシーンもあった
DF 20 槙野 智章 6.5 試合としてはボロボロであったが、この試合では回りも酷いプレーが多かった為かえって守備面がみんな酷いとすると牧野の攻撃面のよさがプラスに見えた。例えばロングパス精度の高さやCBとしてはスピード感あるプレーなどが肯定的に見えた。この文面を書いた後に1点得点までしたのでさらに驚いて採点を+0.5した。負けている中での気持ちの強さも見せた。
DF 22 吉田 麻也 5.5 FKでポストにあてるなど今まで見せていなかった武器を見せた。攻守に見所はあったが、EPL基準なら恐らくファールではないプレーがVARでファール判定になりPKを与えてしまった。今後VARが普及した場合EPL的なプレーがどうなるのか一つの未来図が見えた。
MF 2 井手口 陽介 5.5 後半41分OUT プレー自体は良かった肝心の場面でクリアミスし2失点目につながった。ただし、それ以外の点ではむしろMFでは一番可能性を感じた。強豪相手になった時まだ21歳という年齢を考えると将来に期待が持てる結果だった
MF 16 山口 蛍 5.0 中盤でボールを奪うことがほとんどで出来ず支配された。守備の役目は果たせなかったが、それだけではなくパスからロストすることもあり中盤からボールを運べなかったのが気になった
MF 17 長谷部 誠 4.5 後半25分OUT 相手の攻めの流れがつながってくる時にボールを奪うことが出来ず中盤を支配された。長谷部がよくやるタクティカルファールも見られずやや審判の判定が辛いことが影響していたように思う。コンディション面も心配になるプレーだった
FW 8 原口 元気 4.5 後半25分OUT 攻守に特に見せ場がなく、守備でも持ち味の運動量や前でチェイスは影を潜めた
FW 11 久保 裕也 4.0 今まで見えてこなかったものが色々見えた。特に少なすぎる運動量。技術がある相手と退治した時のあまりの守備のできなさ。久保ってこんなに守備が出来ないんだと思わず思った。これでは点を取れなければ使ってはいけない選手になってしまっていたように思う
FW 15 大迫 勇也 5.0 後半35分OUT FW陣は全体に共通していえることだが、チャンスが少ないのでボールを回すよりもシュートへの積極性が欲しかった
FW 18 浅野 拓磨 5.5 後半0分IN 少ないチャンスの中で積極的なシュートをなんどか見せチャンスの少ない試合においてのプレーの質を見せた
FW 10 乾 貴士 5.0 後半25分IN 決定的な仕事はできなかったが、ドリブルの仕掛けでファールをとり運動量で守備にも貢献した。体が小さいが運動量で守備も補った
MF 14 森岡 亮太 5.0 後半25分IN 長谷部に交代して入り中盤に安定をもたらした。ブラジルが手を抜き出していたという事実もあると思われるが、それにしてもそれなりのプレーは見せた
FW 9 杉本 健勇 5.5 後半35分IN オフサイドとなったヘディングなど高さに強みを持つFWが少ない今の日本代表で自分の持ち味を見せた。決めていれば決定的な仕事なったがオフサイドであった
MF 6 遠藤 航 後半41分IN 時間が短すぎて採点不能
監督 ハリルホジッチ 4.5 引いてからのカウンターを狙う作戦だったようだが、むしろ逆に日本が引いた守備が機能せずに一方的に攻撃される展開になった。後半からは日本が前からプレスをかけて十分いい試合となったが初めからある程度のプレスを前提としたカウンター攻撃だったならば全然違う試合になったのではないだろうか

試合後の監督のコメント

「前半はブラジルを相手に少しびっくりしてしまった」
「後半だけみれば0-1の試合を見せた」

 確かにネイマール以外に対してはそれほど危険な状態に陥っておらず、ファールが厳しくPKが2回も取られたことを考えると失点もそれほど大きなものには思えないのも事実。後半の試合展開を考えると、相手に対して戦術的な対策を練って微妙に選手を変えるだけで、それだけで以外とブラジル相手でも可能性が十分に出てくるようにも思えた。

日本代表の印象

 明らかに前半の作戦がブラジルとかみ合っていなかった面があったように思う。特に失点が多いのでDF陣の問題にも見えるが、実際はほとんどの場面でボールを支配されており、MFがボールを奪うことが出来ずにいたためずっとDFがブラジルの攻撃に晒され続ける事になった。DFが多少頑張っても45分ずっとブラジルに攻撃され続けて防ぎきれるほど日本代表のDFは固くないように思った。
 また審判が厳しく2回もPKを選び、ファールを恐れて日本のDFが萎縮した所を攻撃される展開で審判と守備的な戦術の相性も良くなかったように見えた。審判がファールを沢山とる場合はDFでボールを取るのはPKの危険性が高くなるのでMFで奪いたい所だったが、日本のMFは中盤を支配されていた。FWのチェイスをなくした日本のMFの守備は普段からそれほどいいとはいえないので(それこそ遠藤長谷部がMFで並んでいたブラジルW杯からの伝統といってもいい)、普段はFWがDFWといわれるような岡崎を中心に元ボランチの香川と、カウンター時の守備にはかなり献身的に戻る本田など、攻撃陣がそれぞれ特徴的な守備のよさで中盤の奪い合いで誤魔化してきた事が見事に浮き彫りになっていた。

試合の総評

VARが導入された試合だったが、正直言うとブンデスリーガなどで見られるVARにくらべて明らかに判定が時間がかかりすぎておりまだシステムがこなれていなかった。ただし、判定内容自体はVARを導入した方がフェアな判定となっていたので、結果的にはすばやく判定を出来るように工夫さえすればVARはどんどん導入するべき仕組みに見えた。

スタッツ

6 シュート 10
12 直接FK 14
2 間接FK 4
6 CK 3
0 PK 2
3 GK 8
2 オフサイド 4