EL ベスト16

EL ベスト32の抽選会が年末あり、そこからまた一つ進んでベスト16。

EL_Last16
https://twitter.com/EuropaLeague/status/702988282657955841

香川の所属するドルトムントも勝ち進んでいる。過去に香川が所属していたマンチェスターユナイテッドや、元ドルトムント監督のクロップが指揮するリバプールなども残っており、ドルトムントと当る可能性もでてきて、面白い感じになってきた。

好調を維持するドルトムントと欧州の異常な日程から導き出される事

去年書いたけど公開するのを忘れていたので、今更だけど2月末の日程と絡んだ話なので良いかなということで公開。

16日に行われたDFBポカール3回戦で、ボルシア・ドルトムントはアウェーでアウクスブルクと対戦し、2?0の勝利を収めた。MF香川真司は途中出場で1アシストを記録している。

10月にブンデスリーガで対戦した際はドルトムントが5?1と大勝したこのカード。前半はスコアが動かず、0?0で折り返す。

ドルトムントは前半途中にトラブルがあったベンダーが交代し、ソクラティスが入って後半開始。試合が動いたのは、58分に香川が投入された後だった。

ドルトムントは61分、中央からムヒタリャンが右前方にスルーパスを送ると、これはDFの裏を取れず。しかし、ピシュチェクが相手がクリアするコースに入ってブロックに成功し、中央にこぼれたボールをオーバメヤンが決めた。

香川のアシストは66分。ペナルティーエリア左手前から中央に横パスを出すと、前を向いて受けたムヒタリャンが持ち出して右足でシュート。追加点を奪った。

これで楽になったドルトムントは、3点目こそ決められなかったが、しっかりと勝ちきって次のラウンドに駒を進めた。

http://www.goal.com/jp/match/%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%AF-vs-%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%A0%E3%83%B3%E3%83%88/2166649/report

アウグスブルク戦でのトラップで交わしてからの又抜き

異常な日程

良くプレミアが日程が厳しいというが、実はELやCLに出ているチームはブンデスでも他のリーグでも実は日程は厳しい。ELやCLがグループさえ突破すればいい時期から負けられない決勝に入ってくるし、カップ戦もあるので純粋に試合数が多い。ドルトムントも12月にはいってから11日、14日、17日とほぼ3日間隔で試合があり、更に19日にまた試合がある。

ドルトムント結果 - Goal.com

今後の日程も見ると酷い時期がある2月の26日、27日に至っては連日の連戦で、更に中3日あけて3月2日に試合がありその後も3月5日とどうやってこの日程をターンオーバーでやりくりするのかある意味興味深い。ただ、Jリーグや代表戦などと違い、欧州の強豪チームは一応メンバーをそろえてあるので運動量が多いポジションにはスタメンになれる程度の選手を複数いることが多い。ドルトムントも運動量の多い、MFやサイドには一つのポジションに二人くらいは選手がいる。SBにはやや不安が残るが。
ドルトムント日程 - Goal.com

スタメンの固定は不可能

この日程からいえる事は欧州の強豪チームのように試合数が多い場合は、チームのスタメンを固定すると選手が疲れてしまいコンディションの悪化やパフォーマンスの低下があり、最悪の場合は怪我をする。その為、事実上強豪チームではスタメンを完全に固定すると言うのは不可能。特に運動量が多いポジションのメンバーは必ずスタメンレベルのサブを用意しローテーションさせながら使う。日本で言えば野球の投手のような使い方が必要になっている。

香川がスタメンを落ちたとかよく分らない批判が2chでされているが、こういう試合日程を少し知っていれば意味不明な監督批判など出来るわけがなく、そもそも試合を見ている香川ファンなら見る方も試合日程を気にしているので直ぐ分る問題だと思う。恐らくこの辺を理由にトゥヘル批判をしている層は、そもそも試合を見ているファンですらないのではないかと。カップよりさらに重要な優勝争いをしているリーグ戦の試合が二日後にある状態なわけだから、香川に限らず日程がつまっていたこの数試合はメンバーがかなり入れ替わっている。

Jリーグの日程問題とベストメンバー規定

この問題についてはJリーグとの比較が面白いと思う。Jリーグでもガンバ大阪が3冠によってJのチームとしては異常に試合数が増えてしまうという問題があった。Jの場合CLやELなどの住み分けがないので、勝つチームだけが一方的に日程が厳しくなる。更にこれに絡んだ問題としてよく言われるのが「ベストメンバー規定」

ベストメンバー規定(ベストメンバーきてい)とは、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)やVリーグにおいて、常時「その時点における最強のチーム」をもって試合に臨まなければならないとする規約・規定の通称である。

この規定によって実際にベストメンバーでスタメンを固定しなければいけないという解釈につながり、結果的に同じ選手ばかりを厳しい日程の中使う事になってしまい、チームが厳しい日程耐えるのが難しい状態になっている。Jリーグによく言われる日程問題は実は本質的には「選手のローテーション」の問題だともいえる。ただし、この規定自体に意味がないものだったというわけでもなく、これによって欧州などで横行している八百長問題をある程度防げているのではないかとも思える。

ベストメンバー規定の主な目的は、totoなどに絡む八百長試合・無気力試合の防止、スター選手のプレーを目的に観戦に訪れるファン・サポーター、または資金を提供してくれるスポンサーへの配慮などである。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E8%A6%8F%E5%AE%9A

Jリーグは批判に晒されがちだが、こういう意味ではいい事もある。審判が厳しく取り締まり怪我が増えずに、八百長がしにくいのでスポーツとしての競技性が十分保たれている。ここに関しえてはむしろ欧州より一歩リードしている部分もあると思う。欧州では頻繁に八百長問題が起きており、サッカー賭博と絡んでいる。更にその賭博にはマフィアなどとのつながりがあるといわれて最近でもイタリアでは八百長問題(カルチョスキャンダル)によりチームが2部に降格するなどという問題が起きていた。

従って、単純にシステム的にどちらがいいとはいえないが、少なくともJリーグにおいてもACLなどの重要性が増している事、更に試合数を増やす事で集客人数を増やせる事を考えれば、試合日程での公平性を保ちつつ八百長を回避する新しいシステム的なサポートが必要なのではないかと思う。少なくとも競技性という今までのJが重視していた観点から見ても一方だけが疲れた状態で試合をするのは望ましいといえない。

You’ll Never Walk Alone

You’ll Never Walk Alone はリバプールファンが気分がよくなってくると歌っている歌。何故かたまにリバプールファンじゃなくても歌っている時がある。ファーガソンが引退する試合でも何故か歌っていた気がする。

You’ll Never Walk Alone

歌詞

♪When you walk through a storm
Hold your head up high
And don’t be afraid of the dark
At the end of the storm
There’s a golden sky
And the sweet silver song of a lark

Walk on, through the wind
Walk on, through the rain
Though your dreams be tossed and blown
Walk on, walk on, with hope in your heart
And you’ll never walk alone
You’ll never walk alone♪

小ネタ

ちなみに、リバプールと対戦する相手チームのサポーターは”You’ll never walk again.”(二度と歩けないくらいボコボコにしてやるゾ!)とヤジを飛ばすのだそうです。

http://www.geocities.jp/yachiyo_golden/07_soccer_story/07_02_youll_never_walk_alone.htm

日本代表の体脂肪率

spo15041415510031-l2

http://www.iza.ne.jp/kiji/sports/news/150414/spo15041415510031-n1.html

今まで表に出てこないような興味深いデータがぽろりと。ただ、これにより、サッカーには単純に体脂肪率が低ければいいのではないという事も割りと赤裸々になったような気がする。選手の体脂肪率は大体10%前後に集中しており、日本の何万人というサッカー選手の頂点に立つ選手たちがこの体脂肪率という事は注目すべき点といってもいいだろう。単に体脂肪率が低い選手を探すだけならば簡単にもっと低い選手がいくらでもいるだろうが、それらの選手たちが必ずしも結果を残していないという事は特筆すべき点だ。データの分布にある種の偏りがあり、それが10%前後だという意味では、そもそもある一定上に体脂肪率が高い、またはある一定上に体脂肪率が低いことは普通のサッカー選手にとってはあまり有利に働かないという事を意味しているといえる。

川島 2015.3.25 12or3?.4 赤マーク
西川 2015.3.24 11.4
今野 2015.3.24 11.2
内田 2015.3.25 11.3
岡崎 2015.3.25 10.9
香川 2015.3.25 10.4
興梠 2015.3.24 16?.4 赤マーク
長谷 2015.3.25 10.5
本田 2015.3.25 5.5
槙野 2015.3.24 11.7? 黄マーク
永井 2015.3.24 9.3
高徳 2015.3.25 11.1
権田 2015.3.25 11.3
吉田 2015.3.24 12.7? 赤マーク
東口 2015.3.24 12   赤マーク
宇佐 2015.3.24 14?.1 赤マーク
清武 2015.3.25 11.8 黄マーク
酒宏 2015.3.25 11.8 黄マーク
柴崎 2015.3.25 11.8 黄マーク
水本 2015.3.24 10.9
森重 2015.3.24 12?.3 赤マーク
青山 2015.3.24 10.4
山口 2015.3.24 11.? 黄マーク
?? 2015.3.25 7.2
?? 2015.3.24 8.3
?? 2015.3.24 ?? 赤マーク
?? 2015.3.24 ?? 赤マーク
?? 2015.3.24 ?.5?
?? ???  ??

http://hello.2ch.sc/test/read.cgi/soccer/1429005339/

守備の選手は体脂肪率が高めの方がいい?

見ていくとGKやDFは体脂肪率が高めの選手が多い。相撲取りのように、はやり体で当てられた時にある程度の脂肪があった方が有利だという事なのだろうか。

後日談

さすがの名将も、ばつが悪そうに切り出した。普段は声量のある野太い声で矢継ぎ早に話すハリルホジッチ監督が、慎重に言葉を選びながら謝罪した。

 「詳細なデータが出たことにはがっかりしている。とにかく選手には『ごめんなさい』と心の底から謝りたい」

http://www.sanspo.com/soccer/news/20150416/jpn15041605030001-n1.html

韓国 vs 日本 オリンピック代表

index

韓国 2 – 3 日本
クォン・チャンフン(前半20分)
チン・ソンウ(後半2分)
得点 浅野拓磨(後半22分)
矢島慎也(後半23分)
浅野拓磨(後半36分)
警告 山中亮輔(前半23分)
岩波拓也(後半41分)

試合について

この試合でもリードされてから日本がおいつく流れ。1点リードされ前半の折り返し後半になってから更に追加点で2-0。そこから日本が一気に3点とって逆転。チーム力の差が出たように思う。

韓国代表について

韓国の攻撃陣は中々の選手がそろっていて、特にドリブルから切れ込んでのシュートが印象的だった。前も書いたようにこの日本のオリンピック代表はSBが1vs1の縦への突破に強く、他の試合でほぼクロスを上げさせなかった。しかも中も高さに強いCBで単純な放り込みなら防げる。やや波があるといってもラインコントロールもよく裏は簡単に取れないのではないかと思われた。戻りも早くてカウンターにも穴が出来にくい。そういう意味では日本の守備は工夫されていた。
しかし、日本を分析したのか韓国代表は単純にサイドを縦に抜くとか放り込むとかではなく、サイドからドリブルで中に切れ込む動きと、サイドの裏に内側から走りこみショーとパスでPAまで切れ込む。これは「なるほど」と思った。日本のCBは高さある植田と岩波で、単純なハイボールならば相当硬い構成。しかし、足元で言えば必ずしも高さは生きない。ドリブルで抜いてきたり、低いボールでの折り返しが混ざれば強み以外で勝負されてしまう。またSBが硬くても、人数差を作ってからのパス交換でSBとの勝負を避けて内側に入ってくる。同じパターンからサイドではなくスピードにのった足元の上手さのあるドリブルでしかも中へも切れ込む2択に出来る。ドリブルを選べばSBではなくDMFと1vs1勝負にできて対応次第で確かに隙間があった。固くみえた日本の守備に広がっていた思わぬほど大きな隙間だったように思う。そういう意味では戦術的には韓国に軍配があがっていたのではないかと思った。
ただし、戦術云々の前に総合力として日本より劣った部分があったのではないかと思う。例えば後半失速したのは単純に韓国の守備が問題だったのではなく、前半に全力で行き過ぎていたからではないだろうか。点を取った後に試合を終わらせる調整ができていなかったチームの若さ。さらにハーフタイム後に加点してから、ゲームプランを失っていたように見える。個々の個人技やチーム戦術のレベルの高さに比べて、戦略的な試合配分やコンディション管理、選手交代や控え選手まで含めた総合力と言う意味では日本より劣っていたように見えた。大きな眼で見ると韓国は不運で負けたわけではなく、総合力の差から負けるべくして負けたように思う。

この大会を通じた日本代表の印象

前回書いたようにこの世代の日本のオリンピック代表の粘り強さや勝者のメンタリティ的なものがあると思う。また、それを後押しするサポートも充実している。選手のコンディション管理の徹底が感じられるし、ローテーデョンさせながら勝つ為の選手層の幅の広さ、またその手持ちのカードをローテーションさせながら生かす戦術、総合力の向上が見られる代表チームだと思う。
日本代表というのは選手の能力向上は著しいし注目されているが、それ以外のスタッフやサポート、コンディション管理などについてはほとんど関心が向けられていない。最近のザックジャパンでのコンディション管理の失態を見る限り、選手の管理に関してはレベルが向上する所かむしろ劣化していた。下手をしたら、ほとんどその辺についての認識自体がなく考慮されいないレベルにあるのではないかと思える部分が多々あった。だが、このオリンピック代表のチームは23人をフルに活用しローテーションされており、それによって戦術が崩れてしまうことなく一定のレベルを保てるように考慮されている。これは強豪国でよく見られる勝負強さに繋がっていると思う。ゲルマン魂なんて日本ではよく言うが、最後の精神力や根性の勝負に持ち込めるのは選手をサポートするチームの総合力、団結力があそこに現れているのだと前から勝手に思っている。選手をローテーションすればピーク値の強さは落ちるかもしれない。だが一瞬だけしか実現できない強さのピーク値で強さではなく、総合的に見て数試合続けた時の平均値が高くなければ勝率には繋がらない。出場機会が増え選手層も厚くなる。この日本のオリンピック代表チームもピーク値の強さに関しては、やや問題が残っているが、調子が悪くてもそこそこの結果が出せる安定性があると思う。

簡単な選手評

高さ以外に不安が残ったCB。総合的に見た場合、植田はもっと評価されるべきで長期的に期待ができそう。吉田のように無駄に怪我をさせたり権田のように潰してしまわないように日本サッカー協会のスタッフには注意をしてもらいたい。攻撃に関しては見るべきところがある岩波だが、この試合では不安要素があった。CBに関しては特に高さとかそういう問題ではなく、足元への折り返しとドリブルで切れ込まれた形で決定的なシーンが何度も作られていた。SBは相変わらず室屋が固くてあがるタイミングに隙がない個人的にはこの大会でもNo1のSBだったと思う。この試合、山中は守備で散々縦に抜かれ、レベルの高い相手には守備に相当に問題があったが、後半には素晴らしい攻撃参加で結果につなげた点は大きかった。勿論その分のリスクはあったが、負けていて攻撃をしなければいけない状況では間違いなく一つの武器だと思う。良い面と悪い面が両方とも出ていた。MFは安定した遠藤と見劣りした大島。大島は1失点目やオフサイドで取り消しになったゴールシーンでも大事な場所で絡んでおり正直この試合で最も守備の穴になっていたように思う。違いを作った川原。川原は前の試合で少し上手く行っていなかった点があったが、前回の出場時とは違い攻撃に違いを作った。矢島と中島は良い形でカウンターになれば、ボールが運べないと言う問題点がカウンターによって相当軽減されていたように思う。これは如何にカウンターの切れ味を上げるかで矢島や中島の良い面が引き出せるかが変わるといってもいいかも知れない。そのためには例によって相手の足が止まっている必要があるというのがやや課題。相手が疲労するまでは攻め切れなかった。現時点では実はスタミナ勝負の長友のようなサイド攻撃で、後半投入の浅野などとセットで機能している。相手が疲弊するまでまってカウンターという形で攻撃参加する浅野のスピードに対抗できるDFは世界にもそう多くはないのではないだろうか。

試合のハイライト動画